自交労働者No.635、2004年11月15日


自交総連

闘争財政確立に100円カンパを

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マスコミも注目した1000人と車両1000台で国交省に抗議した3・4中央行動

 自交総連は第27回定期大会で、「タクシー運転免許」の実現をめざすため、タクシー運転免許実現大運動方針を決定しました。

 この運動は規制緩和後、都市部を中心に激化している増車・運賃値下げ競争に歯止めをかけるとともに、最低賃金法違反の一掃、またタクシーの現状を広く社会に訴え、その根本的改善の方策であるタクシー免許実現への道すじをつけるためにとりくまれます。

 今後の具体的な運動として、(1)増車・運賃競争ストップの緊急アピールにもとづく労組、経営側への申し入れ。(2)アンケート方式による最賃法違反一掃の緊急調査。(3)タクシー免許実現署名の地方ごとの目標を決める。(4)国に対してタクシー免許実現を求める意見書を採択するよう地方自治体・議会への要請を行う。(5)タクシー労働者の実態を広める宣伝行動を行い、マスコミなどへの対策強化などを実施します。

 これらの方針を受け、宮城では、単組の新役員を集めての学習会の開催、組合員数以上の署名を集める、機関紙でタク免実現の重要性の連載(ドライバー法の意義)を開始するなどのとりくみが進められています。

 また、04年度(05年8月まで)の大運動では、必要な闘争財政(組合員学習用冊子、地方議会などに配布する資料集の作成など)を確立するため、全組合員に1人100円のカンパを訴え、年内までに本部に納入するよう呼びかけます。




自交総連初の女性部誕生

埼玉地連

今後の活躍に大きな期待

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女性部結成大会であいさつをする埼労連女性部渡辺副部長=10月10日、埼玉・川越農業ふれあいセンター

 【埼玉】埼玉地連は10月10日、川越農業ふれあいセンターで、女性部結成大会をひらき、女性にとって働きやすい職場作りの一歩を踏み出しました。

 埼玉地連では昨年12月から女性部を作る準備をすすめ、10月5日の地連定期大会で、全国の自交総連の組織に先駆け設立しました。

 かつて「男性の職場」と見られていたタクシー業界にも少しづつ女性乗務員が参入していますが、その労働環境は厳しく、利用客だけでなく、経営者や同僚男性からのセクハラまがいの行為も後を絶たず、また組合活動にもほとんど参加していない状態です。

 地連ではこうした現状を少しでも打開しようと女性部を設立し「女性にとって働きやすい職場作りは、全ての乗務員の為」としてその活躍に大きな期待を寄せています。

 部長=谷口敦美▽副部長=松本文子、天川詩子▽事務局長=小野寺哲子




茨城地連

不当な要求には応じない

賃下げ問題で労基署・運輸支局交渉

 【茨城】茨城交通グループの3組合にいっせいに賃下げ「合理化」攻撃がかけられている問題で、地連では不当な要求には応じずにたたかうとともに、10月8日には水戸労基署・茨城運輸支局交渉を実施しました。

 グループ各社では、10月末までに賃金変更を認めなければ譲渡か廃業するという通告がされました。地連では、(1)経理状況を明らかにしない限り労働条件の変更はありえない(2)実際に赤字で譲渡・廃業が現実化する場合は経営責任を明確にした上で必要な対応をする、という点を意思統一。会社の賃下げ提案が強度の累進歩合であることから、労基署・運輸局にも要請、労基署では、具体的な賃金資料も示して追及し、累進歩合の賃金を含む就業規則の改定などが届けられても受け取らずに是正指導をすることを確認させ、交渉後には、茨交水戸に監査が行われ、最賃法違反が確認されました。

 こうしたとりくみで、会社側の動きも慎重となり、期限がきても交渉が継続しています。地連では強度の累進歩合を入れれば、さらに最賃違反が増えると指摘し、不当な賃下げをハネ返すたたかいをすすめています。




悪質企業の監査・指導せよ

千葉地本

悪質事業者を国交省に告発

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正式認可を受けていない系列会社の車庫に駐車している別会社の車両。それをさらに別の運転手が運転しているという櫟山(くぬぎやま)交通のメチャクチャぶり=8月24日撮影

