自交労働者No.551、2001年2月1日 |
自交総連は1月24、25日の両日、東京・家の光会館で第23回中央委員会をひらき、「許すな これ以上の状態悪化、底上げと雇用の確保」をスローガンとする2001年春闘方針をきめました。新しい事態にふさわしい「提案型」の闘いへと発想の転換をはかることなど、新世紀の幕開けにふさわしい闘いをすすめることを意思統一しました。 |
底上げと組織拡大を | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
悪政の転換も必要 領家委員長あいさつ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
第1に、自交総連は、20世紀最後の10年間、規制緩和攻撃の荒れ狂うなかで全国のハイタク労働者の先頭に立って闘ってきました。法律は成立したとはいえ、附帯決議をかちとり、今後これを運用基準に盛り込ませ、自由化で起こりうる弊害へどう歯止めをかけるかが重要な闘いとなります。 経営者は生き残りをかけ攻撃をしてきます。社会的使命もルールも放棄し、利益さえ上げればいいとするならば、企業としての存在意義が問われます。その責任追及とあわせ、提案型の闘いを広げ、現実の問題解決とタクシー運転免許への接近など将来像を見据えた運動で、今世紀初頭を希望あるものにしましょう。 2つめに、こうした課題を実現していくためには、組織拡大は避けてとおれません。不安定雇用労働者を視野に入れた底上げをすすめない限り、労働条件を守るどころか、切り下げに追いやられることになります。 3つめに、今日の苦しみの大もとは、自公保政権の悪政にあります。自民党政治は、KSD事件や外務省公金横領疑惑など末期症状をさらけ出しています。職場で、春闘と政治転換を結びつけ、都議選・参院選で勝利するためがんばりましょう。 |
討論では16地方18人が発言しました。解雇や「合理化」などきびしい攻撃との闘いの他、地域にねざした運動で、交通政策を要求し、減車や事業拡大などの成果をかちとっているなどの報告もありました。新加盟の島根からの発言にはとりわけ大きな拍手がわきました。 |
解雇や「合理化」に反撃 | ||
16地方から18人が発言 新加盟の島根からも | ||
2割減車の実現で労働者にもやる気 |
発想を転換し実践的な挑戦を | ||
政策もって打って出よう 執行部まとめ | ||
まとめで今村書記長は第1に、「大胆な発想の転換をはかれ。あらゆる可能性を追求し、実践的な挑戦を」と提起。情勢が一変し、生き残るための経営側の攻撃が、廃業・身売りを含め労働組合存続そのものを許さない状況となっている事態をふまえ、従来型の発想、運動のあり方を根本的に見直すことが必要と強調しました。 この面では、討論のなかで報告されたタクシーや自教の将来像を見据えて展開されている地方・地域の先進的とりくみに学び、現実の問題解決と将来像への接近を重視し、『政策』をもって打って出ようと呼びかけました。 第2に、「すべての組合員の総決起をかちとり、共同を広げ、組織的な強化拡大を」について提起。そのためには、学習春闘の強化をはかり、『情勢認識の一致』をはかることなしに今春闘での前進はないと強調。自主経営や再建闘争、長期争議組合など含めすべての組織が、春闘での到達目標を定め決起していくよう訴えました。 また、総攻撃に対峙するには、それに対応する力の温存・拡大、組織を後退させないことが決定的と述べ、身売り・倒産対策、悪質経営者への反撃体制の必要性を強調しました。 |
リストラと裁判所の動向 | ||||||
第23回関係弁護士交流会 12地方23人が参加 | ||||||
