2019年度運動方針(案)

自 交 総 連


も く じ
T 情勢の特徴と運動基調
U 主な運動課題と対応する基本方針
V 産業別組織体制の確立・強化にむけて
W 主な運動の到達点と今後の課題



T 情勢の特徴と運動基調


1.白タク合法化、新たな規制緩和を阻止するたたかい


(1)国民の安心・安全、地域公共交通を守る

 安心・安全を破壊する白タク合法化=ライドシェア解禁の動きは引きつづき進行しており、手を緩めることなく阻止するたたかいをつよめなければならない。
 2019年6月に閣議決定された未来投資会議の答申「成長戦略実行計画」では、自家用有償旅客運送の拡大、それに伴う道路運送法改定の方針が明記された。同会議の審議では、竹中平蔵氏が、自家用有償旅客運送の拡大をライドシェア解禁の「突破口」にしたいと語り、安倍首相が同制度の拡大を指示した。来年の通常国会には道路運送法の改定が提案されることになる。二種免許をもたないものが自家用車で人を運ぶ運送が無限定に拡大されれば、安全が損なわれ、ライドシェア解禁への外堀が埋められてしまう。自家用有償旅客運送の拡大を許さず、ライドシェア解禁への突破口とさせないたたかいが求められている。
 CREW、ジャスタビ、nottecoなど自家用車やレンタカーをつかった白タク行為の横行もつづき、広告代で運賃をまかない無料で運行するというnommocも新たに開業する準備をすすめている。これらの行為は、経済産業省のグレーゾーン解消制度をはじめ規制緩和策によって容認、奨励されてきた。「CREWが合法なら、ほとんど同じライドシェアも合法にしたらいいではないか」との国会質問(日本維新の会)がされたように、これらの白タク行為はライドシェアに道をひらくものであり、規制のサンドボックス制度でライドシェアの実証実験が行われる危険も消えていない。
 2020年東京オリンピック・パラリンピックでの輸送を口実に、白タクやライドシェアを活用しようとの動きもでている。
 こうした動きを確実に止め、ライドシェア反対の世論を高めていくために求められるのが、公共交通の破壊を許さず、安心・安全な公共交通による移動をすべての国民に保障していくという観点である。
 自家用有償旅客運送拡大の方針にみられるように、ライドシェア推進勢力は、地方における交通空白地につけ入り、住民の移動を助けるという名目にかくれて、ライドシェア導入に道をひらこうとしている。これに対するためには、過疎化をすすめ、規制緩和で公共交通機関を疲弊させた政府の政策を変えさせ、住民とともに、乗合タクシーやデマンドタクシーなどの活用、補助金の大幅増額を求めて、公共交通の再構築を図っていくことが必要である。
 ライドシェアや自家用有償旅客運送の拡大は、労働者の権利を奪う「雇用によらない働き方」の拡大にも通じる。無権利な請負の個人事業者、低賃金の非正規雇用を広げて、労働者の貧困化をすすめる攻撃を許してはならない。
 自動運転技術の進展から、交通機関は無人運転になり運転労働者が要らなくなるのではないかという不安が広がっている。いかに技術が進歩したとしても、タクシーやバスの運行は、安全を確保し乗客を保護・ケアするために運転者のいない完全自動運転では対応できない。国土交通省は6月に「限定地域での無人自動運転移動サービスにおいて旅客自動車運送事業者が安全性・利便性を確保するためのガイドライン」を策定した。バス・タクシーにおいても無人運転を容認したうえで、安全対策を講じるとしているが、事故・災害等の非常時に無人では対応できないことは明らかであり、無責任なガイドラインを国民的な合意を得ずに実施することは許されない。安心・安全を保てない営業車の無人運転には反対し、運転労働者の権利、仕事を守るとりくみをすすめていかなければならない。そのためにも、運転者の資質の向上、労働条件の改善は不可欠であり、タクシー運転免許構想の実現をめざしてたたかう。  安全な公共交通を守るため、自交総連は、すべての関係者、利用者・国民と協力して運動を展開していく。

(2)求められる役割にふさわしい自交総連の強化拡大を

 白タク合法化を阻止するたたかいは、国民の安心・安全を守り、公共交通ですべての国民の移動する権利を確保するたたかいと一体のものであり、すべての労働組合、事業者、利用者・国民と共同してとりくむ課題である。
 ハイタク労働8団体の共同は継続しており、共同の労働者意識調査等にもとりくんできた。今後、大規模な大衆行動なども実施できるよう、運動の強化をめざし、一致する課題では事業者とも共同してとりくんでいく。
 また、「雇用によらない働き方」の拡大を阻止する課題では、全労連や他産業のすべての労働組合とも共同して、労働者としての権利が保障される正規雇用を基本とする働き方を守らなければならない。
 過疎地の住民や障害者、高齢者などすべての国民が安心・安全に移動する権利を保障するために公共交通を守り、充実させるたたかいは、地域を活性化させ、日本経済を再生させることにもつながる国民的な共通課題でもある。
 こうした共同を広げていくためには、自交総連の主体的な力量の強化がつよく求められている。
 そのために、組織的後退に歯止めをかけ、多方面につながりを広げて運動をすすめられる力量強化、組織拡大を実践していかなければならない。



2.社会的水準の労働条件をめざす組合運動の前進


(1)劣悪な労働条件、高齢化がすすむ自交労働者の実態

 2018年のタクシー労働者の全国平均の年収は、前年よりわずかに増加したものの304万円にとどまり、産業計男性労働者の502万円より198万円も低い。地方別にみると、秋田が前年を下回る212万円で最も低く、200万円台が21地方もある。労働時間は年間2293時間で、依然として長時間労働が改善されず、1時間あたりの賃金では、タクシー労働者は1326円で、産業計男性労働者2289円の58%にとどまっている。平均年齢は61.2歳となり高齢化がさらに進行した(いずれも厚労省「賃金センサス」による)。
 規制緩和で最悪となった運転者の労働条件を改善するために制定されたタクシー特措法(2009年)、その改正(2014年)から10年、5年が経過したが、労働条件が改善されたとはとてもいえない。一定の減車と実働率 の低下から、1日1車当たりの営業収入は若干の回復が見られるが、総営業収入は低下し、依然として低迷している。
 タクシーの総営収(法人のみ)は、規制緩和前の2000年度に2兆565億円あったものが、直近の17年度には1兆4621億円と29%減っている。車両数は規制緩和後のピーク時(07年)からは17%減ったものの、2000年度比では11%の減少にとどまっている。このため、1台当たり営収は979万円から790万円へ19%減少、運転者一人あたりの営収は577万円から519万円へ10%減少している。
 賃金を改善するためには、減車と適切な運賃、需要の増加、国の政策的な補助金の増額など、経営環境をよくして、一人当たりの営収を増加させていかなければならない。
 これは経営者の責任を免罪するものではなく、経営者には社会的水準の労働条件を保障する責任がある。それを果たさせるためにも、利己的な利益の追求だけでなく、労働組合との政策合意などで責任を果たすことを求めていく。
 自動車教習所では、少子化に加え、貧困化による若者の免許離れもあり、今後も入所者の減少が想定される。企業の生き残りをかけた教習生の獲得競争が行われ、コスト削減のために、パート・契約指導員の導入、賃金削減、教習生集めのノルマ強要、権利侵害などの攻撃が激しくなっている。一方で高齢者教習の増加などに対して、指導員不足から長時間労働が押し付けられ、休みが取れないなどの問題も発生している
 観光バスでは、高額の手数料還元が安全を阻害していれば旅行会社を処分するなどの新たな措置が4月から取られているが、実効性は不確定で、規制緩和による過当競争の現状も変わっていない。自動車運転者の労働時間等の改善のための基準告示(改善基準)の改正が検討されることになったが、まだ作業はすすんでいない。規制緩和の根本的な見直しと、実効ある労働時間短縮のために改善基準・交替運転者の配置基準の改正、法制化が必要である。

