自交労働者No.674、2006年9月1日

核のない平和な世界を

戦争放棄の憲法守ろう

原水禁06年世界大会

自交総連から37人が参加


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原水禁大会閉会総会のようす=8月6日、広島グリーンアリーナ
 核も戦争もない世界を――原水爆禁止06世界大会が広島・長崎でひらかれ、今年のメイン集会となった広島大会には8500人が集まり、各地の反核・平和運動を交流、自交総連からも6地方37人が参加しました。
 広島大会は4日に開会総会。総会中に、国に原爆症の認定を求めていた被爆者の訴えを全面的に認める判決を広島地裁が出したとのうれしい緊急ニュースが議長団から伝えられ、満場総立ちの拍手で歓迎する幕開けとなりました。5日には分科会・分散会、6日に閉会総会がひらかれ、広島からの呼びかけを採択しました。
 広島大会に先立ちひらかれた国際会議では21か国の代表が参加して、核兵器全面禁止条約の締結を求め、日本では戦争を放棄した憲法9条を守る運動を発展させ「核の傘」からの離脱を呼びかける「国際会議宣言」を採択しました。



全労連第22回定期大会

なくそう格差と貧困

新議長 坂内三夫氏 新事務局長 小田川義和氏を選出

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提案議案を採択する参加者=7月28日、東京・イースト21東京
 「まもろう憲法・教育基本法、なくそう格差と貧困」「全労連運動と組織の飛躍的前進を」をスローガンに全労連第22回定期大会が、7月26〜28日にイースト21東京でひらかれました。
 幹事会を代表して熊谷金道議長は、「歴史の転機・岐路に立つ今だからこそ原点や原則を大切に、職場の仲間としっかりと団結・連帯して頑張ろう」とあいさつしました。
 討論は、1日目から3日目までに77人が発言。自交総連を代表して菊池書記次長が、規制緩和に対する継続した運動で一定の成果をあげたことの発言をしました。
 議案は、(1)運動方針、06秋闘方針及び07春闘準備、たたかいの経過と到達点、(2)決算報告及び監査報告、(3)06年度財政方針、(5)全労連規約改正を、満場一致で採択。役員選挙では、議長=坂内三夫(新)、事務局長=小田川義和(新)、幹事=今村天次(再)、中山益則(再)らを選出しました。



「運転者登録制早期導入を」

京都

支局に250台のタクシー


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登録制度の早期導入を訴える安井委員長=8月12日、京都運輸支局
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決起集会に参加した250台のタクシー
 【京都】京都ハイタク共闘会議は8月12日、タクシー運転者登録制度導入の早期実現を求めて京都運輸支局で決起集会を行い、30社から250台が参加しました。
 運転者登録制度は規制緩和以降府内のタクシー台数の増加と運賃競争により、タクシー運転者の賃金が低下し、また交通事故も増加していることから、京都地連がタクシーの良質なサービスの提供とタクシーの増加に一定の歯止めをかけることを目的に導入を求めているものです。
 この日は、京都地連のほか、中立組合、個人タクシー互助協同組合の仲間も参加し、集会では同共闘会議の安井議長(自交総連京都地連委員長)が「ロンドンではタクシー運転者になるには地理試験などの高度な試験突破が必要とされ、それによって利用者へのサービスが向上し、安心して乗れるタクシーと評判です。京都でも早期に導入して無秩序な増車をおさえ、運転者が誇りを持って仕事ができるようにしたい」と話しました。
 また、同協議会は8月14日、近畿運輸局に同制度の早期実現を求める要請書を提出しました。



「給与明細見ると情けない」

裁判所で実情を陳述

東京地連国賠訴訟


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裁判後の報告集会で話しを聞く参加者=7月31日、東京・弁護士会館
 【東京】自交総連東京地連の大口割引運賃認可の取り消しを求める行訴・国家賠償裁判の第3回口頭弁論が東京地裁で7月31日にひらかれ、2人の原告組合員が意見陳述をしました。
 東京地裁で一番大きな法廷の傍聴席を埋めた100人の組合員が聞き入るなか、日の丸交通労組の小谷地勇助さんは、「大口割引での減収を補う為に長時間勤務が多くなり、体の不調やストレスで家族との会話も減った。減収となった給与明細を見るときは本当に情けない思いになります」。
 栄自動車労組の小高正道さんは、「運転手は稼げないことへの苛立ちから無理を始めています。どんなところでも無理なUターンはする。急停車はする。大外からかます…、このままでは安全・安心が失われてしまいます」など実情を訴えました。
 次回口頭弁論は10月2日になりました。



