90年以来の組織純増1年間の新加盟組合産別組織の強さを実感20年ぶり増加
組合員数は、高齢化、非正規化の進行など既存組合での構造的減少により、90年(3万9640人)以来、新加盟を加えても差し引き減少が続いていましたが、20年ぶりに純増に転じたことは画期的なことであるといえます。 自交総連がかかげる3万人の組織回復からすればまだわずかですが、未組織宣伝行動の成果が現れているものと思われます。 加盟の理由 加盟の理由では、「労働条件の改善」が最も多くなっています。大幅賃下げや一時金カット、廃止などが会社提案されたため、組合が必要となったものです。 次に多いのが「産別結集の必要性」や「解雇撤回」で、現在の上部組織の力不足や、個人では会社に対応できないなどの理由があります。 加盟の形態 加盟の形態では、未組織の組織化が最も多くなっています。また、組合がなければ労働条件の悪化は必至として自交総連への結集が必要(北海道・三和交通清田労組)として加盟しています。 共闘組合へ加盟を呼びかけ 特徴的なのは、東京地連では、今まで共闘組合として活動していた組織への正式加盟を呼びかける運動を展開し、大幅な組織拡大へとつなげることに成功しています。また、この1年間では自動車教習所の加盟(東京・上北沢自動車学校労組、鹿児島・谷山中央自動車学校労組、宮城・多賀城北日本自動車学院労組)も多く、谷山中央自動車学校労組では、会社から不当な自宅待機や勝手な退職金制度の変更などを受けたため、県労連に相談し、その後鹿児島自交一般に加盟し、自宅待機の解除が行われ、その後賛同する仲間とともに労働組合の結成となりました。 こうしたところでは、自交総連の威力、仲間の団結のすばらしさを実感し、組合員の増加をめざし奮闘しています。 地域協議会にむけ東京で設立準備会実効ある減車へ積極的イニシアチブを 協議会立ち上げ作業の手順として、運輸局やタクシー協会を中心に「設立準備会」を設け、メンバー選び、設置要綱の原案づくり、運輸局による「適正台数」算出などを事前に用意するよう求め、要綱のモデルも提示しています。 また、自交総連では国交省のタクシー活性化法に関するパブリックコメント募集に対して、(1)需要量が年々減少していることを反映するために、地方運輸局長が協議会に提示する適正と考えられる車両数の算出に当たっては、需要量は直近の数字を用いて実態を反映する。実車率・実働率については効率的な輸送に資するに足る適正な数値を採用するものとする。(2)国の援助努力義務を基本方針でも明確とするため、必要な資金の確保、融通またはそのあっせんその他の援助に努めることとし、それに必要な措置をとることなどを中心とした意見書を提出しました。 今後は、自交総連の代表が参加し、実効ある減車にむけて積極的なイニシアチブをとることが求められます。 組織内で減車台数を意思統一 東京では、地域協議会にむけた設立準備会もすでに9月14日、24日の2回開催され、東京地連からは鈴木書記長が構成員として参加。協議会は、10月以降、月1回のペースで開催し、来年早々には地域計画を作成する予定です。 また、こうしたうごきにあわせ東京地連は3回の「拡大交通政策委員会」を開催。(1)減車台数の意思統一。(2)附帯決議で指摘されているバランスのとれた固定給と歩合給のあり方など、協議会で議論される課題に対応するため、組織内の意思統一をすすめています。 減車措置可能にする運動の強化を決起集会、デモに100人参加宮城地連
冒頭、本間委員長は「減車措置を可能にする法の実効性を担保するため、運動を強化していこう」とあいさつ。各単組や争議団の決意表明では、それぞれ減車の必要性や思いを強調、満場の拍手がわきました。
集会後のデモ行進では、「東北運輸局は減車指導を強化しろ」「キュットや北日本の不当解雇を撤回しろ」など、全員で力強く訴えながら運輸局の周りを行進、そのようすは地元メディアが大きく報道しました。 今回の集会には、自交総連本部他、タクシー協会・佐々木会長からメッセージが寄せられ、減車を含む協力共同の呼びかけに、参加者らはいっそう励まされたようすでした。 経営者も全体を考えるべき 集会に参加した仙都労組神田さんは、「減車も大事だが、同一地域、同一運賃の原則も大事。経営者も、自分のもうけだけを考えず、全体のことを考えるべき」と意見を主張。秋保交通労組の松浦さんは、「多くのマスコミが入り、我々の声が広がったと実感している。これから、もっと声をあげていく必要がある」と語りました。集会などへの参加は初めてとなった北日本自教労組の渡邊さんは「自交総連の結束の固さに驚いた」と感想を述べました。 労働関係法違反率は88%労働局・運輸局連携での違反摘発が必要08年事業場監督結果 タクシー(ハイヤー含む)の場合、667か所を監督して、労働関係法違反が588、改善基準告示違反が370か所から見つかりました。違反率は88%と55%です。ほとんどの事業場で違反が常態化しているという実態は毎年変っていません。 監督に入りさえすれば違反が見つかるわけですから、どれだけ多くの事業場に入るかが問題となりますが、タクシー会社は全国で1万2844社(08年3月末)。667か所ではあまりに少なすぎます。タクシー活性化法が施行され、最賃法違反等も道運法で行政処分されることになることから、労基署・労働局と運輸局がいっそう連携を密にして違反を摘発していくことが求められます。
組織拡大目標は150人山口第46回大会
下川委員の大会成立報告で始まり、来賓に県労連議長・日本共産党下関支部長の2人を迎え、力強いあいさつを受けました。 坂本委員長あいさつ、戸倉書記長の総括と運動方針・決算予算の提案がありましたが、山口地連の最大課題である組織の拡大は遅々として進んでおらず、目標を150人と定めています。 タク新法生かし生活守ろう神奈川第55回大会
【神奈川】神奈川地本は9月24日、第55回定期大会をひらきました。 中野委員長は、生活保護以下のタクシー労働者が増えているが、タクシー新法も生かして、生活を守っていこうと訴えました。「組織拡大 まずは自分の組織から」「労働組合を強化し、悪徳経営者と対決しよう」などのスローガンの新年度方針を決めました。 委員長=中野清▽福委員長=石村和夫、三枝木裕美(新)▽書記長=大滝信一▽書記次長=市野隆(新)
【宮城】多賀城市にある多賀城北日本自動車学院で働くなかまは9月8日、多賀城北日本自動車学院労組(渡邊明範委員長、3人)を結成、自交総連に加盟しました。 会社より解雇通知がなされ、「業務上やむを得ない事由」というなんとも抽象的なもので、「不当な解雇は納得できない」と、自交総連に相談、そして自動車教習所の組合を作り、解雇撤回の闘いに立ち上がりました。 |