規制改革会議規制緩和見直し敵視する見解
規制改革会議の発表した「見解」は、「規制緩和は消費者利益を拡大し、雇用の創出をした」、「賃金の減少や事故率の増加は規制緩和と必ずしもリンクしていない」などとして、国土交通省がタクシーの参入・増車を抑制しようとしていることを敵視し、一層の規制緩和推進こそが必要というものです。 見解は、規制緩和後の賃金の減少傾向は緩やかなどとして、参考資料に「タクシー運転者と他産業の従業員の年間所得の推移」なるグラフを掲げていますが、そのグラフは、タクシー労働者(06年342万円)と給仕従事者(同328万円)、福祉施設介護員(同322万円)の3業種の年間所得を比較したものです。いずれの職業も賃金が低すぎることこそ問題なのに、低賃金労働者はお互いにガマンしろといわんばかりの非人間的な論理です。 見解は、再規制が他分野に波及する可能性について重大な懸念を持っているとしていますが、これこそ規制改革会議を牛耳る財界の本音です。労働者・国民の闘いで、規制緩和の見直しがすすむことをおそれて、その運動を押しとどめようとするもので、実効ある規制緩和の見直し、減車の実現のためには、こうした反動勢力との闘いが欠かせません。 一部事業者の駆け込み増車に抗議し、事業者の自主的な減車を要求する(談話、一部略)2008年8月13日 自交総連中央執行委員長 飯沼 博
ところが、東京や大阪をはじめ、特定特別監視地域に指定された地域において、一部の事業者が、7月11日の直前、あるいは「通達以前に契約していた」等の理由で8月11日の増車事前監査の除外期限前に増車を届出る事例が相次いでいる。 都市部でのタクシーの供給過剰は、国交省通達のはるか以前から明白になっていたことであり、この時期に増車を届出るものは事前監査の回避を狙った「駆け込み増車」と言わざるを得ない。規制緩和の弊害を除去しようとする労使、行政の努力がなされている時期に、それを無にしかねない身勝手な行為に対して厳重に抗議するものである。しかも、増車届出事業者の中には、新規参入事業者だけでなく業界のリーダーシップを担うべき東京の大手4社グループ企業も含まれており、その責任は重大である。国土交通省は、明らかな駆け込み増車については、通達後の基準を厳格に適用し、事前監査の除外をすべきではない。
むしろ事業者は、行政やワーキンググループの結論をただ待つのではなく、自主的に減車をして、自ら経営効率化の範を示して、世論の理解を広げるべきである。 自交総連は、規制緩和の見直しが実りあるものとなるように努力するとともに、事業者の自主的な減車を含めたあらゆる可能性を追求して、減車を実現するために引き続き全力をあげるものである。 以上 引き上げ額は全国加重平均で15円08年度地域別最賃目安超える改定求める運動が必要 引き上げ額は、Aランク15円、Bランク11円、Cランク10円、Dランク7円の引き上げを求める内容です。今後この目安額をもとに各地方最低賃金審議会で改定額が審議され確定されます。今年度は、最低賃金法が改正され「生活保護施策との整合性」が条文化されたことを踏まえ、生活保護との格差(12の都道府県)解消をすることが求められており、引き上げ額は全国加重平均で15円となります。 全労連が要求する時給1000円には遠く及ばないものの、引き上げ額が平均で10円水準となるのは昨年に引き続くものです。 しかし、タクシー経営者・協会は昨年同様に最賃引き上げに反対する行動を展開する可能性があり、自交労働者の実態を訴え目安を超える改定を求めることが必要です。 特選に『ヘッドライト』機関紙コンクール 大阪・朝日自動車労組A部門
審査員の講評伝えたい意気込みが感じる
A部門特選の『ヘッドライト』は内容・技術ともに見事な出来。とくに感心したのが写真と見出しのうまさで、記事の内容を的確に短い言葉で表して、写真と組み合わせて目を引くレイアウトにしていた。 努力賞の3点は、それぞれ紙面に熱意と努力がにじんでいるのが評価された。『もにわ』は手書きの紙面、『あした』は道交法闘争の記事が詳しく役に立つ内容、『交差点』は記事がていねいに書かれていたことが印象に残った。 惜しくも選外になった新聞も含めて、伝えたい、知らせたいという意気込みが感じられるものが多かった。技術的な問題で今は上位になれなくても、定期的に発行していれば、必ず内容がよくなっていくものと思うので、がんばってほしい。 ビラでは、宮城地連のものが、「最賃以下では」「嘱託の契約更新」など労働者の関心が強い問題をシリーズで取り上げて作成していた。読んだ人も得をするし、大きな効果が発揮されると思う。 技術はさておきまずは発行
こうした中、全国的に見ると発行がとまってしまっているところの方が多く、非常に残念に思いました。地域によって運動の到達には様々な特徴があり、問題と特徴を仲間と共有するには機関紙が不可欠です。技術的なことはさておき、まずは「発行」をめざし、未発行地連・単組の奮起に心から期待します。 A部門では「ヘッドライト」(大阪・朝日自動車労組)が見事、数年ぶりの特選受賞。構成、見出し、写真、記事、印刷とも時流を見事に捉えた作品でした。 B部門で目を引いたのが、初出品の「ATUとうほく」です。初発行にしては企画、割付、記事が良くできており、手作業の題字、見出しには努力がにじみ出ていました。東北ブロックは、実践で技術や機関紙作りの楽しさを身につけていくことを目的に、ブロックの機関紙を発行するという新しい試みを始めたばかりで今後の活躍に注目です。 D部門の壁新聞「仲間達」(東京・グリーンキャブ労組)は、昨年に引き続き圧巻でした。この迫力の壁新聞が職場掲示板に貼られていれば、誰でも目を通すでしょう。ぜひとも可能なかぎり真似したいものです。 審査会に参加させていただき、私自身、同じ編集を担当する立場として、とても勉強になりました。今後とも全国の皆さんを見習いながら、より良い紙面を作っていきたいと思います。 基本を学習する機会が必要
