空白県での組織化、地連結成新加盟組合 1年で11地方18組合が加盟自交総連には、この1年間で11地方18組合(この1年の間に加盟し脱退した組合は除く)の新しい組合が加盟しました。困難を乗り越え、解雇撤回や割増賃金の支払い、有休改善など一歩一歩着実に前進しています。3万人の組織回復へむけ、この1年間に新加盟した組合について分析しました。 労働条件改善へ組合必要幹部活動家の育成急務
背景には、減車に伴う新規採用の抑制、労働者自体の減少、組合員が高齢化し役員の担い手がいない、結成以来の幹部が退職したら組合もなくなるなどの事例もあるため、若手幹部活動家の育成が急務の課題といえます。 また、ハイタク職場全体をみてみると、全タク連が隔年ごとに行っている労組組織実態調査では、全国のハイタク労組の組織率は38・1%(09年)であることから、まだまだ未組織の職場が多く、組織拡大月間でのとりくみや、持続的・計画的な宣伝行動、日常的な単組・支部への目配りなどの基本点を重視して組織拡大にとりくむことが必要です。 加盟の理由 加盟の理由では、「労働条件の改善」が最も多くなっています。大幅賃下げや一時金カット、廃止などが会社提案されたため、組合が必要となったものです。 次に多いのが「産別結集の必要性」で、現在の上部組織の力不足や、個人では会社に対応できないなどの理由があります。 茨城県に自交総連の旗 特徴的なのは、今まで空白県になっていた茨城に2つの組合が結成されたことです。昨年11月に結成された関鉄タクシー労組は、会社で、長時間労働や、未払い賃金が横行し、既存の労組が会社のいいなりのため、闘う組合が必要として結成。また、この結成を見ていた同系列の石岡営業所でも賃下げや権利侵害への不満から5月に関鉄ハイヤー労組が結成されました。
その他、被災県である宮城では、宮城地連ハイタク一般労組キュットタクシー分会のなかまが4月にハイタク一般労組から独立し、キュットタクシー労働組合として活動することを決め、団交の申し入れや、加入を訴えるチラシを職場で配布して活動しています。 自動車運転者の「過労死」は突出長時間労働が健康を破壊厚労省 2010年度労災補償状況 タクシー・バスの「過労死」は平均の6倍――2010年度の厚生労働省の「過労死」等の労災補償状況でわかりました。 「過労死」として労災認定されるのは、脳出血や心筋梗塞などで、発症が長時間労働に起因するものです。 10年度は、年間285件が認定されていますが、そのうち78件が運輸・郵便業で、道路貨物運送業(トラック)が57件、道路旅客運送業(タクシー・バス)が17件を占めています。これを雇用者1万人当たりの認定率で比較すると、雇用者全体を1として、道路貨物運送業は6・4倍、道路旅客運送業は5・8倍となります。 また、精神障害等の認定(うつ病等)では、雇用者1万人当たりの認定率が、道路貨物運送業1・6倍、道路旅客運送業3・8倍となっています。 異常な長時間労働が健康を破壊している実態が示されています。
埼玉・八千代交通労組 不当解雇中の期間は労働日に算入職場復帰後に有休請求できる東京高裁 埼玉地連八千代交通労組は、不当解雇を撤回させて職場復帰した組合員の有給休暇請求権に関して、地裁に続き東京高裁でも7月28日、勝利しました。 この事件は、同交通労組の三原さんが不当解雇された後に解雇無効の判決をかちとり職場復帰したところ、会社が有休の権利はないと主張、有休届を受理せず欠勤扱いとしてきたのが発端です。 会社は、労働省の昭和27、33年の通達を根拠に、解雇中の期間は労働日に算入しない、前年の労働日が0の場合は有休請求権は発生しない、と主張していましたが、今年3月23日、さいたま地裁で、不当解雇中の期間は労働日に算入し、かつ出勤したものと扱うべきだから、有休請求権があるという判決をかちとりました。 高裁判決は、会社の控訴を棄却。1審判決に加えて、不当解雇という使用者の責任で労働者が就業できなかったからといって、その期間が休日となるわけではないから、この期間を労働日から除外する理由はないとし、こうした場合に出勤していないことで年次有給休暇の取得に関して生ずる不利益を当該労働者に強いることは不当である――としています。 11年度地域別最賃(追加分)(注)賃金のうち、精・皆勤手当、通勤手当、家族手当、臨時に支払われる賃金、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金、時間外・深夜割増賃金は最賃との比較の対象になりません。また、パート、臨時、アルバイトなどの労働者にも適用されます。 青山口第48回大会
