自交労働者No.867、2015年6月1日

行動しなければ状況は悪くなる一方

年金でなんとかやっている

各地で生活に苦しむ声

関東ブロック キャラバン宣伝

 関東ブロックは5月11〜12日、千葉、茨城、栃木、群馬、埼玉の5県をまわるキャラバン宣伝行動を実施しました。
 初日は、千葉県松戸駅からスタート。千葉地本の小林委員長が、タクシー乗務員の年収が生活保護以下の水準であることを話し、産業別労働組合へ結集して労働条件を改善していくことの必要性を訴えました。その後、柏、筑波、土浦、水戸、宇都宮の各駅で、アンケートを取りながら宣伝を行いました。
 2日目は宇都宮、栃木、前橋、高崎、川越の各駅で宣伝。栃木駅で対話した乗務員は、「お客さんを増やしてほしい。年金があるからなんとかやっている」と話しました。他の地域においても同様の声が聞かれ、生活に苦しんでいるようすが如実にわかりました。

ビラを渡し対話する関東ブロックの仲間=5月11日、千葉県・柏駅 対話とアンケートを実施=5月11日、千葉県・松戸駅
ビラを渡し対話する関東ブロックの仲間=5月11日、千葉県・柏駅 対話とアンケートを実施=5月11日、千葉県・松戸駅

共に運動に立ち上がろう

宣伝と聞き取り調査に奮闘

関西ブロック キャラバン宣伝

組合結集を呼びかける関西ブロックの仲間=5月19日、京都府・山科駅
組合結集を呼びかける関西ブロックの仲間=5月19日、京都府・山科駅

 関西ブロックは5月18〜20日、未組織労働者を対象とするキャラバン宣伝行動にとりくみ、新大阪駅を皮切りに、和歌山、兵庫、京都、滋賀各府県で、大阪・京都・和歌山各地連のなかま、のべ17人が奮闘しました。
 秋山議長は新大阪駅での第一声で、「下限割れ運賃で営業をつづける事業者は、経営リスクを乗務員に転嫁して低額運賃を維持している」と述べ、「労働問題でお困りの方は自交総連に相談を」と呼びかけました。
 和歌山市駅でマイクを握った和歌山地連・杉本書記長は、「和歌山県の最低賃金は時給715円だが、私たちタクシー労働者は最賃をクリアしていないばかりか、有給休暇はゼロに等しいというのが現実。それでも行動しなければ状況は悪くなる一方だ」と訴えました。
 京都では、京都地連の石原委員長・浅井副委員長が、割増運賃の廃止問題に触れ、「このばかげた事業者間競争をストップさせるためにも私たちと共に運動に立ち上がってほしい」と訴えました。

乗務員から話を聞く仲間=5月19日、京都府・亀岡駅
乗務員から話を聞く仲間=5月19日、京都府・亀岡駅

草の根の闘いで勝利

「大阪都構想」住民投票で否決

 5月17日、「大阪都構想」の賛否を問う住民投票が行われ、開票の結果、反対が賛成を上回りました。これにより、構想は実現せず、大阪市は存続することになりました。
 この結果を受け、都構想を推進してきた橋下徹市長は、次回の市長選挙に出馬せず、今期限りで退任する意向を表明しました。

今後の闘いに大きな確信
秋山副委員長(大阪地連委員長)

秋山副委員長
秋山副委員長

 今回、大阪市を二分する「住民投票」となりましたが、賛成を投じた人も、閉塞感が漂う大阪市を良くしたいという願いは共通しています。カネに物を言わせた橋下・維新の会は、嘘や誤魔化しを弄した物量による強引な作戦に打って出てきました。大阪地連は、大阪労連に結集し、宣伝カー2台をフルに活用し、組合員はもちろんのこと、他単産の仲間や地域の仲間とかつてない規模の宣伝行動を展開しました。
 関経連の意をくみ、儲け最優先の大阪を作ろうと画策した橋下・維新の会でしたが、「オール大阪」・草の根の闘いで勝利したことは、今後の闘いの大いなる確信となります。橋下市長は求心力を失い、政界引退を表明しましたが、本丸とも言える安倍政権との本格的な闘いがはじまります。戦争立法や労働法制改悪を許さず、労働者・国民が安心して暮らせる社会をつくるため今後も奮闘していきます。
 全国の自交総連の仲間のご支援・ご協力に心から感謝申し上げます。

「都構想」反対への投票を呼びかける大阪の仲間=5月15日、新大阪駅
「都構想」反対への投票を呼びかける大阪の仲間=5月15日、新大阪駅

成立阻止へ共同ひろげよう

憲法違反の「戦争立法」

5月12日に東京・日比谷野外音楽堂で開かれた集会で「戦争させない」と声を上げる参加者
5月12日に東京・日比谷野外音楽堂で開かれた集会で「戦争させない」と声を上げる参加者

 集団的自衛権の行使や米軍支援の地理的制約撤廃など自衛隊活動の拡大を図る安全保障関連法案が5月26日に審議入りしました。全労連は成立阻止の大闘争を呼びかけています。

