大震災の影響顕著に安全運転実態調査結果まとまる 今年の安全運転実態調査の結果がまとまりました。 【解説】今年の調査では、3月11日の東日本大震災の影響が顕著に現れて、例年とは異なった傾向です。 被災地の仙台では、損害保険会社の調査や報道等で昼間は貸切でフル稼働しているため、運送収入は通常営業で前年比5割、テスト車で4割も急増しました。 一方、東京では、計画停電、自粛ムードで、運送収入は前年比1割程度の激減となりました。神奈川も減少となっています。 大阪は若干の増加、福岡はテスト車が減少、通常営業は増収となっています。 各地の運送収入を、テスト車と通常営業で比較すると、通常営業の方が18〜4%多くなっています。この分は、残業をしたり、休憩時間を縮めたりして稼いでいるということです。 最も差が大きかった福岡では、テスト車と通常営業の差が2割近くの3897円あり、12乗務なら4・7万円の差になります。無理しても稼がざるを得ず、定時では食えない実態が明らかです。 【言葉】 自交総連が79年以来実施。テスト車は労働時間(隔日勤務で実働16時間標準)を守って安全運転で稼働、通常営業は同時期の営業所平均です。両者を比較することで、通常営業がどの程度加重になっているかがわかります。 タクシー会社を最賃違反で告発減車非協力事業者に対し実施福岡地連
【福岡】地域計画に盛り込まれた確実な減車の実行を追求していた福岡地連は、賃金明細書などをもとに最低賃金法違反でタクシー会社2社を告発しました。
福岡地連は、福岡の都市圏での減車が進まないことに抗議し、今年1月から交通労連など他団体との共同で最賃法違反の告発準備を進めてきました。 当初は告発対象に12社をリストアップしていましたが、告発を準備するなかで、大手事業者が「特定事業計画に盛り込まれた減車を確実に実行する」「未払い賃金を支払う」ことを確認するなど、運動は減車の進展にむけ一定の成果を収めてきました。今回の告発はこうした状況にもかかわらず、減車に協力しない事業者に対して実施されたものです。 福岡地連では、「半年近くかかったが成果はあった。大手も減車を表明し、あちらがしないからこちらもしないという理屈はもう成り立たない。確実な減車実行にむけた要請活動を強化していく」と強調し、減車に非協力的な事業者に対しては最賃違反での再告発も予定するとしています。 減車による増収効果現る特定事業計画開始以降はプラスに転じる東京地区 タクシー活性化法にもとづく特定事業計画による減休車で、全国で2・4万台のタクシーが削減されることになっています(本紙6月1日付参照)。この減車による増収効果を検証します。 【解説】増収は、その他の要因にも影響されるので、地域によって差がありますが、東京特別区武三地区の営業収入の推移からは確実に効果が現れていることがわかります。 東京の法人タクシー台数は、08年の3・4万台がピークで、10年3月以降は特定事業計画による減車が大きく進み、2・8万台にまで減る計画です。 1日1車当たりの営業収入は、規制緩和以降は前年同月比マイナスで推移し、08年のリーマンショック以降は10%超の大幅減が続きました。 特定事業計画による減車が始まった10年3月以降、4月と7〜11年2月は、前年同月比プラスに転じました。大震災の影響で3、4月はマイナスとなったものの5月には回復しており、減車の効果ということができます。 具体的内容について学習自主経営交流会に17人東北ブロック
第1回目となる今回の交流会では、本部の今村書記長を招き、決算書の見かたについて学習しました。 参加各社の経営概況表を見ながら、決算書の具体的な内容について、普段の悩みなども出し合い、学習を深めました。 各社とも、営収が低下する中、会社のやりくりには共通の問題が多くあり、参加者は真剣に聞いていました。 2日目は、山形のハイヤーセンター、余目、宮城の秋保交通、秋田の横手タクシーからそれぞれ自主経営として、今、抱えている問題が報告され、対策について、いろいろ意見が出されました。 自主経営会社でも、最賃問題が発生しており、集団的議論と学習を強める中で、克服していく必要について確認されました。 来年以降も継続して開催することにしました。 経営者に申し入れ、車両を被災地へ宮城・平和タクシーへ提供東京・高砂自動車労組
