自交労働者No.755、2010年5月1日

57組合1161人がストライキに突入

大幅減車実現へ全国で統一行動

新聞・テレビも取り上げ注目される

指名ストを行い、運輸支局敷地内で集会を実施=埼玉
指名ストを行い、運輸支局敷地内で集会を実施=埼玉
 自交総連は4月14日、減車を求める全国統一行動を実施、9地方で57組合1161人630台が1〜24時間のストライキに決起しました。

 また当日は、スト以外の行動も行われ、決起集会、宣伝行動、局交渉なども行われ、合計で3113人、1497台が減車をアピールし、各地の新聞・テレビなどでも取り上げられ、タクシー減車が焦点となっていることが注目されました。

国交省を取り囲む1000台のタクシーと1000人の組合員=東京 三和支部のストライキ決起集会=神奈川
国交省を取り囲む1000台のタクシーと1000人の組合員=東京 三和支部のストライキ決起集会=神奈川


減車の確実な実行で安心・安全を守れ!!

すべての事業者は地域計画を実施せよ

スト、集会、デモなど各地で決起

4・14スト

120人が減車求め集会

決起集会に参加したタクシー車両=宮城
決起集会に参加したタクシー車両=宮城
 【宮城】宮城地連は、4・14全国統一ストにむけ、4月1日に8組合が会社に対しスト通告を行いました。その後9日に仙台市タクシー協議会で地域計画が決定したことをうけ、執行委員会でスト延期を決定しました。

 当日は、出番者による「大幅減車を求める決起集会」を開催し、印刷会館に120人が結集しました。

 本間委員長は、「規制緩和で仙台は全国で最もタクシー台数が増え、労働条件も悪化した。減車を確実にすすめよう」と訴えました。

 引き続き石垣書記長がタクシー協議会の経過を報告し、「今後、各職場でどれだけ特定事業計画に減車を盛り込ませることができるかがカギ」と強調しました。

車両と人で国交省に請願

国交省前でシュプレヒコール=東京
国交省前でシュプレヒコール=東京
 【東京】東京地連は「自交産業で働く労働者の貧困化にストップをかけ、安心・安全なタクシーの実現」をスローガンに自交総連全国ストライキにあわせ、国土交通省への請願行動を実施しました。

 行動では「眠る時間と生活できる賃金を」「適正減車で安心・安全」と書かれたボディーステッカーを貼付した1000両のタクシー車両と、1000人の組合員が「事業計画で申請された減車が確実に行われるように」「需要に見合った適正な車両数となるような対策を」など、減・休車の確実な実現と労働条件改善を求める個人請願書を提出しました。

 参加した日本交通労組の後藤富治さんは「東京では、すでに5000台ぐらい減車されているが、まだまだ車が多いので、今日のこの行動で、国がもっと、減車に踏み込んだ政策をとるよう願っている」と話していました。

計画実行へ怒りのデモ行進

出発集会に参加するタクシー車両=石川
出発集会に参加するタクシー車両=石川
 【石川】石川地連は金沢市内で3組合10台のタクシーが参加するタクシーデモを行いました。香林坊中央公園前で12時から行われた出発集会には34人が参加し、横断幕を掲げて「食える賃金と眠る時間を」「すべての事業者は地域計画を実施せよ」と訴えました。

 色とりどりの風船やボディーステッカーをつけて武蔵が辻までの繁華街を行進するタクシーに、クラクションで合図する仲間もあり、沿道の注目を集めました。また、当日の行動は、「地域計画の実行を求める怒りのデモ行進」としてテレビや新聞でも報道されました。

大幅減車を市民にアピール

タクシー協会前で横断幕を掲げシュプレヒコール=大阪
タクシー協会前で横断幕を掲げシュプレヒコール=大阪
 【大阪】大阪地連は大幅減車を求め大阪タクシー協会前での宣伝行動にとりくみ、100人のなかまが市民にむけて「労働者の生存権」が脅かされている実態をビラで告発し、弁士がマイクで「大タ協は大幅減車に向け率先した行動を」などとアピールしました。

 大タ協前での宣伝行動で大阪地連の岡田委員長は、「大幅減車を確実に進めるためには自主的減車を待つのではなく、大タ協がイニシアチブをとって、各事業者に指導する必要がある」と述べ、市民に運動への理解と協力を訴えました。

 午後から大阪市との交渉にもとりくみ、タクシー問題は都市交通問題と位置づけ協議できる部局の設置と、バリアフリーのトイレの設置などを求めました。

タクシー30台でパレード

決起集会でプラカードを掲げ減車をアピール=福岡
決起集会でプラカードを掲げ減車をアピール=福岡
 【福岡】自交総連福岡地連は、8労組4支部が2時間のストを決行。その他の単組では、スト中座り込みや集会など行い総勢300人が参加しました。

 また福岡市博多区の冷泉公園での決起集会には70人が集まり、緒方副委員長から平均年収の落ち込みで、食べていけない、病院にも行けないタクシー労働者の実情が報告され、さらに「交通事故も依然と多く安心・安全の旅客輸送を守るためには減車しかない」と報告がありました。

 集会終了後は「多すぎるタクシーを減らせ」と横断幕が張られたタクシー30台が福岡市タクシー協会前までパレードを行いました。

減車と組合結成を訴える

2時間のストライキにとりくむ大和タクシー労組=鹿児島
2時間のストライキにとりくむ大和タクシー労組=鹿児島
 【鹿児島】鹿児島地連では大和タクシー労働組合の2時間、13台中5台のストライキと街頭宣伝行動を実施しました。

 大和労組は12時から14時までの時限ストを決行し、職場に組合員15人を集め、栗脇執行委員長が現状報告や減車の意義を訴え決起集会を行いました。

 また、鶴丸労組を中心とした部隊は、港や駅頭のタクシープールに宣伝カーを用い、鹿児島市における減車の必要性や最賃・労働者の権利を書いたビラを配布し、減車と組合結成の必要性を宣伝しました。事前に鹿児島市の事業主42社に対しては減車を促す要請書も郵送し、地元の新聞やテレビでも放送され大きくアピールすることができました。


職場の力作待ってます

第34回機関紙コンクール

 第34回機関紙コンクールの募集をはじめます。なお、「写真コンテスト」は隔年開催となりましたので、今年はありません。今後の機関紙活動の参考にもなりますので、ぜひ職場の力作をご応募ください。

 部門=A、単組、支部機関紙・職場新聞▽B、地連・地本機関紙▽C、ビラ・速報▽D、ポスター、かべしんぶん等宣伝物。

 対象=いずれも今年1月から6月の間に発行したもの。部門A、Bは原則、連続3回をもって1紙とします。

 応募=「応募用紙」に必要事項を記入のうえ、機関紙等に添付して応募してください。採点の際、日常的な発行状況、本部への送付状況が加点されます。

 締切=2010年6月末日。

 発表=『自交労働者』9月1日付予定。

 賞品=特選3万円、入選2万円、佳作1万円、努力賞5000円(原則として、各部門ごとに1点づつ)。