自交労働者No.665、2006年4月1日 |
情勢負けせず要求提出を |
||
自交総連は「06春闘の当面する対策について」(闘争指令1号・3月6日付)に基づき2000人の組合員が結集した「3・3中央行動」を成功させ、各地方の単組・支部で具体的な闘いを展開してきました。 当面の行動で重視するすべての職場組織が要求提出を≠フ課題は、未集約のところをのぞいて、全体で204組合・支部(53・8%、3月27日現在)にとどまっています。業種別ではハイタク=52・8%、自教=92%、バス・トラック・他=36・8%の提出率です。 また、すでに妥結した組合も見られ、福島県自動車交通労組=(1)継続雇用60歳→厚生年金満額支給年齢に延長、(2)継続雇用者の賃金の引き上げ(基礎年金、助成金カット分)、(3)基本給引き上げ500円〜2000円、(4)介護手当の支給(1回につき100円)となっています。 春闘の出発は要求提出からです。今からでも遅くはありません。情勢負けせず、職場のみんなの要求を堂々と提出することが大切です。 |
||
|
|
吉川参院議員(共) 予算委で国交・厚労省に質問 |
||
質問に対し北側国土交通大臣は、「今タクシーをめぐる経営環境が非常に厳しい中で、タクシー運転手の収入に大きな影響を与えているという指摘を受けている。最賃に違反するようなことがあってはならない」としたうえで、「昨年来厚労省と連携を強化し、今年の4月からは地方運輸局と労働基準監督機関との合同監査を実施する。とくに新規事業者については早期監査を実施する」と答えました。 また、現状認識については「タクシー事業全体の今置かれている問題については、タクシーサービスの将来ビジョン小委員会を作り、規制緩和後の実態把握、分析を行い、今後の施策に反映させたい」としました。 また、ハイタク事業における最賃法違反状況について表を示して質問すると、川崎厚生労働大臣は「昨年9月、厚労省、国交省合同での仮の調査を行い、その結果、吉川委員が指摘されるような数字(表参照)もあり、今年の4月からは両省で調整をし合いながらやることになっている。法に照らしてきちっとした対応をしていかなければと思っている」としました。
|
|
「運転者優位の仕組み必要」 第4回交政審 運転免許制への賛成相次ぐ |
交通政策審議会の第4回タクシーサービスの将来ビジョン小委員会が3月10日にひらかれ、タクシー運転者の質の確保・向上について集中的な審議を行いました。 この会合に出席した今村書記長は、「規制緩和のもとで企業間競争というより、むしろ労働者間の競争となってすべての犠牲が労働者に転嫁されている。タクシーのあるべき将来像との関係からすれば、運転者優位の仕組みが不可欠であり、タクシー運転免許の法制化こそが必要」と主張。「国家資格制度の導入によって、運転者の資質向上がはかれるのみならず、良貨が悪貨を駆逐する機能の発揮や運転者の数を通して間接的な需給調整効果をもたらすことができる」と述べました。 国家資格制度の導入については、労働側の関係委員がこぞってその必要性を強調。その他、「組合側の運転免許制には大賛成」(経営者側委員)、「国家資格制度が導入されれば、専門職制度も考えられ賃金を固定額で支払うことも考えられる」(学識者委員)等の意見が述べられました。また、タクシー業務適正化特別措置法の指定地域問題では、現在の東京・大阪だけでなく、他の政令指定都市での運転者登録制度、地理試験の実施など指定地域の対象を拡大することへの賛成意見が相次ぎました。 第5回小委員会の開催日は4月20日。6月下旬の最終報告書案づくりにむけていよいよ大詰めの局面を迎えています。 |
|
東京・国賠訴訟 第1回口頭弁論ひらかれる |
||
午前11時より行われた口頭弁論では、20人の原告団を代表してグリーンキャブ労組の高城政利さんが「規制緩和による賃金低下、交通事故増加、健康破壊など」について、三信交通労組の荒木泰夫さんが「段階的規制緩和と、今回の大口割引運賃が労働条件に与えた影響」など、規制緩和による弊害と、大口割引運賃の違法性について、それぞれ口頭陳述を行いました。 またこの口頭弁論には廊下にあふれる193人の組合員がかけつけましたが、法廷に入りきれず、150人が法廷外の待機となりました。しかしこの傍聴参加は、今後裁判を進めるうえでの大きな圧力となりました。 次回の裁判は5月25日となっています。 裁判勝利に宣伝行動を展開 またこの日は朝10時から東京地連の組合員126人が、裁判勝利と世論喚起をはかる目的で東京地裁前で宣伝行動を行い裁判所の職員やタクシー利用者に、「規制緩和と大口割引で私たちのくらしはますます悪化。国の責任は重大です」と規制緩和の弊害と国の責任を訴えました。 地裁前の宣伝に参加した栄自動車労組の小高さんは、「国土交通省は俺たち運転者の実態を知っているのだろうか。知っていて認可したとすれば犯罪行為だよ」と話していました。 |
