自交労働者No.738、2009年7月15日

8年2か月に及ぶ闘いに全面勝利

佐野南海交通労組の争議が解決

組合員・支援者が喜びの報告集会

第一交通争議

 第一交通産業(本社・北九州市)の組合つぶしに対する自交総連大阪地連(岡田紀一郎委員長)・同佐野南海交通労組(堀川卓夫委員長)のたたかいは、5月26日に組合側の全面勝利的内容で和解が成立。6月25日には大阪地連と佐野南海交通労組が「勝利報告集会」を大阪府泉佐野市内でひらき、組合員や支援者が喜びを分かちあいました。

団結守り会社の攻撃に反撃

花束贈呈を受け、歓呼の声に応える佐野南海交通労組の仲間=6月25日、大阪・全日空ゲートタワーホテル大阪
花束贈呈を受け、歓呼の声に応える佐野南海交通労組の仲間=6月25日、大阪・全日空ゲートタワーホテル大阪
 【大阪】01年3月末に南海電鉄からタクシー会社7社を1株1円で手に入れた第一交通産業は、直後から各社で大幅賃下げを始めとする労働協約破り、慣習慣行無視を一方的に強行。組合員に対しては脱退工作や嫌がらせ、兵糧攻め、不当解雇などの攻撃を行いました。

 各社の労組が壊滅していく中、佐野南海交通労組だけが団結を守って反撃を続けましたが、03年4月に佐野第一交通(元の佐野南海交通)が廃業、組合員55人が全員解雇されました。07年10月の大阪高裁はこれが組合つぶしのために行われた偽装廃業であることを認めて、親会社である第一交通産業を断罪。雇用責任が同社にあることを認定しました(08年5月の最高裁で確定)。

 8年2か月に及んだ闘争では、100件に近い係争事件が起こりましたが、結果の出たものは組合側がすべて勝利しています。

みなさんの支援のおかげ

 「勝利報告集会」で佐野南海交通労組の堀川委員長は、支援への謝辞を述べるとともに「私たちが最後まで団結してたたかってこれたのは、みなさんと家族の支えがあったからだと強く受け止めています。これからも自交総連のみならず、地域の争議支援に、これまでご支援いただいたお礼の心を込めてかかわっていきたい」と声を詰まらせながらあいさつし、会場は温かな拍手に包まれました。


産別の力結集し闘争推進を

政策要求の前進を評価

第6回常執

 自交総連は7月13日、東京において第6回常任中央執行委員会をひらき、09年度運動方針(案)などを論議しました。

 春闘総括では、要求獲得状況として、足切り減額や足切り以下の賃率アップ、現行賃金体系維持、解決金の獲得、防犯仕切り板など重点要求をかちとり解決した点、減車要求で成果があった点、規制緩和政策を転換させた政策要求の前進があった点などを評価しました。

 方針案では、不況の影響で生活ができないほど超低賃金となっていることや、会社が倒産や廃業となる異常事態が発生していることが各地から報告され、現状の危機打開として産別組織の力を結集して生活危機突破と事業の将来をかけた闘争推進に全力を出すことを確認しました。

 組織強化拡大では、昨年9月以降8地方で15組合が新加盟したが、組合員数が減少している地方もあることが報告され、会議に出席した各常任中執は、これまでの経験と教訓を生かし、自交総連の実勢3万人の目標達成のため奮闘する決意を再度固め、会議は終了しました。


リース制の実態は累進歩合制だ

MKタクシーの問題を追及

穀田恵二衆院議員(共産)

