自交労働者No.839、2014年3月1日

春闘へみんなで要求・総決起

賃金改善めざし意思固め

各地で要求実現にむけ議論

 職場・地域に依拠し、許すな「合理化」、賃上げの獲得 2014年春闘――各地では、春闘へむけ、討論集会、中央委員会などで、改正特措法の実効性確保にむけた議論や、すべての職場で要求を提出し、要求獲得への意思固めが行われています。

改正法活用し労働条件改善

北海道地連14春闘臨時大会=2月17日、定山渓観光ホテル山渓苑
北海道地連14春闘臨時大会=2月17日、定山渓観光ホテル山渓苑

 【北海道】北海道地連は、2月16〜17日、14春闘臨時大会を開催しました。
 改正特措法を労働条件改善に結びつける絶好のチャンスとして活用すること▽統一要求と一斉提出日を決め、すべての職場でスト権を確立すること▽組織拡大については、定例の宣伝行動の継続や幹部学校の開催▽国民的共同の闘いについては、地域・産別との連帯をさらに強化してとりくむこと―を決定しました。また、順延となっている第3回タクシーシンポジウムを、業界団体並びに行政参加のもとで5月に開催することを決定しました。

意見交換し要求内容深める

宮城地連第35回中央委員会=2月18日、仙台・ホテル華乃湯
宮城地連第35回中央委員会=2月18日、仙台・ホテル華乃湯

 【宮城】宮城地連は2月18〜19日、第35回中央委員会で春闘方針をきめました。東北運輸局の武内旅客二課長から特措法改正の説明を受けました。
 久しぶりに泊り込みの会議とし、分散会では、(1)最低賃金を基礎とした賃金体系確立(2)組織拡大のとりくみなどについて重点的に討論、基本給があれば若い人が魅力を感じる、拡大には継続的な宣伝が必要、退職者の分を増やさなければ維持もできない、など率直に意見を出しあって、春闘要求の内容を深め、仙台市のタクシー政策も確認しました。

実利・実益の獲得をめざす

埼玉地連第43回中央委員会=2月11日、ニューサンピア埼玉おごせ
埼玉地連第43回中央委員会=2月11日、ニューサンピア埼玉おごせ

 【埼玉】埼玉地連は2月11〜12日、第43回中央委員会を開催しました。
 中央委員会では、『産別労働組合の力を発揮し、要求前進、権利の確保 2014年春闘』のスローガンのもと、春闘方針を決定。「日本の経済は労働者の賃金を上げることで復活する。みずからが行動を起こさなければ、何も変わらない」とし、自交総連の名に値するとりくみで、実利・実益の獲得をめざし、統一要求や行政要請等を行うことを決定しました。

関東運輸局が改正法で講演

東京地連14春闘討論集会=2月3日、きぬ川ホテル三日月
東京地連14春闘討論集会=2月3日、きぬ川ホテル三日月

 【東京】東京地連は2月3〜5日、春闘討論集会を開催し、42組合189人が参加しました。
 1日目は、関東運輸局の三上弘良課長補佐と堀越千秋専門官が「タクシー事業の現状とタクシーサービス向上、安心利用推進法について」と題して基調講演を行いました。講演後に質疑応答が行われ、参加者からは「特定地域のハードルが高すぎる」などの声がありました。
 2日目は12の分散会にわかれ、提起された方針案をもとに産業別要求などについて討議。3日目の全体討議で各々の分散会から報告がされました。

増税理由の賃下げ許さない

 【神奈川】神奈川地本は2月13日、春闘討論集会をひらきました。本部菊池書記次長から改正特措法の内容などについて講演を受け、佐藤書記長が方針を提案、全員で地本統一要求書の内容を議論しました。
 消費税の増税にともない、労働者の不利になる賃金の変更が行われるおそれがあることから、それを許さない要求をあらかじめ出しておく必要がある、有給休暇の保障を仮想営収方式にするという要求を出すが、そもそも仮想営収方式とはどういう方式か、65歳以上の雇用をどうするかなど素朴な疑問や意見も、その場で討論して確認し、統一要求を決めました。

