2002年10月10日
自交総連第25回定期大会
 I 情勢の特徴と運動基調
(1) 熾烈さを増すくらし・雇用・いのちの危機

 【基調の第1】『これ以上の状態悪化を許さず、いまこそ労働組合存立の原点に立って、たたかう自交総連の本領発揮を』

 ●すべての自交労働者を視野に入れての総対話と共同、産業別統一闘争の展開に力を注ぎ、実感のこもった実利・実益の獲得と働くルールの確立をはかっていく。業種の違いを越えた共通の重点課題としては、賃金の底上げと非正規雇用労働者の待遇改善をとりあげる。

  タクシーでは「職場・地域における○○%以下賃率の一掃」「違法な臨時・アルバイトの防止・是正」のとりくみを全国的に推進する。

 ハイヤー・タクシー労働者の賃金は、バブル崩壊の92年から連続的に減り続けている。とくに、97年の消費税増税(3%→5%)・医療改悪(本人負担1割→2割)など9兆円負担増や「行政方針の大転換」(増車策への移行)が強行されて以降急激に減少し始め、他産業労働者との格差が広がった。

 厚生労働省調べでは、2001年迄の5年間に賃金は全国平均で68万円(96年 367万円→01年 299万円)も減り、格差は過去最高の 238万円(00年)を記録した。02年の賃金水準もさらに悪化傾向を示しているものと推定される。

 運収減による賃金低下に加え、賃率引下げや権利侵害などによって労働条件は全面的に悪化し、地方によっては地域別最低賃金や生活保護基準額以下となるなど、「生存する権利」の保障さえおぼつかない生々しい実情が各地から寄せられている。

 (経営者が)社会保険料の負担を免れ、極端な低賃率と無権利状態で導入を促進しつつある定時制(パート)労働者に加え、違法な臨時・アルバイトも公然と増え続けている。生活破綻、過労死・自殺などのケースも増加し深刻化の一途をたどっている。

 自動車教習所は、入所者の減少などきびしい環境下におかれており、東京・神奈川など大都市でも企業閉鎖や身売りが後を絶たない。経営者は、料金値引き、日曜・夜間営業の延長などの生き残り策に力を注ぎ、人件費の削減、パート・契約指導員の導入をはじめ、これまでかちとってきた権利までも剥奪する攻撃を強めている。

 観光バスでは、倒産・廃業が常態化し、雇用不安はかつてなく深刻化している。また、利用客減や大手旅行業者による無理な運行計画の強要や運賃・料金ダンピングなどによる過当競争の打開策として、賃下げ「合理化」・長時間労働の押し付けに加え、「正規」をアルバイト・派遣運転者に置き換える攻撃が広がっている。 くらしの悪化や雇用不安など全面的な状態悪化が進行し、要求の切実さがいままでになく増しているもとで、労働組合存立の原点である利益擁護、くらしと権利を守る要求の実現を何よりも重視し、ともにたたかう姿勢を貫いていこう。

(2) リストラ、増車・運賃値下げ攻勢、ルールなき競争に抗して

 【基調の第2】『将来展望を切り開く政策闘争のいっそうの前進、それに適合する闘争基盤の強化を』

 ●「タクシー運転免許構想への接近、 安心・安全な輸送の確立」「地域の交通安全教育センターとしての機能強化(自教)」など事業の将来像を見据えた政策提言の提起、その実現にむけ全力をあげる。また、組織建設は緊急の最重要課題であることをふまえ、5万人の自交総連構築と幹部・活動家の育成をはかる。

 『もし、あなたが日本で規制緩和をしようというのなら、こう理解しておけばいい。要するに規制緩和とは、ほんの一握りの、非情で、しかも貪欲な人間に、とてつもなく金持ちになるすばらしい機会を与えることなのなのだと。一般の労働者にとっては、生活の安定、仕事の安定、こういったものをすべて窓の外に投げ捨ててしまうことなのだ。…と』(ポール・デンプシー=デンバー大学教授、78年に成立したアメリカの「航空自由法」を推進した学者の一人。廃止・撤退、倒産・合併と大量解雇、寡占化から運賃上昇など「規制緩和の失敗」に直面し反省、再規制を主張)

 2002年は、タクシー台数規制が廃止された最初の年である。この始まりの年を、労働者の過酷な条件悪化と大手悪質経営者による無法な権利抑圧と組合否定、安心・安全な輸送の破壊に抗して、攻勢的に反撃し、新たな闘いに決起した年として、歴史にきざみつけさせることが重要である。

 いま、台数規制の廃止を背景にした増車・運賃値下げ競争による経営者の生き残り策の展開によって、ハイヤー・タクシー労働者のくらしと雇用・いのちをめぐる状況は、いっそうの貧困化、破滅的・危機的な事態を現出させつつある。国土交通省がまとめた新規許可・増車・区域拡大は全国で4192台、認可を要する運賃変更(定額、遠距離割引、深夜割引廃止など)は、490 社に及んでいる。(6月30日現在)

 こうした局面にあって、労働者のくらしと雇用の安定、権利保障や国民生活、地域社会への貢献を無視する「ルールなき、もうけ第一主義」の経営手法は、「法人事業者としての存在意義」を自ら否定する以外のなにものでもない。

 リース制や、AB型でもリース制と同等の利益が確保できる賃金システムの導入を狙い、雇用面では『正規』を排除し、無権利・低賃金の『非正規』の拡大を推進する−このような経営政策はタクシーにとどまらず自動車教習所や観光バスの「事業のあり方と将来」にとって、まさに経営責任を放棄した無責任のきわみといわねばならない。

 「労働組合の存続・維持」の面についても、全国的に危機的ともいえる深刻な事態が続いている。@第一交通グループなど悪質経営者への身売りにともなう組織破壊、大規模な「合理化」攻撃によって、組合存続そのものが危ぶまれる事例が目立っていること、A「合理化」問題への対応の仕方や組合の日常運営への不信・不満などを理由に、『組織崩壊』が生じていること、Bパートなど非正規雇用労働者の組織化の立ち遅れによって、職場内の組織率が低下していること。さらには、C『賃上げ、労働条件の改善で思うような成果もなく、入っていても意味がない』『将来展望も示されないのでは、魅力がない』などの率直な疑問、意見も依然として組織の内外に顕在化しており、組織拡大での大きな障壁となっていること−などである。

 台数規制の廃止、大競争時代という激変情勢下にあって、労働組合もまた存亡の危機の中にある。

 今日、信頼でき頼りになる労働組合の存在、経営側からの攻撃をうけて立つ労働組合の姿勢と対策、将来展望にかかわる政策・方針の提起、その具体的実践の面にわたって産業別組織の存在意義がするどく問われている。

 いまこそ、タクシー運転免許構想を全組合員のものとし、みんなで知恵を出し合い、「労働者の生活保障、社会的地位の向上を」「タクシードライバー法の制定」「安心・安全な輸送の確立を」の声を日本列島のすみずみからあげ、その実現への具体的行動を確実にすすめていこうではないか。

(3) 地域を目線に、悪政打破の課題と結合して

 【基調の第3】『自公保政権の悪政推進ノー、全労連運動の一翼を担い「一揆型」国民的共同の前進を』

 ●大企業の横暴と自公保政権の悪政に反対し、労働者・国民の生活と雇用、平和と民主主義を守る国民的共同の前進にむけて奮闘していく。とくに、産業別統一闘争と結合した地域住民との共同を重視し、地域経済の活性化や地域社会の民主的発展の運動の一翼を担う。

