2008年秋から2009年春闘にむけた闘争方針(案) 要旨

 08秋闘は、衆議院と参議院で与野党が逆転しているなか、自公連立政府が進める「多国籍企業の国際競争力を最優先してコスト削減と、市場の競争条件整備を進め、消費税率引き上げなど貧困と格差をさらに拡大する政治」に抗して、「壊された社会保障制度や労働法制を労働者・国民本位に改める政治を実現する」ことをめざす、労働組合として存在意義が問われる情勢のもとでたたかわれる。福田首相の突然の辞任で早期の解散・総選挙が必至の情勢のなか、闘いいかんでは国政を現実に動かし、労働組合の要求闘争を前進させる可能性が広がっている。

1.増車抑制と減車の実現をめざすとりくみ

 (1)交通政策審議会ワーキンググループの最終報告にむけて、これまでの審議経過を学習し、その実効性の確保と前進面の活用にとりくむ。

 ①年内に交通政策審議会ワーキンググループの最終報告が出されるが、この報告内容は次期通常国会で出されようとしている法改正案に大きな影響を与えると同時に、その決定は今後のタクシー事業を左右する重大なものになる。

 したがって、この08秋闘では、国土交通省7・11通達を厳格に運用させるともに、タクシーの諸問題の解決、地球の温暖化防止のためにもCO2削減の役割を果たす減車が必要であることを世論化する。

 各地連(本)は、それらの政策を地域ごとに具体化して、運輸局・支局をはじめ自治体等に要求する。

 共通する課題については労使共同を積極的に追求し、全タク連が呼びかけている安全・安心なタクシーをめざす労使共同の署名運動にとりくむとともに、各地方では共同の集会など可能なとりくみをめざす。

 道路運送法改正等に関わる産別の独自署名は11・13中央行動に提出するものを事前に各地方で集約する。

 ②内閣府・規制改革会議は、交通政策審議会ワーキンググループの中間報告に対して、7月31日に「タクシー事業を巡る諸問題に関する見解」を出し、再規制は他分野に波及する可能性があるとして、一層の規制緩和を検討・推進すべき≠ナあることを提言した。

 総連本部は、「タクシー問題に関する規制改革会議の見解に抗議する」文書を発した。この抗議文を行政や自治体を含めマスコミ等に広く世論に訴え、各地方からも地方の実態をふまえた内容で規制改革会議への抗議・要請を行う。

 ③運転者登録制度が実施された主要都市では、乗客の一方的な言い分で処分されるなど、運転者の人権侵害ともいえる攻撃が発生している。こうした制度を労務管理に悪用する団体・事業者に抗議するとともに、聴聞制度をフルに活用して労働組合としての旺盛なとりくみを行う。

 ④事業者に対する監査・監督の強化、処分の厳格化を行うとしている点については、その実効性を担保する確実な行政対応を求めていく。

 (2)「運転者の資質の向上」について、全組合員のモラルの向上を重視する。同時に、良質な運転者を持続的に確保できる経営手法こそが将来性のある経営であることを事業者に理解させ、良質な現役運転者を組織している労働組合の優位性を生かした運動のあり方を研究していく。

2.底上げを重視した賃金・労働条件改善、職場要求実現のとりくみ

 (1)地域での底上げ、最低労働条件確保の課題を重視し、最低賃金法違反や違法な長時間労働等の告発・改善にとりくむ。

 ①8月に中央最低賃金審議会は、08年度地域別最低賃金額改定の目安を厚生労働大臣に答申した。今年は、生活保護との格差(12の都道府県)を解消することが求められており、目安をもとに各地方最低賃金審議会で改定審議がされ、30〜8円の引き上げが決まっている。

 各地連(本)は、自交労働者の実態を訴え、決定した最賃額を経営者に厳守させていく。

 ②多くの地域で運賃改定認可後6か月を経過し、労働条件の改善結果が公表されているが、各地連(本)は結果を厳しく点検し実態と異なる場合は経営者に抗議をすると同時に各運輸局・支局への申し入れを行っていく。総連本部はその結果を受けて国土交通省交渉を行う。

 ③国交省が判断基準を示した違法な名義貸しの根絶をはかるとともに、労務・運行管理責任を放棄している悪質事業者の法違反を摘発し、とくに全国展開している悪質企業の責任追及を重視する。

