2016年秋季年末闘争方針

1.秋季年末闘争の位置付け

自交共済総会=9月8日、箱根・ホテルおかだ

労働者総決起3・9集会

 16秋季年末闘争は、16年度運動方針で明らかにした情勢をふまえ、(1)白タク合法化阻止を中心とした政策要求の前進、(2)実利につながる職場権利の確立、(3)憲法改悪阻止、国民的要求実現――を重点とし、すべてのとりくみを組織拡大と体制の強化に結びつけてたたかう。

2.要求と課題

(1)白タク合法化の動きは、参議院選挙で多数を確保した安倍政権のもとで、アベノミクスの一環としてさらに推進されるおそれがある。これを阻止するため、学習・宣伝を強化し、共同を発展させる。とくに地方でウーバーのアプリを使った自家用有償運送を導入する動きを警戒し、自治体に対しタクシーを活用した安全な公共交通の充実、国の補助金増額を求めていく。
 新たに指定された特定地域をはじめ、準特定地域を含めて、協議会の本来の役割発揮を追求し、労働条件改善につながる減車の実現を求めていく。
 安心・安全なタクシーの保障との観点からタクシー運転免許について世論の構築をはかるとともに、運転者登録制度の適切な運用を求める。

(2)労働者の権利を点検して改善をはかり、実際に有休がとれるようになった、自己負担がなくなったなど実利につながる成果の獲得をめざす。
 タクシー・ハイヤーでは、(1)年次有給休暇の取得制限、不利益取扱いの是正、(2)最低賃金の確実な支払い、(3)割増賃金の適正かつ確実な支払い、(4)運転者負担制度の廃止など、職場ごとに重点を決めてとりくむ。
 自動車教習所、観光バスでは、年末一時金等の要求に加え政策提言「権利確保と社会的地位の向上、事業の将来のために」にもとづくとりくみを進める。

(3)憲法改悪阻止、戦争する国づくりをストップさせることに全力をあげ、国民とともに政治の民主的転換をめざす。
 TPP批准阻止、労働法制改悪反対、年金改善、社会保障切り捨て反対などの課題について、全労連の提起にもとづき積極的にとりくむ。

3.組織拡大

 すべてのとりくみを組織拡大に結びつけてたたかう。
 すべての組織が年度内目標を決め、未組織宣伝、職場内での働きかけ、統一行動日など具体的な計画を策定し、全組合員の意志統一をはかり実施する。
 全労連の新4か年計画にもとづき企画される地方ごとの「総がかり作戦」の企画調整に参加し、自交労働者対象の作戦が実施できるようにする。

4.具体的な闘いの進め方

(1)以下の要求に地方の重点要求を加え交渉を実施する。
 運輸局・支局に対しては、白タク合法化阻止、地方公共交通の整備・助成、適切な減車の推進など労働条件改善につながる施策を求める。
 労働局・労基署に対しては、法定労働条件確保、違反の根絶を要請し、運輸当局と連携して地域全体で是正するよう求める。
 地方自治体に対しては、ライドシェアの危険性を訴え、乗合タクシーや移動制約者への運賃補助の実現、地域交通政策の策定を求める。

(2)職場ごとに重点要求を設定し、要求提出は10月31日まで、回答指定日を11月14日までとし、11月中決着をめざす。

5.統一行動の設定と主な日程

(1)自交総連の中央行動は、全労連が設定している11月9日
(水)に合わせて配置する。具体的な行動内容については全労連や交運共闘と調整を行ったうえで提起する。

(2)2017年春闘の準備として、「はたらくみんなの要求アンケート」にとりくむ。アンケートは、組合員に限らず未組織労働者とも対話しながら行い、昨年を上回る回収数をめざす。

(3)主な日程

2016年10〜11月 地方自治体、運輸局(支局)、労働局交渉
     10月12日(水) 第5回中執
     10月12(水)〜13日(木) 第39回定期大会
     10月31日(月)まで 要求提出
     11月14日(月)まで 回答指定日
     11月9日(水) 自交総連中央行動(全労連全国統一行動)
        23(水)〜24日(木) 国民春闘討論集会
2017年1月23日(月)〜24日(火) 第39回弁護士交流会
     1月24日(火)〜25日(水) 第39回中央委員会(春闘方針決定)



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