全労連は7月24〜26日、東京で第20回定期大会をひらき、今後2年間の運動方針を決め、新議長に熊谷金道氏(国公労連出身)を選出しました。
決定した方針は「雇用・くらし・いのちと平和を守り、政治の民主的転換にむけ、壮大な共同の発展を」と題し、資本のリストラ「合理化」攻撃に抗して働くルールを守らせるとりくみ、小泉内閣の悪政との闘いなどを中心に200万全労連の確立、一致する要求での連合を含むすべての労組との共同を呼びかけています。
組織拡大を前進させるため推進基金を設けることが提起され、その内容については今後十分論議していくことになりました。
自交総連から菊池専従中執が、道運法「改正」後のタクシーの実態、自交総連の闘いについて発言しました。
役員は、熊谷議長、坂内三夫事務局長(再、医労連)の他、自交総連から今村天次、中山益則(全労連専従)両氏が幹事に再選されました。
【福島】福島市以外では初めての自交総連結成となった会津交通で、吉田社長は労組結成の中心となった3人を解雇しました。しかし3人とまわりが一体となって闘う体制を固める中で、会社はわずか4日で解雇を撤回してきました。
不当な攻撃のすべてが撤回され、吉田社長とハイタク労組一体の攻撃を打ち破ったことに会津の内外に大きな衝撃が広がっています。
18日に会津若松市北公民館で開かれた「支援する会」には自交総連や会津地方労連から60人が参加し、全社でこの6人の闘いを支援しながら今後も不当な攻撃を許さない体制をとっていくことが確認されました。
7月8日、第1回団交が開かれ、昨年末の一時金支給、有休手当を労基法どおりとするなど9項目の要求を実現させ、組合員も当所の3倍にまで増えて、がんばっています。
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東北宣伝行動の報告を聞く参加者=7月22日、23日、山形鶴岡市 |
【山形】自交総連東北ブロックは7月22、23の両日、山形県鶴岡市で第3回幹部学校をひらき、山形・宮城・福島から58人が参加しました。
山形県労連勝見事務局長と自交総連本部菊池専従中執を講師に学習しました。
東北宣伝行動の報告では、ひどい労働条件に苦しむ仲間が、1年、2年前のビラを大切に持っていてくれ、自交総連結集への希望がもてた、と報告されました。
新加盟の福島・会津交通労組武藤委員長は、社長らに10時間もカンヅメにされて加盟を妨害されたが、自交総連に入った。会社を正常に戻すためがんばる、と語って大きな拍手を浴びました。
【広島】広島交運共闘結成準備会は6月29日、広島市において「学習・交流会」を開き11団体75人が参加しました。
会では前全運輸委員長田中茂冨氏が「規制緩和と安全問題」と題して講演し、「市場主義万能論で規制緩和を推進したが、政策と市場の失敗で交通事故が増加しており、必要な公的規制の強化、公正競争と輸送の秩序の確立が必要」と強調しました。
また、「中央には優れた交運共闘体制があり、広島でも組織を確立して欲しい」と訴えました。
続いて、各労組代表が「職場は今」と題して報告し交流を深めました。
参加者からは「難しい話だが、よく解った」との声も聞かれ、会は成功のうちに閉会しました。(内谷富雄)
【山形】山形地連は「自交総連やまがた」200号発刊達成を記念し、7月6日に祝賀会を行いました。
鶴岡市のコミュニティーセンター会場には、地連役員や、組合員OBなど30人ほどがお祝いにかけつけました。
佐藤政志委員長は「経営側との壮絶なたたかいや歴史がきざまれている今後も機関紙作りをがんばってほしいい」とエールを送りました。
101号から200号をまとめた記念紙を手にした組合員は「これを見れば全部わかる俺の宝物だ」と話していました。 (武田幸夫)
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第11回教宣・機関紙学校の様子=7月21日、22日、京都・きよみず |
【京都】自交総連関西ブロック第11回教宣・機関紙学校が7月21、22日にひらかれ、京都・大阪・和歌山から26人が参加して新聞づくりを学びました。
本部菊池専従中執から教宣の役割、ハンドル大阪庭和田編集長から実技の講義を受け、6班に分かれて新聞づくりに入りました。
