自交労働者No.558、2001年5月15日


 南海の道義的責任を追及
南海電鉄・石津駅前で訴える堀川副委員長=5月2日
 【大阪】南海電鉄がタクシー部門を第一交通に株式譲渡した問題で、大阪地連、南海の各労組は連日の宣伝行動を行っています。
 南海電鉄の2系統ある線路沿いに毎日宣伝カーを運行、駅頭では堀川副委員長(佐野南海労組委員長)を先頭に訴えています。
 5月8日には近畿運輸局前と大阪タクシー協会前で竹本委員長・権田書記長ら三役と組合員30人が参加して宣伝行動を行いました。
 堀川副委員長は「南海電鉄は1200人もの労働者に一言の相談もなく、突然、3月30日に福岡の第一交通に売り飛ばしました。同社はまともな団体交渉も行わず合意のないまま大幅な賃下げ提案や中退金の一方的廃止、有給休暇の不利益取扱いなど不当労働行為を行ってきています。こういう会社と知りながら株式譲渡した南海電鉄の社会的・道義的責任は明白です」と訴えました。

 労働者の願いがかなう政治へ
 第2回中央闘争委員会 参院選のとりくみ確認
 自交総連は5月9日、第2回中央闘争委員会(第4回常執)をひらき、春闘決着や参議院選挙への対応を決めました。
 春闘では、東京・神奈川・京都・大阪などで現行賃金体系を維持したうえで臨時給(解決金)を獲得し解決する組合が相次いでいます。今後は地方ごとに統一行動を設定、団交の促進で底上げなどのとりくみを展開していくことになりました。
 また、北海道・第一小型の闘争集約については率直な意見交換が行われ、「たとえ少数でも最後までがんばれなかったか」「組合員の意識に見合った闘いであったか」「別の職場に行っても組合員として残す手立てはないか」など弱点も含めて総括し、今後の闘いに生かしていくことにしました。
 参議院選挙については、自公保政権のタクシー破壊法強行を忘れず、不況をひどくし規制緩和を推進する政治から、不況打開、労働者の願いがかなう政治への転換をめざして、職場で大いに政治を語っていくことなどの方針を決めました。

 消費税減税で景気対策を 中央メーデー
 第72回メーデーが5月1日、全国386会場でひらかれました。21世紀最初の中央メーデーは13年ぶりに東京・渋谷区の代々木公園で約8万人を集めて行われました。


 提案型春闘を実践 
 東京地連プロの自覚をたかめる
ユニバーサルタクシーで車椅子の出納をテストする京浜ボラグの組合員
 【東京】東京地連の春闘は、経営の責任を追及しつつ視点を変えて大胆に提案する提案型春闘です。
 京急労組は1人10万円の臨時給と、組合が提案したユニバーサルタクシー(車椅子ごと乗れる多目的車両)を導入することで妥結しました。
 「プロの自覚安心・安全輸送強化月間」も提案型春闘の一環としてとりくまれています。日の丸自交労組は4月6日から春の交通安全週間にとりくみました。日交労組三鷹支部は、カエルのぬいぐるみを着こみ、交通整理を行いました。東自教足立支部は「ママキッズ安全教室」を開催しました。参加した親子に大変好評でした。
 グリーン・キャブ労組はホームヘルパー2級講座の費用を会社負担でとりくみ、小田急南多摩労組はヘルパー講座も受講し、ユニバーサルタクシー導入も提案しています。
 新しいタクシー産業のあり方を追求し、21世紀にふさわしい提案型春闘は、着実に前進しています。

 規制緩和は弊害が拡大
 タクシーの利用促進を 広島地本自治体要請行動
 【広島】広島地本は4月10日、自治体要請行動を実施しました。広島市・東広島市・三原市・尾道市・福山市と広島県を訪問しました。
 懇談ではタクシー労働者の労働条件、タクシー供給過剰を具体的に示し、現状での交通事業は地域交通に弊害が拡大することを強調しました。
 各自治体責任者は、タクシーの労働実態と業界の現状に驚き、何らかの対応を考えていくと約束しました。


自 交 総 連