(2)労働組合の役割発揮――団結して要求実現のたたかいを

 労働組合は、組合員の労働条件を改善し向上させるために、団結してたたかう組織である。その原点に立って、自交総連は結成以来、社会的水準の労働条件の確立をめざしてたたかってきた。運賃改定時のノースライド獲得をめぐっての厳しい資本からの攻撃や規制緩和反対闘争での組織の総力をあげたたたかいなど、困難に負けずに要求実現の旗を掲げて奮闘してきた。
 この間、新たに結成、あるいは自交総連に加盟してきた労働組合は、それぞれ切実な要求を抱え、それを実現するために産業別労働組合に結集してきた。福岡地連の吉野ケ里観光タクシー労組(佐賀県)は、たたかう労働組合にしたいと自交総連に加盟して会社と交渉し、10年以上なかった賃上げを獲得した。東京・日興タクシー労組、埼玉・飛鳥交通草加・八潮地区労組でも、要求実現のために加盟し、直後から組合員を増やして活動している。
 こうした経験は、要求・希望を抱え、自交総連に期待を抱いている労働者・労働組合は必ず存在していること、そしてその労働者は、仲間を増やすエネルギーも持っていることを示している。
 そうした可能性を汲みつくして、実際に組織化に結実するためには、くりかえし宣伝し、対話して多くの人に働きかけをして行くことが必要となる。同時に既存の組織で、組合員を減らさず、新しい幹部・後継者を育てる努力も欠くことができない。危機感をもって、力をつくして、組織強化拡大にとりくむ決意をかためなければならない。
 自交総連が組織拡大を果たすことは、ともにたたかっている全労連、地方・地域労連の仲間を励まし、共同の力を発揮することにもつながる。労働者の要求は、個別の経営者、個別の産業に対するとりくみだけでは解決できない問題があり、政治のしくみを変えなければ、要求は実現できない。自交総連はそのために資本と政党から独立し、全労連に結集して、社会の変革をめざしてたたかってきた。
 このたたかいは社会の発展のためにも不可欠である。利潤を追求する経営者・資本家は、何の規制もなく、抵抗する労働組合がなければ、目先の利益だけにとらわれて、労働条件を際限なく悪化させ、格差と貧困の拡大など社会的な不安定を引き起こしてしまう。労働組合が力を発揮して、労働者にまともな賃金を払って、国民全体の懐を豊かにするという方向に経営者全体の姿勢を改めさせるようにしなければならない。
 自交産業においても、企業が公共交通機関、交通安全教育機関として、労働者・利用者を大切にし、利益のみではない社会的な貢献もするという「企業の社会的な責任(CSR)」を果たすことを求めていくことが重要である。



3.憲法9条を守り、悪政転換、国民本位の政治の実現


  2019年7月に実施された参議院選挙では、自公の与党が改選議席の過半数は獲得したものの、自民党は改選議席から9議席減となり、日本維新の会等を含めた改憲勢力は、改憲発議に必要な総議席の3分の2を割り込んだ。1人区での市民と野党の共闘による統一候補は10議席を獲得して、改憲勢力の議席を減らす成果を上げた。示された国民の意志は、性急な改憲など必要ないというものであることは明らかである。
 しかし、安倍首相は民意を無視して、「国民の信を得た」「改憲の論議はすすめる」と強弁、野党の一部の取り込みや、衆院議長の交代を側近に発言させるなど三権分立を無視した強行策まで模索して、改憲への執念をみせている。
 安倍内閣は、選挙でも争点となった年金問題では、実質給付を減らし続けるマクロ経済スライドに固執し、減らない年金への改善を拒否、景気が悪化しているなかでの消費税10%への増税の強行、選挙前の会談で米・トランプ大統領に約束しているとされる農産物輸入の大幅な自由化、米国製兵器の大量購入、沖縄・辺野古の海を埋め立てる米軍新基地建設の強行など、国民を苦しめる悪政を引き続きすすめようとしている。
 その悪政は、白タク合法化=ライドシェアの推進という面でも、重大な害悪となっている。安倍首相は、竹中平蔵氏らとウーバーのCEOと会い、自家用有償旅客運送の拡大では、道路運送法の改悪を自ら指示している。地域公共交通の充実、バス路線維持や乗合タクシーのための予算は削減し、公共交通の軽視、地方切り捨ての政策をすすめている。
 こうした政治を変革しない限り、私たちの要求は実現しない。アメリカや財界・大企業のための政治から、労働者・国民のための政治に変えるため、市民と野党の共闘をさらにすすめ、改憲阻止、消費税増税凍結、辺野古新基地建設反対など共通政策の実現、地域公共交通政策の充実のために労働組合も積極的に役割を発揮していく。団結した労働組合の組織力を発揮して、政治を変えるたたかいの一翼を担っていかなければならない。



U 主な運動課題と対応する基本方針


1.4つの要求課題と運動の基本方向


(1)社会的水準の労働条件確立への接近、権利の確保

(1)賃上げと底上げ闘争の強化

 1) 当然の権利である社会的水準の労働条件確立の要求を掲げ、そこへの接近をめざす。一定の時期に闘争を集中させて賃上げをめざす春闘と通年闘争としての政策闘争を結合してとりくむ。
 ○ 劣悪な労働条件が若年労働者、良質な労働力の確保を困難にしていることを社会的に問題にして、減車・上限運賃確保と合わせて、地域の経営者共同の責任で最低労働条件の確保などの底上げ、経営環境整備を求めていく。
 ○ 自動車教習所では、賃金「合理化」を阻止し、仕事量の拡大など職場政策要求への合意、実施を明確にしたとりくみ強化をはかる。
 ○ 観光バスでは、過当競争のもとでの旅行会社からの低運賃(手数料割戻)の押し付けなどを是正させる経営環境の改善を重視してとりくむ。
 2) 全国的にタクシー運賃改定が審査されている状況から、運転者の労働条件改善こそが改定の趣旨であることを徹底し、2007年3月28日付325号通達も活用して、ノースライドの確実な履行と運転者負担の改善など労働条件改善が確実に実行されるようにする。改定の審査にあたって、配車アプリやクレジット決済の手数料を確実に原価に含めるようにし、今後増大する分についても査定に反映するよう査定方式を変更することを求めていく。
 3) タクシー特措法改正時の国会附帯決議、国交・厚労両省の通達にもとづき累進歩合制度廃止の確実な履行を求める。最低賃金法違反の一掃、地域全体での賃金底上げをはかる。また、オール歩合給賃金を改善し、少なくとも最低賃金を固定給で保障する賃金制度確立を重視してとりくむ。
 賃金・労働条件の悪化につながる運賃制度の導入、「活性化策」には反対する。
 長時間労働につながる1人1車・2車3人制から1車2人制への変更など勤務形態を改善し、労働時間の適正化と経営の効率化をはかる。
 4) 年次有給休暇の確実な付与と、取得によって賃金が下がる不利益取扱いの是正をはかる。時間外・深夜割増賃金の不払いや歩合給から控除する偽装を許さず、法定の支払い義務の確実な履行を求める。国会附帯決議で指摘されている運転者負担制度の廃止、交通事故弁済金、罰科金等をなくしていく。
 5) 地域内でよりよい労働条件をかちとっている職場を目標にした到達闘争を全国的に展開し、地方(地域)で労働条件の格差是正をはかる底上げにとりくむ。「職場・地域から時給〇〇円未満をなくそう」「賃率〇〇%未満をなくそう」の課題を重視した運動を推進する。地域別最低賃金の大幅な引上げとともに全国一律最低賃金制度の確立にとりくむ。

