自交労働者No.664、2005年3月15日 |
3・3中央行動 2000人が集会、パレード |
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規制緩和の失敗は明らか 午前10時からの日比谷野外音楽堂での総決起集会では、領家中央闘争委員長が、「規制緩和の失敗は事実で証明されている。まじめに働いても生活保護基準を下回る賃金しか得られず、貧困層を激増させている。この事態を打開するにはタクシー運転免許の法制化しかない。矛盾と怒りをエネルギーに厳しい情勢を切りひらこう」と呼びかけました。 集会後参加者は銀座パレードを行い、「安心・安全破壊の規制緩和を見直せ」「タクシー運転免許の実現をめざそう」などの横断幕やプラカードを掲げながらタクシー労働者の実態を市民に訴えました。
6月に国会でとりあげたい 議員要請では5チームに分れて各政党議員に申し入れ、「国会で質問したいので、勉強したい」(民主党・大江康弘議員)、「タクシー小委員会の答申がでる6月前後に国会でとりあげるようにしたい」(共産党・小林美恵子議員秘書)などの対応を受けました。 |
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第3回中執春闘の当面する対策を討議 |
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委員会では、「06春闘勝利3・3中央行動」の最終確認を行うとともに「06春闘の当面する対策について」などを決定しました。 決定された06春闘対策の第1は、重点課題に関わる対応方針として、(1)底上げの強化、実効ある行政指導の徹底追及をし、「最低賃金違反の一掃、累進歩合制度の廃止を軸とする賃金の底上げ」「違法な日雇い・アルバイトの是正・根絶と名義貸しの排除」、(2)増車・運賃値下げ競争に対しては、産別視点での反撃と歯止め等です。 第2に、当面する統一行動及びとりくみの具体化で、(1)すべての職場組織が要求を提出し執念をもって獲得への追求を、(2)3・3中央行動で世論喚起≠ニ世直し春闘の前進を、(3)国家賠償請求訴訟裁判の対策強化、(4)タクシー運転免許の法制化、憲法改悪反対などの重点署名のとりくみ推進などです。加えて、春闘の全てのとりくみを組織拡大と結合して、必ず成果をあげるを確認しました。 |
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実効ある監督指導を 国交省「事後チェックやっている」 |
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対応した旅客課の因泥信宏専門官、稲田浩二係長らは、参入・増車、運賃・料金などの運用基準の厳格な適用や実効ある監督指導の求めに――「許可・認可は厳正な審査を行っている。事後チェックは確実にやっている。メリハリのある監査となっていると思う。4月から厚生労働省と合同で行う」とし、日雇い・アルバイトや名義貸しの排除は――「不安定な労働者については法律で禁じているものであり、厳正に(監査し)処分する。省は運行管理を最も重点にしている」と回答しました。さらに、監査指導部の人員増の要請に――「スリム行政ということで厳しいなかで、30人を増員した」と回答しました。 また、タクシー運転免許の法制化の検討については――現在進行している「タクシー小委員会で資格、資質の問題が検討されている」に留まりました。 |
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厚労省 「申告あれば指導する」 |
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法定労働条件の確保にむけた監督体制の抜本的強化を、との要請については、「問題があると考えられる事業者に対しては、引き続き監督指導を行う。(厚労・国交省の)お互いの権限を生かしてやる」「来年度より、通報制度の拡張をはかることにしており、最賃法違反があるとされるところへの対応を重視」と回答。社会保険など未加入事業場対策では、「大きなところから重点指導しており、加入の指導を促しても改善しないところへは職権による強制的なものを考えている」と述べました。 最賃法違反や累進歩合制度の是正についての指導徹底については、「需給調整廃止後、低収入となり最賃法違反が起こっているとの認識はあり、申告があれば厳正に指導する」と述べました。 |
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公取委「関心を持っている」 |
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対応した経済取引局の池田卓郎課長補佐ら5人は、「国交省と厚労省と意見交換を行っているし、マスコミ報道も関心を持っている」と、公取としてタクシー問題を意識している姿勢を示しました。 具体的には、「公正かつ自由な競争とはどのようなものを想定しているのか」に、「価格・品質・差別のないもの。あくまで消費者利益であるが、安ければ良いとは限らない」と回答、最賃違反が広がるなどの現状は「我々の意図してる競争ではない」としました。 さらに、運賃の値下げ・値上げや増減車では「事業者が話し合えば独禁法に抵触する」としたうえで、自治体が自主的に乗り入れ制限や車両数の基準を示すことは「独禁法の範囲外」であり、事業者が「個別に自主的に従うというなら問題はない」との見解を示しました。 |
