自交労働者No.660、2005年1月1日 |
私たちもタクシー運転免許の法制化に賛同します |
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(敬称略) |
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自交総連中央執行委員長 領家光徳
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政府・行政が推進したタクシーの規制緩和はこの4年間の事実により、その弊害と失敗を業界内外の共通の認識にまで広げ、新たな情勢をつくり出してきました。 それは、国交省が検証と見直し、さらには交政審の「タクシーサービスの将来ビジョン小委員会」の設置へと動かざるを得なかったことです。 この到達点の大きな力は、自交総連が当初から分析・あるべき方向を示し、警鐘・乱打し続ける粘り強い実態告発運動を全国的に展開してきたことです。
他方、新自由主義路線による小泉「構造改革」は、金儲けのためなら何でもあり≠フ途方もない政治・企業のモラル低下、世相の悪化、「勝ち組」と「負け組」の二極化という格差社会は、弱い者いじめの連鎖の社会構造を露にしています。さらに庶民増税、社会保障改悪をはじめ戦争ができる国にむけ「憲法改悪」に突き進んでいます。 まさに、日本の将来を左右する分かれ道で日本の労働組合運動の存在意義と歴史をかけた闘いが、わたしたち自交労働運動にも求められています。 こうした運動を支える力は、すべての部門と段階の組織的力量の強化です。3か年計画の最終年の目標の達成と歴史的転換期にふさわしい年として奮闘してまいりましょう。 |
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東京地連 規制緩和でくらしは限界 13組合20人が賠償求め国提訴 |
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【東京】東京地連は、13組合20人の組合員が原告となって、国を相手取り規制緩和によって受けた被害の賠償と大口割引運賃認可の取り消しを求める裁判を12月16日、東京地裁へ提訴しました。 東京では、04年9月に運賃の多様化を推進する国交省通達が出されて以来、現在までに3分の2近い会社で10〜12%の大口割引が実施され、規制緩和による増車で大幅に下がったタクシー労働者の賃金低下に拍車をかけています。 原告・弁護団は同日、国交省と東京地裁で記者会見。原告の一人、日の丸自交労組の小谷地勇助さんは「規制緩和でタクシー労働者のくらしは限界。そのうえ、会社が勝手に割引く大口割引で給料が減るのは納得できない」と実情を訴え、弁護団の宮川弁護士は「司法の場で、規制緩和を進めてきた国の法的責任を問うとともに、被害を受ける者は訴える利益があるという行政訴訟の原告適格を裁判所に認めさせる意義もある」と述べました。 東京地連では、裁判を契機に、規制緩和の実態をいっそう広く社会的にアピールする計画を立てています。 |
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この成果を全国に
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経理公開、経費節減などで合意
奈良地裁労使協力で経営再建へ 奈良・三笠運輸分会 |
【奈良】一方的な賃下げや一時金不支給と闘ってきた、なら合同労組三笠運輸分会は10月27日、奈良地裁で和解をかちとりました。 三笠運輸(トラック)では放漫経営の末、経営が悪化、04年度から賃金10%カット、一時金夏ゼロ、冬半額などを一方的に強行してきたため、組合が提訴していました。 和解協定の基本的合意事項は、(1)円満な労使関係の構築と経営再建のために双方努力する(2)組合は6年間を特別期間と定め会社再建に協力する(3)会社は法令を遵守し別組合と平等に扱う(4)会社は無計画な投資や無駄な経費を削減する(5)会社は経営状況を示す計算書類を可能な限り開示する(6)組合の推薦する税理士に半年に一度経理を公開し助言をうける――などの内容です。 放漫経営の結果とはいえ、現実に経営が危機に直面しているのは事実のため、会社には経理公開や役員人件費の節減等を含む経費節減、組合との協議を義務付けたうえで、組合側でも、6年間を期限に、定昇半額、一時金半額、賃金10%引き下げを受け入れて、経営再建に協力していくことになりました。経営状況はきわめて深刻な実態であることが明らかになっています。 |
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第1回中執 06春闘方針案を討議 |
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06春闘を『怒りを行動に、変えよう ルールなき競争と格差社会06春闘』と位置付けて全力でとりくむ方針案を討議しました。 春闘方針の基本は、厳しい情勢のなかで、くらしと雇用・いのちの危機打開にむけて、労働運動の原点に立ち戻った運動の構築が不可欠とし、すべての職場で要求を提出し職場の闘いを基礎に産業別、地域別、全国的な統一闘争の力によって賃下げでなく、すべての労働者に賃上げを≠フ社会的世論を喚起し共同を広げて要求実現めざすことです。とくに悪質企業が「悪貨が良貨を駆逐する」実態の打開にむけて、第一交通産業や勝英グループなどへの闘いを企業の社会的責任(CSR)をはたさせる運動との結合を強調。 さらに、春闘と組織拡大3か年計画の目標「3万人の自交総連」の達成に全力をあげることを確認しました。 |
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法制化の手順を議論 タク免法制化プロジェクト ち密なデータ集積必要 |
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会議は、関西大学・安部誠治教授をはじめ、須藤正樹、板垣光繁、小賀坂徹の各弁護士、全運輸の福田昭生委員長に加え本部4役らの構成メンバーの参加で旺盛に議論。論点整理では(1)タクシー事業・労働者の現状について(2)当面する緊急対策として、増車・運賃競争と労働条件維持・改善の方策、(3)タクシー運転免許法制化について運転免許の内容と法制化の手順に区分して議論をしました。 |
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警察庁 駐車違反「即・キップ」 |
今年6月から駐車違反「即・キップ」――警察庁は今年6月から施行される改正道路交通法に合わせ、違法駐車の取り締まり方法を現行のチョーク方式から放置車両を見つけ次第、その場で即ステッカーを取り付ける方法に切り替える方針を明らかにしています。 違法駐車については現行法でも、禁止された場所に駐車すれば、時間の長短にかかわらず反則金の対象となっていますが、人の出迎えなどの短時間駐車を認めないと、住民の日常生活に支障が出るなどの理由からほとんどの警察はチョークで印をつけるなどして一定時間後に取り締まりを行っていました。 その一方、こうした方式には法的根拠がなく、短時間駐車を繰り返す悪質なドライバーがいることや、法改正で違法駐車取り締まりの民間委託が可能になったことを受け、民間の監視員の個人的判断が入り込む余地を減らす狙いからも明確な基準を示すこととなりました。 そのため、警察庁では、住民の利便性に配慮し、実情に合わない過剰な駐車規制は解除したいとしています。 |
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元気の出るスローガンを
06春闘の標語を募集 |
自交総連では春闘ステッカー(短冊)のための標語を中央委員会(1月25〜26日)までの間募集します。 内容は▽賃上げ、タクシー運転免許法制化、組織拡大など、2006年春闘勝利をめざすものです。 みなさまからの元気のでるスローガンをお待ちしています。 ◎応募方法=ハガキやファックスで自交総連本部に送って下さい。(FAX03―3874―4997)。中央委員会でも受け付けます。 |
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