このとりくみは、国交省の「5・13通達」を受け、首都圏や近畿地方を中心に各経営者が、被災地へタクシー車両を支援しようと始まりました。 これを受けて高砂自動車労組の仲間も、経営者に申し入れを行い、その結果、車両1台が経営者より提供されたために、柿沼委員長らが現地へ車両を運びました。 神奈川・京都でも車両提供 神奈川地本でも6月8日に被災地にむけて一般車両の提供を行い、宮城地連の石垣書記長に引き渡されました。 また、自交総連のホームページを見て、宮城で営業車を探していることを知った京都在住の苗村さんから、京都で、個タクを営んでいた叔父さんの車両を被災地で役立たせて欲しいと宮城地連に連絡があり、6月4日に佐々木さんたちが京都に行き、平和タクシーへの車両提供を受けました。
タクシーどげんかせんといかん青年部学習会に20人東京地連
講師として、自交総連本部の今村書記長を招き「タクシーどげんかせんといかん」と題し、みんなでタクシーを考えることをテーマに学習、討論をしました。 今村書記長は、タクシー運転免許構想の重要性や適正なタクシー台数の計算方法などの解説や、青年活動家が組合運動のけん引役を果たす必要性にも言及しました。 2日目は体験学習として、ベーコンづくりに挑戦、最後にバーベキューで交流を深めました。 どんな困難でも労働者の闘いで解決できる今回より3回にわけて、6月7日に東京・全労連会館で行われたタクシー政策研究集会での今村書記長の問題提起(要旨)を紹介します。第1回目は、改正道路運送法成立後の主たる闘争の経緯と動向です。 組織の総力をあげ行動展開
「『増車されたら共倒れ』霞ヶ関に1000台4000人/タクシー、不況下の規制緩和に抗議」――朝日新聞夕刊1面トップで報道された99年の2・8中央行動、2000年春の道路運送法改正法案の国会提出に抗議する3・7全国いっせいストライキを始め、タクシー破壊法反対闘争は、組織の総力をあげた全国的統一行動として展開された。 規制緩和実施(02年2月)後に生じた増車と運賃値下げ、ルールなき競争の激化は、過酷な労働実態への転落と貧困・格差の拡大、崩れる安心・安全の現実を浮き彫りにし、規制緩和失敗の実態を告発し、必要な規制強化を求める自交総連の運動は、テレビ、新聞各紙で何度も取り上げられるようになった。 規制緩和から規制強化へ 05年10月、具体的な対策を講じる必要に迫られた政府・国土交通省は、問題解決をはかる方策のあり方を検討する交通政策審議会「タクシーサービスの将来ビジョン小委員会」の設置を行った。 この小委員会には、今村書記長が国土交通大臣の任命を受け、専門委員として審議に参加している。それは、これまでの各種審議会における労働者側委員連合独占のカベを打ち破る貴重な運動の到達点でもあった。 交政審タクシー小委員会は06年7月、「総合生活移動産業への転換をめざして」と題する報告を取りまとめ、運転者全体の質の確保・向上が重要であるとして、運転者登録制度の指定地域拡大を提起する内容を盛り込んだ。 08年12月には、交政審ワーキンググループ答申「タクシー事業を巡る諸問題への対策について」が取りまとめられ、「複数の事業者が共同で減車を進めることについて、自主的、強調的なとりくみが推進するスキームを導入すべき」との提言を行い、09年春の通常国会に提出されたタクシー適正化・活性化特別措置法案が、6月19日の参議院本会議において与野党共同修正の上、全会一致で可決・成立し、同年10月に施行された。 こうした情勢変化のもとで、自交総連は、規制緩和後7年半余の闘いの到達点をふまえ、規制緩和政策から必要な規制強化への転換、タクシー運転免許の実現をめざす運動前進にむけ全力あげてきた。 コンクールの応募まだ受け付けます第35回機関紙コンクールと写真コンテストの応募締め切りは6月末までしたが、審査日(7月20日)直前まで受け付けます。 みなさんからのたくさんの応募をお待ちしています。 【機関紙】部門=A単組機関紙、B地連機関紙、Cビラ・速報、D壁新聞、パンフなど▽対象=今年1月〜6月に発行したもの、機関紙は連続3回以上▽応募=応募用紙に必要事項を記入して添付▽注意=日常的な発行、本部への送付状況も審査の対象です。 応募作品以外にも、ぜひ普段から送ってください。 【写真】部門=組合運動の部、一般の部▽対象=組合員が一昨年7月以降に撮影したもの▽応募=下の応募用紙と別紙に写真説明を記入して添付してください。 【共通】締切=6月末日▽審査=7月中▽発表=本紙9月1日付▽賞品=各部門ごとに、特選3万円、入選2万円、佳作1万円、努力賞5000円。 |