東日本大震災
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[緊急情報] 東日本大震災、雇用・労働問題が深刻化

第21報(4/20) 中古の小型車が緊急に必要です。宮城・北上タクシーの震災復旧に支援を

 甚大な被害を受けた宮城の北上タクシー(石巻市)の再建のためにタクシー車両の確保がどうしても必要になっています。各地連・地本で、経営者や知り合いの個タク事業者に問い合わせていただいて、廃車や代替の前倒しなどで中古の小型車を提供して宮城に送ることができないか検討してください。ご協力をお願いします。
 可能な場合は、自交総連本部か宮城地連(tel.022-235-4065)にご連絡ください。

2011年4月20日


各地連・地本執行委員長 殿

自交総連宮城地方連合会 執行委員長 本間 昭
自交総連宮城地連北上タクシー労組 執行委員長 光本 守


義援金のお礼と営業車両提供のお願い


 貴労組の日頃のご活躍に心より敬意を表します。また、このたびの3・11東日本大震災以降、たくさんの応援メッセージや支援物資、義援金をいただき、厚く御礼申し上げます。
 全国の皆さんから連日届く激励の言葉、そして懸命に募金活動をしてくださっているお姿にどれだけ救われたか、言葉に表しようもありません。当地連は、皆さんのご支援の下、少しずつではありますが、着実に復興へ向けて歩みはじめているところであります。本当にありがとうございました。
 さて、そのような中、津波の被害が大きかった三陸沿岸部の石巻市に事業所を構える北上タクシー労組で、会社廃業、全員解雇の問題が勃発しています。北上タクシーでは、人的被害こそ免れたものの、所有台数24台中22台が津波にのまれ、また社屋の1階は浸水し、会社存続が困難な状況におかれています。当地連は、当該労組と共に、これまで会社と団体交渉を持ち、労使が協力して再建させる方向で話し合ってきましたが、会社は車両を揃えることが困難にあることを理由にあげ、なかなか再建に向けて踏み出そうとしません。
 そこで、全国の皆さんにお願いです。北上タクシー労組の仲間の職場を存続させるため、余剰な車両がありましたら提供していただけませんでしょうか。また、経営者に対し、車両提供のお声がけをお願いできませんでしょうか。
 一刻も早く会社を再建させ、安全な輸送を再開できるよう、重ねてご協力をお願い申し上げます。

第20報(4/15) 宮城・福島に義援金と支援物資、本部宣伝カーで激励行動

宮城地連に義援金渡す
福島地連に義援金渡す

 自交総連本部は4月12日〜13日にかけ、飯沼執行委員長、宮竹書記次長が今回の地震で被害にあった宮城・福島両地連へ、各地方から送られた義援金(第1次分158万円)と支援物資を本部宣伝カーに積み込み激励行動を実施しました(写真上=宮城、下=福島で義援金を渡す飯沼委員長)
 被災地の状況は、復興が始まっているとはいえ依然として倒壊した建物、横転した車両、陸上に乗り上げた船舶などが放置されたままで悲惨な状況でした。
 両地連とも送られた義援金、支援物資には大変に感謝していました。2日間の行程は以下のとおりです。

<12日>
8:00  東京出発
13:00  多賀城市内被災状況視察
 多賀城北日本自動車学院被災状況視察
14:00〜14:30  宮城地連激励
14:30〜16:00  北上タクシー激励行動
16:30〜19:00  被災地視察(石巻市 野蒜地区 松島 多賀城市)
<13日>
8:00  宿舎発
9:00  名取市閖上地区被災状況視察
 国道6号線を相馬へ
10:00  相馬港及び相馬市内視察
 名取港被災状況視察
13:00〜16:00  福島地連激励行動・執行委員会参加

 宮城地連からは以下のファックスが届いています。
 自交総連本部から、4月12日飯沼委員長と宮竹書記次長が、義援金や支援物資を持って、本部の宣伝カーで震災見舞いに見えました。宮城地連事務所では、地連三役と懇談し、その後石巻の北上労組の組合員の激励を行いました。北上労組の仲間は、直ちに支援物資を配分し、大変に喜んでいました。
 本当にありがとうございました。

