自交労働者No.682、2007年1月1日 |
タクシー運賃改定に対する自交総連の態度(案)(要旨) 運賃改定は、タクシー労働者の労働条件及び利用者への安全・サービスのあり方にも極めて重要な関わりをもった問題であり、自交総連は、以下のような立場でこの問題に対応していく。 1.基本的な立場――改定率に見合う増収の確保と労働者への確実な還元を 2.ノースライドプラ ス重点改善要求の獲得 3.改定率に見合う増収の確保 4.具体的な要求とたたかい方 以 上
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歴史的な第2ラウンドの闘
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安倍政権は、「構造改革」の歪みが噴出しているにも関らず、さらにそれを加速させようとしています。将来へ対する不安を抱えている多くの国民の声は無視。教育基本法、労働法制の改悪、そして憲法改悪を狙いながら、格差社会の完成を目指しています。その政策を国民のためになるものに転換しない限り、この国は、間違いなく「戦争する」国へと変貌してしまうでしょう。
自交総連は、そのような情勢の中で闘うこととなる歴史的な闘いの第2ラウンドに対し総力をあげて臨みます。構造改革と真正面から対峙し、その政策を転換させ、賃金・労働条件を改善するために、自交総連が闘い続けたからこそ、国交省は事実上規制緩和見直しに着手し、運賃改定の動きが本格化したということに確信を持ち、その闘いの先頭に立ちます。中心となる闘いは、実効ある運転者登録制度の導入と運賃改定に対するものです。 自交総連は、規制緩和以降、賃金・労働条件改善のためには、適正な需給調整と、運賃改定が不可欠であるという政策を掲げてきました。 運賃改定に際しては、増収分が確実に労働者に還元されること、改定率に見合う増収となるための環境整備を行うことが、タクシー労働者の資質を向上させ、タクシーを魅力ある仕事へと再生させるためには不可欠なのです。 重要なのは、利用者・国民の理解を得ること。しかし、申請理由の中心とも言える労働条件の改善が行われなかった場合、世論を敵にし、タクシー産業は本当に崩壊してしまいます。 一斉地方選挙、参院選挙で国民本位の政治に転換させる政治問題へも全力をあげることを含め、私たち自交総連は大いに奮闘する決意です。 |
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第2回中執かちとれ賃上げ!07春闘方針案を討議 |
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07春闘方針案は「有利な条件生かし、かちとれ!賃上げ、組織の拡大 07春闘」をスローガンに、すべての職種で生活実態に根ざした賃上げ要求をすべての組合員の総意によって練り上げ、必ず成果をあげるために組織の強化拡大と結合してとりくむとしました。 運賃改定問題では、長野、大分、長崎、秋田、東京・特別武三、神奈川・京浜の申請率が許可台数の70%を超え、各運輸局が運賃改定手続きに入っています。 こうしたもとで、自交総連は過去の改定時の闘争教訓を踏まえ、基本的な立場として(1)増収分が確実に労働者に還元されること、(2)その前提として改定率に見合う増収とするための環境整備を行うこと、の2点が堅持されなければならないこととしました。そして、経営者と行政への要求案を確認しました(1面参照)。 今年の未組織宣伝行動は、2月に九州・山口地方で行うこととしました。 |
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東京地連「安全への影響必至」第5回裁判 大口割引の不当性訴える |
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山三交通労組の良元光渡さんは、売上が減り乗務時間を伸ばした結果、脳梗塞で倒れた経験を述べ、「家族を守るために、どんなに疲れが溜まっていようとも、ハンドルを握るしかない」「裁判所には、タクシー運転手が置かれている状況を知ってほしい」と訴えました。 同盟交通労組の酒谷昌一さんは、「私たちの賃金は足切りを超えるかどうかで天と地の差があります。それが大口割引のおかげで月平均1万5000円も売上が下がってしまう。その分、お客さんを乗せないといけないので、労働時間の延長、結果として安全性への影響が必至の制度です」とその不当性を明らかにしました。 裁判は、国側がタクシー労働者の原告適格性を問題にしているため、弁護団が詳細な論証を補充し、次回は3月8日になりました。 |
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全国で15組合・支部が奮闘不法・不当な攻撃で解雇者62人厳しい情勢のもと争議闘う |
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裁判と運動結び奮闘
昨年12月16日に提訴して以来、私たち原告団を中心に国の政策の誤りを世論化し、誤った政策を変えさせる、やめさせる運動を進めてきました。 交政審の小委員会報告の中に「市場の失敗の存在」を認めさせ、今回の運賃改定時において、大口割引運賃を申請した事業者は出ませんでした。このことは私たち自交総連の運動の正しさが改めて再認識されたといえます。 現在裁判の中では、「原告適格の存在」を争っています。被告の国側は「運賃の申請権は事業者にある、またそれを利用する者に原告適格があるが、そこで働く乗務員には無い」と反論をしています。今後のとりくみとして、原告適格がタクシー労働者にあるということをあらゆる面から明らかにしていくため、裁判と運動を結びつけて闘っていく必要があると考えます。 原告適格をかちとることが出来れば、今後の運動が大きく前進することは確かです。 裁判を通し、安心・安全を保障する労働条件確立に向けてがんばる決意であります。 長期争議組合
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健康と安全の確保へいのちと健康を守る全国センター第9回総会ひらく |
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同センターは労働組合・民主団体・学者らが参加して、健康で安全な職場作り、労災の救済などにとりくんでいます。 総会では、アスベスト(石綿)問題や職場の健康、安全を守るとりくみを進め、労災認定闘争や過労自殺など精神障害の認定基準の改正案を厚労省に申し入れるなどの1年間の活動を総括しました。 規制緩和で労働条件が悪化し、過労死や過労自殺など労働者の健康破壊が広がるなか、政府・財界がもくろむ労働法制の改悪がすすめば、いっそうの長時間・過密労働になるとして、労働法制改悪反対をはじめ、職場での労働安全衛生活動の推進、活動家づくりなど、今後1年間の方針を決めました。 |
自 交 総 連 |