 【解説】法案は、自衛隊法、武力攻撃事態法、周辺事態法、国連平和維持活動(PKO)協力法などの「改正」10法案を一括した平和安全法制整備法案と、国際紛争に対処する他国軍の後方支援を随時可能とする新法・国際平和支援法案の2本からなっています。
 「改正」10法案のうち、武力攻撃事態法については、米国など他国が攻撃された場合でも、一定の要件を満たせば、自衛隊が武力行使できるようになります。地域的な制限がないため、自衛隊が世界中で戦争をできる可能性がひろがります。
 周辺事態法は、後方支援の対象を米軍以外にひろげ、活動範囲の制約をなくすほか、弾薬の提供や、発進準備中の戦闘機への給油も可能になるので、相手国から攻撃を受ける危険性が増します。
 さらに、「改正」10法案とは別に新たに作る国際平和支援法では、日本の安全に直接影響がない場合でも、イラク戦争や湾岸戦争のような多国籍軍の戦争に後方支援ができるようになります。
 政府・与党は、法案について「平和安全法制」という呼称を普及させようとしていますが、その内容は、「平和」や「安全」などとはほど遠い、憲法9条破壊の「戦争立法」そのものです。

表

成立阻止へ連日行動

 全労連は、法案成立阻止をめざし「総がかり行動実行委員会」を設置。5月21日から毎週木曜日に、衆議院第2議員会館前で国会前行動にとりくんでいます。さらに、6月15日からは連日の座り込み行動、6月14日と6月24日には1万人規模の国会包囲行動を行う予定です。

「戦争法案」を廃案に
城委員長

城委員長
城委員長

 閣議決定された「戦争法案」を安倍内閣は「平和安全法制」と呼んでいますが、これは自衛隊が平時から緊急事態にいたるまで、世界のどこでも切れ目なく、米国及び他国軍隊と共に武力行使を可能とし、日本を「海外で戦争をする国」とするものです。このことは、徹底した恒久平和主義をうたった憲法を根底から覆すもので、平和国家としての日本のあり方を大きく変えていくことになります。
 集団的自衛権の発動について首相は「私たち(日本国民)の命や平和な暮らしが明白な危険にさらされている」場合に限ると述べています。しかし、「明白な危険」の基準自体があいまいで、その内容は秘密保護法で煙の中ということになりかねません。このような活動は米国などと敵対する国から日本が攻撃目標とされる危険性を高めます。日本が攻撃を受けていないのに、米国などの戦争に巻き込まれていくことは明白です。
 首相が米国に対し、夏までに成立させると誓約したことは、国民主権と民主主義を否定したものであり、許すわけにはいきません。国民・労働者が戦争体制に組み込まれないように、組織の力を結集し、この「戦争法案」を廃案に追い込みましょう。


特定地域指定基準を見直せ

辰已議員が国土交通委員会で質問

 改正タクシー特措法の特定地域指定基準・運用に関して参議院国土交通委員会で5月19日、日本共産党辰已孝太郎議員が質問、規制改革会議の意を汲んで数を絞り込んだ指定基準の矛盾を追及し、見直しを求めました。自交総連の要請もふまえて質問しました。
 辰已議員は、特定地域候補は台数で全体の34%に抑えこまれたが、人口30万人以上という基準を設けたために特定地域を外れたところがどのくらいあるのかと質問。国交省田端自動車局長は55地域で計2万343台、仮にこれを加えると全体の44%になっていたと明らかにしました。また、同局長が、規制改革会議に行って「満足していただける基準にした」と説明していたことも追及し、結局、規制改革会議が要求した「半数を有意に下回る数」にするために基準をつくったのではないのかと指摘しました。
 特措法改正の趣旨は、供給過剰の解消、運転者の労働条件の改善であり、この趣旨に従った基準の見直しが必要だと追及したのに対し、太田国土交通大臣は、「供給過剰解消の観点からは多くの地域の指定が求められるが、特定地域は法的効果が強いため、スタート時においては厳格な基準とした」とし、「運用状況や効果を見極め、法改正の趣旨をふまえて、継続的に見直しをしたい」と答えました。

311キロをデモ行進

鹿児島・川内原発の再稼働許さない

雨の中デモ行進に出発する参加者=5月16日、鹿児島市内
雨の中デモ行進に出発する参加者=5月16日、鹿児島市内

 【鹿児島】九州電力川内原発の再稼働阻止を訴え、九州を歩いて縦断するデモ隊が5月16日、鹿児島市をスタートしました。
 出発集会には70人が参加し、地連の仲間も奮闘しました。デモの距離は、福島第1原発事故を忘れないようにと、11年3月11日にちなんだ311キロに設定。各県引き継ぎのリレーデモが12日間かけて福岡市の九電本店をめざします。5月27日には、九電本店で抗議集会を行います。


バス・タクシー・トラック健康状態に起因する事故

8件減の135件で高止まり

脳・心臓関係が半数

 【解説】13年の事業用自動車事故統計によると、運転者の健康状態に起因する事故等の件数は、バス57件、ハイタク39件、トラック39件、合計135件でした。前年より8件の減となっていますが、依然として高止まりの状態がつづいています。

10年で3倍に激増

 この調査は事業用自動車を運転中に病気等を発症して事故(運転中止も含む)に至ったものを集計したものです。
 02年には全体で47件だったものが、年々件数が増え、07年には100件を突破、3年ほど横ばい状態でしたが、11年には一気に143件に達しました。02年からの9年で3倍になるという激増ぶりです。

3分の1が死に至る

 事故等の原因となった病名は円グラフのとおりです。脳血管関係が26%、心臓疾患が21%と、この二つでほぼ半分を占めています。
 また、135人中35人、約3分の1はそのまま死亡に至ってしまっています。

時間短縮が必要

 深夜も含む長時間・不規則な労働時間となっている自動車運転者には脳・心臓疾患が多いことが知られており、過酷な労働条件が健康破壊を引き起こし、運転中の事故につながっています。
 乗客の命も危険にさらす事故の防止のためには、交通労働者の労働条件の改善が不可欠です。

グラフ
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