自交労働者No.784、2011年9月1日

秋田地連を結成

現状打開へ奮闘する

委員長に小川氏(勝平労組)

 8月18日、秋田県労連会議室において、秋田地連の結成大会が開催され、来賓含め16人が参加。綱領・規約、役員などを満場一致で決めました。

今後の活動の飛躍にむけて団結ガンバロウをする秋田地連の仲間と参加者=8月18日、秋田県労連会議室
今後の活動の飛躍にむけて団結ガンバロウをする秋田地連の仲間と参加者=8月18日、秋田県労連会議室
 【秋田】秋田県では、2008年4月に勝平労組が結成され、昨年6月には、よこてタクシー労組を結成。秋田市のタクシー業界では、一方的な賃下げや廃業、事故での本人負担の押し付けなど、会社側がやりたい放題の状態となっており、秋田県労連へ、個別の相談も相次いでいます。

 大会では、こうした現状を変えるため、行政やタクシー協会に対する働きかけを強めるとともに、個人が結集できるために、「ハイタク一般」を立ち上げ加入を呼びかけることも確認されました。

 また、出席者からは「未加盟の労働者が気軽に相談ができる体制をとってもらいたい」との意見が出され、フリーダイヤルを活用して相談窓口を設置することも決めました。

 結成大会には、本部から今村書記長も参加し、「すべての自交労働者の結集めざし、全力でがんばってほしい」と期待を表明しました。

 大会で選出された3役は、委員長=小川治康(勝平労組)▽副委員長=小原和夫(よこてタクシー労組)▽書記長=越後屋健一(秋田県地連)の各氏です。


自交総連への加盟呼びかける

神奈川、静岡、山梨で宣伝行動

関東ブロック

乗務員にビラを手渡す宣伝行動参加者=8月11日、甲府駅頭
乗務員にビラを手渡す宣伝行動参加者=8月11日、甲府駅頭
 【東京】関東ブロックは8月10日〜11日にかけ、神奈川、静岡、山梨の駅頭で宣伝行動を実施しました。各駅頭では、泊まりがけで参加した飯沼委員長をはじめ、各地連・地本のなかまと自交総連の運動を訴えるとともに加盟を呼びかけました。

 1日目は、神奈川県の川崎駅から未組織宣伝をスタート。関東ブロックと神奈川地本が用意したビラを、付け待ちしている乗務員に配り、飯沼委員長は「規制緩和を見直す法律が施行され、目標と定めた減・休車のとりくみを確実に履行させる運動がまだまだ必要である。なかまの労働条件改善のために自交総連とともにたたかおう」と駅に付け待ちしている乗務員に呼びかけました。その後、横浜駅で宣伝し静岡県に入りました。

会社に対し解雇撤回を訴える横断幕=石川タクシー富士宮労組
会社に対し解雇撤回を訴える横断幕=石川タクシー富士宮労組
 掛川駅で静岡地連のなかまと合流し、続いて浜松駅で宣伝を実施。付け待ちしている乗務員は「ビジネスタクシーを利用するお客さんが減った。減車も必要だが景気を良くしてもらいたい」と切実に話していました。

 2日目は、昨年営業所を閉鎖され裁判闘争をしている石川タクシー富士宮労組を訪問。カンパを手渡し激励しました。

 その後、甲府駅で山梨地連のなかまと宣伝を実施しました。


特選に『壁紙』

第35回機関紙コンクール結果

D部門

 自交総連は7月20日、第35回機関紙コンクール・写真コンテストの審査を行い、別掲の入賞作品を決めました。審査は亀井正樹(日本写真家協会会員)、菊池和彦(本部)、澤口敏夫(宮城)、池田忠司(東京)、庭和田裕之(大阪)の各氏が行いました。

審査員の講評

どんな形でも機関紙発行を

菊池さん
菊池さん
 本部・菊池和彦 応募がかなり少なかったのは残念だ。メディアが多様化し、ウソも含めた情報の洪水の中で、組合員をつなぎ、的確な情報を伝えるのに機関紙の役割は決して失われていない。職場の情報を伝えるために、ぜひ機関紙を見直して、どんな形でも発行するようにしてもらいたい。

 A部門で入賞に届かなかったのは『東都』(東京・東都労組)、『けいてき』(京都・京聯労組)、『団結の道』(東京・日の丸自交労組)などだ。それぞれ記事や企画などで優れた部分があったが、優れた記事でも見出しが悪いと読み飛ばされてしまう。よい企画もレイアウトが悪いと目に付かなくなる。総合的にレベルアップして次回には入賞をねらってほしい。

 D部門の壁新聞は力作が集まった。特選の『壁紙』(神奈川・芙蓉支部)は、全部手書きで、きれいなものを定期的に出している。作成の苦労だけでもすごいと思うが、記事も丁寧でわかりやすい。その他も手書き、パソコンを交えて、見せる工夫をした壁新聞ばかりだった。こうした壁新聞が貼られていれば相当効果があると思えるので、いま出していない組合も学ぶべきものが多いと思う。

