4月22日に統一行動展開自交総連 自交総連は「09春闘の当面する対策について」(闘争指令1号・3月6日付)に基づき1000人の組合員と400台のタクシーが結集した「3・5中央行動」を成功させ、各地方の単組・支部でも具体的なとりくみを実施してきました。 回答指定日の翌日(3月18日=自交総連第2次統一行動)には時間内外の報告集会などをひらき、団体交渉の内容を説明、その評価と以後のとりくみ方針を報告し討議、今後の闘争方針を確認しました。 状態悪化を許さない構えで 当面の行動で重視する“すべての職場組織が要求提出を”の課題は、現在集約中ですが、宮城では12組合中9組合、埼玉では20組合中11組合が提出しています。 今春闘では、“これ以上の状態悪化は許さない、みんなに賃上げを”の構えを基本に、賃上げと一職場一重点要求獲得の徹底追求をはかることが重要です。春闘の出発は要求提出からです。今からでも遅くはありません。職場のみんなの要求を堂々と提出することが大切です。 カンパ4月20日までに集約 また、4月22日には、全労連の統一行動日に合わせ、自交総連第3次統一行動を行い、『春闘要求実現と企業の社会的責任を問う一日行動』として全国的なとりくみを展開します。闘争形態については、ストライキ、決起集会・デモなど要求闘争の進展状況に見合った具体的設定を各地連(本)毎に行うことを要請します。 また、全労連が提起している「緊急雇用闘争支援・ワンコインカンパ運動」については、自交総連の集約は4月20日までとし、可能な限り各地連(本)での一括取り扱いを行ったうえで、中央本部へ送金することを要請します。 対話、宣伝で加入呼びかけ 組織強化拡大については、強化拡大月間に、組織内未加入者への対話と加入呼びかけ、地域単位による宣伝、職場訪問などに集中してとりくむことを呼びかけるとともに、重点対象地域である東北ブロックについて、4月15〜24日の日程で、本部専従役員を派遣して組織拡大キャラバン行動にとりくみます。 労使協同での政策問題のとりくみを
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全タク連に申し入れを行う自交総連の代表(写真右側)=3月11日、東京・自動車会館 |
自交総連は3月11日、飯沼委員長ら6人が参加して全タク連と懇談しました。富田会長、三浦副会長、金子労務委員長ら10人が対応しました。
減車など政策問題については、「要請の内容はほとんど労使共通する問題だ」(三浦氏)との立場で、富田会長が「労働条件の改善のためには供給過剰を直すしかない。減車と同一運賃が必要だ。(行政による)需給調整はできないが、(事業者が)協調して自主減車できるように、がんばっていかなければならない。減車すれば労働条件がよくなる。乗務員さんが宝だから、そうなるようにがんばっている。協力してやっていきたい」と強調しました。
春闘要求については「2〜3年はみんなで耐えなければならない」(富田会長)と厳しさを指摘していましたが、「少しでもよくするよう、(労使で)話をしながらやっていきたい」(金子氏)としました。
MKタクシーの1万人採用計画については「札幌では裁判を起こしているように、事業者としても、黙っていられないということだ」(金子氏)との見解が示されました。
東北ブロック幹事会のようす=3月10〜11日、秋田・グランティア秋田 |
【宮城】東北ブロックの第1回幹事会が3月10日から11日にかけて、秋田・グランティア秋田で開催され、5県の代表14人が参加しました。
同時に、昨年結成した秋田・勝平労組との合同の学習会、交流会も行い、17人が参加しました。
幹事会では、各地連の09春闘のとりくみが報告され、ブロックの共同のとりくみについて討議しました。
共同のとりくみでは、(1)4月の宣伝行動の成功をめざす、(2)5〜6月にかけて東北運輸局との交渉を行う、(3)7月21日から22日にかけて秋田市で東北ブロック幹部学校を開催する、(4)ブロック機関紙を継続発行する、(5)ブロックのオルグ機能の強化――などについて話しあいました。
討論の中で、各地とも昨年秋以降、営収の落ち込みが激しく、労基法や道運法違反の問題が多くなっている実態が紹介されました。
また、勝平タクシーでは、社長が「今後法に触れることはしない」ことを表明するなど、闘いの中で前進していることが報告されました。
各地の教訓を学ぶ参加者=3月15〜16日、福岡・冷泉閣ホテル |
九州ブロックは3月15〜16日、福岡市で09春闘学習会をひらき、福岡・佐賀・長崎・大分・鹿児島から45人が参加しました。
本部の菊池書記次長がタク活性化法などについて講演、緒方事務局長が春闘の闘いかたなど問題提起を行い、2日間にわたって討論しました。
急激な営収の落ち込みが各地から報告された他、幹部の後継者難や倒産のおそれ、自主経営の悩みなど全員が率直に発言するなか、「宣伝で労働相談があった、定期的にやりたい」「まだ組合に入らなくても嘱託者に協力が広がりカンパももらった」など教訓となる経験も出されて、お互いに大いに参考になりました。
