次年度方針にむけ活発な議論東京地連第54回夏季研究集会
【東京】東京地連は7月12日と13日の両日、きぬ川ホテル三日月で第54回夏季研究集会を開催。47組合192人が参加した集会では、2011年春闘と2010年度全体の総括、次年度の新しい方針にむけて活発な論議がなされました。 飯沼委員長は主催者あいさつで「震災にともなう経済的影響も大きかった状況下で、今春闘がどうたたかわれ、どう解決したか。秋季年末闘争の総括も含めて活発な議論が必要」としたうえで、「消費税問題も含めて、こうした問題を国民全体で受け止め運動を構築しなければならない。その先頭に立つのが労働組合」と参加者に檄をとばしました。 2011年春闘総括案と次年度方針の骨子を提案した鈴木書記長は「この夏季研究集会と、その後の職場討議に基づいて次年度の運動方針をつくる。(1)2011年春闘の到達点。大震災発生をうけての緊急要求も含めての賃金労働条件改善。(2)政策闘争では、特定事業とあいまった減・休車をどう追求できたのか。(3)運動の課題、産別運動の重要性などについて補強・修正をお願いしたい」として活発な議論を呼びかけました。 全体会議終了後は12の分散会で課題ごとに討議され、2日目の全体会議は、分散会報告に続いて全体討論で6人が発言し、高砂労組の柿沼委員長は「被災地の状況は本当にひどかった。南部では被災地でのもちつきを計画している。引き続き支援をしていこう」と訴えました。 学習を実践に生かそう各地連の問題点など報告第12回東北ブロック幹部学校
【宮城】第12回東北ブロック幹部学校が7月12〜13日にかけて、岩手県新安比温泉で開催され、青森、秋田、山形、宮城、福島から32人が参加しました。 今年の幹部学校では、本部今村書記長が、「自交総連の今後の政策闘争」について講演。政策闘争の到達点を明らかにした上で、今後の方向性としてタクシー運転免許の法制化の重要性を強調。政策を考える上で、(1)安心・安全、(2)誇りと働きがい、(3)地域貢献がキーワードとなることを強調しました。 続いて、宮城地連の石垣書記長が、「東日本大震災に見たタクシーの役割と課題」について報告。 さらに、宮城地連の澤口教宣部長が「機関紙活動の意義ととりくみ」について講義しました。 2日目は、各地連の春闘のとりくみの報告や、問題点などについて活発な報告がなされました。 東北ブロックでは、8月に秋田地連の結成も予定されており、参加者は学習を実践に生かすよう決意を固めていました。 実話もとに寸劇で道交法学ぶ出演者の熱演に会場から拍手東京地連
【東京】東京地連道交法対策委員会は7月21日、台東区民会館で、全都道交法学習会を開催。31組合152人が参加しました。 学習会は第一部と第二部に分かれて行われ、第一部は寸劇から学ぶ「実戦道交法」と題して、実話をもとにした2話の寸劇を公演、寸劇の途中で参加者に質問を投げかけ、YES、NOの札で回答、模範解答を江東総合法律事務所・吉益弁護士がていねいに解説をしました。寸劇の役者は、道対委員を中心に幾度も練習を重ねて公演当日に至りました。出演者の熱演あり笑いありの演技に、会場は拍手喝采でした。 第二部は、「もし事故を起こしたら」というテーマで、五反田法律事務所・民部田弁護士が、事故直後の対応について、ポイントを説明しました。 学習会に参加した、km労組の大川原永善さん(48歳)は「初めて道交法学習会に参加しましたが、寸劇も面白かったし、場面の途中で弁護士さんが解説してくれて良く理解できました」と感想を話してくれました。 最賃の大幅引き上げは急務9都道府県では生活保護以下中央最低賃金審議会最低賃金引き上げの「目安」を決める中央最低賃金審議会(中賃)が7月27日に、一部を除き1〜4円という低額の引き上げ答申を出しましたが、事前に全労連では、大幅な引き上げを求めて行動にとりくみ、自交総連も7月19日に意見書を提出しました。 【解説】中賃審議の中では、使用者側委員が昨年の大幅アップへの「反省」から、今年は「節度ある目安を」と主張、据え置きをねらっていました。全タク連も13日の正副委員長会議で「供給過剰が解消に至っていないことや震災による需要減などを踏まえて慎重な審議を求めていくこと」を確認したと報じられています。 中賃審議では事務局から、以下の9都道府県で最低賃金が生活保護水準を下回っているとの資料が出されました▽北海道31円▽宮城8円▽埼玉9円▽東京16円▽神奈川23円▽京都1円▽大阪7円▽兵庫3円▽広島6円。 