パソコンやワープロが所狭しと並ぶなか、機械の使い方がわからない人もいて、仲間に教わりながら作業しました。取材やアンケートなど各班ごとに企画も工夫して、翌日昼までに何とか新聞をつくり上げました。
優秀作品に選ばれた『ひさと』のスタッフの一人、京都・西京支部の石原敏雄さんは、「初めて参加しました。機関紙活動の意義は十分認識しているつもりですが、定期的な発行はここ数年できていません。継続は力なりを実践できる機関紙活動を展開していきたい」と語っています。
北海道地連共同タクシー労組は7月9日、賃下げを受け入れない組合に対して一時金を不支給にするなどの会社の行為を不当労働行為と認める地労委命令をかちとりました。
共同交通では昨年の春闘時に会社が大幅賃下げとなる賃金体系の変更を提案してきました。共同タクシー労組は企業内の共同交通労組ととも共同交通行動委員会という連合組織をつくり、提案の撤回を求めました。
会社は、非組合員に個別に協定を迫り、一人づつ署名させていましたが、組合が新賃金の実態を暴露し、呼びかけたため、多数が組合に加入し、個別協定の破棄を会社に通告しました。
これに対し会社は、意思確認などと称して破棄通告者を呼び出したうえ、新賃金体系に合意しない組合員には01年夏季一時金を支給しませんでした。
命令は、@新賃金体系の提案理由を説明しないのは不誠実団交A組合加入者を意思確認として呼び出したのは支配介入B夏季一時金の不支給は組合員への不利益取扱いC個別協定の破棄通告をした新組合員に一方的に新賃金体系を適用したのは不利益取扱い――として、その是正と謝罪文の掲示を会社に命じています。
一致する要求での行動の統一 |
重要な産別やナショナルセンターの役割 |
労働組合はどういう形で組織され、産別とかナショナルセンターとは何でしょうか。また、組合の一番基本的な原則はなんでしょうか――労働組合の組織形態と組織原則を説明します。
(1)労働組合の組織と原則は?
組織の形態
労働組合の基礎組織(単組という)には、企業ごとに組織された企業別労働組合と一人でも加入できる地域の個人加盟労働組合という二つの形があります。日本では、企業別労組が多くみられますが、働き方が多様になるなかで、今後は個人加盟労組も重要性を増してきます。
同じ産業の労働組合が集まって自交総連のような全国産業別労働組合(産別)をつくります。自交総連のなかでは各地方ごとに地方本部(地本)・地方連合会(地連)をつくっています。
さらにいくつもの産別があつまって全労連というナショナルセンター(全国組織)をつくっています。全労連には各県ごとの地方労連も加入しています。
全国的な行動の統一や政府、経営者団体などを相手にする場合には産別やナショナルセンターの役割が欠かせません。
組織の原則
労働組合に加入している労働者一人ひとりの考え方や要求はさまざまです。そうした仲間が団結していくために確立されてきたのが労働組合の3原則です。
@一致する要求での団結と行動の統一=さまざまな意見のなかで共通する課題、一致する要求について団結すること。要求が決まったら全員が統一して行動していくことが大切です。
A資本からの独立=資本というのは経営者のことです。経営者は労働組合の力をそごうとして、組合幹部を懐柔したり、自分のいうことを聞く組合(御用組合)に変質させようとします。こうした手口に乗らず、資本から独立していることが必要です。
B政党からの独立=要求で一致する政党とは協力・共同して闘いますが、さまざまな思想をもった組合員が団結するためには、政党支持をおしつけたり、組合費から政党にカンパしたりすることは許されません。
労働組合法第2条(労働組合) この法律で「労働組合」とは、労働者が主体となつて自主的に労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的として組織する団体又はその連合団体をいう。但し、左の各号の一に該当するものは、この限りでない。
一 役員、…監督的地位にある労働者その他使用者の利益を代表する者の参加を許すもの
二 団体の運営のための経費の支出につき使用者の経理上の援助を受けるもの。但し、労働者が労働時間中に時間又は賃金を失うことなく使用者と協議…交渉することを使用者が許すことを妨げるものではなく、且つ、厚生資金…福利その他の基金に対する使用者の寄附及び最小限の広さの事務所の供与を除くものとする。(以下略)
自 交 総 連