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規制改革民間開放推進会議「問題は認識」 |
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当初は、資料は推進会議の全委員に配布し説明するが、事務方なのでそれ以上はお答えしかねるとの回答だったため、交渉団はタクシーの実情を説明、規制緩和を推進した者として、会議ではどういう議論がされているのかを質しました。 推進室側は、「決して安全・安心をないがしろにしていいということではなく、委員を含めて(タクシーの)問題は認識している。昨年のみなさんの要請についても、宮内会長はじめ全委員に伝えている」とし、宮内会長や委員に直接要請できるか、との問いには、「要望があれば、言ってもらえれば調整する」と答えました。 |
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警 察 庁 「構造的問題は改善する」 |
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学科試験を指定教習所で受験できるようにとの要請に「国が一律に決めるのでなく、都道府県公安委員会で決められる」、契約指導員の労働条件改善は「アルバイト的なものはダメ」、料金定額の請負入所については「教習に悪影響がある場合は(指導も)考える」と回答。生涯交通安全教育の推進については、事故死者5000人を切るまでいきたい、幼児から高齢者まで体系的な教育が必要と答えました。 タクシーの駐停車禁止取り締まりでは、背景要因の改善を考えてほしいとの要請には、駐停車真摯除外やタクシープール設置など、構造的な問題については改善していくと答えました。タクシー運転免許の法制化については、いまのところは(二種免で)十分ではないか、と慎重な姿勢でした。 |
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国 交 省 指定基準を日車実車キロに変更 |
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国土交通省は2月9日、緊急調整措置の発動要件を改正する通達を出しました。緊急調整措置は、タクシーが供給過剰で弊害が現れてきたときに、@特別監視地域指定A緊急調整地域指定という2段階で発動される措置で、特別監視地域では違反行為の処分などが厳しくなり、緊急調整地域では増車・新規参入がストップされます。 《解説》緊急調整措置は、増えすぎたタクシーを減らす効力はなく、ただでさえ実効性が薄いうえ、発動要件が厳しすぎて容易に発動されないという問題があります。 今回の改正には二つの背景がありました。一つは、仙台での「逆特区」提案や自交総連の国家賠償訴訟により、厳しすぎる発動要件が問題化し、とくに容易には下がらない実車率を基準とする不合理性が明らかになったこと。もう一つは、唯一の緊急調整地域である沖縄の再指定をめぐって、規制緩和推進派の側から再指定は不当で、いっそう基準を厳格化すべきだという圧力が強まったことです。 基準を緩めるのか厳しくするのかという正反対の圧力を受けるなかで改正が行われたわけです。 そのため、指定基準の指標となる実車率を日車実車キロに変更するなど合理的な改善点がある一方、緊急調整地域の指定は2年を限度として、過剰状態が改善していなくても3年目には否応なく新設する「特別重点監視地域」(1年限定)に移行するなど、実態に反する点もあります。
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新加盟のなかま | (722)神奈川・小和田交通支部 |
力不足感じ加盟 |
【神奈川】茅ヶ崎市にある小和田交通支部(松浦修美支部長、6人)は1月12日、自交総連に加盟しました。 以前は神奈川ハイタク共闘会議に加盟し活動していましたが、近年上部組織の役割もなく、力不足も感じていたため、湘南地区での自交総連の運動を知り、今回の加盟となりました。 同支部では親睦会と一緒に春闘要求をまとめ、地本が入った団交を予定しています。 |
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新加盟のなかま | (723)東京・自交総連飛鳥交通第五労組 |
上部団体が必要 |
【東京】飛鳥交通で働く仲間は2月25日、自交総連飛鳥交通第五労組(田代登委員長、7人)を結成、自交総連に加盟しました。 会社では、業務中に事故にあったり、病気になっても守ってくれず、また、賃金改定問題も浮上したため、上部団体があり、一番親身に考えてくれる労働組合を作ろうと決意。以前もらった未組織宣伝ビラをたよりに地連に何度か相談し加盟しました。 |
自 交 総 連 |