 いまの日本では、解雇制限法などヨーロッパ並みのルールがない上に、「終身雇用制」「年功序列賃金」などの日本型の労使慣行さえ投げ捨てられ、まったくのノン・ルール状態になっている。「解雇は最後の手段」どころか、「まずリストラ・人減らしありき」というほど経営の道義も崩壊している。

 はげしいリストラで打撃をうけているのは、労働者だけではない。下請け中小企業や関連企業はいうまでもなく、地域経済や自治体にも重大な影響を与え、高い失業率(5.3%、375万人)や無法なリストラは社会不安をも拡大させている。 ところが、小泉首相は「やむを得ない」と冷たく言い放ちリストラを応援してきたことに加え、「聖域なき構造改革」をうたい文句に、いっそうの大量倒産と大量失業を激増させる「不良債権の早期最終処理」に突き進んでいる。また、医療制度の大改悪(本人負担2割→3割)、有事法制、メディア規制に郵政の民営化、さらには消費税増税、外形標準課税の導入計画などこれまで自民党がやろうとしてできなかった危険・無謀・国民そっちのけの政策を推し進めようとしている。 このような「改革」の行き着く先は、『大失業時代』と不況のいっそうの深刻化、日本社会と日本経済の破壊、軍事大国の道であるといわねばならない。『これ以上の状態悪化は、絶対に許さない』という闘いの強化、悪政との対決は、くらしと雇用だけの問題だけでなく、日本社会の安全と将来にかかわっての重要課題である。

 そしていま、自民党政治を打ち破り、日本社会と経済の健全な発展をめざすには、労働組合運動分野からの接近を重視し、地域におけるそれぞれの切実な要求を持ち寄っての公務・民間労働者の共同、労働者・地域住民一体となった『下からの変革の共同』に力を注ぐことが不可欠となっている。

 組合員一人ひとりの政治意識を高める努力を惜しんではならない。同時に、産業別分野に立脚した地域住民(利用者)との接点を重視し、安全性と移動する権利の確保や環境問題を、ともに共同してとりくむ運動課題として位置付け、地域に積極的に打って出ることである。

 21世紀における自交労働者の未来と事業の明るい将来を切り開くために−これまでも困難に正面から立ちむかい、団結の力で乗り越えてきた自交労働運動の歴史と伝統に確信をもち、それに恥じない底力を一人ひとりが発揮していこう。

 II 主な運動課題と対応する基本方針

1.「要求課題の4つの柱」と運動の基本方向

(1) 社会的水準の労働条件確立への接近、権利の確保

 ● 賃上げと底上げ闘争の強化

 1.「権利要求」(正当な賃金の保障)の視点を大切にし、社会的水準の労働条件確立への接近にむけて、一定の時期に闘争を集中させてたたかう春闘と通年闘争としての政策闘争を結合しつつ、賃上げを中心とする労働条件の改善をめざす。タクシーの状態悪化に歯止めをかける闘いでは、職場・地域における『賃率下限の引上げ』を軸に、足切りノルマの引き下げ、累進歩合制度の廃止などを重点課題としてとりくむ。

 2.年次有給休暇の不利益取扱いの是正、割増賃金の適正な支払いの確保及び制裁的賃金や交通事故負担金の排除を重視していく。

 3.産業別最低賃金の確立(大都市=1500円以上、地方都市・郡部=1000円以上)では、全労連との連携を強めつつ、具体的に重点地域を設定し「労働協約ケース」による申出の可能性を追求する。また、全国一律最低賃金制の法制化と現行最低賃金制の改善を重視すると同時に、最低賃金法違反の是正について積極的にとりくむ。

 4.労働条件の高位平準化と到達闘争を全国的に展開し、地方(地域)での労働条件の格差是正をはかっていく。

 ● リストラ「合理化」反対、権利の確保

 1.賃下げと賃金制度の改悪、不安定雇用化など無法なリストラ「合理化」に反対し、働くルールの確立を求める闘いを展開していく。タクシーではとくに、リース制賃金の導入や『違反点数制』に連動しての常軌を逸した制裁金、社内罰などの新設に反対していく。

 2.運輸・労働行政の監督指導責任を明確にさせ、道路運送法や運輸規則、労働基準法などを無視し労働者・労働組合の権利を認めない悪質経営者へのきびしい措置や厳格な処分を迫っていく。

 3.反「合理化」、権利確保の闘いを地域闘争として定着させるため、労働基本権や労働基準法など基礎知識の総学習を基礎に、職場・地域での『権利総点検活動』を組織していく。

 4.倒産や廃業・身売り対策については、“いつでも起こり得る”事態を想定し、地連(本)として学習会や対策会議を定期的に行い、チェック機能の強化を含め「倒産、身売りをさせない闘い」のとりくみ強化をはかる。

 5.職場で起こっている差別、支配介入など不当労働行為の一掃を重視してとりくむ。また、裁判(地労委)一辺倒の闘争におちいる弱点を克服することに努め、職場を基礎とする産業別レベルでの反撃体制の確立、地方労連などの支援体制と社会的包囲との結合を重視する。

 6.各種政府委員の獲得などについては、全労連の具体的方針にそった闘いの展開をはかる。とくに、中央・地方で労働者委員候補者を立て、共同のとりくみとして運動強化をはかれるよう奮闘していく。

(2) 必要な規制の維持・強化、将来像を見据えた政策要求の実現

 1.タクシーについては、当面する運動の基本目標である、@「台数規制と『運転者優位のしくみの確立』を掲げ、その有効な方策であるタクシー運転免許の制定をめざし、それへの接近をはかる」、A「安心・安全な輸送の確立、地域交通の一翼を担うにたり得る輸送分野の拡大など地域に密着した公共輸送機関たるタクシーの発展をめざす」−にもとづき運動展開をはかる。

 1)「国会の場で確約した政府答弁」「衆・参議院の附帯決議」及び諸通達の厳格運用に関する政府・行政の責任を徹底的に追及し、弊害、混乱などへの防止・歯止め措置を求めていく。

 2)タクシー運転免許構想への接近・『当面の目標』における政策的具体化と実践の方向を検討する専門委員会を設置する。報告のとりまとめは今年中に行い、本格的な運動推進に寄与できるようにしていく。

 【検討する『当面の目標』の要点】

 ○「タクシードライバー法案大綱」にもとづくタクシー運転免許の法制化の必要性についての世論喚起、国民的合意を獲得する。

 ○「タクシードライバー法案大綱」に示されたプロドライバーとしての資質の水準に接近していく。また、現存 している関係機関の機能を、有効なものとして作用させるための改善をかちとる。

 a.資質の向上、社会的貢献への努力を重視しての接客態度や労働モラルの改善

 b.福祉・介護タクシー輸送に携わるに必要な知識・技能の習得(ホームへルパー資格の取得など)

 c.タクシー業務適正化措置法による「指定地域」の臨時・アルバイト雇用などの登録防止や地理試験内容の高度化、研修制度の充実及び民主・公正な運営の確保

 ○利用者・住民、タクシー労働者の声が反映する『タクシー地域協議会(仮称)』を制度的に設け、地域実情に見合ったタクシー輸送のあり方と健全な発展への施策について検討し、具体的な推進をはかれるようなシステムを確立する。このため、タクシー事業適正化推進協議会の実効ある協議の場としての機能発揮をはかる。