(2)リストラ「合理化」反対、権利の確保

 1) 労働者犠牲のリストラ「合理化」に反対し、労働者・労働組合の権利尊重、賃金・労働時間、雇用規制など働くルールの確立と企業の社会的責任(CSR)を問う運動の推進をはかる。
 ○ タクシー、バスでは違法な日雇い・アルバイトの禁止(運輸規則第36条)、雇用の正常化にむけた地域的運動にとりくむ。
 ○ 違法な名義貸しや「業務委託契約」等については、地連(本)ごとに情報収集や調査を行い、運輸・労働局交渉等を通じて根絶をはかる。
 ○ 整理解雇の4要件(1.企業の維持・存続にとっての差し迫った必要性、2.解雇回避についての努力がつくされたこと、3.人選の仕方が客観的・合理的で公正であること、4.労働者側への説明と納得を得る努力)にもとづき、解雇権濫用を禁止するルールの確立をはかる。
 ○ 60歳以上の雇用については、定年延長・同一労働同一賃金を基本に、改正高年齢者雇用安定法の主旨(65歳までの希望者全員雇用)にそって、継続雇用拒否や労働条件の低下等が起こらないようにする。65歳を超えたものの雇用継続についても不当な差別的扱いを許さない。
 雇用確保とともに、高齢者を「安上がりな労働力」として使おうとする経営者の姿勢を許さず、65歳以上の者については、脳ドックや認知症検査など厳格な心身の検査を会社負担で毎年行うことを義務付けさせる。
 ○ 勤務中の労働者の生命・人権を守る面から、警察庁の「タクシーの防犯新基準」を遵守させ、訓練、防犯板、車内カメラなどの防犯対策の充実をはかる。
 乗客からの暴力・暴言などハラスメントを防ぐため運送約款改定などの対策をすすめる。
 女性労働者をはじめ誰もが働きやすい職場とするため、施設・環境の改善をすすめ、セクハラ・パワハラを防止する対策にとりくむ。
 ○ 新たに「安上がりな労働力」として外国人労働者を活用する動きに反対し、一切の差別のない同一労働同一賃金の堅持を求める。
 2) 2018年夏に成立した「働き方改革」一括法にともない、自動車運転者の労働時間等の改善基準告示の改正が審議されることになる。実効ある労働時間短縮が実現する改正と法制化を求め、審議の場への自交総連の参加、審議内容の公開、意見聴取を求めていく。現行の改善基準告示、同内容の国交省告示(タクシー、バス)、国交省・交替運転者配置基準(バス)については、最低限の基準として厳守させる。
 「働き方改革」一括法(2019年4月施行)では、自動車運転者の時間外労働規制は5年間猶予とされ、その後も一般労働者の年720時間より長い960時間の残業を容認することになっている。これを、猶予なく一般労働者と同じ規制が適用されるよう求める。
 36協定の届出にあたっては、労働者代表選出における民主的手続きの厳守、協定書の協定事項に裏づけされた運行予定表(勤務ダイヤ表)の提出を義務づけ、未提出のものは受理しない措置を講じるなど事前のチェック機能を厳格にさせる。
 有給休暇5日義務付けを口実にした「合理化」や賃下げを許さず、労働者の望む時季に取得できるようにする。有休を取ることによって賃金・一時金が下がることのないよう、有休手当の計算方法を改善させる。
 3) 運輸・労働行政の監督指導責任を明確にさせ、道路運送法や運輸規則、労働基準法等を無視し、労働者・労働組合の権利を認めない悪質経営者への厳しい措置や厳格な処分を迫る。
 4) 労働基本権や労働基準法など基礎知識の学習を日常的に重視し、職場・地域での権利総点検活動を展開する。
 5) 倒産や廃業・身売り対策については、“いつでも起こり得る”ことを前提に、地連(本)として学習会の開催や対策会議の定期化、機関会議での情報交換などチェック機能の強化を含め体制強化をはかる。
 6) 職場で起こっている賃金不払いや権利制限、差別・支配介入など不当労働行為の一掃を重視する。その際、裁判(労働委員会)一辺倒の闘争におちいることなく、職場でのたたかいを基礎に、地連(本)全体での闘争態勢の確立、地方労連などの支援体制と社会的包囲との結合を重視する。

