2016.11.17 自交総連情報タイトル

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交運労働者の労働環境改善へ
国交省・厚労省に請願、交渉

国交省に集まった自交総連の仲間
国交省に集まった自交総連の仲間(2016.11.9)

11・9行動参加者数、提出署名数"  自交総連は11月9日、交運共闘の仲間とともに11・9中央行動を実施し、全体で約800人、自交総連から430人が参加しました。

 国土交通省前で10時半から決起集会を行い、交運共闘・城議長(自交総連中央執行委員長)があいさつ。規制緩和政策による交通・運輸現場の安全・安心の破壊で事故が相次いでいることや過労死問題に触れ、問題改善のため国土交通労組が要求する増員も実現し、国民本位の交通運輸政策の前進と交運労働者の労働環境改善に全力をあげようと訴えました。全労連・井上事務局長が連帯あいさつ、JAL争議団、全厚生争議団の代表が不当解雇撤回の支援を訴えました。参加者が請願署名を手渡している間、早川副委員長が自交総連を代表して決意表明しました。

 厚生労働省でも個人請願を行いました。

 12時15分から、日比谷野外音楽堂で、全労連・春闘共闘の決起集会がひらかれ、2000人が結集しました。集会後、国会までデモ行進しました。

 午後からは代表が国交省・厚労省との交渉を行いました。



「運転者の労働条件に悪い影響を与えないように」

【2016.11.9 国土交通省交渉】

出席者  組合側  城委員長、早川副委員長、菊池書記長他19人(本部2、東京12、埼玉2、神奈川2、福岡1)
 国交省  自動車局旅客課佐藤和義タクシー事業活性化調整官他4人

要 請 事 項 回 答 要 旨
 1.白タク行為であるライドシェア合法化を認めないこと。
 (1) 規制改革会議に対して、「対応不可」「自家用車を用いた旅客運送を認めることは、安全確保、利用者保護等の観点から適切でない」とした回答の立場を今後とも堅持すること。
 (2) 改正国家戦略特区法に基づく自家用有償観光旅客等運送事業については、要件を厳格に適用して安易な拡大を行わず、同法改正時の国会附帯決議を厳守するとともに、運用の実態や違法行為がないかを国交省として適切に把握、監督すること。
 (3) 過疎地域の公共交通維持・充実のため、乗合タクシーなどタクシーの活用を積極的にすすめ、地方自治体への補助金を大幅に増額すること。
 (1) 従来どおり、利用者の運行は安心・安全が最優先であり、事業者が運行に責任を負わず、運転者に責任を負わすライドシェアのような形態の運行は認めることはできず、不適切であると考えている。
 (2) 特区の制度はバスやタクシー運送が困難な場合に限るとされており、全国に対象を拡大させることは考えていない。従来からある自家用有償運送と同様、車両管理、事故の対応等を登録制で確保している。登録は更新制であり、地域の空白が解消されれば、更新しない。調査の監査権限も持っており、管理・監督しながらチェックする制度となっている。(京丹後で実施されているのも監督するのかとの問いに)何かあれば、調査の対象となる。
 (3) 乗合タクシーは、地域住民のネットワークに重要な役割を果たしている。限られた予算のなかで、今年は281億円(編注、バス等も含む、乗合タクシー関連は33億円)の予算を計上した。
 ――ドライバーと観光客をマッチングする「ジャスタビ」を「白」とする経産省の回答が出たが、国交省として認めているのか。  車とドライバーがセットでレンタルされているならば白タクであるが、完全に別々ならば白タクと言えない。もし、そういった(セットである)行為があれば、報告してほしい。
 2.タクシー運転者の労働条件改善のため、改正タクシー特定地域特措法の趣旨を実現する減車や累進歩合の廃止、運転者負担見直し、給与体系の再構築などの措置を事業者に指導すること。  27の特定地域のうち、秋田、長野、京浜では事業計画の認可申請がされた。他の地域でも審議が進んでいる。賃金は労使が決めるものだが、国会の附帯決議を遵守するようにしたい。
 3.初乗り距離短縮運賃などタクシー運賃・料金の改定について、運転者の賃金減少につながる改定は認めないこと。  現在、審査手続き中だが、利用者の乗車距離に即した運賃にするという趣旨で運収は従前とほとんど変わらないものだ。
 ――東京の実証実験ではいくらかかったのか。  約1600万円かかっている。
 ――初乗り距離短縮運賃は、運転者の賃金が下がることになるうえ、長距離は値上げになる。なぜやるのか。  運転者の労働条件に悪い影響を与えないようにと考えている。事業者が考えていくべきだ。
 ――繁忙期割増・閑散期割引や事前確定運賃などが検討されているようだが、省としてどう考えているのか。  事業者から提案があるということで、まだ検討中で確定しているわけではない。繁忙期割増では、雨天の際に高くなるような運賃でいいのか、地方はずっと閑散期ではないか、などの意見もあり、検討している。労働条件を悪化させないでどうやるかということで、運収が下がるのであれば、その差は事業者が埋めていくという前提で考えていきたいと思っている。
 4.増加している高齢運転者について、65歳以上の者については脳ドックや認知症検査など厳格な心身の検査を事業者負担で毎年行うことを義務付けること。   実施しているスクリーニング検査を拡大し、マニュアルの周知徹底をはかりたい。
 (高齢運転者には利用者も不安を感じている。義務付けられないのかという指摘に)マニュアルの徹底等を指導したい。法律で決めれば義務付けはできる。