 ○『タクシー労働者の権利確保と社会的地位の向上、事業の将来のために』で提言している、@「労働者を大切にし、働くルールを守る職場とするために」、A「環境を整備し、仕事を増やし、働きがいのある仕事とするために」、B「社会的地位を向上させ、夢のもてる職場とするために」の中に盛り込まれた当面の目標にかかわる政策課題の達成を重視しその実現をはかる。

 ○自主経営闘争の新しい位置付けをふまえ、経営の健全化と民主的発展にむけてのとりくみ推進とタクシー運転免許構想の先進的な実践をはかる。

 3)対等・平等による正常な労使関係の確立、一致する政策提言にもとづく協力・共同の追求をめざすとりくみ強化を重視する。

 4)『安心・安全』をキーワードに、すべての地連(本)が地方労連の協力を得ながら、実態告発と政策提起のシンポジウム、パネルディスカッションなど世論喚起の場を計画していく。

 5)プロドライバーの資質を高める『ホームヘルパー2級養成講座』の開催など先進的な地連(本)の経験に学び、全国的なとりくみとして推進をはかる。

 6)地方自治体に、タクシーの公共輸送機関としての位置付けを明確にさせ、乗り場の増設やバスレーンへの乗り入れ、乗合タクシーの活用、福祉・介護政策とタクシーの役割及び労働者の関与のあり方などについて検討・具体化させる要請行動を強めていく。

 また、『意見書運動』を全国いっせいに開始し、地方自治体から政府への、タクシードライバー法の制定を含めた要望・意見を集中できる方向でとりくむ。

 2.自教関係では、地域の交通安全教育センターとしての機能強化に関する政策提言の実現、「職務領域や業務範囲の拡大」を重視していく。

 3.観光バス関係では、公正な取引ルールの確立、安全性と雇用・労働条件の確保のための政策要求を掲げてとりくむ。とくに、運賃ダンピング・区域外営業など法違反の是正や白バス行為の一掃、過労運転の防止措置、労働条件改善にむけての環境整備などを重視していく。

 4.「社会的貢献」の観点を重視し運動の強化をはかる。とくに地域住民との接点を追求し、住みやすい町づくりとの関係で、「移動(交通権)の確保」「安全教育、交通事故の根絶」といった分野での関与のあり方を積極的に検討し、労働組合としての社会参加を追求する。

(3) 悪政の打破、反核・平和と国政の民主的転換

 自交総連は、安保優先・大企業本位の政治の転換、平和・民主主義擁護、憲法改悪に反対する国民多数の世論結集をめざす運動の強化を重視し、全国革新懇が示す「3つの共同目標」をいっそう高く掲げてとりくむ。具体的な運動については、全労連をはじめ民主的な諸団体の行動提起を積極的にうけとめ、その前進をめざしていく。

 地方政治の分野では、「オール与党」による悪政を打破し地域住民のくらしや営業、地域経済を守る地方自治体を建設していくために奮闘する。

(4) 5万人の自交総連構築と強大な全労連の建設

 1.5万人の自交総連構築及び体制・機能の強化、世代交替を念頭においての幹部・活動家の育成を中心とする『組織の強化拡大』を緊急の重点課題としてとりくむ。

 1)空白県の組織化については、重点地方を設定した上で、近接地連(本)・ブロックの協力や地方労連との連携をはかりつつ、未組織宣伝行動や懇談・学習会を計画していく。

 2)組織拡大の重点目標として、「一桁組合からの脱却、少数派から職場内多数派へ」「二桁の地連(本)は100人以上の組織勢力へ」を追求し、各地連(本)での最高時勢力の回復をはかる。また「地域タクシー労働組合」(個人加盟方式)の設置を全国的に行い、組織的前進をはかっていく。

 3)各地連(本)は、非正規雇用や自教・観光バス労働者の組織化を、運動方針に明確に位置付け必要な対策を具体化していく。とくに非正規雇用労働者の組織化にあたっては、組合規約をチェックし、「パート労働者は加入できない」などの不備・障害があれば改善し体制整備をはかる。

 4)各地連(本)は組織内点検を行い、機関会議欠席組合や組織機能を失っている少数派組合への対策を重視しオルグ強化を含む必要な手立てをとっていく。総連本部としては、体制・機能の確立がなされていない地連(本)への個別オルグ、援助と指導を重点的に行う。

 2.一致する要求にもとづく共同の拡大をはかる。リストラ「合理化」や廃業・身売り問題などでの「職場内共同」を重視する他、政策提言の実現を重視した「地方(地域)内共同」を積極的にすすめる。

 3.「200万全労連建設と800地域組織確立」をめざし、中央・地方で全力をあげる。また、中央交運共闘の組織・運動面にわたる機能強化にむけ積極的な役割を果たすとともに、各地連(本)は交運関係組合との共同拡大、地方交運共闘確立への努力を払う。

2.当面する運動の基本的展開

(1) 2002年秋から2003年春闘にむけた闘争の具体化

 2002年秋から2003年春闘にむけての闘いは、独自の産別要求・政策の重点と国民的課題とを結合し、春闘の前段闘争と位置付けとりくむ。闘いの具体化では、「2002年秋から2003年春闘にむけた闘争方針」を第4回中央執行委員会(9月4〜5日)で決定しとりくみをすすめる。

(2) 2003年春闘の準備

 1.アンケートの実施については、全労連の『働くみんなの要求アンケート』を基本とし、全組合員と広範な未組織・未加盟の労働者を対象とする独自のものを作成しとりくむ。

 2.春闘方針は、11月中に執行部原案をつくり、1月下旬には中央委員会をひらき決定する。春闘方針の職場討議は、1月初旬から執行部(案)にもとづいて行えるように準備する。

3.通年闘争の諸課題とそのとりくみ

(1) 通年闘争のとりくみ

 1.全労連や民主的諸団体がとりあげる国民的諸課題について積極的に対応していくこととし、原水協、全国革新懇、非核の政府を求める会、安保廃棄中央実行委員会、国民救援会などとの共同を発展させる。

 2.『自交労働者月報』の購読者拡大とその積極的活用、『自交労働者新聞』の内容充実を重視していく。機関紙コンクール・写真コンテストは従来どおり実施する。教宣学校は、ブロック毎に計画を立て本部からの講師派遣を行う形で実施していく。

 3.不当弾圧や解雇、争議権制限に対するとりくみ強化をはかる。関係弁護士交流会については、中執メンバー全員の義務参加のもとに今年度も開催していく。

 4.在職死亡の増加など健康破壊が深刻になっていることを重視し、事業者負担による成人病検診の義務付けや職場の衛生環境整備など安全衛生活動を強化していく。また労働災害をなくす事前のとりくみを重視し、不幸にも被災労働者が発生した場合には積極的に労災認定闘争を行う。

