自交労働者No.864、2015年4月15日

一職場一重点要求獲得へ

4月中決着へ奮闘

統一行動ゾーンで追い上げを

自交総連2015年春闘

職場集会で春闘勝利にむけ意思統一する仲間
職場集会で春闘勝利にむけ意思統一する仲間

 勝ちとれ賃上げ、変えよう政治、くらしと職場の危機突破――をスローガンに掲げた自交総連2015年春闘は、4月9日現在、139組合が要求を提出(提出率51・3%)、回答は22組合、妥結・了解は4組合となっています。
 交渉が始まったところでは、政策合意(宮城)、運転者負担制度の廃止(東京)、賃金体系の改定(埼玉)などの回答も出始めています。燃料コスト減を交渉材料に要求額の上積みを要求しているところや、新たな賃金体系を組合の側から提案しているところもあります。また、消費税再増税反対や悪徳事業者の参入防止にむけた労使共同のとりくみなどを提案し、合意を得ているところもあります。
 一方で、賃下げなど逆提案や、会社譲渡などの動きもあり、警戒が必要です。

賃上げ、重点要求の実現

15春闘 今後の闘い方を決定

第1回中闘

春闘の今後の闘い方を決めた第1回中闘=4月2日、東京・自交共済事務所
春闘の今後の闘い方を決めた第1回中闘
=4月2日、東京・自交共済事務所

 自交総連は4月2日、第1回中央闘争委員会をひらき、一職場一重点要求の設定など要求提出を徹底して4月中決着をめざす春闘の今後の闘い方を確認しました。
 回答はまだ一部に留まっていますが、4月17、21〜24日を統一行動ゾーンとして、(1)賃上げ、重点要求の実現(2)地域的政策要求での共同の確認(3)納得のいく内容での集約と労使協定締結、の3点を重視して解決をめざしていくことにしました。
 組織拡大では、職場内と未組織の組織化で宣伝を活発化させることにしています。
 同日、第2回政策委員会もひらかれ、前回のフリー討議をまとめた論点整理にもとづき今後のタクシー政策について議論しました。
 論点は、(1)規制強化、特措法の実効性確保(2)安心・安全、利便性確保と労働条件(3)タクシー運転免許の制定(4)世論喚起、運動の進め方、に整理して、今回は(1)について議論、今後、研究者らの協力も得て、深めていくこととしました。

タクシー・ダンプ・トラックが集結

交運共闘の仲間が各地で車両デモ

労基法の改悪反対

宮城交運共闘

賃上げや減車などのスローガンを掲げたトラック、ダンプ、タクシー車両が行進=4月5日、仙台市
賃上げや減車などのスローガンを掲げたトラック、ダンプ、タクシー車両が行進=4月5日、仙台市

 【宮城】宮城交運共闘は4月5日、「暮らしと職場の危機突破4・5車両デモ」を実施し、タクシー、ダンプ、トラックなど車両37台と80人が参加しました。
 決起集会であいさつした本間昭議長(宮城地連委員長)は、「私たちは規制緩和に一貫して反対してきた。規制緩和推進勢力の巻き返しを許してはならず、新しい労働力、若者が入ってくるよう労働条件を改善しなければならない」と訴えました。また、安倍政権がもくろむ「残業代ゼロ」制度を導入する労働基準法の改悪を強く批判しました。
 集会後は2時間にわたり仙台市内をデモ行進しました。参加者は、「すべての労働者に大幅賃上げを」「住民本位の震災復興を」「戦争する国づくりをやめろ」などと訴えました。沿道の市民の皆さんが手を振り声援を送ってくれました。

増税反対、原発ノー

九州交運共闘

通行人の目を引くデモ車両の隊列=4月5日、福岡市内
通行人の目を引くデモ車両の隊列
=4月5日、福岡市内
車体に貼ったスローガンで市民にアピール
車体に貼ったスローガンで市民にアピール

 【福岡】福岡では4月5日に自動車パレードが行われ、福岡地連からはタクシー車両10台と13人の仲間が参加しました。
 パレードでは「安倍暴走政治反対」「消費税増税反対」「原発なくせ」などさまざまなスローガンが貼られた車両が列を作り、通行人の目を引きました。沿道から手を振ってくれる人もいました。
 参加した乗務員からは、「トラックと一緒に走るのは迫力があった」「時間はかかったが隊列があまり切れず良かった」「またやろう」と言う声が聞かれ、九州交運共闘の団結をより深めることができました。

賃上げ・減車推進

神奈川交運共闘

デモに出発する神奈川の仲間=3月22日、横浜市内
デモに出発する神奈川の仲間
=3月22日、横浜市内

 【神奈川】神奈川交運共闘は3月22日、「2015年国民春闘に決起する自動車パレード」を実施しました。
 この日は、数年ぶりの晴天に恵まれました。「賃金アップで生活水準の向上を」「さらなる減車の推進をめざそう」などのスローガンで化粧された50台以上のトラック、ダンプ、タクシー車両が整然と行進し、沿道の市民や観光客の注目を集めました。

春闘勝利にむけ学習・模擬団交

地連の闘いの歴史振り返る

大阪地連

模擬団交を行う大阪の仲間=3月31日、大阪・自交会館
模擬団交を行う大阪の仲間
=3月31日、大阪・自交会館

 【大阪】大阪地連は3月31日、「第28回自交労働学校」を自交会館(大阪市浪速区)で開催し、各単組の役員ら40人が参加。春闘勝利にむけて、講義や模擬団交などの学習にとりくみました。
 講義を行った元中央執行委員長(元大阪地連委員長)の佐伯幸一氏は、「規制緩和が、国民の安心・安全を守るための制度、規律、労働者の暮らし、人権・人格、人間性をも破壊している」としてタクシー規制の変遷や地連の闘いの歴史を振り返りました。また、「悪質企業がはびこっている近畿地方において、運輸局や司法に対して、“名義貸しを野放しにするな”と抗議している大阪地連の闘いは大きな意味を持っている」と評価しました。

中国ブロック春闘学習会

組織拡大などで活発な意見

タクシー特定地域特措法の問題について説明する今村書記長=3月5日、山口県萩市
タクシー特定地域特措法の問題について説明する今村書記長=3月5日、山口県萩市

 【山口】中国ブロックは3月5日、山口県萩市で春闘学習会をひらきました。
 学習会では、本部の今村書記長が講義を行い、春闘情勢について分析しました。また、タクシー特定地域特措法の問題点や矛盾点、準特定地域における適正車両数について説明しました。その後の討論では、減車のとりくみをいっそう強化していくことや、諸問題を解決しうるタクシー運転免許法制化にむけたとりくみ、中国ブロックにおける組織の強化・拡大について活発な意見が交わされました。


新加盟のなかま  (832) 高知・北部ユニオン

ねばり強く交渉していく

結成大会後、記念撮影する北部ユニオンと支援の仲間
結成大会後、記念撮影する北部ユニオンと支援の仲間

 【高知】とさでん交通の100%子会社である県交北部交通(路線バス)に働くなかまは3月24日、北部ユニオン(比江森清委員長、5人)を結成しました。
 高知城ホールで開かれた結成大会で比江森委員長は「労働条件が何も言えないまま切り下げられていくことに労働者の不安が高まっている。県労連や自交総連の支援もいただきながら、会社とねばり強く話し合っていく」と決意を語りました。