(2)白タク合法化阻止、規制の強化、将来像を見据えた政策要求の実現

 1)白タク合法化、新たな規制緩和を阻止する。
 ○ 白タク合法化につながる自家用有償旅客運送の拡大、道路運送法の改悪を阻止するため、地域公共交通の充実、障害者・お年寄りらへのタクシー運賃の補助などの課題と結合した署名を提起し、組合員・家族、全労連、自治労連など関係組合にも協力を求めて、来年の春闘時期までに集中的にとりくむ。宣伝物を準備して、地方ごとに自治体への申入れ、宣伝行動などを実施し、世論を喚起する。
 ○ ライドシェアの危険性を社会的に周知させる運動にとりくみ、国内外のライドシェア事業者、大口出資者、提携事業者、規制緩和勢力の動向を注視し、白タク合法化につながる動きを阻止していく。国交省には、事業者が運行に責任をもたないライドシェアを認めない現在の立場の堅持を求めていく。
 タクシー関係のすべての労働組合、ナショナルセンター、他産業労組、事業者、自治体、利用者・国民との共同を追求していく。
 ○ 成長戦略実行計画に盛り込まれた自家用有償旅客運送拡大の方針は、危険な運送方法を拡大し、ライドシェア導入の「突破口」にすることを狙ったものとして反対し、2020年通常国会での道路運送法改悪を阻止する。国家戦略特区制度を利用したライドシェア導入の動きを警戒し、地方自治体、地域住民への働きかけをつよめる。同時に、公共交通で住民の移動を確保するため、交通過疎地での乗合タクシー・デマンドタクシーなどの充実を求め、国の補助金の大幅な増額を要求していく。
 ○ 生産性向上特措法による「規制のサンドボックス制度」を利用したライドシェアの実証実験を阻止し、JIS認証やグレーゾーン解消制度を使ってライドシェア・白タクに国のお墨付きを与えることを許さない。すでに営業しているジャスタビやnotteco、CREW、営業を計画しているnommocなどの白タク行為については、道路運送法の枠外におかれて監督する省庁もないという実態を告発し、危険性を追及して、禁止させる。
 ○ 中国人・韓国人訪日客相手の白タクの根絶をめざし、運輸・警察当局が連携して摘発、取り締まりを強化することを求めていく。
 ○ 配車アプリをめぐって、海外ライドシェア企業との提携、国内でのグループ再編、囲い込みの動きがすすみ、キャッシュレス決済も広がっているが、運転者への手数料負担の転嫁は許さない。また、ライドシェア導入の足掛かりとされて海外資本にのみこまれるおそれもあり、海外ライドシェア企業との安易な提携には反対する。
 ○ ライドシェアへの対抗策、利用者利便向上のためとして、スマホ配車アプリの活用やクレジットカード決済などの創意工夫を事業者が行うことは当然のことだが、その際、新たな運転者負担や賃金に悪影響を及ぼすことは許されない。
 全タク連は、ライドシェア対策としてのタクシー事業の活性化11項目の対策に、2019年6月に9項目を追加した。
1. 初乗り距離短縮運賃
2. 相乗り運賃(タクシーシェア)
3. 事前確定運賃
4. ダイナミックプライシング(繁忙・閑散時の運賃値上げ・割引)
5. 定期運賃(乗り放題)タクシー
6. 相互レイティング(乗務員と乗客相互の評価システム)
7. ユニバーサルデザイン(UD)タクシー
8. タクシー全面広告
9. 第二種免許緩和(取得年齢21→19歳、経験3→1年)
10. 訪日外国人等の富裕層の需要に対応するためのサービス
11. 乗合タクシー(交通不便地域対策・高齢者対応・観光型等)
 (追加9項目)
1. MaaSへの積極的参画
2. 自動運転技術の拡張方策の検討
3. キャッシュレス決済の導入促進
4. 子育てを応援するタクシーの普及
5. UDタクシー・福祉タクシーの配車体制の構築
6. 「運転者職場環境良好度認証」制度の普及促進
7. 労働力確保対策の推進
8. 大規模災害時における緊急輸送に関する地方自治体との協定等の締結の推進
9. タクシー産業の国内外へのアピールの推進
 これらの施策のうち、運賃に関するものは運転者の賃金低下につながりかねない。第二種免許の緩和は安全性、運転者の質の低下となる。ダイナミックプライシングは利用者を差別し公共性を損なう危険がある。「運転者職場環境良好度認証」(ホワイト経営の「見える化」)は事業者の申請にもとづく認証であり実効性はまだ見通せない。本来、ライドシェアに対抗するタクシーの最大の利点は、安全性・良質なサービスであり、それを損ない、運転者の労働条件を悪化させる施策には反対していく。
 ○ 過疎地で導入が可能となった「貨客混載」は、旅客の安全性破壊や運転者の労働強化になるなど問題がある。今後、地域が拡大していく可能性や、旅客と貨物運送の垣根をなくす規制緩和が拡大し、配送シェアと一体になったライドシェアの導入に利用される懸念もある。安心・安全が担保されない規制緩和には反対し、厳格な運用を求めていく。
 2) 2015年12月に策定した政策提言「安心・安全、持続可能な公共交通を担うタクシーをめざして」にもとづき、@安心・安全、利便性確保、それを担保する運転者の労働条件確保、Aタクシー運転免許の実現にむけて――という提言の内容の学習、普及に努め、その実現をめざしていく。
 自動運転技術は、今後の労働条件や雇用に重大な影響を与えるものであり、調査・研究を深めていく。
 国交省が2019年6月に策定した自動運転(レベル4)の実現に向けたバス・タクシー事業者のためのガイドラインは、「運転者が車内にいる場合と同等の安全性を確保する」という実際には実現不可能な状況を想定して無人自動運転を容認する内容となっており、乗客の安全を無視し、国民的な合意も得ずに自動運転を推進するものであり、このガイドラインの実施に反対する。
 技術の進歩は安全性向上や労働の負担軽減に役立つように活用されるべきであり、どんなに自動化がすすんでも安全確保や乗客への対応・サービスのための運転者の役割が失われることはないとの観点から、営業車の完全自動運転・無人化には反対する。自動化のもとでは、運転者には、より高度で良質な旅客対応が求められることになり、タクシー運転免許制度の実現をめざすとりくみと一致させて対応していく。
 3) 2014年1月に施行された改正タクシー特定地域特措法は、5年以上が経過し、法の目的である運転者の労働条件の改善、減車、運賃適正化などについて実効性がないことが明らかである。特定地域の指定基準や減車対策などを検証して、再改正して労働条件改善の実効がある施策を実施することを求めていく。同時に、現行法の限界を乗り越えるタクシーの将来像としてタクシー運転免許構想の真価と必要性を社会的にアピールし、政府・行政、国会にはタクシー運転免許法制化について検討するよう求めていく。  適正化(減車)計画の実施など、現行法でできることについては確実な履行を求め、適正な需給バランスとなるように指定基準を適正化する。準特定地域の指定解除には反対する。
 地域協議会には、労働者の代表として積極的に参加して意見を表明し、政策を提起していく。将来的には、政策提言にある「利用者・住民、事業者、労働者、行政が参加する地域協議会をタクシー委員会(仮称)に発展させ、需給調整、運転者の数、運賃、交通計画などを決めて実行できる機関とさせる」ことをめざす。
 4) 2015年から実施されている全国での運転者登録制度については、運転者の資質向上の実効性が確保される制度運用を求め、試験制度(効果測定)の難度を上げ、安心・安全、良質な運転者の確保という目的にかなうものとして年齢の上限規制を含む措置を求めていく。
 登録制度にかかる費用が事業者を通じて運転者に転嫁されないよう求めていく。
 運転者の登録取消処分などについては、公正、教育・指導、公開の原則を尊重するほか、背後責任の追及を明確化するよう求める。
 現行の登録制度は、企業に雇用されていないと登録できず、運転者証の管理なども事業者主体のしくみとなっている。この点について、将来的には労働者が自分で運転者証を管理できる制度とするようにタクシー業務適正化特措法の改正を求めていく。
 資格強化に逆行する二種免許の取得要件緩和に反対する。
 5) 2017年1月から実施された東京の初乗り距離短縮運賃については、短距離客の多い地域では営収減の影響が大きい。運転者の賃金減少につながる運賃改定には反対の立場で、近隣地域や全国へ波及させないよう対応する。
 公定幅運賃の下限引き下げには反対し、幅運賃内での上限張り付きを求める。適正な運転者人件費をまかなうに足る運賃設定を追求し、各種割引や割増返上などの運賃・料金引き下げに反対する。
 運賃改定が行われる地方では、(1)運転者人件費査定方法の適正化、(2)配車アプリ、クレジット手数料等の原価への反映、(3)適切な需給調整・減車――を求め、実際に増収となり、運転者の労働条件改善に資する改定となるように求めていく。
 6) 過疎地や交通空白地域の住民や障害者・高齢者・病人など移動制約者の交通権の保障を追求し、持続性・安定性が担保された公共交通の確立を求めていく。自家用有償旅客運送の拡大に反対し、タクシーを公共交通機関として積極的に活用し、国と自治体の助成額の大幅な引上げを要求する。これらの運動は、交運共闘や国公労連・自治労連など公務産別とも協力して進める。
 乗合タクシーや送迎バスの委託にあたり、地方自治体が安易な競争入札によって労働条件を無視した安値で落札させていることは、安全と利便を阻害するものであり、運転者人件費などを保障した適正価格で持続的に受注できる契約方式の採用を求めていく。全労連・地方労連とともに公契約条例の制定を追求する。
 7) 地方自治体にタクシーを公共交通機関として位置づけさせ、タクシー問題を担当する部局の設置を求める。また、乗り場の増設やバスレーンへの乗り入れ、過疎地・交通空白地域における乗合タクシーの活用、福祉・介護政策とタクシーの役割などについて政策提言し、実施を求めていく。
 8) 運転代行については、タクシー類似行為等の違反行為の排除及び事業の適正な運営、安全の確保等における改善措置を講じるよう求める。
 9) 地球温暖化防止運動については、「タクシー減車による地球温暖化防止への貢献」(08年5月発表、自交総連作成)を活用し、実際の減車闘争に役立てるなど交通政策からの接近をはかる。
 10) 消費税10%への増税には反対する。2019年10月に強行された場合は、景気の大幅な後退が予想され、すでに8%への増税で疲弊している事業者の動向に注視し、廃業や譲渡等に警戒をつよめる。消費税の引き下げを求めていく。
 11) 労働者の高齢化の一因でもある貧弱な年金制度を改善し、生活できる年金とするため、給付水準の改善、マクロ経済スライドの廃止、高所得者・大企業の適正な保険料・税負担による財源確保を求めていく。積立金の投機的運用に反対する。
 12) 自教関係では、「自教労働者の権利と社会的地位の向上、事業の将来のために」(03年4月決定)にもとづき、とりくみ推進をはかる。とりわけ、地域の交通安全教育センターとしての機能強化に関する政策提言の実現、「職務領域や業務範囲の拡大」を重視していく。
 13) 観光バス関係では、「観光バス労働者の権利と社会的地位の向上、事業の将来のために」(13年9月決定)にもとづき、公示運賃違反、脱法的な手数料負担の是正、日雇い・アルバイト運転者の一掃、低運賃や無理な運行を押しつける旅行会社の規制、改善基準・交替運転者配置基準の改正、過労防止措置など労働条件改善にむけた環境整備を重視していく。
 14) 一致する政策課題については、経営者・経営団体、消費者・市民団体などとの広範な協力・共同を追求する。
 労働組合の社会貢献の観点を重視し、地域住民との接点を追求し、住みやすい街づくり、住民の交通権の確保、交通安全教育、事故の根絶などにタクシー、自動車教習所を活用することを積極的に提起していく。
 15) 全労働者に共通する課題については、全労連・国民春闘共闘に結集して運動の前進をはかる。
 各種政府委員の獲得を追求していく。とくに、中央・地方で労働者委員、最賃委員候補者を立て、共同のとりくみとして運動強化をはかる。
 雇用によらない働き方、残業代ゼロなど労働法制の改悪を阻止し、労働者保護法制については抜本的な法改正による実効性の確保を求めていく。

