自交労働者No.542、2000年9月1日

2000年度　タクシー過剰率 (需給動向の判断結果)

注１． 各運輸局の公示による�:�ﾀ�0 kぢ局によっては基準車両数を公示しない局がありｙ�ﾀ その場合は自交総連の試算�:�ﾀ�ｺ岱暑 注２． 都市名のうち "市�:�ﾀ�0 k�ﾇ☆ぢ郡�:�ﾀ�0 kぢの標記がないものは交通圏�:�ﾀ鹿堋暑

都道 府県	交通圏・ 事業区域	基　準 車両数 Ａ　両	恒　久 車両数 Ｂ　両	基準比 過剰数 B/A両	基準比 過剰率 B/A1％	適　用 車両数 A＊1.2 ＝C両	需給判 断結果 C-B両
北海道	札　　　幌	3,396	4,600	1,204	35	4,076	−524
青　森	青　　　森	736	1,001	265	36	883	−118
宮　城	仙　台　市	1,411	1,903	492	35	1,693	−210
福　島	福　　　島	391	637	246	63	469	−168
山　形	鶴　岡　市	100	153	53	53	120	−33
東　京	特別区・武三	21,184	25,861	4,677	22	25,421	−440
神奈川	京　　　浜	4,913	6,019	1,106	23	5,895	−124
千　葉	京　　　葉	1,045	1,295	250	24	1,254	−41
埼　玉	県南西部	1,218	1,549	331	27	1,461	−88
群　馬	中 ・西　毛	973	1,543	570	59	1,167	−376
茨　城	水戸県央	598	896	298	50	717	−179
山　梨	甲　　　府	328	504	176	54	394	−110
愛　知	名　古　屋	4,684	6,913	2,229	48	5,621	−1,292
静　岡	浜　　　松	751	1,056	305	41	901	−155
石　川	金　　　沢	767	1,145	378	49	920	−225
大　阪	大阪市域	7,995	13,140	5,145	64	9,594	−3,546
京　都	京都市域	4,062	6,080	2,018	50	4,874	−1,206
兵　庫	神戸市域	3,162	5,876	2,714	86	3,794	−2,082
奈　良	奈良市域	221	333	112	51	265	−68
和歌山	和歌山市域	592	1,351	759	128	710	−641
岡　山	岡　　　山	903	1,432	529	59	1,084	−348
広　島	広　　　島	1,733	2,493	760	44	2,080	−413
山　口	下　関　市	284	560	276	97	341	−219
香　川	高　　　松	540	864	324	60	648	−216
徳　島	徳　　　島	428	696	268	63	514	−182
愛　媛	今　　　治	170	280	110	65	204	−76
高　知	高　　　知	644	913	269	42	773	−140
福　岡	福　　　岡	3,106	4,178	1,072	35	3,727	−451
佐　賀	唐　津　市	107	176	69	64	128	−48
長　崎	長　　　崎	1,002	1,497	495	49	1,202	−295
大　分	大　　　分	641	957	316	49	769	−188
鹿児島	鹿　児　島	1,091	1,954	863	79	1,309	−645
沖　縄	沖縄本島	2,742	3,379	637	23	3,290	−89

和歌山市では過剰率１２８％　すでに緊急措置が必要

今年度の「タクシー需給動向の判断結果」が８月までに各運輸局から公示されました。 　これはタクシー台数が需要に対して過剰になっているかどうか示すものですが、各地とも引き続き異常な供給過剰状態となっていることが示されました。 　上の表の基準車両数が適正タクシー台数、恒久車両数が実在している台数（預り減車含）で、その差が過剰数となります。 　全国でも最悪の和歌山市では、適正台数５９２台のところに１３５１台のタクシーがひしめきあっていることになり過剰率は１２８％にもなっています。 　各地とも大幅な減車が必要なことは明らかで、新道運法施行後はただちに緊急調整措置の対象となるべき実態です。

新加盟のなかま

企業内では限界　　（６２８）埼玉・坂戸交通労組

坂戸市の坂戸交通労働組合（青木静一委員長、６３人）が６月２９日、自交総連に加盟しました。 　３年前に労組を結成し、ユニオンショップ協定をかちとるなど闘ってきましたが、企業内組合では運動に限界があると議論し、宣伝行動や賃金問題学習会などでの埼玉地連との交流をつづけていました。 　会社側が就業規則を一方的に改定したことなどもあり、今回の加盟となりました。