見出し、割付に工夫が必要

澤口さん
澤口さん
 宮城・澤口敏夫 今年の機関紙コンクールは、昨年の応募作品数を下回る残念な結果でした。応募の低調な理由として、せっかく努力して作った作品を応募しない地連・地本、単組・支部が相当数あるのではないかと思っています。

 今年の傾向として感じたことは、毎回上位にランクされる紙面にマンネリ化が浸透しており、見出しの付けかたや割付に工夫が必要と感じました。

 そうした中にあって、A部門では、安定した力を発揮した「なんぶ」が入選、「やくしん」「ウインカー」が佳作。B部門では、応募作品が5紙と少なく残念です。地連・地本の機関紙活動の強化が求められます。審査結果は、「自交総連東京」が入選、「自交総連みやぎ」が佳作に愁傷。C部門では、速報性を発揮した「あけばんニュース」が入選。「タクシーで働くみなさん 職場のホットライン」が佳作に選ばれました。D部門では、全面手書きの「壁紙」が特選。「仲間達」「てんぼう」が佳作に入賞しました。

 来年度にむけた、機関紙活動のご奮闘に期待します。

編集者のエネルギー伝わる

池田さん
池田さん
 東京・池田忠司 全体的に今年の応募作品が少なかったことは残念であった。そのなかでA部門では『なんぶ』東京・南部ハイタク共闘会議が、レイアウトから記事にいたるまで基本に忠実にできていて安心して読める機関紙となっている。『ATUもにわ』宮城・KM仙台タクシー労組は、大震災直後から震災の状況を伝え、苦労しながら継続して発行したことは賞賛できる。『ヘッドライト』大阪・朝日自動車労組は横書きの新聞に挑戦し斬新であり、今後が期待できる。『支部通信』神奈川・海老名相中支部は、編集者のエネルギーが伝わってくる紙面となっている。A部門全体では、組合員が記事になっている紙面が少ないように感じた。また、紙面が文字だらけになっている機関紙もみうけられ、読みやすい機関紙作りに徹してもらいたい。D部門では『壁新聞』神奈川・芙蓉交通支部が、手書きの書体から色使いまで芸術の域に達している。圧倒的に存在感があり、何が書かれているか読みたくなる壁新聞となっている。D部門全体では、文字の色を多く使いすぎているため、どこを強調しているのか分かりづらくなっている。

スキルアップの機関紙減る

庭和田さん
庭和田さん
 大阪・庭和田裕之 今回の機関紙コンクールは全国的に見ても応募数が減少、とくに大阪も含め西日本が機関紙活動の停滞が進んでいるのか、それとも単に応募しなかったのか検証が必要なのではと感じました。応募された各紙を見ると企画、記事、見出しなど、ここ数年続いていたスキルアップを伺わせる機関紙が率直に言って減っています。そうした中、東京地連の「なんぶ」(南部ハイタク共闘会議)は、毎年安定した紙面を出していますが、今年は応募作品中、総合的にも秀逸でした。また、佳作の「やくしん」(東京・日本交通)は昨年と比べると少し見劣りする感が否めず残念です。そして、もう1点の佳作「ウインカー」(大阪・関西中央旅客守口)は、編集者の日々の研鑽が垣間見える作品でした。今回、私が最高点をつけたのは、「なんぶ」と「もにわ」(宮城・KM仙台タクシー)でした。とくに、あの大震災の被災地で作成を続ける編集者に心からの称賛を送ります。

第35回機関紙コンクール入賞作品


入選 東京・神倉俊雄さん

一般の部

入選 『雲 輝』

神倉 俊雄 (東京・宮園労組)

 (作者の一言)ここ水ケ塚からは、8月15日前後に赤富士を望むことができる。夕方に太陽が沈みゆくなか、雲が湧き立ち、宝永第二火口を覆い隠した。一瞬の感動を心でとらえた。

写真

佳作 『秋の二口渓谷』

柴田 正孝 (宮城・KM仙台タクシー労組)

写真

努力賞『復興にがんばれ「仙台すずめおどり」』

澤口 敏夫 (宮城・KM仙台タクシー労組)

写真

努力賞 『じいじ!! お魚取れたよ!!』

熊谷 忠祐 (東京・小田急交通労組世田谷支部)

 (作者の一言)友誼団体主催の世田谷ハイタク労働者協議会の地曳網大会において、支部の役員の孫が、おじいちゃんのために、満面の笑みをうかべていたところを写真におさめました。

写真

努力賞 『ぼく3才、メーデー2回目』

三枝木 裕美 (神奈川・海老名相中支部)

 (作者の一言)太田巳組(3歳)は昨年に続いて、メーデーに参加。プラカードをデモ参加者に配布してまわりました。当日三枝木は会場整理の役割分担があり、孫と2人で任務をまっとうしました。

