自交労働者No.618、2004年2月15日 |
各地で怒りの宣伝行動交渉や座り込みも実施 |
自交総連は1月30日〜2月2日、全国各地で宣伝行動を行い、タクシー労働者、地域住民に規制緩和失敗を訴えました。 【北海道】北海道では規制緩和により賃金の低下や健康破壊を起こしているタクシー労働者の現状と実態を大通り公園で市民に訴えました。 【宮城】宮城では21人が参加して行われ仙台市独自で利用者が安心して乗れるタクシーをめざす総量規制の必要性を市民に訴えました。行動に参加した塩釜交通労組の西山さんは「ごくろうさまと声をかけてくれるかたもあり、寒さも忘れます」と話していました。 【福島】福島駅前の2か所で26人が参加して、タクシー規制緩和失敗にむけた怒りの抗議宣伝行動を行いました。日曜の午後とありタクシー利用者たちは興味ありげにビラを受け取り、300枚のビラがあっという間に無くなりました。
【東京】東京では146人が参加して都内4か所で市民とタクシー労働者に訴えを行いました。また、東京無線の運賃割引計画に反対して、1月9〜22日にも宣伝行動を実施しています。 【神奈川】神奈川では39人が参加して、川崎駅を皮切りに、県下主要駅頭でビラを配布し、安心・安全が大きく損なわれた実態を訴え、政府・規制緩和推進論者に対し怒りと共に責任を追及しました。
【石川】石川では、金沢市の香林坊で街頭宣伝を行い、午後からは「高齢者福祉タクシー助成制度」の創設を求める金沢市長寿福祉課と交渉を行い、高齢者や利用者の思いに応えた助成制度の実施を要請しました。 【京都】京都駅で市民やタクシー労働者に訴えるとともに、京都のタクシー労働者の要求である京都駅北口の混雑解消などをまとめた署名をタクシー労働者に訴えました。
【大阪】大阪では、大阪駅での座り込みと運輸局交渉を行いました。駅前での座り込みでは150人が参加して市民に訴え、午後からの交渉ではタクシー乗務員の賃金が生活保護基準以下や交通事故が増加していることなど規制緩和の失敗を追及しました。 【山口】山口では、1月30日に下関駅前を皮切りに、県下の主要駅頭などで宣伝カーから通行人やタクシー労働者に悲惨な実態を訴え、タクシー労働者からは「もうタクシーではめしが食えない」などのぐちが聞こえてきました。
【福岡】福岡では、2月2日が雨のため9日に順延して行われ、30人が参加して運輸局前でビラを配布し、規制緩和の失敗を訴えつつ行政の責任を追及しました。 |
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度重なる負担転嫁に怒りの声東京地連 運賃競争反対に宣伝行動 |
アンクル・ピーター作戦(1年間3000円の登録料を支払った顧客を対象に1週間以内の乗車回数に応じて割引率を設定するもの。最大で20%の割引になる)と称されるこの制度は、都内タクシー業界に大きな衝撃を与え、現場からは「会社からはまだ何も聞いていない。去年は8%のカード手数料は取られる。今度は20%も値引きでは、タクシーでは食っていけない」「運賃を安くしたってお客増えないのは俺たち見ればわかるだろ。東京無線は何を考えているのかね」と度重なる乗務員への負担転嫁に怒りの声が上がっています。
東京地連では今後もハイタク業界を荒廃の道に追い込む運賃競争阻止にむけ、労働者・国民と連携して奮闘していく考えです。 |
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組合の力で社会保険に再加入東 京社長も脱退の違法性認める |
【東京】東京・天龍交通系列の新会社コーストサイド社では、赤字だからと従業員を社会保険から脱退させていましたが、天龍交通労組の運動で社会保険に再加入させました。 社会保険脱退を知った天龍労組が同社を追及すると社長は「赤字なので品川社会保険事務所から脱退が認められた。違法ではない」としていました。 そこで昨年11月の本部と交運共闘の厚生労働省交渉で確認したところ「赤字会社の社会保険の脱退という特例は一切認めていない。事実確認をしたうえで適切な措置をとる」との回答を得ました。 この回答をもとに、品川社会保険事務所に確認したところ、同事務所は会社を調査。社長も脱退が違法だったことを認め、社会保険再加入の手続きをすることになりました。 天龍労組の石沢治彦委員長は「コーストサイドの従業員はわれわれより低い労働条件で働いている。これからも手を取り合っていきたい」と話し、脱退中の保険料の本人負担分を会社が負担するよう要求していくことにしています。 |
