自交労働者No.636、2004年12月15日


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全労連の05春闘方針案などを討議した国民春闘討論集会=12月3〜4日、静岡・伊東市

 全労連は「もう一つの日本は可能だ! 05春闘の前進で、安心・平等・平和な社会へ」のスローガンでたたかう05年国民春闘の討論集会を、静岡・伊東市において12月3日から2日間の日程で開催しました。
 冒頭、主催者あいさつに立った熊谷議長は「春闘50年、全労連15年目にあたる05春闘を、新たな発展方向つくる春闘と位置づけ、全労連結成の原点に立ってたたかう」と決意を表明しました。

 春闘方針では「統一要求基準として、『誰でも○万円以上の賃上げ』と全国一律最賃の本格的な運動に、職場を基礎に産業別統一闘争として展開する」と提起しました。
 討論では、各単産・地方から旺盛にたたかう決意が出されました。
 自交総連の05春闘方針は、この全労連の提案を受けて、1月の中央委員会で討議し決定していきます。

春闘体制、闘いの流れと統一行動予定
1月7日 全国いっせい新春宣伝行動
20日 日本経団連包囲・丸の内昼デモ
26〜27日 第27回中央委員会
2月1日 2・1宣伝行動
2月11日 ふざけるなトヨタ!
トヨタ総行動
23日 地域総行動
28日 要求提出
3月4日 05春闘中央行動
16日 集中回答日
17日 第1次全国統一行動
4月20日 第2次全国統一行動




みなさまのカンパに感謝

鹿児島・大和交通労組

更正計画終了までがんばる

 【鹿児島】大和交通労組は11月11日、鹿児島地裁に予納金を納入。翌12日より会社更生手続開始までの間の保全管理人(松下良成弁護士)が決まり、今後会社の業務と財産の管理については保全管理人が行うことになりました。
 大和交通は経営の悪化から、91年より乗務員らによる自主的運営で業務を行ってきましたが、負債額の多さから、仮代表である川村弁護士が破産を検討。しかし組合では職場と家族を守るために今回の更生法の申請を行っていました。
 今回の決定に対し瀬戸山書記長は「みなさまには予納金としてのカンパをいただき、組合員一同感謝申し上げます。9月1日に会社更生手続開始申し立てを提出し、このたび保全管理人と税理士2人(下脇正隆氏、徳留利幸氏)が指名されました。今はまだ第一歩を踏み出したばかりでまだまだ予断を許さない状況ですが、組合員一致団結して更生計画終了までとりくむ所存です」と決意を話しています。




規制緩和の失敗を認めろ

11・18各地の行動

宣伝、学習会など多彩に展開

 自交総連11・18中央行動に連動して各地では11月18日を中心に最低賃金法違反の一掃、累進歩合制度廃止を中心とする労働局(署)交渉や決起集会、学習会など多彩な行動を展開しました。

合同学習会ひらく

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今後の大運動の課題や憲法改悪問題などについて学習する宮城地連新執行部の参加者=11月18日

 【宮城】宮城地連では各単組で新しい執行部が選出されたことにともない、11月18日、仙台市・勤労者体育館で「単組執行部合同学習会」を開催し、11単組から34人が参加しました。
 学習会は、(1)宮城地連の政策闘争について、(2)憲法改悪阻止の闘いについて行われ、宮城では、タクシー協会が「逆特区」の申請をするなど、規制緩和の弊害が顕著になっており、今後の大運動の課題達成にむけた意志統一がなされました。
 また、自民党が憲法改悪の大綱を発表したこともあり、阻止にむけた闘いの重要性が強調されました。

市民総行動に参加

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市役所前で座り込み行動を行い、市に総量規制などを訴える京都地連の仲間=11月18日

 【京都】京都地連では11月18日に京都府・市民総行動にとりくみ、20人の仲間が座り込みなどを含めた要請行動を行いました。
 座り込み行動での各団体からの決意表明では、自交総連を代表して浅井書記長が、「観光地の渋滞解消のため地域や京都市の職員は、総量規制のとりくみに力を注いでいるのに、市は高速道路市内乗り入れでマイカーを大量流入させようという矛盾した施策を進めている。京都駅北口の混雑解消の問題も解決されていない」と述べるとともに、自交総連独自の要請書を渡したことを報告しました。その後、府庁に移動し、昼休みデモに参加するとともに、要請行動と交渉を行いました。

局交渉を実施

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累進歩合によって最賃違反が急増している実態を告げる大阪地連の代表団=11月25日、大阪労働局

 【大阪】大阪地連は11月25日、大阪労働局、近畿運輸局交渉を行い、28人が参加しました。
 午前に行われた労働局交渉では、最低賃金、累進歩合問題などを中心に進められ、局は「タクシーは違反の多い業種であり重点指導業種である。労働行政としても労基法や改善基準告示を遵守させる行政を進めている」としたうえで、今後の対応として、「各事業場に改善を迫るという観点で臨検監督を実施していく」と述べました。
 午後からの運輸局交渉では、規制緩和後、とりわけタクシー労働者の置かれている状況が「ひどい」実態であることは、認めたものの「規制緩和だけによるものではなく景気も影響している。規制緩和で事故が増えたかどうか分からない」と発言するなど規制緩和問題での認識の違いがより鮮明になりました。
 しかし、タクシー運転免許制定については「個人的には賛成であるが、局としての見解は出せない」と苦しい胸の内も見せました。