写真

努力賞 『中央メーデー』

鈴木 典雄 (東京・栄自動車労組)

写真


写真は感性と表現力

審査員の講評

亀井さん
亀井さん
 日本写真家協会会員 亀井正樹 今回は、前回と比べ参加作品数が減ってしまいました。作品のテーマ、完成度の観点から群を抜いた作品に推薦する特選は「一般の部」「組合運動の部」ともに、残念ながら該当作品はありませんでした。

 一般の部での入選には東京・神倉俊雄さんの「雲輝」。佳作には宮城・柴田正孝さんの「秋の二口渓谷」、努力賞には宮城・澤口敏夫さんの「復興にがんばれ宮城『仙台すずめおどり』」を推薦しました。それぞれ作者としての視点や表現方法が明確な作品です。

 「組合運動の部」は「一般の部」以上に作品数が少なくなってしまい、職場や運動で意識的に撮影する機会がつくれない反映かと感じられました。

 ここでは神奈川・三枝木裕美さん、東京・熊谷忠祐さん、鈴木典雄さんの作品を努力賞に選びました。

 写真は「感性と表現力」とも言われますが、被写体を撮りたいと感じたことを独創的に映像表現してみましょう。それが成功したときこそカメラ任せの写真でなく、自身の意図が反映された作品となります。


核兵器のない平和で公正な世界を

自交総連から38人が参加

原水禁2011年世界大会―長崎

7800人が参加した原水爆禁止2011年世界大会ー長崎の閉会総会=8月9日、長崎市民会館体育館・文化ホール
7800人が参加した原水爆禁止2011年世界大会ー長崎の閉会総会=8月9日、長崎市民会館体育館・文化ホール
 「核兵器のない平和で公正な世界を」をテーマに原水爆禁止2011年世界大会・長崎が8月7〜9日、長崎市でひらかれました。

 長崎大会は、海外の政府代表関係者などを含む7800人が参加。自交総連からは本部も含め6地方38人が参加しました。

 初日の開会総会では、参加者が持ち寄った「核兵器全面禁止アピール」署名が54万8244筆となったことが発表され、大きな拍手がわき起こりました。

 2日目は、参加者がフォーラムと18の分科会にわかれ、核兵器廃絶へむけての行動を交流し、最終日の閉会総会では、原爆が投下された11時2分に犠牲者を追悼し、参加者全員で黙祷。「長崎からの呼びかけ」決議を提案採択し、3日間の大会は終了しました。


 7日夜には自交総連の産別交流会がひらかれ、平和運動や組合活動について交流しました。参加者は、長崎に来て改めて平和の大切さを感じたなど、感想を語り合いました。

 感想文の一部を紹介します。

核兵器はあってはならない

食事を囲みながら組合の日常活動などを交流する参加者=8月7日、長崎・慶華園
食事を囲みながら組合の日常活動などを交流する参加者=8月7日、長崎・慶華園
 東京・日本交通労組 中村和信 今回のスローガンは『核兵器のない平和で公正な世界を』でした。核兵器の全面禁止・廃絶を求める声は世界全体に広まっていますが、核を保有している国が自国のためや同盟国の安全を保持するために、核兵器が必要と考えている以上、核兵器全廃は簡単なことではありません。

 しかし、私たち一人ひとりが「核兵器はこの世にあってはならない」という強い意志を持ち、世界全体に発信していくことが必要であるということを大会で再確認しました。

運動の輪世界にひろげよう

 大阪・アクロス労組 伊藤文男 開・閉会総会では66年前の原爆の恐怖や、世界各地での核実験による被曝の実態が報告され、被害者が今も苦しんでいることが訴えられました。

 そして今回の福島第一原発事故による放射能漏れは世界を震撼させました。核エネルギーが簡単には制御できないことをはっきり思い知らされました。これからはクリーンエネルギーに移行していくべきです。

 一人ひとりの力は微力ですが、力を合わせれば核兵器・原発はなくせます。運動の輪を全世界にひろげましょう。


新加盟のなかま  (807)宮城・センバ流通労組

労働条件改善めざす

 【宮城】仙台市にあるセンバ流通で働くなかまは7月31日、センバ流通労働組合(福田秀夫委員長、20人)を結成、自交総連に加盟しました。

 会社から賃率引き下げなどの攻撃があり、昨年8月に当該の労働者がハイタク一般に加入し活動していましたが、会社との問題が解決したことを受けて退社。その後、この闘いを見ていた労働者が労働条件改善をめざし今回の結成となりました。


新加盟のなかま  (808)東京・自交総連金龍労組

産別結集が必要

 【東京】足立区にある金龍自動車交通で働くなかまは8月3日、自交総連金龍労働組合(能勢公也委員長、8人)を結成、自交総連に加盟しました。

 職場には既存の組合がありましたが、非民主的な運営が行われていたために脱退。そこで今回の新たな組合結成にいたりました。

 しかし、新たに結成するためには、産別結集が必要として、地連に相談し、事前会議を行いました。