豊富な資料・学習に励み
1年で6地方8組合が加盟
自交総連には、この1年間で6地方8組合(この1年の間に加盟し脱退した組合は除く)の新しい組合が加盟しました。困難を乗り越え、解雇撤回や割増賃金の支払い、有休改善など一歩一歩着実に前進しています。組織拡大4か年計画の実践にむけ、この1年間に新加盟した組合について分析しました。
産別組織の強さ実感
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ビラを手渡し対話する埼玉の仲間=2月1日、春日部駅 |
昨年9月からの1年間に組合員数は300人が加入しました。しかし一方で、脱退・解散等は11地方18組合270人でした。
加盟の形態は、未組織の組織化が6組合、他産別からの脱退が1組合、企業内組合からの加盟が1組合でした。
加盟の理由として最も多かったのが、「産別結集の必要性」で、現在の上部組織の力不足や、単独での要求実現の難しさを感じたからなどの理由があります。労働条件に不満を持っていても、それを改善させる力がなく地連や地域労連に相談するといったケースがほとんどでした。
そのほかに、営業区域内での定期的な宣伝行動や、他営業所の自交総連加盟組合の働きかけなども自交総連の運動を知ってもらうきっかけとなっています。
労働条件をいくつも改善
北海道・東交通新労組 内藤正敏委員長
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結成、加盟した北海道・東交通新労組の仲間 |
職場には既存の企業内組合がありましたが、ほとんどが会社の言いなりで、労働条件が一向に改善されないことから、自交総連組合を立ち上げました。地連同席で団交を行ってきた結果、これまで解決しなかった労働条件をいくつも改善させることができるようになりました。
学習が大きな励みとなる
北海道・交運従業員労組 能代谷宏委員長
組合を立ち上げ、地連に加盟した際、真っ先に気付いたのは業界や労組関係の資料が豊富に届くことでした。学習の機会を与えてくれていることが大きな励みとなります。会社との交渉についてどうすればよいのかも教えてくれました。それをバネに一層仲間を増やしていく決意です。
やっとスタートラインに
埼玉・飛鳥交通浦和労組 鈴木登美雄委員長
組合の結成通知書を会社に提出すると、取締役から会って話がしたいとの打診がありました。やっとスタートラインに立てた思いです。団体交渉を通じて、労働条件改善にむてけて奮闘していきたいです。
行政に訴えるチャンス
神奈川・Yキャブ横須賀支部 白岩広行支部長
会社や地域などから大海へ飛び出たようで視野が広がりました。また、省庁請願などの運動により、組合の要求を行政に訴えるチャンスが広がりました。タクシー乗務員の生活向上をめざし共にたたかいましょう。
◎1年間の新規加盟組合 |
12・ |
10・10 |
北海道・交運従業員労組 |
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10・20 |
北海道・東交通新労組 |
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11・29 |
埼 玉・飛鳥交通大宮労組 |
13・ |
2・27 |
福 岡・甘木観光労組 |
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3・19 |
神奈川・Yキャブ横須賀支部 |
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3・22 |
千 葉・新登交通労組 |
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7・7 |
奈 良・王寺タクシー分会 |
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7・30 |
埼 玉・飛鳥交通浦和労組 |
(注)機関紙に掲載していない組合は含まれていません。
職場の評価上がり組織拡大
福岡・甘木観光労組
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集会を開く甘木観光労組の仲間=6月17日、福岡市内 |
【福岡】今年2月に観光バス労働者12人で結成された甘木観光労組は、組合の奮闘が職場で評価され、タクシー事業部の12人全員や他の部署からも加盟者があいつぎ、現在では30人以上となりました。
春闘では基本給のベースアップ、年功給の付与、事故の罰金の返金などを中心に話し合い、基本給のベースアップと年功給については保留となりましたが、「社内福利厚生費を15万円支給」「年功給は賞与で評価し、その割合は組合が決める」「交通事故の罰金は組合員全員に過去2年間返金」の回答を引出しました。
中垣執行委員長は「たたかうことで、職場のみんなから組合が評価されている」と語っています。
景気回復の実感ない
南部ブロック宣伝行動
東京地連
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待機中の乗務員と会話する東京の仲間=9月17日、東京都内 |
【東京】南部ブロックは9月17日、都内4駅で未組織宣伝行動を行いました。
蒲田駅と東京駅では宣伝カーを活用し、ちり取りとホウキでタクシー構内の清掃をしながら宣伝を行いました。労働者のほとんどが景気の回復を実感しておらず、消費税増税の問題を危惧していました。しかし、中には「国が財政赤字だから」「社会保障にまわしてほしいから」などと増税に賛意を示した人もおり、政府側とマスコミの影響が進んでいることに宣伝の必要性を感じました。
信頼される役員の育成を
大分第52回大会
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新年度運動方針を決めた大分地連第52回大会=9月19日、ホルトホール大分 |
【大分】大分地連は9月19日、大分市内で第52回定期大会を開催しました。
大会では、大阪地連の庭和田書記長が中央本部と大阪地連の現状、とりくみ方などを講演しました。目的意識の大事さ、単組役員のレベルの向上、組合員に信頼される役員の育成が地連の最大目標であり、組織拡大につながることになると参加者全員が認識しました。
政策課題の実現、自主経営の前進などの運動方針を決めました。
勢力復活し数の力をつける
山口第50回大会
【山口】山口地連は9月19日、下関市勤労福祉会館で、第50回定期大会を開きました。 大会では、本部今村書記長の講義があり、その中で「提案、決議された運動方針は必ずやり遂げなければならない。数は力であり、その力をつけるためには山口地連の組織勢力の復活が必要となる」と強調されました。新年度運動方針は、全会一致で可決されました。
委員長=坂本一雄▽副委員長=守重正一▽書記長=川端輝彦
宮城・キュット労組
2年間にわたる争議に決着
仙台地裁 賃下げ訴訟で勝利判決
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勝利判決を喜ぶキュット労組の仲間=8月7日、仙台市中央市民センター |
【宮城】8月7日、約2年間にわたり係争してきたキュット労組の賃率差額裁判は、仙台地裁において勝利和解が成立しました。
会社は、11年1月から労働者の同意なく一方的に賃率を引下げてきました。4月に組合を結成し、団交を重ねましたが解決がつかないため、差額分の支払いを求めて提訴しました。同時に、会社の賃率引下げに手を貸した企業内の共済組合の責任についても追及してきました。
今回の和解は、賃率引下げ協定自体が無効であることを前提とした全面的な勝利和解といえます。
裁判官が「これで和解が成立しました。長い間ご苦労様でした」と発すると、集まったキュット労組の仲間と支援者たちは、ガッツポーズで喜びをあらわにしました。
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