義援金は296万円に、ひきつづきご協力を

自交総連 東日本大震災義援金集約状況(4月14日現在)
北海道 23,113
秋 田 20,000
埼 玉 140,000
東 京 1,384,991
山 梨 10,000
静 岡 51,870
石 川 77,000
愛 知 50,000
京 都 224,415
大 阪 823,714
和歌山 20,000
香 川 10,000
佐 賀 30,000
大 分 30,000
四国B 50,000
本 部 16,210
合 計 2,961,313

 激励行動には、11日までに集まった158万円を持参、追加分は順次送金します。
 ひきつづき、義援金にご協力ください。

 支援物資の集中は「中止」します

 なお、支援物資は、全労連・災対連の「共同支援センター」を通じて、現地に送る体制になっていましたが、物資が充足しつつあり、今後は現地から要請される物資に限定して送る体制に切り替えますので、物資の送付は一時中止してください。

第19報(4/8) 宮城 北上タクシー、団交で全員解雇撤回

 ◎4月7日23時32分、仙台で震度6強、福島で震度5強を記録する大きな余震が発生しました。
 宮城地連の事務所は、せっかく整理した室内が再びめちゃくちゃに物が散乱する状況になっているそうです。福島地連では大きな被害はない模様です。

 【宮城】4月7日現在。(第9号)。石垣書記長からの報告。

 1.石巻・北上タクシーでの団交報告
 今回の震災で大きな被害を受けた北上タクシーで4月2日、全員が集められ「全員解雇」が言い渡されました。北上労組では、直ちに団交の申入れを行い、7日13時から実施しました。団交には、組合員全員が集まる中、組合三役と宮城地連石垣書記長、吉田専従が臨みました。
 団交の結果、全員解雇は撤回され、会社は休業とし、雇用保険を活用して休業補償を受け、営業車がそろい次第、順次職場復帰することとなりました。団交後、この報告をしたところ、組合員から、大きな拍手がわきおこりました。
 北上タクシーでは、この間、組合員が会社の清掃などに尽力し、社屋で団交が可能となっています。電気や水道は使用可能となっています。今後とも再建に向けて、協力することにしています。

 2.石巻、東松島市の惨状について
 石巻市内は、幹線道路でも信号のない道路がたくさんあり、町の中心部は壊滅的状況で、瓦礫の山でした。食堂もほとんどやっておらず、炊き出しなどがある程度。海岸部の被害は中でも深刻で、後片付けも進んでいません。
 市内のタクシーの稼働は、300台のうち100台程度ではないかと、組合員は言っていました。
 隣の東松島市の中で、野蒜地区は家屋の損壊もひどく、惨憺たる状況でした。町全体が、すっぽりとなくなっている感じです。
 いずれの地区でも、後片付けが進まず、人手がまるっきり足りないようです。

 3.名取の平和タクシー(ハイタク一般労組)について
 行方不明だった大友組合員の死亡が4月7日、確認されました。両親と共に逃げる途中に津波にやられた模様です。
 平和タクシーでは、4月に入り、4台で稼働し始めています。

第18報(4/4) 宮城 気仙沼で賃金未払いの相談

 【宮城】4月2日現在。(第8号)。石垣書記長からの報告。

 1.気仙沼での労働相談
 4月1日、19時半から21時半の間、気仙沼市内の食堂で相談。数人の労働者が参加。宮城地連から石垣書記長、富中執行委員が参加した。
 2月分の賃金未払いが起きている状況の下で、直ちに組合を結成し、会社と団交を持つようにすすめる。有休もなければ、社会保険の加入者も1人だけという極めていい加減な会社で、課題は山積み。2〜3日中に参加した人で話し合い、結論を出してもらうこととした。

 2.仙台―気仙沼の交通状況
 (気仙沼は仙台の北東約100km、岩手県境の三陸海岸沿い)
 気仙沼へは、16:30宮城地連発→泉インターから東北道→金成インターから花泉町を抜けて国道284号で気仙沼市内へ19:00着。
 帰りは、21:30気仙沼発→国道284号で一関インターから東北道→仙台宮城インターから地連へ23:30着。
 仙台から海沿いを走る国道45号線は大変だが、このルートは意外とスムーズ。ただ、道路にはところどころ亀裂が走り、復旧工事中でした。