たたかう上部組織に　　（６２９）大阪・国際観光労組

　高槻市の大阪国際観光バス労働組合（桑野勇次委員長、３３人）が８月７日に自交総連に加盟しました。
　昨年の１２月に交通労連から脱退し、バス労働者の権利拡大や労働条件改善等のためたたかう上部組織はどこかを討議し、在阪のバス労組で組織するバス連絡会に今年２月から参加し交流を重ねてきました。
　７月１３日に臨時大会を開催し、圧倒的多数で自交総連への加盟を決定しました。

附帯決議実行の責任を追及　大阪地連

近畿運輸局と交渉　企業閉鎖など具体例も指摘

【大阪】大阪地連は８月４日、タクシー労働者の労働条件改善と「改正」道路運送法の施行にともなう政省令・通達・運用基準策定についての交渉を近畿運輸局と行いました。 　交渉には佐伯委員長ら２４人が参加、局から新任の大塚自動車部長らが対応しました。 　局側は、「労働条件の改善と累進歩合の指導基準の定義については、労働局と相互通報制でやっていく」「累進歩合は違法である」「事業の休廃止にともない不当労働行為的なものがあれば積極的に介入する」などとしましたが、全体として教科書的なもので、現場の状況からかけはなれた回答でした。 　組合側は、国会での附帯決議が実行されるよう、政省令づくりの作業では行政責任とともに、国会に対しても決めた責任を追及していくと表明するとともに、アルバイトや臨時雇用、企業閉鎖、一時金ジャックなど具体的な事例をあげて、改善を要請しました。

１００人が介助技術を学ぶ

山形・ケアワーク講座　模擬体験走行も

タクシーの車両を使っておこなわれたケアワークドライバー初級養成講座＝山形・ハイヤーセンター 　【山形】山形地連のケアワークドライバー初級養成講座が７月９日・１１日・１３日の３日間行われました。 　サービス向上と運転手の介助技術の習得を目的に、３社の従業員約１００人が受講しました。 　講習は、講義と実技と実体験走行を合わせ４時間学びました。 　理学療法士である実技講師が「自分の体を安定させ、介助される人をしっかり保持する」とアドバイスし、参加者は交代で正しい技術を学びました。 　その後、タクシー５台を使い、ドライバー役・車椅子で介助される役・目の不自由な人の役になり、市内５キロのコースを模擬体験走行しました。 　「貴重な体験でした。目かくしでの乗り降りは思ったより不安で、運転手からの声かけでホッとする」「ホームヘルパー２級講座にない実際の車を利用した講習会は大変勉強になりました」などの感想がありました。

（山形・武田幸夫）

成田空港での違法営業

千葉地本と守る会　長野支局に要請

成田空港で客待ちをする長野・中央タクシーのジャンボ車両＝６月１３日、成田空港 　【千葉】長野〜成田空港間を片道一人あたり８５００円で輸送する１０人乗りジャンボタクシー（長野・中央タクシー）が、昨年１０月許可されました。 　成田空港内で区域外営業・客引きと思われる行為が公然と行われ、また危険回避の場所で視界を遮る長時間駐車も含め事実関係を指摘し、千葉陸運支局に違法性を訴えたものの、改善策が示されず、このままでは空港内の秩序が維持できないと、千葉地本小林委員長、空港守る会野山会長、総連本部久賀書記次長らが、長野陸運支局に対し取り消しを含め申し入れを行いました。 　浅間輸送課長は、問題だとされる行為について業者を呼んで指摘したが、違法はなかった、改めて指導をする、同時に新潟運輸局に報告し、協議し監査をするかどうか考えると回答しました。

この成果を全国に

全員解雇・企業閉鎖を撤回　労使合意で全面解決総連に加盟して打開

大阪・恩加島タクシー労組

会社が提示した一方的な「合理化」を組合が受け入れないとして、従業員全員解雇・企業閉鎖の通告が出されていた大阪・恩加島タクシーで、事業継続を柱にした労使合意が成立しました。 　同社では、「合理化」案を組合（当時企業内）が拒否したところ、７月１９日に組合三役の解雇、８月２０日付けで全員解雇・企業閉鎖が通告されました。 　労組はただちに自交総連加盟を決定し、産別に結集することで困難な事態の打開をめざしました。 　大阪地連では、すぐにオルグと支援体制をとり、現地での激励決起集会とデモでのアピールを準備、運輸行政にも事業者への指導を要求しながら、不当な全員解雇は許さず、事業の継続と労働者・組合の権利は認めさせるという立場を堅持し、原則的で柔軟な態度で闘いました。 　労使の共同と相互理解の必要性も訴えるなか、執行部の解雇撤回をはじめ、事業継続を柱にして、会社側提案の定年制など労働条件の一部を改定し、組合側の要求も受け入れた労使合意が成立。８月９日の組合臨時大会で全員一致の批准を経て全面解決しました。

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自　交　総　連