質問する穀田衆院議員
質問する穀田衆院議員
 タクシー活性化法の審議で、日本共産党の穀田恵二衆議院議員は、自交総連の要求内容もふまえて、6月9日に質問しました。

 地域協議会の実効性確保について政府は、地域計画の内容は国の基本方針で定め、資料は国の責務として出すと答えました。

 需要の拡大では、移動制約者の権利を守るため運賃への補助が必要と提起。政府は、地域協議会で福祉輸送の具体策が決まれば国も積極的に支援するとしました。

 増車戦略をとるMKタクシーの問題では、リース制だからこそ増車・低運賃ができるとして、リース制は実態として累進歩合制と同じ効果を持っており、改善基準違反としないのはおかしいと追及。厚労省は、全国的に指導監督をするためには明確な基準が必要なので非連続点があるかないかに着目していると答えました。

 また、必要経費を全部労働者負担にしているのは、名義貸し禁止通達で、事業者が自らの危険負担で責務をまっとうすべきとされていることに反しているとの追及には、国交省本田自交局長が、名義貸しは総合的に判断するので、売上が一旦全部会社に入ってから配分されるような場合は直ちに名義貸しと断定できないが、賃金システム懇談会での検討をふまえて対処するとしました(質問でもとり上げられたMKの資料は月報5・6月号に掲載してあります)。


構造改革の矛盾追及し政治動かす

09春闘を中間総括

国民春闘共闘委員会

09年の中間総括をした国民春闘共闘第2回単産・地方代表者会議=6月26日、全労連会館
09年の中間総括をした国民春闘共闘第2回単産・地方代表者会議=6月26日、全労連会館
 国民春闘共闘委員会は6月26日、東京で第2回単産・地方代表者会議をひらき、「09年春闘の中間的総括について(案)」と「09年夏期闘争強化について(案)」を討議し、確認しました。

 小田川事務局長は中間的総括(案)で、「雇用破壊に反対するとりくみが前進し政府を動かし、また、賃金抑制攻撃を跳ね返す粘り強いとりくみを展開し、地域のとりくみも前進した。公契約運動では新たな到達点が生まれ、さらに『構造改革』の矛盾を追及するとりくみで政治も動かした」と報告。夏期闘争(案)では「一時金獲得の闘争強化、最低賃金1000円の実現、公務員賃金改善、労働者・国民生活重視の2010年予算を求める取組み強化」を提案しました。

 討論では、賃上げの状況と雇用・失業対策などで奮闘したことなど官民・地方の15人の代表が発言。自交総連からは池田書記次長がタクシー活性化・特別措置法と佐野南海交通労組の争議全面和解勝利を報告しました。


この成果を全国に

宮城・塩釜交通労組

組合差別の賃下げは無効

賃金差額の支払い命じる

仙台高裁

 宮城地連塩釜交通労組は5月27日、組合員差別のための賃下げ攻撃について、仙台高裁で1審に続いて勝利判決をかちとりました。

 塩釜交通は、もともとは全自交の自主経営会社でしたが、元全自交役員の大西氏が組合員の意見を聞かずに専制支配したため、自交総連の組合ができました。

 同社で整備の仕事をしていた鈴木さんが組合に加入したところ、会社が脱退強要、これに従わないと一方的に職務を変更して賃下げを強行してきました。

 判決は、賃下げ攻撃を「組合脱退工作に失敗したためのもので、明確な不当労働行為である」と認定、賃下げについても、不況だからというだけでは理由にならないと指摘、賃金差額の支払いを命じています。

 鈴木さんは「高裁での勝利は心から嬉しい。大西氏は反省し、直ちに賃金の差額分の支払と今後の賃金を元に戻すことを求めたい。自交総連のみなさんの支援に感謝する」と述べています。

宮城・ハイタク一般労組

組合加入で派遣労働者を解雇

解雇無効、賃金支払い命じる

仙台地裁

 宮城地連ハイタク一般労組は、組合員であるキュットタクシーの佐々木さん解雇事件について6月30日、仙台地裁で解雇無効、賃金支払いの仮処分決定をかちとりました。

 キュットタクシーは、系列の労働者派遣会社から運転者の派遣を受ける形でタクシーを運行。組合に加入した佐々木さんを、売上金紛失、交通事故などの口実で派遣元のキュットアレンジが解雇してきました。