(3)憲法改悪反対、安倍政権の暴走ストップ、国政の民主的転換

 安倍首相は、参院選後も民意を無視して憲法改悪を強引にすすめようとしている。改悪の中心は9条改憲であり、自衛隊を憲法に書き込むことで、世界中で米軍とともに戦える軍隊にしようというものである。
 憲法9条があったからこそ、戦後の日本は戦争に巻き込まれることなく、平和が守られてきた。平和のもとで、バス・タクシーなど自交産業も発展してきた。憲法改悪を阻止するため、地方ごとに宣伝や署名活動にとりくみ、憲法学習を広げる。国会の憲法審査会で改憲発議をさせないために、局面に応じて全労連の提起にもとづきとりくむ。
 景気が悪化しているなかでの消費税増税の強行は、深刻な経済不況をもたらし、タクシー・観光バスの営業収入にも重大な影響を与える。年金制度は、給付を自動削減するマクロ経済スライドを続ければ、いまでも足りない年金が若い世代が受給するころにはもっと減らされてしまう。
 働き方改革で積み残しとなった裁量労働制の拡大や解雇の金銭解決制度導入など労働法の改悪がねらわれている。最低賃金の引き上げは、自民党でさえ政策として掲げざるを得なくなっており、いますぐ全国一律1000円、1500円をめざす運動前進のチャンスがうまれている。
 白タク合法化阻止、自家用有償旅客運送の拡大阻止の課題でも政治の変革が不可欠である。
 悪政を阻止し、労働者の要求を実現する政策を実行させるためには、安倍内閣を打倒し、政治を転換しなければならない。国民本位の政治を実現するために、自交総連は、市民と野党の共闘の一翼を担い、全労連に結集して、職場・地域から政治変革の運動に積極的にとりくんでいく。

(4)自交総連、全労連の組織強化拡大

 1) 2019年1月に決定した「組織強化拡大新2か年計画」にもとづきとりくむ。
 ○ 計画の目標は、1年目に増勢に転じ、2年目に1割の実増をめざすことである。
 ○ 各地連(本)は、自らの目標と計画を決め、とりくむ。
 ○ 全組合員が組織拡大の意義を理解し、実践にとりくめるように、繰り返し学習を行い、一人ひとりがもっているつながり、力を生かしたとりくみを行う。
 ○ 単組・支部は毎年の自然減を補い実増を達成する具体的な計画を立て、労働者にとって魅力ある組合をめざして組織の強化にとりくむとともに、組合の民主的運営の確立をはかる。
 ○ 全労連の組織拡大4か年計画と連動し、可能なところでは地方労連と協力して最重点計画に登録し、集中的にとりくむ。
 ○ 各地連(本)は、新規加入組合獲得のため宣伝・行動計画を立てる。「地域タクシー労働組合」(個人加盟方式)がないところは設置し、定時制・嘱託など非正規雇用や個人タクシー、自教・観光バス労働者の組織化を運動方針に明確に位置づけ、必要な対策を講じる。
 ○ 空白県の組織化については、ブロックごとに重点を決めて共同の宣伝等のとりくみをつよめる。
 ○ 10〜12月、3〜5月を組織拡大月間として、集中してとりくむ。
 ○ 組織拡大に活用できるビラ等は版下を作成し、各地連(本)の独自宣伝物と組み合わせて活用する。
 ○ 各地連(本)は組織点検を行い、機関会議欠席組合や組織機能を失っている少数派組合への対策を重視し、産別結集が弱まらないように注意をはらい、オルグ強化を含む必要な手立てをとっていく。本部としては、体制・機能の確立がなされていない地連(本)への個別オルグ、援助と指導を重点的に行う。
 2) 組織拡大を担い、魅力ある組合をつくる中心となる幹部・活動家の育成を重視し、学習会の設定など計画的なとりくみで組織強化をはかる。
 3) 一致する要求にもとづき他労組との共同の拡大をはかる。白タク合法化阻止や減車、地域の最低労働条件の確立などの課題では上部団体の違いを超えた地方(地域)内共同の実現を追求する。リストラ「合理化」、廃業・身売り問題対策等での職場内共同を推進する。
 4) 全労連が2016年7月の大会で決定した「組織拡大強化4か年計画」(2016〜19年度、すべての加盟組織が毎年1割増をめざす)を踏まえ、自らの組織を拡大し、地方労連の強化、多数の地域労連確立にとりくむ。
 交運共闘の組織・運動面にわたる機能強化、地方交運共闘の確立について積極的な役割をはたす。



2.当面する運動の基本的展開


(1)2019年秋季年末闘争の具体化

 秋から春闘にむけた闘いは、産別要求・政策課題と国民的課題とを結合し、重点を絞って春闘の前段闘争と位置づけ、「2019年秋季年末闘争方針」を第5回中央執行委員会(9月3〜4日)で決定しとりくむ。

(2)2020年春闘の準備

 1) 全労連の『はたらくみんなの要求アンケート』を基本とし、全組合員と広範な未組織・未加盟の労働者を対象とする独自アンケートを作成して、労働者の要求、組合員の意識を把握していく。
 2) 春闘方針は、11月中に執行部原案をつくり、12月の中央執行委員会で討議し、1月下旬には中央委員会をひらき決定する。春闘方針の職場討議は、1月初旬から執行部(案)にもとづいて行えるように準備する。