会議では、本部・小部弁護士が、リストラ・企業再編下の「合理化」と裁判所の動向などについて基調報告。企業の主張を容認する東京地裁労働部の動き、企業の廃業・身売りなどに関連する法的手続きなどを指摘しました。 青森・成長タクシーの不当労働行為事件について横山弁護士、宮城・日交タクシーの会社更正法申請事件について小野寺弁護士、大阪・関西空港リムジンの不当処分・一時金ジャック事件について藤木弁護士が特別報告しました。 各地方から、争議や現状の報告を受け、組合と弁護士の協力のあり方など、弁護士と中執の双方から率直な意見を交換し、今後の運動に生かしていくことを確認しました。 |
積極的な役割を探る | ||
自主経営交流会 8地方16人が参加 | ||
自主経営関係労組交流会が1月25日にひらかれ、山形・東京・京都・奈良・山口・福岡・大分・鹿児島の8地方から16人が参加しました。 会議では、(1)2001年春闘のなかで自主経営組合が果たすべき役割、(2)自主経営の今後のあり方の2つをテーマに自由に意見を交換しました。 春闘では、会社の経営計画を立てること、地域・地方共同行動などに積極的に参加することなど自主経営の特性を生かしたとりくみが必要との意見が出されました。 今後のあり方では、どの地方でもきびしい経営状況にある現状を報告しあったうえで、規制撤廃を目前にして、従来の「自主経営は緊急避難的措置」という位置付けを見直し、積極的な役割・方向を探り、自交総連としての方針を確立していくことが必要だとの意見が出されました。 |
産別全体で包囲を | ||
北港・梅田G関係労組会議 7地方17人が参加 | ||
北港梅田グループ関係労組交流会が1月25日、東京・千葉・埼玉など7地方17人が参加しひらかれました。 各地方からの現状報告では、全員解雇、組合つぶしを目的に乗り込み、営業所を悪条件下に移転させ退職に追い込む、協定しても守らず、監督署の呼び出しに応じない、是正勧告・指導に従わない、退職者がでても補充しないなどが報告され、中央で対策会議を設置して、全国にカンパを訴えて、古知に通告文を出すなど産別全体で包囲を、の声が圧倒的でした。 足切り以下30%(群馬)▽日足切り排除で古知資本のある地方は立ち上がってほしい、有休問題で刑事告訴する(千葉)▽古知一郎、愛一郎と直接交渉し、攻勢的闘争に切り換えたい(埼玉)▽組合員は大幅に減少、もはや頑張れだけではもたない(東京)などの声が相次ぎました。 |
新加盟のなかま | ||
嘱託者で組合結成 (636)大阪・大阪市バス労組 | ||
【大阪】大阪市交通局が運行する小型巡回バスの嘱託乗務員の仲間が12月28日、自交総連大阪市バス労組(岩坪史憲委員長)を結成しました。 市交通局には1000人余りのバス乗務員がいますが、98年から嘱託を採用、現在約100人になっています。労働条件などの不満や不安の解決を求め、自交総連に相談、同労組は、市バス利用者の利便と労働条件の向上をめざしていくことにしています。 |
島根に自交総連の旗 (637)島根・大新東広域バス労組 | ||
【島根】島根県安来市など1市2町からの委託を受けてバス路線を運行する大新東で働く仲間が12月20日、大新東広域バス労働組合(小島鐵雄委員長、20人)を結成、自交総連に加盟しました。 山陰地方に初めて自交総連の旗が立ちました。 同社では、乗務員は1年の嘱託雇用で、低賃金・長時間労働、労働者の同意もなく次々と労働条件が変更されるなど、不満が高まっていました。 当初、連合の自治労市職労に相談しましたがなかなか進展しないため、しまね労連に相談し加盟、自交総連にも入ることになりました。 組合員への不当処分や嘱託契約の継続拒否を公言する会社に対し、県労連・自交総連広島地本も参加し1月6日に同労組を励ます会を開催。地域に個別ビラ配布を計画するなど支援が広がるなか、自治体当局も不当労働行為の中止を大新東に要請、組合員全員の雇用継続を約束させ、今後の労働条件は団体交渉で話し合っていくことを確認しました。 |
自 交 総 連