 5.道交法闘争を発展させるため、引き続きとりくみ強化をはかる。

 6.自交共済第21回総会の決定をふまえ、自交共済及び自交共済年金への加入促進運動を行う。また全労済の各種制度普及に努め、厚生文化行事は条件によって計画していく。

 7.国際連帯活動については、国際労働運動の紹介に努め条件に応じて大衆的国際交流を検討する。

(2) 政党との関係について

 労働組合と政党との関係は、@「自民党政治の反労働者・反国民的政策に反対してたたかうとともに、自交労働者の生活と権利、平和と民主主義を守ってたたかう政党と協力・共同の関係を保っていく」、A「前項の立場に立って、組合員の政治意識を高める活動を行う」、B「組合員の政党支持・政治活動の自由を保障していく。また資本や警察からの妨害・弾圧には、労働組合の立場から政治活動の自由を保障する見地でたたかう」、C「政党別選挙に際しては、特定政党・特定候補の支持は行わない。ただし、労働組合の要求実現とのかかわりで政策協定を結んだ革新統一候補については、労働組合として積極的に支持していく」(4原則)をふまえ対応していく。

 III 産業別組織体制の確立・強化にむけて

1.執行体制と顧問の委嘱について

(1) 機関会議開催の計画と本部専従体制

● 機関会議開催の計画

 中央執行委員会の開催は大会及び中央委員会時を含め年5回とする。また「地方代表者との合同会議」を適宜セットし、地方の幹部・活動家育成に役立たせる相互の経験交流や学習、個別問題での相談などを重視した運営にしていく。常任中央執行委員会(中央闘争委員会を兼務)は年7回開催していく他、必要に応じて専門討議を行う。

 中央委員会は1月に開催し、2003年春闘方針を決定する。この他、自教部会を定例的に開催し、部会運営の充実によって産業別指導体制を強化していく。観光バス・トラック交流会は必要に応じて計画する。

● 本部専従体制について

 総連本部の専従役員は、書記長及び書記次長2名、専従中央執行委員1名(ただし全労連派遣)の4名、書記については3名とする。

(2) 顧問の委嘱

 顧問弁護団は、東京法律事務所、馬車道法律事務所、代々木総合法律事務所、江東総合法律事務所の4事務所とし、引き続いて協力を要請する。また、公認会計監査については坂根公認会計士に委嘱する。

2.財政の確立と2002年度予算(案)

(1) 2002年度予算(案)の編成にあたって

 @「赤字予算は組まない」の基本を堅持し、一般財政の健全化をはかる、A本部への登録率は実組合員数の80%以上を原則とし、少なくとも50%未満の地連(本)は早急に登録増への改善をはかる、B一般財政の効率的運用に努めるとともに、組織拡大を同時に追求し財政的にも寄与できるようにしていく−ことをふまえ、2002年度の予算編成を行う。

 「臨時徴収金」については、長期争議組合支援や組織化対策、大型宣伝カー積立、全労連会館単産特別賦課金として配分、拠出していく。

(2) 各地連(本)の財政基盤の確立

 労働組合の日常活動の基本は、「組織」「教育宣伝」そして「財政」の3つであるが、案外軽視されがちなのが財政活動である。財政活動は、組合を運営し、日常的な活動を支える上で欠かせないものである。

 改めて財政活動の重要性を認識し、すべての地連(本)は財政的基盤の点検と計画的改善をはかる。また不団結や組織力の低下を招くことになる不明瞭な財政支出や「使い込み」などをチェックする機能を確立するようにしていく。会計報告は定期的に行い「公開の原則」を貫くなど会計面における民主主義の徹底をはかる。

 IV 2002年春闘の結果、その成果と教訓

1.2002年春闘のとりくみ結果とその評価

(1) 第24回中央委員会で決定した統一要求と課題

 自交総連は1月23〜24日、東京・全労連会館で第24回中央委員会をひらき、2002年春闘方針を決定した。決定された方針は、この春闘を『リストラに反対し、底上げと雇用の確保 いまこそ総決起だ 2002年春闘』と位置付け、とくに「自交総連結成の初心に立ち戻って」と「地域をキーワードに、安心・安全をめざす積極的な運動展開を」にもとづく闘いの強化を重視し、総力をあげて2002年春闘にとりくむことにした。

 また、「基本的な要求・課題と闘いの力点」では、@みんなに賃上げを、底上げ闘争の強化、Aリストラ「合理化」反対、倒産・身売りをさせない闘いの強化、B必要な規制の維持・強化、政策要求の実現、Cモラルと職場規律の確立、社会的貢献との結合−を提起。「闘いの基本方向と組織の強化拡大」では、@学習春闘を重視し、「権利要求」の構えで、Aみんなで決め、みんなの力を合わせ、みんなで行動を、B地域を足場に、社会

のあり方を変える国民春闘の前進を、C仲間を増やし、組織の力をつけ、魅力ある自交総連の確立を−を重視し,春闘の具体的展開をはかっていくことにした。

(2) 具体的な闘いの経過と到達点

@ 中央戦術委員会及び中央闘争委員会等で決定・確認した対応方針

 総連本部は、2002年春闘を推進するため、中央闘争委員会及び中央戦術委員会を設置。局面、局面の情勢を分析の上、必要な対応方針や戦術配置を中心に検討し、具体的な全国的指導にあたってきた。

 ● 第1回中央執行委員会(2001年12月11〜12日)の決定

 自交総連は昨年の12月11〜12日、東京・入谷区民館で第1回中央執行委員会をひらき、「改正」道路運送法の施行日であり、タクシー台数規制が廃止される2月1日を、「抗議、反撃の一大決起の日」として全国統一行動を実施する旨決定。それ以降、年末から1月にかけて、総連本部及びそれぞれの地連(本)は、緊急の執行委員会など機関会議を開催し、実施要綱(大綱)にもとづく行動計画の具体化を含む諸準備を行った。

 【名称】 台数規制の廃止に抗議し、タクシー運転免許の法制化、安心・安全な輸送の確立を求める2・1全国統一行動

 【行動実施日】 2002年2月1日(金)

 【目的】 政府・国土交通省によるタクシー台数規制の廃止に抗議し、事業の将来展望にとって有効な方策であるタクシー運転免許の法制化、公共輸送機関の一翼を担うにたり得る安心・安全な輸送の確立、その政策の実現にむけての世論喚起をはかる。

 【行動形態】

 1) 統一行動の実施は、原則として都道府県単位による。独自の行動配置が困難な地連(本)は、ブロック規模の行動などに合流していく。

 2) 共通の行動形態は、陸運支局または運輸局前での抗議の決起集会及び宣伝行動の実施を基本とする。また抗議の決起集会では、必ず「抗議要請書」を決議し、内閣総理大臣及び国土交通大臣宛にFAXにて送信する。

 FAX 内閣総理大臣・小泉純一郎→03-3581-3883

 FAX 国土交通大臣・扇千景→03-5253-1500又は03-3592-0407(同議員事務所)

 3) 国土交通省及び地方運輸局(陸運支局)に対する抗議要請は、可能な限り2月1日に行えるよう準備する。個人請願あるいは要請交渉を実施する場合には、総連本部作成の「請願書」を参考の上、地方独自のものを加えて行うこととする。

 4) 東京における統一行動は、『中央行動』(規模1500人)として計画・実施する。

 a.宣伝行動の実施(主要駅頭20か所、1万枚配布)

 b.中央決起集会の開催(於日比谷野外音楽堂)

 c.国土交通省への請願行動及び交渉

 【宣伝機材等の準備対策】

 1) 全国共通のゼッケン、ボディステッカー及び地域住民向けのビラを総連本部で作成する。必要枚数は、地連(本)からの連絡をうけて、1月28日には現地到着できるよう準備する。