16日には九州運輸局と交渉、実情を訴える声に局側は「車が多すぎることは明らか」「通達で増車はかなり止まった。新法で減車をめざす。みなさんの声が大きくて本省も動いた」との見解を示しました。
08年のタクシー死亡事故は49件と前年より16件増加――08年の交通事故統計を警察庁がまとめました。タクシーの事故件数は昨年より318件少ない2万2438件となりましたが、死亡事故は前年よりも16件増の49件となりました。
死亡事故は東京で10件と前年の7件に対し3件の増加。千葉、神奈川でも、昨年0件であったのが、今年は3(千葉)、4(神奈川)件となりました。
また、全事故は、全体で減少してはいるものの、東京では昨年より627件増の6672件、埼玉は64件増の628件と大きく増加しているところもあります。
タクシーの交通事故は昨年に続き減少したものの、91年の1万6054件と比べるとまだまだ高止まりな傾向となっています。
国土交通省と交渉する交運共闘の代表=3月13日、国交省内 |
交運共闘からは佐藤議長、今村副議長、菊池事務局長ほか8人が参加、国土交通省からは長瀬総合政策局・政策企画官ほか6人が対応しました。
交渉の冒頭で佐藤議長は「世界的な不況による急速な景気悪化が交通運輸機関の需要の落ち込みとなっている。各交通運輸分野で行われた規制緩和で、産業自体が疲弊しているところに需要の低下は深刻であり、安心・安全・利便性を担保とする労働者の労働条件悪化となっている。交通運輸の規制緩和の弊害が各所に現れている。その反省に立って今後の政策を推進することを要請する」と請願主旨について説明しました。
その後、個別分野の要請について各担当官から回答があり、回答に対して意見が出され、約1時間に及ぶ交渉は終了しました。
中央委員会であいさつする丹沢委員長=3月11日、山梨・甲府市勤労者福祉センター |
丹沢委員長は、あいさつで「急激な営収の落ち込みは、タクシー労働者の生活を危機的な状況にしている」として「企業は労働者の生活を守る義務がある。春闘では各経営者に、その責任を果たさせるために、職場の要求をもとにたたかおう」と参加者に訴えました。
委員長あいさつ後、本部から出席した池田書記次長が、情勢報告も含め講演を行い、五十嵐財政部長から財政中間報告、栗原書記長から09春闘方針案と地連の具体的要求事項の提案を行いました。
質疑では、防犯対策の強化、運転代行業者による白タク行為の根絶など切実な要望が出されました。質疑後、春闘方針は満場一致で承認され、「団結ガンバロー」で締めくくり、中央委員会は閉会しました。
酒酔い運転やひき逃げなどの悪質・危険な運転者に対する運転免許欠格期間の引上げ、飲酒運転に対する罰則強化などを柱とする道路交通法施行令の改正が1月27日、閣議決定され、本年6月1日から施行されます。
改正法では、自動車等の運転により人を死傷させ、又は、建造物を損壊させる行為で故意によるもの、危険運転致死傷罪にあたる行為などをしたことを理由として免許の拒否又は取り消しなどをした場合の欠格期間が3年から10年を超えない範囲内(現行では最大欠格期間は5年)で指定されることになります。
また、酒気帯び運転に付する基礎点数については、呼気中アルコール濃度0・25r/1以上の場合が13点から25点に、0・25r/1未満の場合が6点から13点に引き上げられます。
この他、高齢運転者対策の推進として、認知機能が低下した場合に行われやすい違反行為として、信号無視、通行区分違反等を定め、認知機能検査を実施すること、医療機関が当該傷病者について必要な緊急の往診を行う医師を傷病者の居宅まで搬送するために使用する自動車を緊急自動車として追加することなども施行されます。(緊急自動車については4月1日より施行)
【北海道】札幌市議会は2月25日、全会一致で「タクシー事業規制緩和策の抜本的見直しを求める意見書」を採択、首相、国交相らに提出しました。
札幌ではMKタクシーが低額運賃で4月開業めざして進出を予定、増車と運賃競争が持ち込まれることから、ハイヤー協会が許可差し止めを求める訴訟を起こしています。
意見書は、規制緩和で供給過剰が深刻化、乗務員の賃金の劣悪化と事故の急増が引き起こされたと指摘、次のことを求めています。
1 タクシー輸送の安心・安全確保のため、地域ごとの参入や増車の基準を厳格化できるようにし、供給過剰状態を早急に解消すること。
2 過度な運賃競争を解消し、同一地域・同一運賃制度を含め適正な運賃制度を確立すること。
3 企業経営上のリスクを運転者に転嫁するリース制を禁止すること。
4 労働者保護及び安全運行規定に違反する事業者に対し、強制減車や営業許可取消しなど厳しい行政処分を検討すること。
5 福祉・介護タクシー、過疎地の乗合タクシーなどに助成措置を講じ、需要を拡大すること。
新加盟のなかま | (760)千葉・君津タクシー新労組 |
民主主義な運営めざす |
【千葉】君津市にある君津タクシーに働く仲間は1月18日、君津タクシー新労組(木村正史委員長、30人)を結成し、自交総連に加盟しました。
同社には別労組がありますが、組合民主主義を無視した運営が行われ、会社との交渉や金銭面で不明朗な点があり、組合員が質したところ、逆に除名措置にされたことから、まともな組合をつくろうと新労組を結成したものです。