 決定は、事故は重大でなく、売上金紛失は客観的な証拠がないとして解雇を無効としたうえ、「労働組合を嫌悪してなされたものとの疑いを払拭できない」と不当労働行為の疑いを指摘しています。

 下限運賃をとり、労務管理はいい加減で、仙台労基署から是正勧告も受けている同社は、規制緩和で生まれた悪質企業の典型です。労働者は「明日にでもクビになるかも」という不安を抱えながら働いており、安全の面からも派遣労働自体が重大な問題です。


全体で448件、1019万円を給付

本人の死亡分は26件

自交共済半期の給付実績

 自交共済の半期の給付実績がまとまり、2008年12月〜2009年5月までの給付では、本人の死亡26件をはじめ全体で448件に給付を行い、給付額は1019万9000円となっています。

 死亡原因ではガンが42%と最も多く、次いで、心臓病(19%)の順となっています。

 また、ここ数年の在職死亡の増加で、「本人の死亡」を事由とする産別給付金支払額の上昇が続き、今年4月より自交共済の産別給付額が30万円から20万円へと変更になりました。

産別給付一覧

自交共済産別給付分の給付実績

組合員の死亡原因


最賃の大幅改定で内需拡大を

厚労省、中労委前でアピール

第4次最賃デー

プラカードでアピールし座り込みする参加者=6月30日、厚労省前
プラカードでアピールし座り込みする参加者=6月30日、厚労省前
 6月30日、全労連と国民春闘共闘が主催する第4次最賃デー中央行動が東京で行われました。

 当日は小雨まじりの天候の中、朝8時から厚生労働省前で「怒りのハンガーストライキ! 座り込み行動」に突入し、昼休みの12時には厚生労働省前要求行動を実施しました。

審議委員に最賃引き上げを訴える参加者=中労委前
審議委員に最賃引き上げを訴える参加者=中労委前

 主催者を代表してあいさつした全労連小田川事務局長は、「最賃の大幅改定で内需を拡大し貧困解消のため、最賃引上げの世論を広げよう」と参加者に訴えました。つづいて全労連全国一般、自交総連、国公労連、神奈川労連、首都圏青年ユニオンの代表が、自らの生活体験や産業実態を紹介し最賃の大幅引き上げをアピールしました。

 午後2時からは中央労働委員会前に移動して「中賃審議委員激励・最賃引上げ要求行動」を開始し、入場する審議委員に対して最賃ビラを手渡しました。ハンドマイクでは、建交労、自交総連、出版労連の代表が「せめて時給1000円を」などと発言しました。


核兵器のない世界をめざそう

130人の仲間が元気よく行進

大阪地連・平和行進

横断幕を掲げ核廃絶を訴える大阪地連の仲間=7月4日、市内
横断幕を掲げ核廃絶を訴える大阪地連の仲間=7月4日、市内
 【大阪】大阪地連は7月4日、住之江区役所で2009年平和大行進の出発集会を開催し、西地協のなかまをはじめ総勢130人が、四天王寺西門前までの約7キロのコースを元気よく歩き、「核兵器のない世界をめざそう」「麻生内閣に非核三原則を守らせよう」などとシュプレヒコールを繰り返し、市民にアピールしました。

 出発集会では大宝労組の秋山書記長が司会を務め、主催者を代表し岡田委員長は、「平和行進も今年で52回目になります。5月6日に東京を出発し全国で10万人が参加する平和行進、平和への思いをつないで大阪入りしています。今年は広島、長崎に原爆を投下したアメリカのオバマ大統領がプラハで、『核兵器のない世界をめざす』と公言するなど世界が大きく動き出しています」と、情勢を語り成功に向けがんばろうと呼びかけました。

 また、あだち市会議員(日本共産党)も「先月、核兵器廃絶の意見書が全会一致で可決された」と運動の前進を報告しました。