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今回の小委員会報告
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自交総連の事前の指摘・要求
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コメント
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監査の強化、行政処分の厳格化 |
本年2月に、監査は原則無通告で実施すること、及び、再違反の処分量定を引き上げ(た)。8月より、悪質性の高い事案について、直ちに事業停止処分を行う等さらなる処分の厳格化を行うこととしている。 |
◎関係法規や諸通達を順守しない事業者に対する免許取り消しを含む処分権限の強化を図るとともに、関係行政当局間の相互通報制に基づく対策強化。(1993.7 安全で利用しやすいタクシーをめざす6項目提言) |
監査強化は、繰り返し要求してきたことが遅まきながら実現した。わずかながら監査要員の増員も行われたが、まだ十分とはいえない。 |
労働関係法令違反への対応強化 |
本年4月から、厚生労働省との合同監査・監督の実施、最低賃金法違反の疑いのある場合等を含む相互通報制度の拡充、社会保険未加入状況等の通報制度の創設等を行っている。 |
◎相互通報制を有効に活用し、道路運送法に定める事業者の適格性を欠くものについては、許可取消しを含む厳しい処分を行うこと。(2000.8 タクシー労働者の権利確保と社会的地位の向上、事業の将来のために) |
相互通報制度の拡充、最低賃金法や社会保険の加入状況等の監督強化も、以前から再三要求してきたことが実現した。 |
事前審査の強化 |
安全確保の面で問題のある事業者による新規参入が安易に行われないよう、事前審査の手法等について強化を図る。 |
◎「車庫収容能力」や「運転者の確保」「整備・運行管理者の資格と配置基準の確保」などについて厳格なチェックを行うこと。(2000.8 「改正」道路運送法の施行に伴う要求) |
事前審査の強化も法改正時から要求していた。具体的な審査内容など、実効あるものとなるようにしていく必要がある。 |
運行記録計の導入地域拡大 |
運行記録計〈タコグラフ〉は、最高乗務距離が定められている地域に限って導入が義務づけられているが、その導入地域の拡大を可能な限り図ることとする。 |
◎乗務距離の最高限度指定地域を、少なくとも政令指定都市まで拡大し、最高限度は拘束時間に合わせて規制すること。(2000.8 「改正」道路運送法の施行に伴う要求) |
これも法改正時に要求。最高乗務距離は日勤の場合でも実効あるものにすることが必要。 |
累進歩合制廃止徹底 |
累進歩合制度は、廃止することとされているが、この趣旨について、その他の過労運転防止措置と併せて徹底を図る。 |
◎累進歩合制度の排除…などについては早急に改善すること。(2000.8 「改正」道路運送法の施行に伴う要求) |
これをとくに取り上げたのは評価できる。実効ある措置が取れるかどうかが今後の課題。 |
運賃制度の見直し |
原価の大部分を占める労働力コストをはじめとする適正なコストに基づく運賃設定となっているか等、不当競争の審査を厳正に行う。 |
◎社会的水準の労働条件を保障しうるにたる運賃・料金の設定。(1999.10 社会的水準の年収確立は、いかなる条件下で可能か) |
「労働力コスト」等明記して不当競争の審査を厳正に行うとして点は前進。値下げ申請の原価査定は公表すべきである。 |
地域の実情に応じた事業 |
〈地域の実情にあわせ〉関係行政機関等との話し合いの場とする等、適正化推進協議会の役割を強化・充実し、その活用・活性化を図ることが重要である。 |
◎地方の総合的な交通政策を協議、検討するために、労働組合を含めた自治体、運輸行政当局、事業者、住民からなる委員会・協議会等を設けること。(1996.10 地方都市・郡部におけるタクシーのあり方についての提言) |
適正化協議会は、国交省の指導で、運転者の労働条件は審議対象としないなどの不適切な運用があるので、改善すべきである。 |