 2) 横断幕等の宣伝機材は、中央行動を除き各地連(本)で準備する。

 3) 世論喚起をはかる観点から中央・地連(本)で事前のマスコミ対策を重視していく。

 ● 第1回中央闘争委員会(3月6〜7日、第1回中戦=2月28日)の決定

1.すべての組合が要求を提出し、みんなの力で改善めざす団交促進を

 ○各地連(本)は、春闘における 『要求提出の意義』を徹底し、未提出組合への援助・指導を強化する。

 ○回答指定日の設定は、原則として3月13日までとする。

 ○回答指定日に至る事前の対策として、各組合は経営者に対し要求内容に関する説明の場を設けるよう努め、協力・共同の政策提言についても積極的に提起していく。

 ○各組合は、回答指定日の翌日(14日=全労連第1次全国統一行動)には報告集会(時間内外、規模1時間)などをひらき、回答内容の説明、その評価と以後のとりくみ方針を報告し、討議・確認のこと。

2.「合理化」、倒産・身売り、廃業などへの警戒心を高め、事前の対策強化を

 ○各地連(本)は、「反リストラ、倒産・身売り対策会議」(仮称)などを設置し、情報収集や個別問題への対応策及び基礎学習の強化など含め体制強化をはかる。

 ○各組合は、賃金・労働条件、諸権利に関する協定書(労働協約)の保全の点検、内容のチェックなどを行うこと。内容の不備や再協定が必要とされる事項については、団体交渉の場を通じ改善措置をはかる。

 ○『違反点数制』の導入や事業者に対する処分の明確化によって懸念される駐停車違反やスピード違反、交通事故への社内罰の強化、制裁金等の新設に反対していく。

3.増車と新規参入、運賃値下げへの基本的な対応方針を意思統一し、産別視点での反撃と歯止めを

 ○増車と運賃値下げ問題については、次の諸点をふまえて対処する。

 1)増車と運賃値下げは、賃金のいっそうの低下と長時間・過密労働をもたらすもので、良質な労働力の確保を大きく阻害する要因となる。また運賃の値下げは、その『安さ』によって特定の会社が一時的に、顧客の拡大をはかることができても、値下げ分を補い運収増につながることなどはまったく期待できず、将来的にも安定的な需要を確保していくことにはつながらない。(適正な台数・運賃水準の確保は不可欠)

 2)運転者の労働条件の劣悪化は、安心・安全な輸送を根幹から揺るがす要因ともなり、増車と運賃値下げへの政策転換は公共輸送機関たる事業の社会的責任を自ら放棄する自殺行為に等しい。(優先されるは『安心・安全』)

 3)増車と運賃値下げ競争の結果は、市場における第一交通グループなど悪質企業の寡占化、一人勝ちを許すだけのことであり、事業の将来展望にとっては破滅的なマイナス要因となる。(良貨が悪貨を駆逐するシステムこそ必要)

 したがって、すべての地連(本)は、個別経営者はもとよりのこと地域全体の経営動向にも注意を払い、増車と運賃値下げ競争の弊害・不利益を主張、宣伝し、経営者自らが自粛・歯止めのとりくみに踏み出すよう積極的な役割を担うこと。

 ○各地連(本)は、新規参入・増車に関する運用基準の通達内容を熟知するための学習を行い、その厳格な運用を運輸局(陸運支局)に求めることや労働組合として事後チェックの監視体制を強化する。

 4.これ以上の状態悪化許さず、医療改悪反対、リストラ「合理化」ノー国民総ぐるみの決起めざす4・12行動の成功を

 ○全労連が呼びかけた「医療改悪反対、雇用、くらし、いのちを守る4・12国民総行動」の成功にむけて、自交総連は次の位置付けのもとに全力をあげてとりくむ。

 1)賃下げ「合理化」の押し付け、大量増車及び運賃値下げによるいっそうの労働条件悪化に反対し、これ以上の状態悪化を許さない。

 2)「安心・安全」をないがしろにする法人経営者のルールなき競争の実態を告発し、その存在意義を社会的に問う。とくに、権利破壊、人権じゅうりんの手法で全国的な拡張策をはかっている第一交通グループを社会的に包囲していく。

 3)本人3割負担、保険料率の大幅引き上げ(7.5 %→年収の8.2 %)の医療大改悪に反対し、国民的共同の力で悪政ノーの世論喚起をはかる。

 ○4月12日の「国民統一ストライキ」では、すべての組合が1時間のストライキで総決起する。また、ストライキのなかで総連本部が作成するモデルを参考にした「職場決議」(政府及び第一交通グループ宛の2本)を採択し、関係者に送付する。

 ○第一交通グループの実態を告発し、社会的に包囲するとりくみの一環として、東西2方面から大阪にむけた『キャラバン行動』(4月8日〜12日)を実施する。また、12日には全国いっせいの宣伝行動にとりくむ。

 ○「国民総行動」の名に値する決起の場とするために、各地連(本)は、地域的共同の前進を期して『祭り』的結集、インパクトある企画への関与をもって積極的参加を推進する。

 ● 第3回中央執行委員会(4月10〜11日、第2回中戦=3月29日)の決定

1.「提案型」で迫り、法人経営の社会的責任、モラルを問う粘り強い闘いを

 1)第1回中央闘争委員会決定にもとづく闘争指令(2002.3.8付第14号 「当面する対策と統一行動の成功にむけて」)の徹底と、それにもとづく春闘推進の強化をはかるため、すべての地連(本)は、執行委員会など機関会議での討議、意志統一に万全を期すこと。とくに「情勢認識の一致」を重視し、事態打開のための「全員参加型」の運動や決めたことはお互いに「実践する」方向でベストを尽くす、あるいは機関会議欠席組合などへの援助・指導を軽視しない観点を大切にするなどきめの細かい対策を講じること。

 2)「提案型」の団体交渉や宣伝戦を重視し、「社会的水準の労働条件確立を求める労働組合の『要求の正当性』を認め、それへの接近にむけた独自の経営努力や台数制限、運賃水準の適正化、需要の拡大など共通する政策課題での労使の協力・共同を行う方向へ経営政策を転換すること」を基本にした要求・提言の実現を迫る。

 3)春闘の『解決基準』については以下の内容を重視して全力をあげる。

 ○基準の1 定昇凍結や賃下げは認めない。現行賃金の改善と『プラスα』の獲得

 ○基準の2 額の水準にかかわらず、納得のいく中身での解決(全体的合意の重視)

 ○基準の3 将来展望を切り開くにたり得る政策合意の取り付け

 4)今後の戦術については、4・12国民統一ストライキの成功をバネに、4月23〜27日を統一行動ゾーンとして地方毎に設定し追い上げをはかる。

2.組織の強化拡大を重視し、たたかう基盤の確立を

 1〜3月における未組織の組織化など新規加盟状況は、2地方で4組合、組合員数にして74人となっている。

 01年12月23日 東京・飛鳥交通第6労組(5人)

 02年1月15日 神奈川・湘南台自校支部(5人)

   2月17日 東京・流山自校労組(34人、オブ加盟)

   3月12日 神奈川・コスモ交通支部(30人)

 組織的後退に歯止めをかけ、「仲間を増やし、組織の力をつけ、魅力ある自交総連の確立を」の課題達成をめざす観点から、すべての地連(本)は、4〜6月を「組織の強化拡大月間」として設定し、幹部学校の開催など組織内対策の強化、未組織宣伝行動の実施や中立組合・親睦会との懇談・加盟呼びかけを行う。