|
宮城・国賠訴訟 法廷で国側を厳しく追及 |
【宮城】宮城地連の第4回国賠訴訟裁判が3月20日、仙台地方裁判所においてひらかれ、法廷は組合員や支援に駆けつけてくれた仲間87人で満席となりました。 今回の裁判では、原告でもある小梛宮城地連書記次長が、準備書面に基づき、緊急調整地域の指定要件の変更について意見陳述しました。この中で小梛書記次長は、「実車率を実車キロに変更したこと事態は合理性があるものの、前5年間との対比のあり方や、新たに要件を付け加えるなど、発動させないための改定だ」と、厳しく国側を追及しました。 続いて弁護団より、今後の立証計画についての説明がありました。次回の裁判は、6月12日となっています。 裁判終了後開催された報告集会では、領家委員長より、「東京と仙台の二つの裁判を車の両輪として、規制緩和の問題を徹底して追及していこう」と連帯のあいさつをしました。 また宮城地連では、国賠訴訟の意義について5月18日、「憲法25条と国賠訴訟」のテーマで、菊地弁護士を講師に、学習会をひらき、いっそう闘いを広げることにしています。 |
|
全乗連 「今後のあり方は考えていく」 |
|
冒頭、領家委員長は、「規制緩和後丸4年が経過した。増車・運賃競争による弊害や矛盾が深刻化しているが、自交総連として一貫して主張してきた『規制がベスト』であることを、改めて確信している。いま、国土交通省でひらかれている交政審・小委員会の結論は業界にとって今後10年の分岐点になる。労使で一致できる課題は一緒に運動を」と共同を呼びかけました。 これに対して、金子労務委員長は「マスコミ報道で、実態は世論にアピールしたかも知れないが、運転者が、全国的に減少傾向のなか、業界のイメージが悪くなり、良質な労働力の流入が止まってしまった。労働組合とは立場が違うが、今後のあり方は、考えていきたい」と、述べました。 |
|
労働者からは悲痛の訴え 南部、北部で宣伝行動 |
||
南部、北部とも、駅待ちと無線配車が中心ですが、流れの悪い駅待ちの労働者からは悲痛な訴えもされ、また、配布のビラをじっくり読む労働者も多く見られました。 また、4月9日投票の府知事選挙には、京都地連として衣笠洋子さんを推薦し、府民の目線・あったか府政実現のために奮闘していることも知らせ、規制緩和の失敗と弊害を示し、流れを京都から変えていこう、と呼びかけました。 独自に作っている要求賛同署名は、タクシー台数が少ない北部だけでも52筆集まりました。 |
|
組合の日常活動など旺盛に議論 学習会に5地方49人が参加 |
|
学習会の1日目は本部・小林書記次長による新「職場権利と自交労働者」と、福岡地連・緒方書記長からの「労働審判の有効活用」についての講演後、各地方からの報告が行われました。 2日目の「労働組合の基礎知識と06春闘」と、「自主経営の現状と課題、労働組合の任務」の分科会では、労働組合の日常活動や法律問題など、旺盛な議論が交わされました。 参加者からは「高年齢者雇用安定法に関する問題」「有給休暇と公休出勤の関係」「経営者による労働条件の一方的変更問題」「事故の負担金問題」など日常活動で困った質問が次々にされました。 自主経営部門では「労働組合が経営する企業の活動として、今までにない新しい道を作る必要がある」とするなど、有意義な学習会となりました。 |
|
四国ブロック学習会 積極的な議論を展開 |
|
この学習会では、本部の小林書記次長から今日の情勢と自交総連の「2006春闘の当面する対策について」の報告・提案後、新「職場権利と自交労働者」に基づく講義を受け、労働組合の基礎学習を行いました。 討論では、労組法7条の不当労働行為問題や、高齢者雇用安定法に関する対策などの日常活動に基づいた質問が出されるなど、積極的な議論が展開されました。 地方報告では、規制緩和以後、香川の高松市内で2社、徳島で2社の倒産・廃業があったことが報告されました。さらに、高知地連の組織がある職場で3月末の閉鎖にともなう解雇予告に対して、存続を求めるなどの団体交渉を継続し闘う決意がされました。 |
|
鹿児島地連 新版職場権利を追加注文へ |
|
新「職場権利と自交労働者」をもとに講義をしていただき、とくに会社からの事故、駐禁違反に関する罰科金について活発な意見が出され、リース関係、労働時間など、労働者と労働組合の権利について学習しました。 たくさんの意見・質問等が行われ30人が参加し短い時間でありましたが充実した学習会となりました。また新「職場権利と自交労働者」が好評を博し追加注文をすることとなりました。 |
自 交 総 連 |