自交労働者No.565、2001年9月15日 |
解雇、賃下げ、組合つぶし |
自交総連は第5回中執で、各地で激しいリストラ攻撃が相次ぐなかでもとくに悪質で全国的にも影響が大きい以下の3つの闘いを、自交総連の重点争議として位置づけることを決めました。支援と激励のため、すべての組合員に任意の100円玉カンパをよびかけます。
第一交通(本社・福岡)の組合つぶしと闘っているのが大阪の佐野南海、堺南海、白浜南海3労組です。
南海電鉄が突如3月に全株を第一交通に譲渡して以来、1000人いた私鉄の組合はつぶされ、一方的な賃下げ、中退共の脱退、2時間のいやがらせ「点呼」など執拗な攻撃がつづいています。
地連・地域ぐるみの支援のなか、賃下げに対する仮処分に勝利、運輸・労働局への申し入れなどにより、いやがらせ「点呼」を中止させるなどの勝利をかちとっています。
第一交通は、25地方に約5000台を有し、全国一の保有台数を誇っています。手段を選ばず労働組合をつぶすことで利益を上げ、次々と他社を買収、急成長してきました。規制緩和で労働者いじめの悪質資本がはびこる典型です。
東京・太陽労組の代表も参加して札幌で抗議集会を ひらく札幌交通労組=7月16日 |
交運事業団(本社・札幌)の非常識なリストラ賃下げと闘っているのが北海道・札幌、共同、東京・太陽労組です。
会社は年間40万円もの賃下げを提案、自交総連の反対を無視し、従業員個人ごとに協定を結ばせています。
北海道でも東京でも、組合の宣伝でひどい賃下げの内容が明らかになるなか、一旦は個人協定に応じた人が協定を取り消し組合に加入してきています。
しかし会社は、あくまで賃下げを押しつけるため、夏の一時金を人質にとり、協定に応じれば支給するとし、組合費チェックオフの中止など攻撃をつよめています。
交運事業団は北海道・青森・宮城・東京で約2000台を保有。第一交通の賃金体系を「学んだ」といわれています。
勝英(しょうえい、本社・岡山)の買収、全員解雇の攻撃と闘っているのが東自教・所沢中央、神自教・大船の両支部です。
昨年、勝英に買収された両校では、大幅賃下げ、1日13時間教習が押しつけられ、反対する所沢中央24、大船11人の組合員全員が解雇されています。所沢中央では暴力事件をでっち上げ刑事弾圧も発生、現在公判中のほか、旧経営者と勝英の間でも紛争がおこっています。
指定校返上の危機など緊迫した情勢がつづくなか、組合員は団結を維持し、地域への大量宣伝などで反撃しています。
企業閉鎖も相次ぐ自教業界で、次々と企業買収を重ねる勝英は、力づくで指導員の賃金を半額に下げ、料金ダンピングをするという乱暴なやり方で勢力を伸ばしてきました。
悪質資本と闘う仲間に 100円玉カンパ を |
100円玉カンパは集まった分を3等分して各単組・支部ごとに以下に送金してください
◎大阪地連(第一交通関係) 〒556‐0015 浪速区敷津西1‐4‐11 TEL06‐6649‐5221
【振込先】 近畿労金 難波(なんば)支店 普通6396168 (名義)全自交大阪地連
◎太陽労組(交運事業団関係) 〒124‐0011 葛飾区四ツ木5‐2‐12‐203 TEL03‐3695‐1549
【振込先】 中央労金 江戸川支店 普通4582229 (名義)太陽自動車労働組合
◎東自教労組(勝英関係) 〒110‐0003 台東区根岸4‐11‐10 TEL03‐3871‐6470
【振込先】 中央労金 本店 普通1098875 (名義)東自教労組
底上げと事業の将来展望を | ||
第5回中執 次年度運動方針案を確認 |
自交総連は9月5、6日の両日、東京で第5回中央執行委員会をひらき、大会に提案する次年度運動方針案などを確認、秋から春闘にかけての方針(2面)を決めました。
大会のスローガンは「たたかう自交総連の歴史と伝統を生かし、底上げで雇用の確保、団結の力で事業の将来展望を」としました。
来年2月の「改正」道路運送法の施行を前に、リストラ「合理化」から労働者の権利を守る当面の闘いと事業の将来を展望した長期的な闘いの両面から運動をすすめていくことにしています。
とくに、各地でおきている不当な賃下げなどの押しつけに反対する闘いを重視し、とくに悪質な第一交通、交運事業団、勝英と闘っている争議には100円玉カンパで支援することにしました(1面参照)。
また、政策プロジェクトで検討してきた「タクシードライバー法案大綱」「自主経営の今後のあり方」の報告を受け、秋からの闘いのなかで、政策学習強化月間をもうけ、将来展望を切り開き、自交総連の提言を社会的にアピールしていくことにしています。
駅前の渋滞解消を | ||
茨城地連 水戸市と交渉 |
【茨城】茨城地連は水戸駅北口の渋滞解消、南口のタクシー乗り場新設などを求めて7月25と8月2日に水戸市と交渉しました。共産党の中庭市議が支援してくれました。
北口の問題では、渋滞解消のため出口に左折優先車線を新設するなどで警察の許可を得たと都市開発課長が回答、10年来の地連の要請が実を結ぼうとしています。南口については駅前広場の建設についてタクシー乗降場、歩行者の安全確保策などを提案しました。
また、福祉タクシー制度についても改善していきたいとの回答を得ました。(中嶋好)
自 交 総 連