3.タクシー運転免許の法制化と結合し働くルール署名のとりくみ強化を

 働くルール署名の3要求(現行最低賃金の改善、ただ働きの根絶、解雇規制法の制定)に、タクシー運転免許の法制化を追加した自交総連独自の個人署名用紙を4月中に作成する。すべての地連(本)は、3年間の目標(2001年4月〜2003年12月)として確定している「組合員1人10筆、全体で30万筆」に見合う残りの具体的目標を再度確認し、5月からいっせいにとりくみを再開する。

 ● 第2回中央闘争委員会(5月8日)の決定

1.5月中の決着をはかるために全力を

 各地連(本)は、それぞれの闘争状況をふまえ、ストライキを含む統一行動の独自設定と団体交渉の促進により、5月中の春闘決着をはかるため全力をあげる。各地連(本)は、第3回中央執行委員会で確認した『春闘解決の3つの基準』をふまえ、個別組合への援助・指導の強化をいっそうはかっていく。総連本部としては、中核的組合へのリストラ「合理 化」、倒産・身売り対策を重視し、積極的なオルグ派遣等の措置を講じる。

2.悪質経営者対策の強化、行政責任の追及を重視して

 第一交通グループの違法行為是正、台数規制廃止後の増車や運賃値下げへの適切な行政対応、累進歩合制度の排除など緊急的な要求課題を中心に、総連本部としては、次の日程で関係行政当局交渉を行う。

 5月14日 国土交通省(13時30分より1時間程度、7〜8人)

   20日 厚生労働省(10時30分より1時間程度、7〜8人)

 各地連(本)は、総連本部の要請書を参考の上、地域的事情を加味した独自のものを作成し、おそくとも6月中までに要請交渉を行っていく。

3.くらしと雇用、いのちを守る国民総 ぐるみの闘いの先頭に立って

 「自民党をぶっ壊す」とまでいって政権につきながら、小泉首相こそ政治腐敗の温存、国民のくらし破壊、平和を脅かす対米戦争協力の問題でも、古い自民党政治の最大の擁護者であることが、いま多くの国民から見透かされつつある。自交総連は、医療大改悪や有事法制などくらしや平和を脅かす悪法を許さぬ世論を広げることは、政治を変えるうねりを全国から起こす大きな力となることをふまえ、引き続き全労連及び関係共闘組織が提起する諸行動の成功にむけ全力をあげる。

A 統一行動及び省庁交渉のとりくみ結果

1.統一行動の実施状況

 全国的な産業別統一行動としてとりくまれた中央行動及び地域行動等の実施状況は、次のような結果となっている。

 2月1日   2・1全国統一行動(21地方2985人)

   20日   2・20地域総行動(産別行動=14地方296人)

 3月3〜4日 自教共同センター中央行動(6地方102人)

   中旬   回答指定日翌日の統一行動(6地方289人、東京は未集計)

 4月12日   国民総行動(18地方3062人、東京は未集計)

   23〜27日 統一行動ゾーン(8地方1192人、東京は未集計)

2.働くルール署名の集約状況

 3年間の目標(全体で30万筆の達成、03年12月まで)でとりくんでいる「働くルール署名」の到達状況は、集約数=2万3032筆、7.7%の達成率である。(6月30日現在)

3.省庁交渉のとりくみ結果

 省庁交渉のとりくみ結果は、『月報』NO.304(02年2月)号及びNO.308(02年6月)号に掲載したとおりである。

 2月1日 国土交通省(領家委員長他13人)

 5月14日 国土交通省(領家委員長他6人)

   20日 厚生労働省(今村書記長他5人)

B 4・8〜12第一交通糾弾キャラバン行動の実施

 自交総連は4月8〜12日、東京と福岡から大阪にむけて、第一交通糾弾キャラバン行動を実施し、12都府県の各地で宣伝。法律も常識なことさえ守らない悪質企業の実態を暴露する宣伝カーからの訴え、ビラ配布などを行った。

 4月12日の大阪行動では、東西からのキャラバン隊も合流して主要駅頭などで宣伝、大阪労連の協力を得ながら、南海電鉄本社前の抗議集会、デモ行進を行うなど多彩な行動を繰り広げた。

 このキャラバン行動のまとめは、久賀書記次長が行い、その内容は『月報』NO.307 (02年5月)号に掲載されている。

C 4・2〜4自教部会未組織宣伝行動の実施

 自交総連自教部会は4月2〜4日、合同の未組織宣伝行動を実施した。この行動には、東自教及び神自教労組から延べ17人が参加し、神奈川・東京・埼玉にある12か所の自動車教習所に、本部の大型宣伝カーでまわり、労働組合の必要性や自交総連に加盟して多くの仲間といっしょにたたかう大切さを呼びかけた。

D 自主経営組合研修会の開催

 自交総連は2月26日、鶴岡・出羽ホテルで自主経営組合研修会をひらき、1)自主経営会社の運営理念と運営上のポイント(報告=緒方常執) 2)「賃金」システムのあり方(高野常執) 3)会計目的と会計基準の方向性(今村書記長)について意見交換を行い、実態改善のための交流を深めた。(参加者数18人、内訳=本部1、山形12、山口2、福岡2、大分1)

E 悪政ノー、国民的共同のとりくみ

 雇用、くらし、いのち、平和の危機を打開する国民的共同の緊急課題では、「有事関連法案」「医療改悪法案」「個人情報保護法案」「郵政関連法案」など悪法成立阻止にむけた闘いを重視してきた。

 自交総連が、全労連・国民春闘共闘委員会からの提起をうけ具体的にとりくんだ主たる諸行動は次のとおりである。

 2月14日 安全・安心の医療を守ろ2・14国民大集会 於さいたまスーパーアリーナ

 3月22日 有事法制許さない3・22中央集会 於日比谷野外音楽堂

 4月19日 ストップ有事法制4・19大集会 於日比谷野外音楽堂

 5月1日 第73回メーデー 於亀戸中央公園

   6日 2002年平和大行進

   24日 ストップ有事法制5・24大集会 於明治公園

 6月13日 医療改悪反対・有事法制許すな6・13中央集会 於日比谷野外音楽堂

 6月16日 ストップ有事法制6・16全国大集会 於代々木公園

 7月19日 医療改悪反対・有事法制許すな7・19全国大集会 於明治公園

 8月4〜6日 2002年原水爆禁止世界大会

(3) 闘いの結果とその評価

 全労連が呼びかけた「国民一揆型」春闘の提起をうけ、自交総連は、一つには『現状の危機打開と実利・実益の獲得』(課題1)のために、二つには『事業の将来展望にかかわっての政策闘争の展開』(課題2)を重視し、この2002年春闘を全力をあげてたたかい抜いた。

 総連本部は、闘いの流れと結果を振り返り、前記の「課題1、2」に関しどのような成果を得、また将来展望にかかわる運動前進をどれだけなし得たかを総括の基本に据え、その到達点と今後の課題を明らかにしていく。さらに「組織評価の3つの視点」にもとづき、@『要求の集約努力と要求提出状況(労働組合の存在価値)』、A『統一行動への結集と参加体制の度合い(参加型の追求)』、B『「春闘の解決基準」にそった闘いの追求(提案型の責任追及)』について、その前進面と問題点を明らかにし、今後の組織的力量の強化や職場活動の活性化につないでいくこととする。

