|
銀座をデモ行進する自交総連の隊列=3月8日、東京・銀座 |
自交総連は3月8日、579人が参加して東京・霞が関、銀座などで中央行動を実施しました。
国土交通省前で午前10時半から決起集会を行い、飯沼委員長は、減車と景気回復で労働条件改善をかちとる春闘をたたかおうと訴え、野田内閣が計画している消費税増税をはじめ20兆円の国民負担押し付けは許せないと訴えました。全労連・小田川事務局長、交運共闘・安藤副議長の連帯あいさつを受け、参加者は請願書を国交省に提出しました。
|
国土交通省にむかってシュプレヒコールをする仲間=3月8日、東京・国土交通省前 |
日比谷公園に移動して、正午から銀座を通って東京駅までデモ行進。プラカードやゼッケンで、減車や賃上げ、法律守れ、運転者負担廃止などの要求をアピールしました。
同時刻の全労連・国民春闘共闘の厚労省前行動にも一部が参加、園田副委員長が決意表明しました。午後にかけて、国交省・厚労省交渉を行いました。
13日には全タク連に要請、日本共産党との懇談も行いました。
労働条件改善が法の目的
活性化法の検証作業中
国交省交渉
|
国土交通省交渉で要請趣旨を述べる飯沼委員長=3月8日、東京・国土交通省内 |
国交省交渉には飯沼委員長はじめ23人が参加、自動車局旅客課山ア雅生課長補佐らが対応しました。
タクシー活性化法の効果を検証し、目的を達成していない地域は再指定を行うこととの要請には、データ分析を含めて検証中で、再指定の基準自体も検討しているとしたうえで「適正な車両数、労働条件の改善が法の目的なので、それを達成するために検討する」と答えました。
賃金システム懇談会の報告をまとめ、賃金体系のあり方や賃金規制(累進歩合制度の廃止、最低賃金の確保)、運転者負担金制度の改善に寄与できるようにすることとの要請には、既に出した有識者のとりまとめ(案)については、省内でももっと具体的な提言にならないものかとの意見があり、事業者にもどこまでできるか投げかけて、再検討しているとしました。
運転者登録制度の効果測定の修了基準を全国的に統一をはかることとの要請には、東京・横浜・大阪で厳格化したが、他の地域では、今後、苦情件数などを見極めて必要ならば厳格化したいと回答しました。
賃金控除は協定がないとダメ
有休の勤続年数は通算
厚労省交渉
|
厚生労働省で要請書を手渡す飯沼委員長(左)=3月8日、東京・厚生労働省内 |
3月8日の厚労省交渉には飯沼委員長ら18人が参加、労基局監督課監察係岡崎係官ら6人が対応しました。
最低賃金の遵守では、事業者むけの最賃パンフの作成時に集団指導をするように改めて労働局に指示すると答えました。
高齢者の継続雇用問題では、労使協定がない場合は違法であるし、内容が不適切な基準である場合も指導するとし、申告はハローワークで受け付けて対応するとしました。
継続雇用時や有期雇用の更新時に有休が付与されない労働者が多いと大阪の実態調査も含めて追及したのに対しては「実態として労働関係が継続されていれば勤務年数は通算される。不適切なものがあれば指導する」。
クレジット手数料や事故の賠償金などが賃金から天引きされている問題では、「税や社会保険料、労使協定で具体的に記載したものは控除できるが、対象にないもの、不明確なものが控除されていれば指導する」「(仮に労働者が負担する合意があっても)賃金から控除する場合は、必ず(別に)控除協定がないとだめだ」と明確な回答がありました。
タクシー事業法成立に意欲
減車、任意では限界
全タク連
|
全タク連(左側)と懇談する自交総連の代表(右側)=3月13日、東京・自動車会館内 |
3月13日の全タク連への要請には飯沼委員長ら7人が出席、富田会長ら8人と意見交換しました。
活性化法の検証や労働条件の改善について全タク連側は、「活性化法は任意だから減車や運賃でも限界がある、法律でやらなければならないという思いでタクシー事業法案をつくった」(三浦副会長)。「すべての政党に働きかけて成立させたい。(労働条件改善には)経済がよくなる方向にしていかなければならない」(大野副会長)と、タクシー事業法の成立に意欲を示しました。