計算方法の違いで、全労連の計算では、ほとんどの地方の最賃が生活保護以下です。 目安答申では、生活保護との逆転がある神奈川18円▽東京16円▽北海道13円▽広島6円▽埼玉5円の他は、1〜4円というまったく不十分な低額の目安となりました。 実際に額が決まるのは、これからひらかれる地方最低賃金審議会ですから、今後は目安を超える大幅な引き上げを求めていく必要があります。 【意見書の主旨】 タクシー経営者は、最賃を引き上げれば経営が立ち行かないと主張しているが、規制緩和のもとで、タクシー台数を増やし続け、低賃金を作り出したのは経営者自身だ。賃金が低下することを承知の上で、タクシー台数を増やし、利益確保を競ってきた。自ら引き起こした事態のツケを労働者に転嫁することは認められない。 いまやタクシー運転者は半数以上が60歳以上。賃金低下で、働き盛りの労働者が家族を養うことができない産業になってしまった。このままでは、お客さんの安全も守ることができず、産業の未来もない。 タクシーを大幅に減車し、適正な台数にすれば生活できる賃金にできる。 最賃というルールの上で、低賃金によるコスト削減ではなく、サービス・利便の向上のために努力することこそが公正な競争だ。最賃を引き上げることで、経営者に公正な競争を促進することができる。 最賃の大幅引き上げは、サービス、安全性を高め、事業の未来を開くことにつながる。 被災地で役立ててほしい石巻病院にストレッチャー5台寄付高砂自動車労組
今回の寄付は、高砂自動車労組が石巻市の日本共産党震災・救援対策センターに申し出て、それを日本共産党の水沢冨士江市議が市立病院につなぎ実現しました。 寄付を行った高砂自動車で福祉車両運行担当を務めている片桐さんは、「会社でリフト付き福祉車両を購入すると、ストレッチャーが必ずついてきます。ふだんは使わないので、いい活用法があればと思っていました。被災地で役立てていただければと思い、組合として会社に提案し、了承を得ました」と話しています。 また、高砂自動車労組では、7月20〜22日まで営業所内で被災地支援のカンパ活動にとりくみ、7月30〜8月1日にはボランティアにも行きました。 もうひとつのタクシー確かな再生へ向けて
自交総連は、これまでの運動の到達点と情勢変化をふまえ、タクシー運転免許構想の達成に関わる「3つの基礎的条件」の実現を展望しつつ、今後の政策提言の検討とその具体化をはかる。 運転免許構想3つの基礎的条件 (1)地域公共交通機関としての役割を確実に果たし、タクシー運転者の誇りと働きがいの根幹を支えるに最も有効な方策であるタクシー運転免許の法制化をはかる。この制度は、限られた「運転者の数」を通じて実質的な需給調整効果をもたらすことができる。 (2)地域分権の確立を基礎に、利用者・住民、事業者、タクシー運転者の声が反映する官民合同の委員会を設け、タクシーサービスのあり方や適正な台数、運賃などの重要事項の決定権を与えるようなシステムの確立をはかる。 (3)タクシー運転者は、営業、生産と販売、集金を一手に担う自己完結的な労働を行っている。国家資格制度の導入(=タクシー運転免許の法制化)を前提に、働き方の選択権を保障するための仕組みを確立する。 最賃基礎に固定給部分の確立をタクシー輸送の安心・安全、運転者の労働条件の改善・向上及び事業の健全な発展をはかるため、地域実情に見合った台数制限と適正な運賃水準、同一地域同一運賃を確保するための諸施策を講じること。また、オール歩合給賃金の改善策では、最低賃金を基礎とした固定給部分の制度的確立をはかること。 タクシー運転免許法制化の実現「政府は、道路運送法にもとづく制度のあり方、運転者登録制度等のあり方について検討を加え、その結果にもとづいて必要な措置を講ずる」(タクシー活性化法、附則の3、4)等の趣旨をふまえ、検討の場を早急に設置するようにすること。また、国土交通省など関係機関は、タクシー運転免許法制化の提言を真摯に受け止め、その実現について検討すること。 地域に密着したタクシーの発展特定地域の協議会については、権威ある機関としての役割発揮と地域計画の具体的な推進をはかる機能をもつシステムとして、将来的にも継続・発展させるとともに、地方自治体は、地域交通政策を策定する際、タクシーを地域公共交通の不可欠な手段として位置付け、地域の実情に合ったタクシー政策を確立できるようにすること。 |