 【千葉】目に余る悪質企業の監査・指導をせよ――千葉地本と現在個人タクシーをしている斉藤さん(元地本組合員)は10月29日、国土交通省に申し入れ、告発しました。

 問題となっているのは千葉の櫟山(くぬぎやま)交通。同社では、区域外の成田空港〜都内間の乗客を輸送、タクシー車両のアンドンを一時的にはずしてハイヤーを擬装したり、系列内の他社の運転者に別会社の車両を運転させる、無認可の車庫を使用しているなどやりたい放題。同社の運転者の8割は不安定雇用で低賃金のため、長時間労働から事故が多く、乗り場でも短距離の乗客や他社の運転者を脅したり、暴言をはくなどトラブルが絶えません。

 あまりの横暴に、斎藤さんが注意しても逆に脅迫してくる始末で、同氏が地元の村越祐民衆院議員(民主党)の協力を得て国土交通省に調査を求めていました。

 国交省では、証拠写真や資料を渡して実情を説明、規制緩和が悪質事業者の横暴を助長している点もあわせて追及しました。省側は、関東運輸局を通じて厳正な調査・監査をすると答えました。




生活守るため闘おう

東京地連青年部

第43回定期大会ひらく

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新年度方針と役員を選出した東京地連青年部第43回定期大会=10月24日、北区・王子労政事務所

 【東京】東京地連青年部は10月24日、北区・王子労政事務所で第43回定期大会をひらきました。

 大会では経営者の「合理化」に反対し、生活を守る観点から(1)規制緩和と会社の不当な「合理化」を改善させるために徹底的に闘おう(2)学習活動を強化し、正しい知識を身につけよう(3)平和運動に積極的に参加し、憲法9条を再確認しよう(4)レク活動を盛んに行い、仲間との絆を深めよう(5)福祉活動に積極的に参加しようを柱とする04年度運動方針などを決めました。

 大会終了後には懇親会が行われ、今後の活動についてなどの交流を深めました。

 また大会では、新年度役員選出が行われ、次の役員を選出しました。

 部長=矢ケ部亮一▽副部長=遠藤友康▽事務局長=瀧澤修▽東京地連青年部担当=高日成




各地の大会

大運動の展開と闘いを採択

宮城第28回大会

 【宮城】宮城地連は10月4日、宮城・印刷会館で第28回定期大会をひらき、新年度運動方針、新役員体制などを決めました。

 大会では石垣書記長が、ドライバー法成立に向けた大運動の展開とタクシー協議会の活用。秋闘に向けた闘いを提案し、予算案とともに採択されました。

 委員長=相沢道彦(再)▽副委員長=石田良三、千代窪英雄、高橋明夫(いずれも再)▽書記長=石垣敦(再)▽書記次長=鴇(とき)勉(新)、小梛(おなぎ)順章(新)

人任せでなく自分で行動を

広島第39回大会

 【広島】広島地本は10月4日、「タクシー労働者に飯の食える賃金を なにくそ仲間を増やして要求前進だ」をスローガンに福山市内で第39回定期大会をひらきました。

 中谷委員長は、組合員が人任せでなく、自分で意見を言い、行動するなかで仲間を増やしていこうと強調。職場内外での対話や街頭宣伝にとりくむことを決めました。

 委員長=中谷広夫▽副委員長=切田明▽書記長=内谷富雄(いずれも再)

組織拡大で一歩づつ前進を

埼玉第33回大会

 【埼玉】埼玉地連は10月5日、小仙波会堂で第33回定期大会をひらきました。

 大会では香取委員長が「少しづつ組織の拡大を続けている。これをバネに一歩でも前進をかちとろう」とあいさつ。運動方針案は満場一致で採択されました。

 委員長=香取勝雄(再)▽副委員長=小倉清充(再)、坂本寛志(再)、岡崎満(新)、宮崎和正(新)▽書記長=三箇登志雄(再)▽書記次長=山光雄(再)

値下げ競争阻止を意思統一

山梨第36回大会

 【山梨】山梨地連は10月5日、第36回定期大会をひらきました。

 丹沢委員長はあいさつで、規制緩和の悪政のもと山梨でも運賃値下げ競争が現実になろうとしていると指摘。討論でも、会社が割引クーポンを実施している相互労組から、一方的実施に抗議した、地連でも会社に申し入れてほしいと報告があり、値下げ競争阻止を意思統一しました。

 委員長=丹沢信之(再)▽副委員長=遠藤敏実(新)▽書記長=木村好高(新)