 ④自教・観光バスも含め、アルバイト・定時制乗務員・契約社員など不安定雇用労働者が増大している。未組織も含め各労働者の実態を調べ、すべての職場で要求を提出し、均等待遇と同一労働同一賃金の確立を求めていく。

 (2)労働組合活動の原点を重視し、日常的な助け合いと道交法闘争や職場環境改善の現状などを改めて振り返り、不十分な点の改善にとりくむ。

 (3)職場要求実現の闘いでは、職場ごとに重点要求をまとめて改善をめざす。要求提出は10月30日まで、回答指定日は11月7日とし、11月末決着をめざす。

 (4)自教・観光バスの独自課題については、関係地方ごとに方針を決め、本部では必要に応じて調整する。

3.すべての闘いと組織強化拡大を結合したとりくみ

 (1)実勢3万人の回復にむけて全国的な組織強化拡大運動を推進する。各地連(本)は、今秋にひらかれる定期大会(機関会議)で拡大目標を必ず設定する。

 (2)組織強化拡大運動の推進をはかるために、総連本部として常任中央執行委員会に「組織拡大推進本部」を設置し、各地連(本)の拡大目標の集約を行うとともに、3万人組織を達成するための指導を行う。

 さらに、来春に本部宣伝カーを活用して地方での宣伝行動を実施する。

 (3)減車の実現や運賃改定趣旨をはじめ政策・職場闘争を含め、すべての運動と組織拡大を結合する。職場内外での未加入・未組織労働者との対話を重視し、自交総連の政策的優位性などを訴えていく。

 (4)各地連(本)は、毎月1回以上の宣伝行動を行う。宣伝物は本部作成のものと合わせて独自に作成する。本部は宣伝ビラを適宜発行する。

 (5)次代を担う幹部の育成を重視し、地連(本)・ブロックごとの学習会・幹部学校等の計画を立て、教育活動を強化する。

4.具体的な統一行動と日程

(1)08秋闘での統一行動

 全労連は、08秋闘を「なくせ貧困、生活危機突破」を中心課題として11月13日に中央行動を提起している。

 自交総連は、交運共闘の仲間とともに「くらしと雇用・いのちの危機打開にむけて11・13中央行動」(仮称)と位置付けて中央行動を実施する。行動では、午前中に国交省個人請願を行い、12時〜14時(予定)の中央集会(日比谷野外音楽堂)に結集していく。詳細は別途提起する。

 各ブロック・地連(本)は、減車をはじめ運輸行政や地域経済等の要求をまとめて、各運輸局・支局や労働局、経営者団体、自治体に対し「いっせい申し入れ交渉」を10月27日〜11月7日(ゾーン)に実施することとする。地方での交渉結果をふまえて、本部は、全労連・統一行動日の11月13日の前後に秋闘方針にもとづく要求で、内閣府、国土交通省・厚生労働省交渉等を計画する。

(2)国民的課題のとりくみ

 消費税率引き上げ反対、憲法改悪阻止、派遣労働者保護法制定など、重要な国民的課題については、全労連が提起する方針にそって、署名や行動・集会参加など積極的にとりくんでいく。

 解散・総選挙が実施される場合は、別途方針を提起する。

(3)2009年春闘の準備

 春闘方針は、11月中に執行部原案をつくり2009年1月28〜29日の第31回中央委員会で決定する。春闘方針の職場討議は1月初旬から行う。

 春闘アンケートは、全労連・春闘共闘が設定する共通3項目(①生活実感、②賃上げ要求、③制度要求)を含めた独自のものを作成し、全組合員プラス未組織労働者で2万人以上を目標にとりくむ。

(4)闘いの具体的展開と日程

08年10月19日 第5回中執
10月20〜21日 第31回定期大会
27〜11月7日 全国いっせい申し入れ統一行動
10月30日まで 要求提出
11月7日まで 回答指定日
11月13日 11・13中央行動
○日 自交総連省庁申し入れ交渉
09年1月27〜28日 第31回関係弁護士交流会
28〜29日 第31回中央委員会(春闘方針決定)
2月1日 春闘スタート、必要な規制強化を求める2・1宣伝行動

         以  上




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