富田会長は「様々な問題も事業法が通ればよくなる。減車やダンピングがなくなるので、乗務員(の労働条件改善)にはねかえる」とし、活性化法の時と違って成立させるには「議員立法は大変だ」「みなさんもよろしくお願いしたい」と述べました。
活性化法の総括が必要
穀田議員 国会質問を準備
日本共産党と懇談
|
日本共産党・穀田衆院議員(中央)との懇談=3月13日、東京・衆議院議員会館内 |
日本共産党との懇談(13日)では、飯沼委員長ら6人が穀田国対委員長(衆院国土交通委員)らと意見交換しました。
タクシー事業法案については、国会での協議となると、与野党それぞれから様々な意見が出てきて、容易でないとの認識で一致。
活性化法の検証では、3年間の総括を国会の場で問う必要があり、今春闘でも焦点となっている運転者負担など労働条件の問題、消費税がタクシー事業、運転者の労働条件に与える深刻な影響などを含めて、国会質問の準備をしていくことになりました。
新加盟のなかま |
(814)千葉・自交かずさ交通労組 |
|
切り下げ許さない
|
【千葉】木更津市にあるかずさ交通に働く仲間は3月17日、自交かずさ交通労組(小林正勝委員長、平野敏之・伊藤秀彦副委員長)を結成しました。
かずさ交通は君津交通と富士見交通が合併した会社で、以前は自交総連加盟の組合がありましたが脱退して、会社と一体になって労働条件切り下げを押し付けようとしてきたため、有志が労働条件を守るために結集して新組合を結成しました。
和歌山でも減車が必要
隔勤で1乗務1万2000〜3000円
和歌山・京都・大阪
|
宣伝カーで訴えながら運転者と対話した宣伝行動=3月12日、南海・和歌山市駅 |
【大阪】和歌山・京都・大阪地連の仲間16人は3月12日、和歌山市内で宣伝、未払い賃金を求める龍神ユニオン労組の裁判傍聴支援も行いました。
大阪・園田、京都・今井委員長、和歌山・杉本書記長らが、和歌山でも減車を進める必要性、消費増税に反対する運動への協力、タクシー運転免許実現を訴え、自交総連への結集を呼びかけました。
和歌山市駅で待機する労働者は「わしは隔勤やけど1万2〜3千円しかあがらへん、車が多すぎる、和歌山は年金もろてる年寄りばっかりや、若いもんが入ってけぇへん」とこぼし、減車の必要性にうなずいていました。
岩手の空白克服を
キャラバンの計画を具体化
東北ブロック幹事会
|
岩手の空白克服を議論した東北ブロック幹事会=3月13〜14日、岩手・つなぎ温泉 |
東北ブロックは3月13〜14日、岩手県つなぎ温泉で第1回幹事会を開催しました。
会議では、各地連の12春闘にむけたとりくみと4月11日から実施する東北キャラバン行動の具体化について検討を行いました。
今回のキャラバンでは拡大行動とあわせ減車実現にむけ、各県の市役所要請を実施すること、行動の重点として、空白県の岩手に自交総連の組織を確立することを重視した行動とすることを確認しています。組織強化にむけてはブロック主催の幹部学校、機関紙教室等を開催していくことも確認しました。
被災地に福祉車両届ける
大震災から1年目
東京・高砂労組
|
リフト車を届けた高砂労組(右2人)と宮城地連の仲間=3月11日、宮城・名取市内 |
【東京】東京地連高砂自動車労組の柿沼委員長と中村副委員長の両名は、東日本大震災からちょうど1年経った3月11日、宮城県名取市の平和タクシーから要望のあったリフト付き福祉タクシーを高砂自動車(株)から提供され、届けました。
平和タクシーで宮城地連の仲間と合流し、市内を案内してもらいました。港湾地域で平和タクシーの菊池所長が「住宅地は手着かずだが、こういった港は整備が進んでいく。政府・行政の無策を感じずにはいれない。あの大津波は家や大切なものだけでなく希望や心も流していった」と悲しそうに語っていた姿に言葉の重みを感じました。
仙台では、引き続きカンパ等の支援や交流を約束し、仙台を後にしました。