2000人の地連めざす

京都第56回大会

【京都】京都地連は10月5日、京都工業会館で、第56回定期大会をひらきました。

 大会では、賃金労働条件の底上げ、タクシー運転免許法制化への大運動と、タクシーセンターの登録制をはじめとする機能強化のとりくみ、2000人の地連実現などの方針案が提案され、全会一致で採択されました。

 委員長=安井暁(さとし)▽副委員長=上坂幸男、石原敏雄▽書記長=浅井大二▽書記次長=藤田義昭(いずれも再)

大運動の具体化を意志統一

石川第18回大会

 【石川】石川地連は10月9日、荏原金沢交通労組集会室で第18回定期大会をひらきました。

 大会は、新たに加盟した仲間も出席し大きな拍手に包まれ、この勢いで組織拡大3か年計画の目標を達成しようと討論も活気づき、11月10〜11日の富山・能登・加賀キャラバン宣伝をはじめ、大運動を具体化することで意思統一しました。

 委員長=奥護▽副委員長=土方泰三▽書記長=井上登(いずれも再)

社会水準の賃金到達へ奮闘

静岡第27回大会

 【静岡】静岡地連は10月19日、浜松・西塚町記念会館で第27回定期大会をひらき、魅力ある産業にするため社会的水準の賃金への到達にむけて奮闘することや組織拡大、若手幹部の育成を柱とする新年度運動方針を全会一致で確立しました。

 組織拡大では、関東ブロックの協力を得ながら確実に前進させることにしています。

 委員長=郡司孝(再)▽副委員長=黒田夏男(新)、小粥(おがい)泰則(再)▽書記長=川原崎明(再)▽書記次長=神谷宗十郎(新)

組織を盛り返す方針を確立

高知第23回大会

 【高知】高知地連は10月19日、第23回定期大会をひらき、組織拡大にとりくむ方針と新体制を確立しました。

 今期で退任する影山委員長は、1980年に高知で最初の組合ができたとき以来の歴史をふりかえり、減少した組織を盛り返すことを訴えました。討論では中村市で相談があることも報告され、組織拡大の条件があることが確認されました。

 委員長=曲直瀬(まなせ)茂行▽副委員長=大野浩祐▽書記長=森木良明(いずれも新)

原理・原点に返った運動を

北海道第45回大会

 【北海道】北海道地連は10月24、25日、洞爺サンパレスで第45回定期大会をひらき、2004年度運動方針を全会一致で決めました。

 運動方針では、原理・原点に立ち返っての運動強化と組織拡大の必要性が強調され、討論でも積極的意見が相次ぎました。

 委員長=堀川忠(新)▽副委員長=笹川清史(新)、安ヶ平信(新)、玉森昭男(新)、渡辺聡(再)▽書記長=松任正博(新)▽書記次長=吉根清三(再)

職場点検闘争強化など議論

千葉第28回大会

 【千葉】千葉地本は10月28日、千葉市教育会館で第28回定期大会をひらき、『手もだす、足もだす、口もだす』をモットーにとりくむ2004年度運動方針を決定しました。

 討論では、労災新基準をもとに職場点検闘争を強化することの重要性や交通事故の賠償負担金問題への対応、組織拡大の必要性などについて熱心に議論されました。

 委員長=小林正勝▽副委員長=和田修▽書記長=石山勇(いずれも再)

自主再建闘争などで奮闘

山形第44回大会

 【山形】山形地連は11月2日、鶴岡市勤労者会館で第44回定期大会をひらきました。

 大会では、(1)社会的水準の労働条件確立(2)必要な規制の維持、強化(3)悪政打破(4)3万人の自交総連構築(5)自主再建闘争前進などを柱に1年間奮闘することを決め、最後に次の役員を選出しました。

 委員長=阿部達徳(再)▽副委員長=成澤傳一(再)、鈴木博幸(再)▽書記長=剱持恵市(再)▽書記次長=白幡善郎(再)、武田幸夫(新)



 新加盟のなかま  (700)東京・自交総連コーディアルタクシー労組

民主的運営めざし加盟

 【東京】東京都板橋区にあるコーディアルタクシーで働く仲間は10月1日、自交総連コーディアルタクシー労組(塩原司委員長、10人)を結成、自交総連に加盟しました。

 企業内にある既存の組合で活動していましたが、民主的な運営を行わないなどの理由から地連に相談し今回加盟しました。

 結成後、会社は組合を認めない、夜勤務を隔日勤務に変えるなどの不当労働行為を行っています。

 新加盟のなかま  (701)石川・大交タクシー労組

闘う上部団体必要

 【石川】石川県加賀市にある大交日の出タクシーで働く仲間は10月1日、大交タクシー労組(奥出修委員長、18人)を結成、自交総連に加盟しました。

 会社には企業内組合がありましたが、定年後の再雇用問題で闘うには自交総連が必要として当時委員長だった泉田さんが個人加盟を行い、勝利和解をかちとりました。この結果に大交労組も上部団体が必要だとして今回加盟することになりました。

