自交労働者No.695、2007年8月1日 |
自交総連側からは飯沼委員長を始め、7人が参加し、公正取引委員会側からは事務総局官房総務課渡辺啓一広報係長らが対応しました。 交渉では、タクシーの現状と産業の特性を説明し、また、独占禁止法に抵触しない適正な需給調整(減車)を行う方策についての見解を求め、委員会側は「政府が公共の福祉として、台数制限をするということはありうるが、そういう場合は国交省と公取とで相談することになるだろう」としました。 また、運賃のダンピングについて、最賃以下で働かせて低運賃を維持するというのは違法ではないか、との問いに。「他社をつぶす目的で継続的に原価割れを続けるのが不当廉売」としました。 今回の交渉では質問した具体的な問題については、「検討させてほしい」とその場では回答ができなかったため、8月10日に再度、交渉をすることにしています。 |
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「安全確保と運賃は関係ない」
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被告の国はこれまで、運転者には訴える資格がないから訴えを門前払いせよとしてきましたが、組合側の論証の前に、今回初めて違法性の有無に踏み込む反論を行いました。 反論は、割引に合理性があれば不当な差別にあたらない、運転者の過労防止や安全確保は運賃認可とは関係ない、などとするもので、規制緩和により事故が増え、安全が失われている実態をまったく省みないものです。 組合側では、国側の反論を分析し、タクシーの安全性・公共性と運転者の労働条件は密接不可分の関係があること、そのことは国も承知しているからこそ交政審答申で運転者の質の向上が必要という報告が出されたこと、などの点を強調し、国側の主張を論破していく予定です。 次回は10月10日に大きな103号法定でひらかれ、原告本人が厳しい労働実態について意見陳述します。 |
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個タク業界に東個労の風を
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今年2月には、東京地連の中央委員会出席者に個タク合格者名簿を配布して合格者の単組・支部名などのチェックを行い、合格者宅への訪問を行い、東個労への加盟を呼びかけました。 これは、自交総連がめざす3万人の組織建設の一翼を担い、東個労も「仲間を増やして個タク業界に東個労の風を大きく吹かせよう」という具体的な運動で今後も合格者宅へ直接訪問し加入をすすめていくことにしています。 6月10日には東個労臨時大会が行われ、大会後新加入歓迎会が行われました。 また、臨時大会後も加入者が増え、現在は40人以上の組織拡大となっています。 |
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運賃改定への奮闘を意思統一
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集会は、大滝信一委員長の「07春闘総括を行い、そのうえで次年度方針を構築する重要な会議です。参加のみなさん積極的な議論をお願いします」のあいさつで開始。基調講演として本部の小林書記次長の「タクシー運賃問題の動向と労働条件向上の闘い」を行ったあと、各支部賃金体系の問題点、春闘総括・運動方針の骨子案を提案しました。 2日目には3つの分散会で討議。春闘で獲得した内容は、運賃改定時のノースライドを確認したことや、定時制・日勤者の賃金体系改善、ETC導入などの成果が報告され、予想される秋段階の運賃改定に向けて全力で奮闘する方針案の策定を意思統一しました。 |
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困難な情勢切り開く学習を
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初日、相沢議長より「困難な情勢を切り開く学習を」と檄があり、福島県労連小川議長から「労働者の権利、組合運営」、自交総連今村書記長より「運賃値上げと労働条件改善」の基調講演を受けました。小川議長は、銃撃脅迫に打ち勝った福島帝京安積職組を例に、定石を知る闘いの重要性を、今村書記長からは、「欲を捨て常識に従う」活動家の心得、また「今我々は歴史的な闘いの最中にあるとの認識を持った上で知恵と力を絞れ」と訓辞しました。 2日目は、組織拡大を主とする分散会報告、6月4日〜8日にわたる山形宣伝行動の報告、国賠訴訟他、争議報告の後、成果を各職場に持ち帰ることを確認し日程を終了しました。 |
自 交 総 連 |