A部門(単組・支部機関紙)は、「ヘッドライト」「やくしん」「東個労ニュース」の3作が特に評価が高く、特に写真の生かし方が非常に良かった「ヘッドライト」が特選に選ばれ、「やくしん」と「東個労ニュース」は甲乙つけがたく佳作に選ばれました。努力賞に選ばれた、「もにわ」「あした」「交叉点」は今後の活躍を期待しています。 B部門(地連(本)・機関紙)は、「自交総連東京」「ハンドルおおさか」が甲乙つけがたく共に入選に選ばれ、「自交総連みやぎ」が紙面に工夫と努力が伺われ佳作に選ばれ、努力賞には、「自交総連福岡」「ATUとうほく」が選ばれ、共に機関紙を初めて発行したとのことですが、今後に期待ができる出来栄えでした。 C部門(ビラ・速報)は、各種様々なビラなどが出品されていましたが、特に入選した「労働者の権利ビラ」は毎回、構成を変えて作成しており、マンネリにならない工夫がされていました。佳作には「あけばんニュース」、努力賞には「安労協ニュース」「西鉄スライド反対ビラ」「許すなセクハラ」が選ばれました。 D部門(かべしんぶん・パンフ等)は、「仲間達」はA3版9枚程度の大きなサイズとなっています。このサイズでの定期発行をしており、本来の「かべしんぶん」の意義を大いに発揮しているといえます。今後も継続して頂きたいと思います。 全体に定期的に出品されてる作品は力量が上がってきています。しかし、細かな禁則やルールを犯している作品が目立ちました。今後の課題として基本を学習する機会が必要と感じました。 1字1字に編集者の思い
庭和田裕之 単組・支部機関紙の部門で久しぶりに特選(「ヘッドライト」朝日自動車労組)がでました。同紙は、数年来高い水準を維持し、レイアウトや記事、写真の使い方など基本に忠実に、そして大胆に、写真を使うなど読み応えのある機関紙でした。私は大阪地連の代表としてコンクールの審査を努めましたが、大阪から特選が出たことを誇りに思います。 また、東京の「やくしん」「東個労ニュース」が今回は佳作でしたが、高い水準を保っています。技術的にも他の模範となる機関紙でした。ただ、東京の数紙に気になる点がありました。なぜこれほど技術的にも優れているのに、数年来いわゆる「どぶ」に罫線を使用するやり方が続けられています、これは改める方が良いと思います。そして、現在では宮城の伝統ともいえる「手書き新聞」、今回は「もにわ」が努力賞に選ばれました。1字、1字に編集者の思いが伝わってくる新聞、ながくこの技法が続くことを心から願います。 第32回機関紙コンクール入賞作品
われら自交総連
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原水禁大会閉会総会のようす=8月6日、広島・グリーンアリーナ |
広島大会は4日に開会総会。夜には自交総連の産別交流会がひらかれ東京・神奈川・京都・大阪・福岡の5地方から32人が参加して、平和運動や組合活動について交流し、広島に来て改めて平和の大切さを感じたなど、感想を語り合いました。
5日には分科会・分散会では、被爆者の実体験談や基地の調査行動などが行われ、参加者は、核兵器の悲惨さや米軍基地からの戦闘機の離発着の音に悩まされている実態などを学びました。
6日の閉会総会では、被爆地・広島から日本全国、そして世界の人びとに核兵器廃絶を呼びかける「広島からのよびかけ」と特別決議「原爆症認定問題のすみやかな解決を要求します」を採択しました。また、原水禁大会の参加者からは次のような感想が寄せられています。
核廃絶を地球規模の運動に
6日の記念式典で被爆者の御霊に1分間の黙祷を捧げた時、この1分間に10数万人の命が奪われたことを思うと、記念碑に刻まれた「安らかに眠って下さい過ちは繰返しませぬから」という言葉が、深く自分の魂に響きました。
唯一の被爆国である日本国政府は、被爆の実相を世界に広め、核兵器廃絶のため誠実に努力する義務を負っています。私たちは核兵器廃絶の運動を地球規模の運動にするよう努力しましょう。
(東京・高城正利)
市民の怒りを肌身に感じた
分科会で基地の調査行動を行う自交総連の参加者=8月5日 |
海外遠征、なぐりこみ部隊の岩国米軍基地。滑走路拡張のための埋め立て地横から基地全体を見ます。ちょうど、FA―18・ホーネット戦闘攻撃機が地を裂くような爆音を響かせ飛び立ち、初めて間近で戦闘機を見ました。すさまじい爆音を聞き、この強烈な金属音に悩まされている岩国市民の怒りを肌身に感じました。
(大阪・権田正良)
組織拡大について講演する小林書記次長=8月1日、下関勤労福祉会館 |
参加者をあきさせない小林書記次長の講演は予定時間を上回り、自交総連の国会・国交省等への日常の運動の積み重ねが、結果として政治までが動いてきている、これらを組織拡大に繋げることが、いかに大事であるかを説かれました。
また、国交省の交通政策審議会(WG)においても自交総連に対する期待が大きく、今までは行政がタクシー労働者の賃金にまで踏み込むことはなかった、しかし自民党内においても規制緩和に対する意見が分裂するほど目に見える運動の成果が得られたことを報告。
山口地連の運動としての討論では、久賀オルグの運動を引き継ぎ、賃上げなどの成果としてはないものの、これら運動の成果を大いに利用し、街頭宣伝ビラを充実したものにし組織のないところにも自交総連の存在意義を訴えることで一致しました