3.通年闘争の諸課題とそのとりくみ


(1)通年闘争のとりくみ

 1) 全労連や民主的諸団体がとりあげる国民的諸課題について積極的に対応していくこととし、原水協、全国革新懇、非核の政府を求める会、安保廃棄中央実行委員会、国民救援会などとの共同を発展させる。
 2) 機関紙については、「自交労働者新聞」は月1回の発行とする。「自交労働者情報」は発行を中止し、メール配信の「自交労働者情報」電子版をさらに充実させ、必要な情報、資料等を発信していく。
 ホームページの充実をはかるほか、インターネット、SNSの活用などの研究をすすめ、地方でも新しいメディアに対応した情報発信を検討する。
 教宣学校は、ブロック毎に計画を立て、各地方で機関紙やビラが独自に発行できるように奮闘する。
 3) 不当弾圧や解雇、争議権制限に対するとりくみ強化をはかる。関係弁護士交流会については、中執メンバー全員の義務参加のもとに今年度も開催していく。
 4) 在職死亡(過労死や職業病、自殺)の増加など健康破壊が深刻になっていることを重視し、自交労働者が健康でいきいきと働ける職場環境を確立させるためのとりくみ強化をはかる。
 ○ 労働者の安全と健康を確保するため、職場内に安全衛生法にもとづく安全衛生委員会を設置し、安全衛生の確立と機能の充実をはかる
 ○ 業者負担による成人病検診を義務づけ、検査項目にはマーカー検査(ガン検査)を入れるようにする。定期健康診断の受診率を高め、有所見者の再診を義務づけさせる。
 ○ 長時間労働による過労死など労働災害をなくすための総合的な事前対策を重視する。不幸にも被災労働者が発生した場合には積極的に労災認定闘争を行う。
 5) 道交法闘争を発展させるため、各地連(本)に道交法対策部(委員会)を設置するなど、引き続きとりくみ強化をはかる。
 6) 国際連帯活動については、国際労働運動の紹介に努め、条件に応じて国際交流を検討する。

(2)共済活動のとりくみ

共済活動が、構成員からの委任にもとづく構成員の相互扶助による福祉の向上を目的としていることをふまえ、自交共済及び自交共済年金への加入促進をはかり、低利用や未取組の単組・支部への働きかけを意識したとりくみを行う。また、福祉活動の一環としてこくみん共済coop(全労済)及び全労連共済の各種制度普及に努める。
 なお、こくみん共済coopの共済契約等に関わる事務手続きは、組合員からの委任にもとづいて自交総連が代行する。この事務手続きに際して生じる費用相当額は、共済契約者に代わってこくみん共済coopからの団体事務手数料として支払われる。
 また、共済契約に関する事務手続きを円滑に進めるため、こくみん共済coopより必要最小限の範囲において個人情報の提供を受ける。

(3)政党との関係

 労働組合と政党との関係は、以下の4原則をふまえ対応する。
 第1=政府・財界の反労働者・反国民的政策に反対してたたかうとともに、自交労働者の生活と権利、平和と民主主義を守ってたたかう政党と協力・共同の関係を保っていく。
 第2=前項の立場に立って、組合員の政治意識を高める活動を行う。
 第3=組合員の政党支持・政治活動の自由を保障していく。また資本や警察からの妨害・弾圧には、労働組合の立場から政治活動の自由を保障する見地でたたかう。
 第4=政党別選挙に際しては、特定政党・特定候補の支持は行わない。ただし、労働組合の要求実現とのかかわりで政策協定を結んだ革新・民主勢力共同の候補については、労働組合として積極的に支持していく。



V 産業別組織体制の確立・強化にむけて


1.執行体制と顧問の委嘱


(1)機関会議開催の計画と本部専従体制

(1)機関会議開催の計画

 中央執行委員会の開催は、大会及び中央委員会時を含め年5回とする。幹部・活動家育成に役立つ経験交流や学習、個別問題での相談などを重視した運営にしていく。常任中央執行委員会(中央闘争委員会を兼務)は年4回開催し、必要に応じて専門討議を行う。中央委員会は1月に開催し、2020年春闘方針を決定する。

(2)本部専従体制

 本部の専従役員は1名(書記長)、書記は2名とする。

(3)地連(本)の再編の検討、産別指導体制、ブロック協議会の機能強化

 地連(本)組織の強化をめざし、条件があるところでは複数の都道府県にまたがる地連の発足を検討する。新地連の発足は、当該する地連・地本の自主的な討議と合意に基づくもので、全国一律の措置とはしない。
 産別指導体制強化のため、ブロック協議会の機能強化と運営改善をはかり、本部と連携の上でブロック内各地方の指導と援助に当たる。
 バス部会は、東北・東京・大阪・高知・福岡地連のバス組合員の参加・協力のもとで、共通する宣伝物・資料の作成、国交省・厚労省交渉等の企画を立てる。

(2)顧問の委嘱

 顧問弁護団は、東京法律事務所、馬車道法律事務所、代々木総合法律事務所、江東総合法律事務所の4事務所とし、引き続いて協力を要請する。また、公認会計監査については協働・公認会計士共同事務所に委嘱する。

(3)顧問の委嘱

 産別機能の維持・強化、将来的な役員体制などについて、「役員体制・機構検討委員会」(常執メンバー)を継続して検討を行う。



2.財政の確立と2019年度予算(案)


(1)2019年度予算(案)の編成にあたって

 適正な予算・財政の確立をめざし、以下の観点で予算編成を行う。
 (1)収支率100%を基本にした予算編成が困難な財政事情であるが、繰越剰余金の残高と取り崩し限度額とを勘案のうえ、収支差を最小限に押さえる資金収支計画を立てる、(2)予測される損失の縮小をはかるため、支出面でのいっそうの費用削減と事務の効率化に努める、(3)会費は現行の月580円とし、本部への登録率は実組合員数の80%以上、会計年度途中の変更は認めないことを原則とする、(4)50%未満の地連(本)は3〜4年の実施計画を策定し登録増への改善をはかる。
 臨時徴収金は、現行の600円とし、長期争議組合支援、未組織宣伝対策費等に配分する。

(2)各地連(本)の財政基盤の確立

 労働組合の日常活動の基本は、「組織」「教育宣伝」そして「財政」の3つであるが、軽視されがちなのが財政活動である。財政活動は、組合を運営し、日常的な活動を支えるうえで欠かせないものである。改めて財政活動の重要性を認識し、すべての地連(本)は財政的基盤の点検と計画的改善をはかる。また不団結や組織力の低下を招くことになる不明瞭な財政支出や「使い込み」などをチェックする機能を確立する。
 会計報告は定期的に行い「公開の原則」を貫くなど会計面における民主主義の徹底をはかる。各地連(本)は、学習会の機会などを活用し、組合会計の基礎的知識を関係者が身につけるよう努める。



W 主な運動の到達点と今後の課題


1.2019年春闘の結果とその評価


(1)第41回中央委員会で決定した統一要求と課題

 自交総連は1月23、24日、東京・全労連会館で第41回中央委員会をひらき、『白タク合法化阻止 賃上げ、職場権利の確立 19春闘』をスローガンとする春闘方針を決定した。
 たたかいの焦点、要求・課題として、1.白タク合法化阻止、タクシーを活かした地域公共交通の確立を 2.社会的水準の労働条件確立を掲げ、企業の社会的責任追及を 3.全労連・国民春闘と結合したたたかいで、政治の変革を 4.すべての職場・地域で組織強化拡大に力の集中を――を確認。たたかいの基本方向として、1.学習春闘を重視し、全員参加で要求を練り上げる 2.みんなで決め、みんなの力を合わせ、みんなで行動を 3.地域に結集し、政治を変える春闘の前進を 4.仲間を増やし、組織の力をつけ、魅力ある自交総連の確立を――に基づき、春闘の具体的な展開をはかることとした。