「有休は労働者が請求する時季に与えることが前提」

【2016.11.9 厚生労働省交渉】

出席者  組合側  城委員長、早川副委員長、菊池書記長他11人(本部1、東京6、埼玉1、神奈川2、福岡1)
 厚労省  労基局賃金課嶋村貴紀賃金・退職金制度係長、同監督課福海優太監察係官、他1人

要 請 事 項 回 答 要 旨
 1.2014年1月24日付通達の発出より3年近くが経過しているが、累進歩合制度の廃止は十分に進展したと考えているのか見解を示すとともに、実効性をあげるために今後どのような措置をとるのか明らかにすること。  自動車運転者を使用する事業所への監督指導の際、累進歩合制度が採用されていないか必ず確認し、採用されていた場合、指導文書を交付することで改善を促している。引き続き、重点的に監督指導を行っていきたい。
 ――指導後に具体的にどれだけ改善・減少した企業があるのか。  結果については厚労省では把握していない。改善指導した事業所は2割程度で、指導後に改善したかどうか報告を求める形になっている。
 2.「運転者不足」を理由に年次有給休暇の取得を制限する使用者を指導し、自由に取得できる環境を整備するとともに、取得時に不当に賃金額が減少しないよう「自動車運転者労務改善基準の解説」で紹介されている仮想営収方式の周知につとめること。  「事業の正常な運営を妨げる場合」以外は年次有給休暇は労働者が請求する時季に与えることが前提であり、違反する場合は是正にむけた指導を行う。賃金支給方式は労使間の自主的な交渉で決めるものだと認識している。仮想営収方式は、賃金の見直し等の相談があった時にそういう方式があると紹介はできる。
 ――タクシーで時季変更権に該当する例があるのか。例があるなら言ってほしい。事業の運営を妨げないのに有休を制限する事業者が非常に多い。  ……(例は言えず)。有休を指定したのに認められず賃金がカットされている場合、実態をふまえ、事業の正常な運営を妨げる場合でなければ対応する。
 3.最低賃金の引上げにともない同法違反の多発が想定されるので、違反を許さない啓発指導をつよめ、実際の違反には厳格に対処すること。また、最低賃金を支払うことで経営困難が生じる使用者に対する援助、補助の措置を講じること。  最低賃金以下の給与支払いが認められた場合は是正にむけて指導していく。悪質な事案については厳正に対処したい。
 また、業務改善にとりくむ中小企業や、系列の中小企業団体への助成金なども行っている。最低賃金の引き上げにあたって、中小企業には生産性向上に努める企業への援助の実施を伝えている。支給要件の緩和など、政府全体で対応したい。
 4.歩合給に対する時間外・深夜割増賃金の適正な支払いを徹底指導すること。総額の中に含めて支払うとか、一旦支払ったものを別の項目で引き去るとかの手法で、結局、支給額が一定率となり、実際の労働時間と比例して増加しないものは、労働基準法の趣旨を没却するものとして認めないこと。  労基法24条で賃金は全額支払わなければならないとされている。勝手に引くことはできない。
 時間外割増賃金は、通常より高い賃金に設定することで長時間労働を抑制するためという面もある。そのためにも、監督指導において違反の有無を確かめていきたい。


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