 3.気仙沼の状況
 気仙沼市内でも山手の方はだいぶ電気もついており、284号線ではガソリンスタンドも何箇所か開いていた。また、コンビニはほとんどやっており、かなり復活してきている感じがした。
 気仙沼のみなさんの話では、海岸付近では惨憺たるものであるということ。市の中心部や観光の中心的建物が壊滅的打撃を受けており、復旧のめどが立たないということでした。マスコミでも報道されているように、巨大な船がビルの上に横たわっているということでした。水道は出始め、食堂も一部始まってきた。物資などについては、基本的には手に入るということでした。
 市の中心部が壊滅的打撃のため、タクシーの営業は、夜はまったくダメだということだった。今後のことについて、参加したみなさんが不安を口にしていた。
 労働相談の間にも余震が何度かきていました。

第17報(4/1) 宮城 賃金未払いの相談も

 【宮城】3月31日現在。(第7号)。

 1.宮城地連第1回闘争委員会(第6回執行委員会)を開催
 宮城地連は3月31日、闘争委員会をひらきました。執行委員は全員無事、23名が出席しました。
 @震災の復旧に全力を挙げる、A組合員の生活を守るための取り組みを強める、B地連統一要求に基づく団交は4月いっぱい休戦とする、C4月14日の全国統一行動には宣伝行動を実施する、ことなどを確認しました。

 2.新たに確認した震災関係の被害情報等
 (1) 仙都労組 家屋の損壊3件(流出1、浸水)。
 (2) 仙台労組 組合員以外で、新たに死亡1名(計2名死亡、1名行方不明)。いまだに家屋の損壊の全容はつかめず。
 (3) グリーンキャブ仙台労組 組合員の被害は、1名が家の壁が落ちた程度。職場では2名が死亡。22日から正常稼働。11〜21日までは業務命令で自宅待機となったが、会社では補償しないという話が出ている。
 (4) KM仙台労組 組合員以外で4名が家屋の損壊となっている。
 (5) 辰巳労組 組合員以外で1名が行方不明となっている。
 (6) 秋保労組 亘理の組合員の家が水没していた。
 (7) 仙南労組 会社から災害見舞金として津波で家が流出した人に10万円、全員に3万円が出た。
 (8) 北上労組(石巻) 家屋流出は組合員1、非組合員5名となっており、いずれも避難所で生活している。3月30日、会社と団交し、再建に向けて全力をあげることを確認している。
 (9) ハイタク一般労組  キュットタクシー 会社から全員に見舞金5000円。  平和タクシー(名取) 大友組合員が依然行方不明。
 (10)長町嘱託労組 長町病院が震災で立ち入り禁止となっているため、3名とも自宅待機。
 (11)塩釜東光労組(多賀城) 3月31日に会社と団交を行う。

 3.気仙沼のタクシー労働者から労働相談
 被害のひどかった気仙沼市のタクシー会社の労働者から、賃金未払いでの相談があり、4月1日に石垣書記長と富中執行委員が気仙沼市まで行ってくる。

第16報 被害状況のまとめ

第15報(3/29) 宮城 仙台タクの不明者は無事確認、被災地での雇用、労働問題が深刻化

 【宮城】3月28日現在。(第6号)。

 1.仙台タクシー労組
 行方不明だった組合員は無事で、連絡が取れたとのことです。
 (宮城地連の組合員の死者・不明は、死亡1=塩釜東光、不明1=ハイタク一般平和となりました)

 2.ハイタク一般労組
 3月27日に全員集会を開催したところ、Kタクシーの4名の労働者から組合加入の申し込みがありました。Kタクシーでは、1月から賃率の引き下げが強行されたのに続き、震災後は有給休暇も取れない状態となり(会社の営業収入が少なくなり、有休分の負担ができないことを口実にしている)、組合へ加入し、闘うこととなりました。職場では、同様の思いでいる労働者がたくさんいるとのことで、声をかけ広げることにしました。
 大友組合員は依然として行方不明のまま。
 仙台市内のT社では、震災後、会社の指示で営業車の持ち帰りが行われており(連続勤務)、安全運行上の問題も指摘されました。
 震災後は、営業車の稼働台数が減り、1日1車あたりの営業収入は上がっているという話が出ています。しかし、夜は、9時以降の客は、まったくいなくなっていると報告されました。

 ※ 宮城・福島県内のタクシー会社では、震災を理由に、廃業や解雇、賃下げ等の提案が出ているところがあり、今後さらに深刻化が想定されます。

 ※ 震災後の特例として、被災地ではタクシー車両を使って乗務員の自宅を巡回して送迎することは認められていますが、車両の持ち帰りは認められていません。


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