ビラまき宣伝行動

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広島駅頭で宣伝行動を行う中国ブロックの仲間=11月19日

 【中国ブロック】中国ブロックは、11月18日中国運輸局と交渉を行い、岡山1、広島5、山口2人の8人が参加しました。
 交渉では規制緩和について新たな法的規制を確立することについて聞くと、「局でとやかく言える立場にはないので、本省に知らせる」と回答しました。また、翌19日には、広島駅北、南を皮切りに、五日市、宮島、岩国と山口へ向けてビラまき宣伝行動も行い、現場からは「今の厳しい現状を打開するためにも、自交総連にはがんばってほしい」などの声が寄せられました。

最賃是正を要請

 

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労働局交渉に参加した高知地連の3役=12月6日

【高知】高知地連は12月6日、高知労働局に最賃是正要請を行い曲直瀬(まなせ)委員長他4人が参加しました。
 局からは、柘植(つげ)監督課長、高橋賃金室長ほか4人が対応し、高知のタクシー現場の最賃・生活保護基準以下の過酷な労働実態について訴えるとともに、このままでは、最賃違反是正を求めて集団提訴を考慮せざるを得ない切迫した状況なので、その前に、強い指導を要請しました。
 柘植監督課長は、「タクシー労働者の厳しい現実は承知している。必ず、全事業者を対象に事業者団体を通じて是正指導を行う」ことを確約しました。




タクシー協会が逆特区申請

宮 城

規制強化求める異例の提案

 【宮城】宮城県タクシー協会仙台地区総支部は11月10日、タクシー事業への新規参入や増車を規制する構造改革特区(逆特区)を国に提案しました。
 この提案は特定地域でタクシーが増えすぎた場合に新規参入や増車を規制する緊急調整地域の適用要件を緩和させるために行われたもので、構造改革特区本来の規制緩和によって活性化を図る主旨とは違い、規制強化を求める異例の提案となっています。この提案に、内閣官房構造改革特区推進室は「地域活性化につながる内容なら規制の強化も認定の対象となり得る」との姿勢を示しています。
 今回の逆特区申請に対し宮城地連の石垣書記長は、「仙台タクシー協会の逆特区申請については、事前に宮城地連に対しても相談があり、規制緩和の弊害を告発していくためには、絶好の機会と、可能な限りの協力を表明し、署名の推進や、大門参院議員への要請など、実現に向けた世論形成に、努力をしてきた。今後も多すぎるタクシーを減らせ≠フ実現に向け全力でがんばりたい」と見解を話しています。




埼玉地連

労働組合の大切さ学ぶ

幹部学習会に36人参加

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労働組合の基礎などを学ぶ新執行部の参加者=12月2〜3日、川越市・古谷公民館

 【埼玉】埼玉地連は12月2、3の両日、川越市の古谷公民館で幹部学習会をひらき、2日間でのべ36人が参加しました。
 学習会では、本部の菊池書記次長が「自交労働組合運動の基本」、地連の三箇書記長が「労働組合とは何か」と題して講義。新しく執行部になった人を対象に、労働組合の基礎を学びました。
 結成したばかりの女性部の役員も参加しました。
 学習会の前日に行った、空白地域の熊谷市での宣伝行動から続けて参加した人も多く、未組織労働者の劣悪な労働条件を目の当たりにして、改めて労働組合の大切さを思い起こして学んでいました。
 会社が事故の負担金アップの提案をしているなど、現実の問題も質問として出され、危機感をもって組合に団結していくことを意思統一しました。



新加盟のなかま  (706)奈良・北星交通労組

人間性回復めざす

 【奈良】奈良市にある北星交通で働く仲間は4月1日、北星交通労働組合(野口眞輝委員長、5人)を結成、自交総連に加盟しました。
 北星交通は昨年7月自交総連カイナラタクシー労働組合の組合員3人が自主経営会社としてスタートさせたもので、北星交通労組では事業化の目標として、「横暴な労働者支配」をする業界への抵抗とタクシー会社で働く仲間たちの「人間性回復」をめざしています。



新加盟のなかま  (707)大阪・はとバス労組

働きやすい職場を実現

 【大阪】大阪市にある大阪緑風観光で働く仲間は11月15日、大阪はとバス労働組合(山本雅弘委員長)を結成、自交総連に加盟しました。
 大阪緑風観光では、一部の人たちによる専制的支配が行われており、働きやすい明るい職場を実現するためには自交総連が必要として今回加盟することになりました。
 結成後ただちに会社に結成通知書と申し入れ書を提出しました。



新加盟のなかま  (708)東京・東部地域自動車労組

個人加盟組合を結成

 【東京】東京地連東部ブロックは11月20日、個人加盟方式による東部地域自動車労働組合(松井敏夫委員長)を立ち上げました。
 東京地連では組織拡大方針として各ブロックに個人加盟方式の組合を組織することが目標となっており、その方針にそった形での結成となりました。
 今後は、組織拡大にむけて、週2回、年間100回の宣伝行動を行うことにしています。



自 交 総 連