今後は実効性あるものにする闘い必要第13回交政審ワーキンググループ交通政策審議会・タクシーワーキンググループは12月5日、第13回会合をひらき、「タクシー事業を巡る諸問題への対策について」(答申案)を了承しました。 全国的な運賃改定のなか、需要がないのに増車が続く矛盾や歩合給に依拠して経営者が労働条件確保の責任を果たしていないなど、タクシーを巡る諸問題への対策と事業の維持・活性化を目的に、今年2月に発足し、これまで10か月に渡って議論が行われました。 今回了承された答申案は、前回(11月13日)の「これまでの議論のとりまとめ」を踏襲しながら、供給過剰対策については、「強制減車を命じることや独占禁止法の適用除外は困難」としつつも、「複数の事業者が共同で減車を進めることについて、供給過剰対策としての調和を図りつつ、その自主的、協調的なとりくみが推進されるスキーム(しくみ、枠組み)を導入すべき」と明記しています。 今回了承された答申案をもとに国交省では、来春の通常国会に関係法案を提出する準備に入っています。 今後は法制化にあたって、実効性あるものにするための闘いが必要です。 答申案のポイント 〈歩合制賃金のあり方〉 〈行政による事前チェックの強化〉 〈運賃制度のあり方〉 〈諸問題への総合的な対応〉 情勢厳しいが闘うチャンス国民春闘討論集会内需拡大への転換を
主催者あいさつで大黒代表幹事は「大企業が、派遣社員どころか正社員まで退職勧告するなど情勢は厳しいが、闘うチャンスとしての09春闘である」として「下請け企業にも影響を及ぼしている金融経済危機は、内需拡大への転換で09春闘を官民ともに発展させよう」とあいさつ。つづいて小田川事務局長が09春闘の重点課題として、(1)生活できる賃金、ベアの獲得、(2)働くルールの確立、雇用を守るたたかい、(3)社会保障の充実を求め、消費税引き上げ反対など国民共同のたたかい、(4)憲法改悪の策動をはね返し、守り、いかすたたかい、を提案しました。 埼玉大学相沢教授が「物価上昇、金融危機下での09春闘をどうたたかうか」とした講演を行い、新聞労連、航空労組連、全商連から特別報告がありました。 2日目の討論では、官民の代表者らがつぎつぎと、雇用とくらしを守り構造改革と対決姿勢を鮮明にする発言がありました。 タクシー事故は8件増の37件健康状態に起因する事故トラックも前年大きく上回る 国土交通省は、自動車運転者の健康状態に起因する事故等の発生状況をとりまとめました。 タクシーの事故は、前年より8件増の37件ですが、トラックも急増し、前年の19→32件となりました。 また、年齢別に見ると、51〜60歳が29人と最も多くなっています。 バス・トラックも含めた102件のうち、脳出血など脳血管疾患が30件、心筋梗塞など心臓疾患が29件となっています。深夜を含む不規則労働の場合は、脳や心臓の重大疾患が多いことが指摘されています。 とくにトラックの場合は、車両が大きいため、走行中に事故が起きれば、被害は甚大なものとなります。 規制緩和が、乗客や他車、自らの命を削ってでも走らなければならないほど運転者を追いつめている状況が明確になりました。
「労働者に原告適格なし」国側が主張を繰り返す東京地連国賠裁判
法廷では、70人の傍聴者と一緒に10月に急逝した原告の小谷地さん(日の丸自交労組)の遺影が見守るなか、弁護団長の宮川弁護士が小谷地さんの急逝による原告の変更・継承を報告、05年12月の提訴から3年間で24人の原告のうち4人が脳出血などで倒れている実態を述べて、規制緩和が原告らにいかに過酷な労働を強いてきたかを訴えました。 裁判は、組合側の控訴理由書や原告適格についての下山教授の意見書に対して、国側が改めて労働者には原告適格はない、規制緩和当時の運輸省の担当者や組合側の証人尋問は必要ないなどとした反論を提出したことを踏まえて、次回は組合側が再度反論し、2月10日に第3回口頭弁論をひらくことになりました。 裁判の前には、高裁前で宣伝行動を行い、ビラを配って規制緩和の実態を訴えました。 労働条件改善へ団結強めよう東北ブロック第10回総会新議長に本間昭氏(宮城)