@ 「国民一揆型」春闘の評価と課題

 全労連は、ベアゼロ・定昇凍結が続出した連合・大企業主力組合の春闘を振り返り、「02春闘は、労働者の状態や要求、企業との業績にかかわりなく、賃下げを強行する財界方針が貫かれた春闘」とし、全労連民間単産の賃金闘争の到達点でも「積極的な賃上げ要求と底上げ、最低賃金闘争を結合して奮闘したが、要求からほど遠い低額回答に押さえ込まれた。労働者全体の賃金は改善どころか低下する現実が進行」と、きびしい評価を行った。 そうした一方、「組合員の切実な生活要求と中小企業の困難を打開する政策提起をともに追求する『提案型』の春闘が多くの組合でとりくまれた。こうした中で、定昇凍結や賃下げ提案を撤回させ賃上げ額は決して十分ではなくても、企業の情報開示のもとで『合意・協力』をつくりあげたことや、中小企業・商工業者とも共同し、地域経済・地域金融を守る運動と結合した春闘が各地で前進」したことを紹介。

 その上で、1)労働組合の組織率の低下(20.7%)と春闘参加組合の減少、要求未提出組合など組合機能の喪失、2)労使交渉による賃金決定システムの破壊、春闘に確信がもてない労働者の増加などの現状を指摘しつつ、「労働組合の要求は、多数の国民の支持と連帯が結集されてこそ実現の可能性を高めることができる。その意味でも、全労連が02春闘を新たな出発点として提起した『国民総決起春闘』の基調を堅持し、広範な国民とともにたたかう春闘を前進させることが重要であり、今後の国民春闘の方向である」と指摘している。

 さらに、これらのことを土台に『これからの春闘のあり方』(@ナショナルセンターの賃金要求のあり方と産別組織の役割、A中小企業における賃金闘争のあり方、B非正規雇用労働者の賃金の改善、未組織労働者をも結集する賃金闘争の方向、C全国統一行動の配置と結集のあり方)の大胆な検討の必要性を明らかにした。

A 自交春闘の総合的評価、その成果と教訓

 ハイヤー・タクシー、自教、観光バスなど自交労働者の賃金闘争は、不況の深刻化と大競争時代への突入を背景にしたリストラ「合理化」の徹底と権利抑圧の流れをうけ、ハイヤー・タクシーは「現行賃金維持」が大勢を占め、自動車教習所では、東京8社8労集交が昨年比500 円減の3500円、神奈川その他の地方でも定昇〜3500円の集約となった。(観光バスは、「合理化」がらみの闘いで長期化) とくに注視しておくべきことは、タクシーの「現行賃金維持」は、結果としては賃率引き下げを許さなかったものの、減り続ける運収は歩合給減となり実質的な賃下げをもたらしていることである。 事態は一変している。これまでのタクシーにおける賃金闘争を再点検し、克服すべき課題や問題点、新たに打ち出すべき要求のあり方・政策にかかわっての検討が求められる。

 02春闘はまた、全体的に「敗北感はみられず、よく奮闘した」との評価がみられるが、これからの春闘のあり方を模索するに各地の貴重な闘争経験にもとづき、その発展方向を示すに至るいくつかの到達点を築いた闘いでもあった。

 その一つは、「一揆型」春闘の第1陣の闘いとして2・1全国統一行動に決起し、国民春闘前段の立派なリード役を果たしたこと。のみならず、台数規制の廃止に抗議し、再規制の強化を求める世論喚起への諸行動は、他の連合参加の産別組織が大衆行動を組織しないもとで積極的にとりくまれ、各地でテレビ放映されるなどその存在感を対行政、業界、地域住民・利用者に示した。この決起は、参加した組合員を大いに元気づけ、以後の闘いの活力となって闘争推進に寄与することになった。

 二つ目は、地域を目線においたタクシー(自教)のあり方、その具体的な政策提言にもとづく「提案型」の運動が、労使の協力・共同という形態で新たな広がりをみせていることである。宮城では、仙台6社6労共同による「福祉輸送システム」(600 台のネットワーク)が実現化。京都では、自動車の総量規制、利用者利便向上を目的とするNPO法人(特定非営利活動法人・ドアツードア)の設立がはかられるなど新たな動きも始まった。この他、ホームヘルパー2級養成講座の開校(東京)、「指定自動車教習所での2種免取得が可能に」(自教)、大分県議会での意見書採択などの前進がみられた。

 三つ目は、「納得できる解決」をめざす粘り強い提案型の責任追及の闘いによって、賃下げ「合理化」を跳ね返し、ここ数年振りのα源資(解決金・協力金など=5000〜1万円)や足切り以下の賃率アップを獲得(北海道、宮城、東京、神奈川、京都、大阪、福岡など)。さらには政策合意(宮城)、同意約款の締結(京都)などでの前進がみられることである。また山梨では、関東ブロックの協力・援助も得ながら、全国的にも注目されるタクシー運転者の過労性障害の労災認定をかちとった。 そうした反面、組織のあり方、闘争推進における弱点・欠陥など克服すべき課題も少なくない。要求の提出状況は、ハイヤー・タクシー=77.7%、自教=98.0%、バス・トラック他=52.5%、トータルでは77.7%となった。02春闘では、『要求提出の意義』を再三強調し、各地連(本)も個別組合への援助、指導と点検をこれまでになく徹底したが、約4分の1の組合で未提出のまま推移し、春闘を終えた。そのほとんどは「一桁組合」と長期争議組合である。 「参加型の追求」の面では、真正面から中央の提起をうけとめ、自主的・自覚的に地方(地域)の闘争を組織する地連(本)があった反面、産別統一行動に結集しない(できない)傾向の地連(本)が増えている。また、ストライキ実施組合が減少し、地連(本)の組織機能そのものが『停止状態』にある現実も存在している。「提案型の責任追及」では、企業内の枠の中でのとりくみに止まっていたり、「経営責任をはっきりさせた上での労使の協力・共同」の視点が欠落し、協調的に、あるいは結果として『経営者の利のみが先行』する対応のまずさも少なくない。

 こうした面における改善、欠陥部分の克服は、今後の運動前進をはかる上で緊急かつ重要な課題となっている。

B.運用基準及び増車・運賃値下げへの対応と問題点

 自交総連は、改正道路運送法の施行以来、「政府・国土交通省が確約し、弊害・混乱の防止策として発した運用基準(諸通達)の厳格な運用を求めていく。とくに、参入・増車の審査基準たる運転者の確保と悪質経営者の排除などを重視していく」(02年春闘方針)にもとづき、その課題達成にむけた運動展開をはかってきた。

 また、増車・運賃値下げの流れが顕著化した3月段階で、『基本的な対応方針』(第1回中闘決定)を明らかにし、@適正な台数・運賃水準の確保は不可欠 A優先されるは『安心・安全』 B良貨が悪貨を駆逐するシステムこそ必要、との観点をもとにした反対運動を行ってきた。 この間のとりくみを通じて明らかになった課題と問題点の第1は、ここ数年来のタクシー破壊法反対闘争から「改正」道路運送法の施行に至る闘いの中でかちとった適正労働条件や安心・安全を担保する社会的規制の強化策に関する政府答弁、付帯決議及び運用基準の積極面をフルに活用し、これ以上の状態悪化を許さない闘いの武器とすることである。そのためには、再度、武器とする内容を熟知する基礎知識の学習と活用方法を研究する場を設け、それを持って政府・行政の責任を問う運動を継続的に追求しなければならない。