全体で業界を変えていこう

大阪地連第71回中央委員会=2月13日、国労大阪会館
大阪地連第71回中央委員会=2月13日、国労大阪会館

 【大阪】大阪地連は2月13日、第71回中央委員会をひらき、「改正タクシー特定地域特措法を実効性がともなう法律として活用できるよう運動をすすめる」などの14年春闘方針を決定しました。議案を提案した庭和田書記長は「今春闘では、消費税増税や燃料費高騰を理由に賃率引き下げや労働条件改悪を一方的に行ってくる会社が絶対に出てくる」と警鐘を鳴らし、地連・各地協に結集し全体で業界を変えていくこと、労働条件改善には広範な労働者の怒りの声が必要であることを訴えました。


未組織労働者の情報不足を実感

各地で宣伝行動

埼玉・なら・鹿児島

より多くの労働者と対話を

ビラを渡し対話する埼玉の仲間=1月31日、朝霞駅
ビラを渡し対話する埼玉の仲間=1月31日、朝霞駅

 【埼玉】埼玉地連は1月31日、県内駅頭46か所で宣伝行動を実施。より多くの労働者と対話することを重視し、タクシー情勢を報告しました。
 宣伝行動を通して、未加盟労働者はもとより、他組織労働者の間でも圧倒的にタクシー情報が不足していることがわかりました。とりわけ、事故の損害賠償や有休問題などで権利行使していないことなど、私たち組合からすると当たり前と思う権利が知識として存在していませんでした。それを伝えることによって、会社に対して怒りの声を発する人もいましたが、一方では、あきらめの声も多くありました。

増税にともなう賃下げ心配

 【なら】なら合同労組は1月31日、5人が参加して、奈良県近鉄奈良駅と三重県近鉄津駅でビラ80枚を配布、対話を行いました。
 対話した乗務員からは「改正タクシー特定地域特措法について、法律は聞いたことはあるが中身はまったく知らない」との声が聞かれました。また、4月からの消費税増税で不景気になるのではと心配しており、増税にともなう合理化攻撃があった場合は、相談にいくとのことでした。

増税心配する声がほとんど

 【鹿児島】鹿児島地連は2月5日、9人が参加して、駅・港待機場所でビラ250枚を配布し対話を行いました。
 対話した乗務員からは、消費税増税による客減りを心配する声がほとんどで、運賃転嫁についての質問も多くありました。個々に不満を持ってはいるものの組合結集については尻込みをしている人が多く、宣伝行動を継続していくことが大切であると感じました


増税による厳しい闘い

春闘勝利へ向け学習・決起

長崎地連

特措法や増税の影響について学んだ学習会=2月23日、長崎・長与ふれあいセンター
特措法や増税の影響について学んだ学習会=2月23日、長崎・長与ふれあいセンター

 【長崎】長崎地連は2月23日、長崎市内で春闘学習会をひらきました。
 あいさつした古澤委員長は、今春闘は消費税の増税で賃金が下がる可能性もある厳しい闘いだとして、しっかり交渉していかなければならないと訴えました。
 本部・菊池書記次長の改正特措法についての講演を受けて討論、消費税の転嫁と公定幅運賃の関係、特定地域指定などの質問が出されました。適正台数への接近と上限運賃の確保、累進歩合給制度の撤廃、年功給の復活、65歳以上の健康診断に脳ドックを加えることなどの重点を含めた地連統一要求を決めました。
 自交総連の全国キャラバンでは、佐世保・諫早など県内各地で宣伝する計画を立てました。


問題解決の成否これから

タク改正法の概要を学習

中国ブロック

 【広島】中国ブロックは2月18日、春闘学習会を開催しました。
 本部の今村書記長が、改正「タクシー特定地域特措法」の概要を図解で説明しました。今村書記長は、「改正法によって、独禁法の問題や減休車の公平性、下限割れ運賃、(現行の)特定地域解除後への不安などの課題がクリアーできると期待されたが、問題解決の成否はこれからだ」と強調。「規制強化の骨抜きをねらう施策も混在している」と指摘しました。
 参加者からは、「特措法のしくみがよくわかった」「特措法を活用し、労働条件改善に向けて奮闘する」「自交総連の名に値する闘い構築のためには組織拡大が重要」などの声が聞かれました。