【宮城】東北ブロック協議会の第10回総会が11月11日、山形・鶴岡ワシントンホテルで開催され、青森、秋田、山形、宮城、福島の各地連から27人が参加しました。 総会では、本間ブロック議長が、「この一年間の闘いで、空白だった秋田に自交総連の旗を立てることができた。また、規制緩和反対の闘いでも、緊急調整、特別監視地域の拡大、運転者登録制度の実施など、改善へ向けてのとりくみが始まった。劣悪な労働条件の改善へ向け、団結を強めがんばろう」と強調しました。 新三役には、議長に本間昭(宮城)、副議長に吉泉秀一(山形)、沼倉喜久雄(福島)、事務局長に石垣敦(宮城)の各氏が選出されました。
埼玉・ダイヤモンド交通労組 一方的足切り引き上げは無効さいたま地裁川越支部会社に差額賃金支払い命じる 埼玉地連ダイヤモンド交通労組は、会社が足切り額を一方的に引き上げてきた問題で9月1日にさいたま地裁川越支部で勝利判決をかちとりました。 同社では、足切り額40万円以上55%、未満45%とする労働協約が04年11月に締結されましたが、会社は06年12月から足切り額を45万円に引き上げると通告して、組合の合意もないのに一方的に強行してきました。会社は、04年協定は暫定的な協定で将来足切り額を45万円に引き上げる趣旨が含まれていたなどと主張していました。 足切り額引き上げが強行されたのは運賃改定申請が出されていた時期で、その点でも不当な賃下げでした。 判決は、04年協定の交渉時に会社が足切り額45万円を提案し、当初の協定案には新賃金の合意が整わないときには会社案を実施するとの案文があったことは認めましたが、組合側がそれでは組合員の合意が得られないとして削除を要求し、その文言が削除されたという事実を認定、「話し合いにより敢えて削られていた…内容については、合意が成立していない」と明確な判断を示し、足切り額40万円で計算した賃金との差額を支払うよう会社に命じています。 組織拡大へビラ配布県労連の仲間の応援受け宣伝長崎地連
【長崎】長崎地連は11月25日、県労連が実施する11月・12月の「組織拡大月間」での「みんなで応援・いっせい宣伝」にあわせ、宣伝行動を行いました。 長崎市内3か所のオートガススタンド(給油所)でタクシー労働者へビラ配布を行い、自交総連から参加の3人をはじめ、県国公(全労働・3)、民医労2、建交労1、自治労連2、県一般労組2の13人で、350枚を配布すると、受け取って熱心に読んでいる人、「ご苦労さん」と声をかけてくれる人がいました。 2006年2月・3月に春闘共闘で同じ時間に同じ3か所で配りましたが、そのときと比べると給油に来る車が減ったように感じました。お客が減り走行距離が伸びていないのだと思いました。 われら自交総連 3万人めざして(10)要求実現へ全労連の拡大・強化を統一行動などでナショナルセンターの役割重要
私たちが加盟している全労連(全国労働組合総連合)は89年11月、全国のすべてのたたかう労働者・労働組合の共同の力によって結成されました。 自交総連は、日本の労働組合のなかで、もっとも早くたたかうナショナルセンターの確立を訴えた組織であり、結成準備段階や結成後も中核的な役割を担ってきました。 全国的な行動の統一や政府、経営者団体などを相手にする場合には産業・地域ごとの労働組合が全国的に結集したナショナルセンターの役割が欠かせません。 大幅賃上げで不況の国民的打開を、消費税廃止、年金改悪反対、規制緩和ノーなど自交労働者の切実な願いの実現は、全労連の拡大・強化と共同の拡大によって、大きな展望がひらけます。1989年の連合・全労連という労働戦線再編後、初めて、中央労働委員会の委員に全労連からの推薦者が任命されるなど、全労連の運動と組織は国も無視できなくなっています。 私たちの力で、全労連を拡大・強化していくことは、労働者の要求を実現する闘いを前進させる力となるとともに、多くの国民と協力し、真の政治革新・平和と民主主義を確立する闘いにも貢献できます。 すべての組合が地域労連、地方労連に結集して奮闘していくことが大切です。 全労連が掲げている『労働組合の初歩的で基本的な原則』 (1)資本からの独立 (2)政党からの独立 (3)一致する要求での行動の統一
【奈良】三重県亀山市にある亀山交通で働く仲間は9月25日、亀山交通労組(廣田好夫委員長、4人)を結成、自交総連に加盟しました。 三重近鉄タクシー鈴鹿支部による宣伝行動中に会社への不満の聞き取り調査を行っていたところ、廣田さんの懲戒処分問題が持ち上がり、会社からの懲戒処分や担当車の変更への不安、労働条件改善への期待などが高まり、今回の結成、加盟となりました。 |