産別の存在意義を発揮
髙城委員長あいさつ
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謹んで新春の喜びを申し上げます。
コロナ禍にあって、これまでなんとか休業と雇用調整助成金、臨時休車措置を活用し諸経費を削減しながら事業存続を続けているのがタクシー業界。規制緩和で、事業者の体力も奪い、危機に対応できない脆弱な体質にしたことが根底問題としてあります。事業の存続をあきらめてしまう事業者も散見されます。労働者を解雇する事業者に対して自交総連は、解雇撤回・事業の継続など産別の存在意義を発揮してきました。
菅政権は、コロナ禍にあって職を失い困難な状況にある中で「自助・共助」と主張しています。さらに、営業継続の瀬戸際にある中小企業や個人事業主に持続化給付金の再支給などの支援を行っていません。「淘汰を目的とするものでない」とわざわざ言い訳するところが竹中平蔵氏の発言と整合します。また、デジタル庁の創設やスーパーシティ法などを活用し、自家用有償旅客運送の拡大で、ライドシェア解禁の突破口を狙っています。
国民に目を向けない政権は早期に退陣させ、白タク合法化阻止、安心安全の確立に奮闘していきましょう。
ウェブ口頭弁論の実施阻止を
勉強会ひらき問題周知へ
本部顧問弁護団 小賀坂徹弁護士
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新年あけましておめでとうございます。
現在、法制審議会において民事裁判手続のＩＴ化を中心とした民事裁判手続の見直しについて議論されていることはご存知でしょうか。
すでに昨年７回の部会が開催され、今年２月に中間試案の取りまとめ、その後短期間でパブリックコメントを求めた上、12月までに最終報告を取りまとめて、22年通常国会で成立を目指すという急ピッチで進められようとしています。
しかしながら、現在進められている見直し議論には多くの問題点があります。この中でとりわけ重大なのは、裁判所の判断で、口頭弁論をウェブ会議（映像と音声の送受信）の方法によって代替して実施できるとしている点です。ご承知の通り、多くの労働裁判では大衆的裁判闘争と呼ばれる手法が定着してきました。これは法廷外での運動を基礎に、法廷においては傍聴席を埋め尽くした民衆が裁判所を包囲し、そこでの当事者、代理人（弁護人）の弁論を通じて正義を実現するというものです。
これは労働裁判に留まらず、弾圧事件、公害・薬害・環境裁判、再審・えん罪事件、消費者、オンブズパーソン等々様々な分野の裁判闘争にかかわり、多くの成果をあげてきました。しかし、当事者が望んでも裁判所の判断で、法廷での口頭弁論を開かずに「ウェブ会議」で代替することができるとなると、これまで重要な成果をあげてきた大衆的裁判闘争が大きく後退させられることになります。
裁判に直接かかわったことのある国民は多くありません。自交総連のように、大衆的裁判闘争の重要さを体感している皆さんが、声をあげ世論をリードしていかなければ、これを阻止することは難しいでしょう。各地で弁護団と勉強会を開くなどして、問題点を広く知らせていき、ウェブ会議による口頭弁論の実施を阻止しましょう。
新年への抱負～新加盟の仲間から～
コロナ禍から命と暮らしを守る
東京・丸井自動車労働組合 山盛成人さん
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あけましておめでとうございます。
東京地連丸井自動車労働組合は、昨年３月に新規加盟。会社譲渡で大和自動車交通グループ資本になったことにより、労働条件の維持と向上をめざして労働組合結成に至りました。
組合結成で、要求書を提出しこれまでの労働条件を維持する協定をかちとり、新年の抱負は、①現在の最優先課題であるコロナ禍から、組合員の命と暮らしを守る、②会社からの合理化阻止、③組織を強固にして組織拡大をすることの三点に重点をおいて、活動していく決意です。
乗務員の賛同得て大きな組合にしたい
神奈川・富士見交通支部 山本聖一さん
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20年11月に加盟以降、労基署等に出向き労務管理関係の改善に向けて是正を受けています。少しずつでも前進できればと考えて活動していますが、仲間を増やすことが大切だと実感しています。
現執行部は嘱託勤務であり、今後契約更新をしないと会社からはいわれていますが、負けずにとりくんで行きたいと思っています。
互助会に加入している方々も職場環境の改善に理解を示してくれています。１００人いる乗務員の半数以上の賛同を得て大きな組合組織にして行きたいと願っています。弱小ながらも皆様のお力添えをお願いいたします。
コロナだからこそ賃上げ奮闘決意
福岡・庄内観光タクシー分会 江口弘さん
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あけましておめでとうございます。庄内観光タクシー分会は、昨年４月に結成され、福岡地連の指導の下、雇用の維持を最優先し、職場の労働条件を大幅に改善しました。
コロナ禍で退職を強要された社員の退職届撤回、解雇の撤回、雇止めの撤回と会社の不当な切り捨てをすべて跳ね返してきました。コロナ禍の休業では、平均賃金の１００％支給を認めさせました。
コロナ不況であっても、これまでサービス残業であった乗合タクシー乗務員の所定時間外労働も適正に払わせることで平均して月１万５０００円の賃金改善ができ、コミバス乗務員は日当５００円賃上げしたことで、月１万円以上の賃上げに成功しました。
会社とは、確認書を交わしながら違法な労働条件は改善できましたが、パワハラの撲滅や賃上げなどの課題は山積しています。21年は、コロナの時だからこそ賃上げに奮闘する決意です。今年もよろしくお願いします。
| この成果を全国に |
福岡・福岡自動車交通労組
差額賃金支払いを命令
組合へ加入したこと理由の残業禁止は不当労働行為
【福岡】福岡県労働委員会は、有限会社ワーカーズコープタクシー福岡に対して、自交総連組合員に残業させなかったことは不当労働行為であるとし、平均賃金と残業させなかった賃金の差額として組合員Ａには２３４万円、組合員Ｂには２１６万円を支払うよう命じました。
また、不当労働行為を繰り返さないよう、留意させるポストノーティスを命じています。会社側の主張は、すべてにおいて採用されませんでした。
違法なサービス残業を止めさせるために立ち上がった二人の組合員は、どちらも高齢の母親を抱え、一人は貯金を切り崩し１日１食で生活し、一人は生活保護を受給するまでに陥っています。二人は、労働委員会で、現状の生活を涙を流して訴えました。自交総連の組合員であることを理由に人権侵害の兵糧攻めを行ったことは許せません。
命令は、時間外手当が従業員の給与において相当の比率を占めているという労働事情のもとで、長期間継続して残業を指示されないことは経済的に大きな打撃となり、労組法にいう不利益な取扱いに該当すると指摘。自交総連の組合に加入したことを理由に、会社側が二人の残業禁止を行ったことは明らかだとしました。
112万円を支給
新型コロナウイルス本人死亡で
自交共済
自交共済より、新型コロナウイルス感染症による、組合員本人死亡の給付金額についてお知らせします。
病気により組合員本人が亡くなった場合の給付金額は60万円ですが、新型コロナウイルス感染症が直接原因で死亡した場合は、「不慮の事故死亡」扱いとなり、給付金額は１１２万円となります。
死亡共済金等の請求に必要な書類（死亡診断書等）に記載された傷病名で、こくみん共済ＣＯＯＰ〈全労済〉によって判断されます。
この取扱は、20年２月１日以降より適用されます。まずは、皆さんが加入している都道府県のこくみん共済ＣＯＯＰへご相談ください。