 注視すべきは、行政対応が「事後チェック」とはいえ、それは名目だけ(チェックする体制もなければ、自由な競争を『阻害』する権限・機能も制約されている)のことで、実際問題として労働組合からの告発や抗議の要請行動などが組織されない限り、放置される可能性が強く、本気で改善指導に乗り出すことなどまず考えられないことである。

 第2は、「実態先行」のなし崩し的な規制緩和に警戒を強めることである。今春の通常国会で、トラックの営業区域規制と運賃・料金の事前届出制を廃止する貨物自動車運送事業法の一部改正が成立した。これまで、政府・行政は、10数年にわたる参入・運賃にかかわる違反事実を事実上、黙認・放置しておきながら、「実態に即した法の改正」式の手法のもとに、大企業が期待する運賃「自由化」を完成させた。唯一、規制として残っているのは、「最低車両5台」の制約に他ならず、これがなくなればトラックは、まったくのノー規制状態となる。

 タクシーの規制緩和計画も、今回の「改正」で完結し終わったわけではない。とくに『運賃認可制』の維持については、財界・規制緩和論者の非難の的となり続けている問題であり、かりに今後、自動認可運賃を下回る個別の値下げ申請が続出し認可されるようなことになれば、上限だけ設定し下限は自由とする届出運賃へと移行させられる圧力が強まる。まさに運賃値下げ競争は、自由化の道への推進策に他ならず、ひいては経営基盤の崩壊・法人自滅を選択するに等しいといわねばならない。

 第3は、無法・無謀なやり方で全国的拡張をはかる第一交通グループなど悪質経営者への行政対応をチェック・監視し、責任ある厳正な改善措置を迫らなければならないことである。第一交通グループなどの横暴・勝手・やりたい放題の権利抑圧、組合否定、安心・安全無視の経営政策を行っている現状を放置して、まともな行政がなされるはずがない。

 これらの問題意識をいささかも軽視することなく、さらにもっと重視し、必要な対策を全国的に講じていくことが極めて重要となっている。

2.組織の強化拡大の到達点とその評価

(1) とりくみの基本方向と重点

 自交総連は、第24定期大会で「組織建設は緊急の最重要課題であり、5万人の自交総連構築及び体制・機能の強化と幹部・活動家の育成をめざし全力をあげる」との基本方向を確認し、この1年間、とりくみ強化をはかってきた。とりわけ重視したのは、@空白県の組織化、A一桁組合からの脱却、少数派から職場(地域)内多数派へB非正規雇用労働者や自教・観光バス労働者の全国的な組織化−である。この他、職場活動の活性化及びいかなる事態が生じても対応できる体制と機能、闘争基盤の強化の必要性を強調し、具体的な対策への努力を続けてきた。

(2) 拡大状況と到達点、今後の課題

 春闘期間を前後した1〜6月における未組織の組織化など新規加盟は、5地方(福島、埼玉、東京、神奈川、高知)で7組合、組合員数にして281人となった。しかし、こうした一定の前進にもかかわらず、組織実勢は、正規雇用の減少や第一交通の組合つぶし、廃業・閉鎖及び身売りにともなう組合解散などの影響が大きく、昨年度と比べて○○人の減となっている。

 組織の強化にかかわっての今後の課題も明らかになっている。第1に、職場活動の弱体化や組織機能の喪失など組織そのもののもつ欠陥を克服する必要があること。そのためには、@機関会議の定期的開催 A要求のとりまとめと改善を求めての『要求書提出』 B健全な財政活動の確立−が最小限の不可欠な要素である。第2は、全組合員を対象とする基礎学習の場の定期的な保障、情報公開を組織運営の基本に据えること。第3は、組合役員の『役員』として知っておくべき初歩的な基礎知識や実務・組合運営のあり方についての研修などを軽視せず、日常活動として位置付けることである。

3.その他の諸行動のとりくみ結果

(1) 主な関係団体の動きと役員人事

@ 全労連第20回定期大会

 全労連(全国労働組合総連合)は7月24〜26日、東京・海洋ホテルで第20回定期大会をひらき、今後2年間にわたる運動方針と次の役員を決めた。

 議 長    熊谷 金道 国公労連

 副議長    生熊 茂実 JMIU

        岩佐 敏明 大阪労連

        大木  寿 全労連・

              全国一般

        駒場 忠親 自治労連

        田中千恵子 医労連 

        中山  伸 東京労連

        西川 征矢 全  教

 事務局長   坂内 三夫 医労連 

 事務局次長  岩田 幸雄 自治労連

        国分  武 建交労 

 幹  事   中山 益則 自交総連

        今村 天次 自交総連

             (以下略)

A 交運共闘第13回総会  

 交運共闘(交通運輸労働組合共闘会議)は3月1日、東京サニーサイドホテルで第13回総会をひらき、2002年度運動方針と次の役員を決めた。

 議  長   坂田 晋作 建交労 

 副議長    高松 幸尾 自交総連

        鈴木 信平 検数労連

        高橋 靖典 海貨労協

        高橋 将治 建交労 

        福田 昭生 全運輸 

 事務局長   今村 天次 自交総連

 事務局次長  赤羽 数幸 建交労 

        久賀 孝三 自交総連

        橋本  勲 全運輸 

             (以下略)

B 交運研第12回総会  

 交運研(交通運輸政策研究会)は4月19日、池袋センターシティホテルで第12回総会をひらき、2002年度活動方針と次の役員を決めた。

 会   長  土居 泰範 立命館大

 副会長    桜井  徹 日本大 

        安部 誠治 関西大 

        西村  弘 大阪市大

        高松 幸尾 自交総連

        田中 浅雄 国  労

 事務局長   田中 茂冨 全運輸 

 幹事     菊池 和彦 自交総連

             (以下略)

C 自教共同センター第25回総会

 自教共同センターは6月24日、入谷区民館根岸分館で第25回総会をひらき、 2002年度の申し合せと次の役員を決めた。

 議長     領家 光徳 自交総連

 副議長    岩永 千秋 建交労

        大木  寿 全国一般

 事務局長   石川  明 東  京

 事務局次長  貴志  元 神奈川

             (以下略)

(2) 第24回関係弁護士交流会の開催

 第24回関係弁護士交流会は1月22〜23日、東京・全労連会館でひらかれ、12地方25人の弁護士が参加。今回も昨年にひきつづき、自交総連の中央執行委員が全員参加した。

 会議では、第一交通や北海道交運、自教の勝英グループが行っている組合つぶしの攻撃、全員解雇、賃下げ「合理化」と労働者・労働組合の権利などについて、中執も交えて討論を行った。中執が各地の闘いについて勉強できたのはもちろん、弁護士からも「労働者の権利を守るために、各地で組合と一体となってたたかっている交流ができ、たいへん勉強になったし、元気も出た」などの感想があった。 まとめは、小部正治顧問弁護士が行い、その内容は月報No.305(02年3月)号に掲載されている。

(3) 自交共済第21回総会の開催

 自交共済は9月5日、13地方32人が参加し、東京・ホテル機山館で第21回総会をひらいた。

 自交共済は、2001年度には死亡36件をはじめ休業や慶弔で、 682件の給付を行い、助け合いの機能を発揮しているものの、加入者が組織人員の35%程度にとどまっているため、次期活動計画では1万5000人を目標に加入の促進に全力をあげることにした。

以上


      


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