交政審報告は我々の主張をどこまで取り入れたか

第3回

監査強化、累進歩合制排除の徹底など実現


交政審タクシー小委員会報告の要点と自交総連の事前の指摘 (3)具体的な施策

今回の小委員会報告
自交総連の事前の指摘・要求
コメント
監査の強化、行政処分の厳格化  本年2月に、監査は原則無通告で実施すること、及び、再違反の処分量定を引き上げ(た)。8月より、悪質性の高い事案について、直ちに事業停止処分を行う等さらなる処分の厳格化を行うこととしている。  ◎関係法規や諸通達を順守しない事業者に対する免許取り消しを含む処分権限の強化を図るとともに、関係行政当局間の相互通報制に基づく対策強化。(1993.7 安全で利用しやすいタクシーをめざす6項目提言)  監査強化は、繰り返し要求してきたことが遅まきながら実現した。わずかながら監査要員の増員も行われたが、まだ十分とはいえない。
労働関係法令違反への対応強化  本年4月から、厚生労働省との合同監査・監督の実施、最低賃金法違反の疑いのある場合等を含む相互通報制度の拡充、社会保険未加入状況等の通報制度の創設等を行っている。  ◎相互通報制を有効に活用し、道路運送法に定める事業者の適格性を欠くものについては、許可取消しを含む厳しい処分を行うこと。(2000.8 タクシー労働者の権利確保と社会的地位の向上、事業の将来のために)  相互通報制度の拡充、最低賃金法や社会保険の加入状況等の監督強化も、以前から再三要求してきたことが実現した。
事前審査の強化  安全確保の面で問題のある事業者による新規参入が安易に行われないよう、事前審査の手法等について強化を図る。  ◎「車庫収容能力」や「運転者の確保」「整備・運行管理者の資格と配置基準の確保」などについて厳格なチェックを行うこと。(2000.8 「改正」道路運送法の施行に伴う要求)  事前審査の強化も法改正時から要求していた。具体的な審査内容など、実効あるものとなるようにしていく必要がある。
運行記録計の導入地域拡大  運行記録計〈タコグラフ〉は、最高乗務距離が定められている地域に限って導入が義務づけられているが、その導入地域の拡大を可能な限り図ることとする。  ◎乗務距離の最高限度指定地域を、少なくとも政令指定都市まで拡大し、最高限度は拘束時間に合わせて規制すること。(2000.8 「改正」道路運送法の施行に伴う要求)  これも法改正時に要求。最高乗務距離は日勤の場合でも実効あるものにすることが必要。
累進歩合制廃止徹底  累進歩合制度は、廃止することとされているが、この趣旨について、その他の過労運転防止措置と併せて徹底を図る。  ◎累進歩合制度の排除…などについては早急に改善すること。(2000.8 「改正」道路運送法の施行に伴う要求)  これをとくに取り上げたのは評価できる。実効ある措置が取れるかどうかが今後の課題。
運賃制度の見直し  原価の大部分を占める労働力コストをはじめとする適正なコストに基づく運賃設定となっているか等、不当競争の審査を厳正に行う。  ◎社会的水準の労働条件を保障しうるにたる運賃・料金の設定。(1999.10 社会的水準の年収確立は、いかなる条件下で可能か)  「労働力コスト」等明記して不当競争の審査を厳正に行うとして点は前進。値下げ申請の原価査定は公表すべきである。
地域の実情に応じた事業  〈地域の実情にあわせ〉関係行政機関等との話し合いの場とする等、適正化推進協議会の役割を強化・充実し、その活用・活性化を図ることが重要である。  ◎地方の総合的な交通政策を協議、検討するために、労働組合を含めた自治体、運輸行政当局、事業者、住民からなる委員会・協議会等を設けること。(1996.10 地方都市・郡部におけるタクシーのあり方についての提言)  適正化協議会は、国交省の指導で、運転者の労働条件は審議対象としないなどの不適切な運用があるので、改善すべきである。



この成果を全国に

千葉・小湊鉄道バス労組

ビラ配布に違法性はなし

千葉地裁

事実の公共性、公益性を認定


 自交総連千葉地本小湊鉄道バス労組は、組合の出したビラが名誉棄損だとして会社から訴えられていた事件で、千葉地裁から違法性はないとする勝利判決を7月24日にかちとりました。
 小湊鉄道のバス部門では03年に自交総連の組合が結成されました。労働時間管理の改悪提案などを契機に、会社がタイヤ磨耗で運輸局から処分を受けたことや以前からの違法行為を告発するビラを社内で配布したところ、会社が名誉棄損として訴えてきました。
 問題となったのは、(1)行政指導後も磨耗したタイヤを使っていることを暴露し、(2)労働時間を拘束時間でなくハンドル時間で算定しようという会社提案を残業手当を廃止する意図と指摘したこと――などの点でした。
 判決は、ビラが指摘した点は、いずれも「重要部分について真実であると認められる」とし、磨耗タイヤの使用については「原告(会社)が安全対策を軽視する体質であることが認められる」とまで指摘。記事が会社の社会的評価を低下させたとしても、それが真実であり、事実の公共性、目的の公益性も認められるので、違法性はないと明確に判断しています。



新加盟のなかま  (726)佐賀・佐賀自動車交通労組

個人加盟労組を結成

 【佐賀】佐賀地連は5月1日、佐賀自動車交通労組(個人加盟方式)を結成しました。
 未組織の組織化におけるステップの一環として、個人加盟を通してのコミュニケーションを図り組織化を推進する目的と唐津観光労組の解散後、数名より、個人加盟の希望があり、結成されました。
 結成後は月1回必ず会合し、現状及び問題点、要望などを出し合い孤立化しないように努力しています。



新加盟のなかま  (727)高知・平和ハイヤー労組

新たな仲間迎え加盟

 【高知】香美市にある有限会社平和ハイヤーで働く仲間は平和ハイヤー労組(佐野拓昌委員長)を結成しました。
 以前高知自動車労組の平和ハイヤー支部として加盟していましたが、会社合併に伴い、定年問題もあり、不安を感じた従業員が新たに加盟したため、自交総連平和ハイヤー労働組合と組織名を変更し独立しての加盟となりました。
 加盟後は組合員の増加をめざして奮闘しています。



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