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年金改悪阻止は最大の国民課題全労連・評議員会4・15ストの成功めざす |
賃上げの要求目標では、昨年同様の1万円以上、時給1000円以上を掲げ、春闘における集中回答日を3月17日とし、翌18日には回答を引き出し、要求実現をめざす全国統一行動を配置することにしています。 また、年金改悪問題では、保険料引き上げに伴い、労使負担増となることから、賃金調整や人員削減などが予想され、年金改悪反対闘争を「第二の賃金闘争」と位置づけ、4月15日に、「4・15年金ストライキ」を計画。すべての組合で年金改悪反対のスト権を確立し、ストライキの成功にむけた準備や、すべての労働組合に共同の申し入れを行い、広範な労働組合の統一ストライキとして広げることを追求するとともに、各都道府県や地域で「年金ストライキ連帯集会」を計画し、100万人規模の全国統一行動として成功させることを呼びかけています。 |
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生活実感「苦しい」が86%春闘要求アンケート 規制緩和の悪影響歴然 |
長時間労働で眠気が抑えられないが75%――自交総連の「春闘アンケート」の集計結果がまとまりました。回収枚数は21地方から1万1091枚、回収率は40・2%でした。 前年よりも短い経験、 勤続年数 平均年齢は前年より0・1歳若い51・4歳でした。経験と勤続は前年より1年ほど短くなっており、高齢の新入者が入ってきていることがわかります。
あいかわらず多数の生活苦しい 生活実感では、「かなり苦しい」と「やや苦しい」と合わせて86・0%となりました。前年より0・8ポイント減ですが、圧倒的多数が苦しい生活を余儀なくされているのはあいかわらずです。 前年よりも少ない賃上げ要求額 賃上げ要求では、5万円以上が37・0%、3万円以上が56・6%で、大幅賃上げを求める声は切実ですが、平均要求額は、3万8257円と前年(4万5893円)より7636円減っています。きびしい現実を反映して前年より少なめの数字を選択する人が多くなっているようです。 政府要求トップは年金改悪阻止 政府に対する要求では、(1)年金改悪阻止(2)最賃額引き上げ(3)税負担の軽減が上位となり、自交総連の運動で重視すべきだと思うものは、(1)賃上げ・賃金制度改善63・8%(2)職場権利の確保、拡大46・0%(3)社内罰や負担金の改善25・7%が上位でした。 規制緩和で労働時間、事故増加 タクシー規制緩和以降の変化をたずねたところ、営収は減った85・2%、賃金は減った86・0%、労働時間は増えた48・9%、事故やヒヤリ体験は増えた53・5%となり、その悪影響は歴然としています。 事故やヒヤリの原因として思い当たることについては、「ある」と「時々ある」を合計して、「長時間労働で眠気を抑えられない」が75・1%。全体の7割以上のタクシードライバーが「眠気を抑えられない」という現実は、タクシーの安全性に重大な懸念を生じさせるものです。 |
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新加盟のなかま | (683)広島・福山支部松永タクシー分会 |
将来展望できる会社に |
【広島】 広島県福山市にある松永タクシーで働く仲間は1月14日、福山支部松永タクシー分会(枝広光行分会長、8人)を結成、自交総連に加盟しました。 松永タクシーでは、専務とその娘の独善的な会社運営が横行し、厳しい経済状況下で賃下げを余儀なくされ、労働者から将来展望できる会社に作り直そうと声が上がり、それなら自交総連しかないとして今回加盟することになりました。 |
自 交 総 連 |