(2)春闘の具体的な展開と対応方針

(1)中央闘争委員会等で決定・確認した対応方針

 3月6日に第4回中央執行委員会で「当面する対策」、4月4日に第1回中央闘争委員会(第2回常執)で「今後のたたかい方」、5月23日に第2回中央闘争委員会(第3回常執)で「最終決着へむけた対策」をそれぞれ決定し、闘争指令として発出した。指令は情報(電子版)とともにホームページに掲載してある。
 このなかで、春闘解決の基準としては、次の3点を重視することとした。
 第1=賃上げと一職場一重点要求の実現
 第2=白タク合法化阻止や地域的政策要求実現にむけた共同の確認
 第3=納得のいく内容での集約(全体的合意)と労働協約締結

(2)統一行動及び省庁交渉のとりくみ結果

 1) 統一行動の実施状況
 統一行動の配置と実施状況は、次のとおりである。
 2月1日 春闘スタート、白タク合法化阻止、規制強化いっせい宣伝
 3月5日まで要求提出、3月19日まで回答指定日
   7日 自交総連中央行動 経産省タクシー・個人請願、国交省署名提出、ソフトバンクへのデモ、経産省・警察庁交渉
   14日 全労連全国統一行動(地方労連の行動に参加)
 4月8〜15日 要求前進をめざす統一行動
   22〜26日 春闘決着をめざす統一行動ゾーン
 5〜6月 最終決着をめざす統一行動(地方の独自設定)

 2) 省庁交渉等の結果
 省庁交渉等の結果は『情報』425/19年春号に掲載したとおりである。
 2月25日 全タク連(城委員長他3人)
 3月7日 経産省・警察庁(城委員長他18人、国会議員参加)
   18日 国交省(城委員長他15人)
   〃  厚労省(城委員長他15人)
 4月5日 国交省(石垣副委員長他10人、バス部会)

 3) 白タク合法化阻止闘争
 1月8日 経産省前宣伝
 2月1日 2・1いっせい宣伝(2万枚ビラ作成)
 3月7日 経産省車両・個人請願、ソフトバンクデモ
   28日 楽天株主総会宣伝(品川)
 5月13日 滋賀県大津市宣伝・市役所交渉 関西ブロック
   23日 楽天本社宣伝(二子玉川)
 6月19日 ソフトバンク株主総会宣伝(有楽町)

 4) 悪政ストップ、国民的共同のとりくみ
 憲法9条守れ、消費税増税反対、安倍内閣退陣要求などの課題を中心にとりくみをすすめ、全労連・国民春闘共闘委員会からの行動提起を受けて以下の具体的行動にとりくんだ。
 1月16日 全労連・国民春闘共闘19春闘闘争宣言行動
 3月7日 19春闘勝利3・7労働者総決起行動(自交総連中央行動)
 4月7日 統一地方選挙前半戦投票日(道府県知事・議員、政令市長・議員)
 〃 16日 実効あるハラスメント防止法案を求める院内集会
 〃 21日 統一地方選挙後半戦投票日(市町村長・議員)
 5月1日 第90回中央メーデー 於代々木公園
 〃 3日 5・3憲法集会 於有明臨海防災公園
 6月21日 最賃・ディーセントワークデー 於財務省前、日比谷野音

(3)春闘の結果とその評価

 【総括の視点】
 総括では、@要求は前進したか(要求獲得)、A団結力は強まったか(産業別統一闘争への結集、労働者の意識の高まり)、B組織は拡大したか(拡大、組織強化)という3点について評価をする。
 今後の闘争に活かすための成果と弱点を明らかにし、成果に確信をもち、弱点を克服する対策を立てていく必要がある。

(1)要求獲得とその特徴点
 タクシー・ハイヤーでは、現行賃金体系の維持を基本に、解決一時金、有給休暇の改善、手数料など乗務員負担の軽減、運賃改定申請が出されている地方では改定時のノースライド、職場要求の前進などを獲得している。一部では、ベースアップ、賃率アップ、政策合意などをかちとったところもある。
 バスでは賃上げ1000〜3500円、解決金2万円を獲得している。
 自教では、賃上げ4500円、賞与前年並み、非正規社員の時給増額等をかちとっている。

(2)要求提出と統一行動への結集
 要求の提出状況は、ハイヤー・タクシー=60.0%(前年70.6%)、自教=33.3%(同33.3%)、バス・トラック他=37.5%(同72.2%)、全体では57.5%(同69.7%)となった(7/2現在)。
 要求提出では、4割程度の組合が未提出となっている。争議中あるいは組合員がごく少数で提出が困難なところ以外でも、要求を出せずに実質的に春闘にとりくめない組合もある。春闘時の要求提出は、労働組合の最も基本的な活動であり、それができないところについては、地連(本)では個々の実情を把握して、指導をつよめていく必要がある。
 要求討議の基礎となる春闘アンケートは前年より回収枚数・回収率が前進した。ひきつづき全組合員からの回収をめざすようにしなければならない。
 統一行動については、中央行動で5年ぶりの車両請願行動を実施し、テレビニュースや新聞報道など、世論にも影響を与える行動となった。統一行動ゾーンでいっせいに交渉する点では、集中に欠ける面があり、不十分な点の克服に努める必要がある。

(3)政策闘争の到達点とその評価

 1) 白タク合法化阻止闘争
 宣伝行動を継続し、2月1日の全国いっせい宣伝に向けビラを作成、各地方で作成したビラも含めて、世論の喚起に努めた。経産省、ソフトバンク、楽天本社、株主総会でも宣伝を実施した。
 3月7日の中央行動では、285台のタクシーが経産省を取り囲み、ソフトバンクへのデモを実施した。テレビ・新聞の報道など、一定の影響を与えるものとなった。ソフトバンクグループの孫会長は5月9日の決算発表会で、「投資は日本での展開を当てにしたのではない」「消費者のために(解禁されない)現状を悲しんでいる」などと述べているが、もうけのために公共交通を破壊するなという宣伝に、言い訳をせざるを得なくなったものといえる。しかし、ライドシェア解禁への想いは変わらないとも述べており、白タク合法化を狙う姿勢は変わっていない。
 経産省・警察庁・国交省交渉では、日本共産党議員団の協力も得て、ジャスタビやCREWなどの白タク行為を容認し、放置している行政の姿勢を追及した。一昨年来、追及してきたこの問題は、タクシー事業者の中でも問題意識が高まってきており、白タク行為を禁止させ、ライドシェア解禁につながらないようにしなければならない。
 3月7日の未来投資会議で、安倍首相も出席して自家用有償旅客運送を拡大する方針が決まり、6月に公表された成長戦略実行計画、経済財政運営と改革の基本方針2019(骨太の方針)に盛り込まれ、2020年の通常国会に道路運送法改正案が提出されることになった。これは、バスもタクシーもない地域で住民の移動に限定して行われてきた自家用有償旅客運送を、地域も対象も要件を緩和して広範囲で運行できるようにするもので、ライドシェアへの「突破口」(未来投資会議竹中平蔵議員)にしたいとの意図が込められているものである。
 国交省が、バス・タクシーにより難い地域限定で、タクシー事業者が直接運営するのは認められないとの姿勢を示しているため、規制改革会議の答申では継続検討が求められ、不満も表明されたが、国交省の姿勢が今後も貫かれるかどうか予断を許さない。
 自家用有償旅客運送の拡大を許さず、ライドシェアへの突破口とさせないとりくみが求められている。
 ハイタク労働8団体では、意見交換は継続し、共同で労働者意識調査、CREW乗車調査などを行ったが、集会・デモ等の企画は実現していない。
 地方では、自治体要請、地方議会決議に引き続きとりくみ、関西ブロックでは、国家戦略特区を活用してライドシェア導入の計画を立てている滋賀県大津市での宣伝と市役所交渉を行い、ライドシェアの危険性を訴え、市側も、あくまで安全に配慮してすすめると答えざるを得なくなっている。