 新加盟のなかま  (702)神奈川・辻堂交通支部

企業内組合から加盟

 【神奈川】神奈川県藤沢市にある辻堂交通で働く仲間は10月13日、辻堂交通支部(中小原秀男委員長、24人)を結成、自交総連に加盟しました。

 他産別を脱退後に企業内組合を結成し、活動していましたが、企業内での限界と、藤沢地区での自交総連のとりくみを見て今回の加盟を決めました。

 現在、会社には交通労連の組合がありますが、組織拡大をめざし奮闘しています。

 新加盟のなかま  (703)神奈川・フラワー交通支部

加盟で労働条件確保

 【神奈川】神奈川県横浜市にあるフラワー交通で働く仲間は10月21日、フラワー交通支部(松本敏夫委員長、22人)を結成、自交総連に加盟しました。

 以前企業内組合として発足し、その後さまざまな労働諸条件を解決してきました。

 しかし規制緩和後より会社は組合対応を強化。企業内組合だけの力で労働諸条件を維持確保していくのは難しくなり、今回加盟することになりました。




不当解雇91人、悪質企業の無法目立つ

年末臨時徴収金 18組合・支部の争議にご協力を

 自交総連では、全国で18組合・支部の仲間が長期争議をたたかい不当に解雇されている組合員も91人にのぼります(9月末現在)。

 規制緩和による増車や不況による客減り、18歳人口の減少は、ハイタク・観光バス・自教経営を直撃し、経営者は責任を労働者に転嫁しようとリストラ「合理化」を強行し、とくに、第一交通などの悪質企業の無法ぶりが目立ちます。

 自交総連では毎年、各組合ごとに年末臨時徴収金(600円×登録人員)を集め、長期争議組合に配分しています。

 不当な攻撃に目をつぶれば、それは地域から全国的に波及します。仲間を守る労働組合の原点・原則に立って、あたたかいご協力をお願いします。

市議会傍聴で解雇

生駒市衛生社支部書記長 北浦勝彦

 一昨年11月ごろから奈良新聞で不正ゴミ問題が連日報道されました。何の説明もないなか、会社は、社員のせいやと豪語したために会社がどのようになるか不安になり、市議会に行けば何かわかると思い市議会を傍聴することにしました。

 その結果、市議会に傍聴に行ったことが理由となり、懲戒解雇され、奈良地裁の仮処分では地位保全をかちとり、本裁判でも解雇無効の判決をいただきました。しかし会社は大阪高裁に控訴し現在も係争中です。

 その間、会社は市からの不正に対しての損害賠償請求の調停を市に対して賠償することで、和解することになりましたが、いまだ職場復帰はできないまま裁判のみにたよった会社の体質に憤りを感じます。

 日々街宣活動や署名運動をし、全国大会では500筆ものご協力を頂き3000筆目前ですが、高裁で勝利するにはあと2000筆の署名が必要です。全国の仲間のみなさんのご協力をひき続きお願い申し上げます。 

長期争議組合
(2004年9月末現在)
北海道・ 共同タクシー労組 一時金不支給

函館金星自動車労組 一方的賃下げ

明星自動車労組 一方的賃下げ
山  形・ ハイヤーセンター支部 会社再建
宮  城・ 秋保交通労組 一時金不支給
埼  玉・ 県南交通労組 未払い賃金請求

飛鳥交通大宮労組 未払い賃金請求
東  京・ 東自教所沢中央支部 不当解雇23人
神奈川・ 神自教大船支部 不当解雇9人

神自教三共支部 協約不履行
大  阪・ 金剛自動車労組 一時金不支給

佐野南海労組 不当解雇55人

三和交通労組 源泉徴収返還

水鉄タクシー労組 一方的賃下げ
奈  良・ 生駒市衛生社支部 不当解雇3人
広  島・ 福山支部松永タクシー分会 不当解雇
香  川・ 丸亀東讃交通労組 一方的賃下げ
鹿児島・ 大和交通労組 会社再建

11地方 18組合・支部
解雇者 91人



自 交 総 連