【山口】山口地連は9月15日、下関・勤労福祉会館で第48回定期大会を開催し、15人が参加しました。
大会では、今村書記長が講演を行い、「労働者の待遇改善へ国交省は全国で20%の減車を強力に実施することを言っており、後1年以内に実施しなければならない」と述べました。都市部では20%減車を実施したところでは運収も増えており、労働条件の改善に直結していることは自交総連の運動の成果といえるものです。 産別指導体制の強化へ神奈川第57回大会 【神奈川】神奈川地本は9月25日、大和市生涯学習センターで、第57回定期大会をひらきました。 大会では、この1年間の運動の経過報告と活動報告が行われ、その後、次年度の運動方針として、社会的水準の労働条件を保障するための減車の実現と運転者優位のしくみの確立をめざすタクシー運転免許法制化にむけての運動強化や産別指導体制強化へ、ブロック協議会の機能強化と運営改善をはかることなどを決めました。 1000人の地連をめざす福島第17回大会 【福島】福島地連は9月26日、小倉寺集会所で第17回定期大会をひらきました。 新年度方針では、強い意志をもって地連1000人の組織拡大にとりくみ、新たな運動の展開をはかることや、台数規制と運転者優位のしくみの確立、これ以上の状態悪化に歯止めをかけ「改正」道路運送法の弊害に対するさらなる改善措置を求め政府・行政責任を徹底的に追及し、実効ある再規制へと総力をあげてたたかうことなどを決めました。 青年部がサマーキャンプ
キャンプでは、青年部幹事が一日がかりで作った特製手料理を振舞う食事会や昼間は家族づれで自然散策。夜には子ども中心に花火大会などを行い、大自然を満喫しました。 日の丸自交労組足立支部の森雄樹さんは「運転手になって、2泊3日丸まる休んでの旅行は初めてでした。制服での付き合いとは違う先輩たちの一面。家族連れで参加した先輩のお父さんとしての顔。普段と違ったところが見えて大変楽しかったです」。グリーンキャブ労組の沼里正信さんは「子どもも大人もとても楽しく、自然を満喫できました。料理を作る一員だったので大変でしたが、いろいろなメニューを考えながら、作る喜びを感じました。来年もぜひ参加したいです」。日の丸自交労組城東支部の山口亘さんは「山のマイナスイオンをいっぱい吸ってリフレッシュできました。また、子どもの笑顔を見て大人としてこの自然を残さなければならないと感じました。青年部幹事には、感謝しています」とそれぞれ参加した感想を話しています。 (『自交総連東京』) 琵琶湖で夏の思い出作り (大阪)関西中央旅客守口労組のなかまと家族20人は8月21〜22日、琵琶湖・近江舞子でキャンプを楽しみました。 昼食を済ませた後、雨はさほど強い降りではなかったので子どもたちは“早く泳ぎたい”と水着に着替え湖に飛び込んでいきました。 着いてから2時間ぐらい経ったころ、Oさんの姿が急に見えなくなり大騒ぎに。おぼれたのではないか、釣りに行ったのではないかとあちこちさがしましたが見つからず、警察に届けようと電話を手にしたときに歩いて帰ってきました。よく聞くと近くのコンビににタバコを買いに行ったが道に迷い1時間ぐらいウロウロしたとのことでした。 夕食ではバーベキュウーを楽しみ、なかまはビールを片手に日ごろの憂さを晴らすように盛り上がりました。夕食の後は子どもたちが楽しみにしていた花火、と思ったら、なんと雨が強く降ってきました。少し待っていたら小雨になってきたので花火を始めました。打ち上げ花火など街中ではできないものがあり、子どもより大人のほうが楽しんでいました。 2日目の朝食はカレーと豚汁、両方ともおいしかったです。 子どもたちはひとしきり泳いだ後、スイカ割りに挑戦。まわりから「右!」「もう少し左!」といろんな声が飛び交いウロウロする子どもたちのようすを見ていておもしろかったです。 時間がたつのも忘れ楽しく過ごしました。 (『ハンドルおおさか』) |