 2) 運賃改定への対応
 各地で運賃改定申請が行われ、全国の半数を超える地域で改定の審査が行われている。3月18日の国交省交渉で、運転者の労働条件改善のため、実質的にノースライドの運賃査定を行うという2007年の325号通達にもとづき改定が行われることを確認した。
 実際の改定に当たっては、スライド賃下げを強行しようとする一部事業者の動き、増収を担保する減車の推進など課題は残されており、配車アプリやクレジット決済の手数料を確実に原価に含めるようにし、今後増大する分についても査定に反映するよう査定方式を変更することを含め、確実に増収になり、運転者の労働条件が改善する運賃改定となるようにしていかなければならない

 3) 「働き方改革」一括法施行、改善基準改正の動き
 2018年夏に成立した「働き方改革」一括法による労基法改正等が4月から施行された。残業上限の法規制は自動車運転者は猶予されているが、有給休暇の5日取得義務化は適用となる。タクシーの場合、有休を取ると歩合給が減少するため、賃金が大幅に下がる場合があり、改善基準の解説や試算、判例など資料を提供して、地方・職場ごとに学習をして春闘での交渉に臨み、一定の改善をかちとったところもある。
 一括法の附帯決議に明記されたため、自動車運転者の労働時間等の改善基準告示の改正について厚労省が検討を開始した。実効ある長時間労働規制となるように、内容を改正し、法制化せよとの要求とともに、改正検討の場に自交総連の代表を入れるよう厚労省に申入れている。

(4)統一地方選挙と参議院選挙の結果
 4月に統一地方選挙、7月に参議院選挙が行われた。自交総連は3月6日の第4回中央執行委員会で「2019年統一地方選挙・参議院選挙闘争方針」を決定し、@白タク合法化阻止、A自交労働者の政策要求にもとづく選択、B憲法改悪阻止、悪政の転換、を争点として、組合員の政党支持の自由、労働組合と政党との関係の原則を守って、市民と野党が統一した首長候補、参議院一人区の候補については積極的に支持して奮闘した。
 参議院選挙では、自民党が9議席減らして単独過半数を失い、改憲勢力も3分の2を割り込んだ。一人区での統一候補は10人が当選し改憲勢力の減少に貢献した。



2.組織強化拡大の到達点とその評価


(1)目標達成にむけた組織強化拡大運動のとりくみ

 組織強化拡大新2か年計画を1月23日、第41回中央委員会で策定し、各地連(本)は自主的な目標を決め、対話と宣伝などの諸行動にとりくんだ。
 ブロックごとに、未組織宣伝行動にとりくみ、ライドシェア阻止とともに労働者の権利確保を訴えた。関東ブロックの宣伝では、有休義務化の法改正を知らない、有休がとれない、取得すると賃金が下がる、などの声が聴かれた。関西ブロックの宣伝では、和歌山県南部を回り、労働者の高齢化が深刻、地方都市の衰退でタクシーも人もいない、などの実態が明らかになった。
 福岡では、全労連の組織拡大最重点計画に登録して、財政援助も受けたうえで、発足させた共済制度も含めたビラをつくり、くりかえし宣伝行動を行っている。佐賀で新加盟組合が誕生、個人加盟した組合員が企業内で複数になり、組合結成につながる事例も生まれている。

(2)組織強化拡大運動の到達点と教訓

 春闘期間中の新規加盟組合は、福岡・東京・埼玉で3組合27人になっているが、それぞれ加盟後に組織拡大をして奮闘している。個人加盟組合への加入、既存組織での拡大もある。
 新加盟した組合や宣伝行動での対話で、未組織職場では、情報が得られず、劣悪な労働条件がおしつけられているなど不満を抱えていることは明らかであり、自交総連に期待する声も多い。
 一方で、地方経済の疲弊、タクシーの衰退、運転者の高齢化も著しい実態があり、組合に入ったり、つくったりするエネルギーが乏しい現状も明らかになっている。
 全体としての8月末現在の組合員の実勢は減少しており、早急に増勢に転じるため、継続的な宣伝で労働組合の必要性・魅力を広げて、組織化の種をまきつづけるとともに、今後の運動を担う幹部・活動家の育成も急務である。



3.通年闘争とその他の諸活動


(1)権利闘争の現状と特徴点

 神奈川・箱根登山ハイヤー支部は、委員長の不当配転、組合差別などの不当労働行為について神奈川県労委に救済を申立てているが、県労連・地域労連の支援も得て5月には支援共闘会議を発足、親会社の小田急電鉄での宣伝にも取組んでいる。
 北海道・ハイタクユニオン(東交通)の割増賃金請求事件は2月、札幌地裁で不当判決が出され、控訴した。割増賃金を歩合給から差引くことを認め、労働者の合意もあったなどとするひどい判断であり、高裁での勝利をめざしている。

(2)主な関係団体の動きと役員人事

(1)交運共闘第30回総会
 交運共闘(交通運輸労働組合共闘会議)は2月22日、第30回総会をひらき2019年度運動方針と次の役員を決めた。
 議  長 城 政利(自交総連)
 副 議 長 相木 伸之(建 交 労)
   〃   瀬戸  修(検数労連)
   〃   民本 義光(海貨労協)
   〃   安藤 高弘(国交労組)
 事務局長 田中 達也(国交労組)
 事務局次長 光部 泰宏(検数労連)
 幹  事 菊池 和彦(自交総連)(以下略)

(2)交運研第29回総会
 交運研(交通運輸政策研究会)は4月6日、第29回総会をひらき2019年度運動方針と次の役員を決めた。
 会  長 桜井  徹(国士舘大学)
 副 会 長 安藤  陽(文京学院大学)
   〃   西村  弘(関西大学)
   〃   佐々木隆一(国  労)
   〃   城 政利(自交総連)
 事務局長 後藤 智春(国交労組)
 事務局次長 足立 智也(国交労組)
 幹  事 菊池 和彦(自交総連) (以下略)

(3)第41回弁護士交流会の開催

 第41回弁護士交流会が1月22〜23日、東京・全労連会館で開催され、10地方から弁護士25人と城委員長が参加、中執が傍聴した。
 本部弁護団・小賀坂弁護士が『「規制のサンドボックス」でライドシェアはどうなるか』と題し基調報告を行い、ライドシェアの申請自体は法的に認められているので、今後の運動で止めていくことが大切としました。
 特別報告では、@旭川金星ハイヤー・労組結成を嫌悪した不当解雇事件=北海道・齋藤耕弁護士、A箱根登山ハイヤー・多数派組合と会社が一体となった差別取扱い・不当配転事件=神奈川・田渕大輔弁護士、B太宰府タクシー・委員長の雇止め事件=福岡・梶原恒夫弁護士、C土電ハイヤー=高知地連有休手当を歩合給から差し引いていた未払い賃金請求事件の勝訴判決=菊池和彦書記長、D国際自動車・割増賃金を歩合給から差し引く未払い賃金請求事件の経過=東京・菅俊治弁護士――の5つの報告があり、活発な意見が交わされた。
 まとめを本部・菅弁護士が『情報』426、19年夏号に執筆している。

(4)自交共済第38回総会の開催

 自交共済は9月4日、第38回総会をひらき、第36期活動及び決算報告を承認するとともに、第37期(2019年度)の活動計画をきめた。
 自交共済の加入状況は、前年から457人減の14地方3498人となっており、総会では加入人員5000人を目標に未加入地方・組合への対策強化とともに、少数組合でも入りやすくなるよう共済構成員の再編や給付内容の改定などの検討をすすめることとした。




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