自交労働者No.608、2003年9月1日


不当配転に勝利判決

京都・駒タク労組 会社側と和解成立

  
駒労組の仲間
勝利の和解報告集会であいさつする駒労組の仲間
            
=7月26日、京都・KPC会館
 【京都】組合つぶしの不当配転に勝利MKグループ駒タクシーが行った組合員のみへの遠隔地・羽束師(はづかし)営業所への不当配転と勤務変更に対し7月18日、京都地裁より労働者側完全勝利の判決が下され、この判決を受けて、会社側から和解の申入れがあり7月25日付けで和解しました。

 労働者側完全勝利の判決内容を受け、青木オーナーから「和解したい」との申入れがあり、この申入れに対し駒労働組合と労働者は、地連を入れての青木オーナーとの交渉をすすめ、全員で和解内容を検討し、会社の遺憾の表明もあり、天下のMKに頭を下げさせたということで、和解案を受け入れ、7月25日付けでの和解となりました。それにともない、地方労働委員会に申立てていた不当労働行為救済の申立ては、取り下げることとしました。

羽束師営業所
営業所とは思えない
泥沼の羽束師営業所

 7月26日には、勝利報告集会が開かれ、当該労組と労働者、支援者などが集まり、駒労組の闘いの教訓や意義を確認し合い、あらたな闘いへの団結の場になりました。



運転者資格等は厳格に審議

ボランティア輸送 基本はあくまでタクシー

 
自交総連の代表
運賃値下げ問題などについて交渉する自交総連の代表=8月6日、国交省内
  自交総連は8月6日、構造改革特区でのボランティア輸送、値下げ問題などについて国交省と交渉。領家委員長ら7人が参加、自交局旅客課多門課長補佐らが対応しました(左表参照)。

 構造改革特区は、政府の規制緩和政策の一環として、特定の自治体で、過疎地・福祉輸送に自家用車を使用したボランティア輸送を許可するというものです。

 省側は、4自治体でボランティア輸送の許可がされていることを明らかにし、「運転者資格や損害賠償措置について通達通り厳格に審議している」「タクシーが十分なところではタクシーを使うのが基本だ」としました。

 運賃値下げ問題については「収支がつぐなえれば認可する」としたため、組合側が、その収支は異常な低賃金を前提としたものではないかと追及すると、省として賃金水準には手が出せない、労使の合意があれば認めるしかない、と答え、規制緩和の実態を露呈しました。





いま、核兵器の廃絶を

原水禁2003年世界大会・長崎

自交総連から42人が参加

  原水爆禁止2003年世界大会が8月3日から広島・長崎でひらかれ、メイン会場となった長崎では7〜9日に全体会総会・分科会が行われ、7500人が参加しました。
アピールする参加者
原水禁大会で核兵器廃絶をアピールする参加者
                
=8月7〜9日、長崎

 国内外から集まった参加者には青年の姿が目立ち、被爆の実相を聞き、語り継ぐとりくみなどが交流されました。

 『いま、核兵器の廃絶をヒロシマ・ナガサキをくりかえさないために』という新しい署名が提起され被爆60周年の05年までに短期間に集中的に集めることが確認されました。

 自交総連各地方からも代表が参加し、7日に5地方42人が参加して産別交流会をもちました。


現場で貴重な体験

原水禁大会参加者の感想

自交総連産別交流会
42人が参加した自交総連産別交流会
          
=8月7日、長崎市内
 東京・日本交通労組 佐藤三喜男さん
 会場について驚きました。それは、世界各国からの大勢の人々と日本の高校、大学生たちでした。その人たちの目の輝き、積極性、行動力に感動を覚えました。私は日本人として被爆国なのに認識不足を感じた次第です。
 戦争は、二度と繰り返すことのないよう国民が一丸となって阻止しなければいけないと私はつくづく感じました。年に一度の大会ではなく日々考え、私なりに他の人たちに日々話していきたいと思います。

 大阪・大宝タクシー労組 藤巻宏行さん 
 初めて参加しました。その上、長崎も初めてで、「おのぼりさん」の状態でしたが、とても貴重な体験でした。
 百聞は一見にしかずと言いますが、大会での様々な報告、動く分科会での佐世保基地調査、原爆資料館や浦上天主堂など、実物や現場の方からのお話は、百冊の資料などよりも貴重な経験でした。特に浦上天主堂の焼けただれた石の天使像は、無言のうちに原爆の悲惨さを雄弁に物語っているようでした。




人身事故対処マニュアル
(5)調書が修正されない場合の対応は


自分の思っていることは正確に

サイン拒否は最後まで

 今回は調書が修正されない場合の対応のしかたです。もし修正されない場合はサインを拒否しましょう。

  担当検事によっては、修正の要請(異議申し立て)に耳を傾けず、修正をしない人も中にはいます。担当検事に、何を言ってるんだ、君はその時(警察署で)チャント、間違いありませんとサインしてるじゃないか、と言われます。このサイン、印鑑は自分のじゃないと言うのか、などと反論されるでしょう。(連載(3)に掲載されている表を見てください。「以上のとおり録取して読み聞かせたところ、誤りのないことを申し立て署名 印した」と書いてあるはずです)

 そんな時には、あの時は事故を起こした直後で、子供が怪我をして今日は足切りができない、免許証はどうなっちゃうんだろう、罰金はいくらくるんだろう、そればっかりを考えていたから、気が動転していて、おかしいなと思っても警察官には言い出せなかった(言えなかった)こともあった。しかし、今は冷静になって、判断できる。だから、修正してくださいとしつこく迫ってください。

 自分の要望を受け入れられなければ、修正に応じてくれなければ、最後のサインをする時、印鑑を押す時に「サインはできません」「印鑑は押せません」と『拒否』ができます。

 サインをしたら、50万円の罰金を取られる、印鑑を押したら、50万円の罰金を取られる、と考えてください。自分の思っていることを正確に正しくいうだけのことです。黒を白、白を黒にするわけではありません。

サインしないと罪が重くなる?

 そんな心配はいりません。警察官に逆らったら、担当検事に逆らったら、もっと罪が重くなっちゃうという心配があるとしたら心配ご無用です。

 (例)駐停車違反に問われたら、反則金は、普通車で1万2000円です。逆らったからといって、これが、2万円になったり、3万円になったりしません。支払わずに延ばしたら延滞金は多少つきますよ。反則金を支払わなければ、いずれ裁判になります。裁判になったからといって、同様に、罰金が2万円になったり、3万円になったりしません。すべてが法律(施行規則)によって処罰されるからです。


サインをしないは最後まで

 サイン・署名・印鑑・拇印などいずれも押さない時は、最後まで徹底して押さないことを言い続けることです。調書にはサインをしない。略式裁判の用紙(応諾書)にもサインをしない。さらに、サインをしないという理由書にもサインをしないということです。

 サインをしない理由書? そうです。担当検事が、サインをできない理由書というのを書いて、サインを求めてくる場合があります。これにも、サインをしては駄目だということです。通常、思わず、これには、サインをしてしまいます。そうです。サインをしない理由をいったことを書いてくれるからです。




自 交 総 連