自交労働者No.848、2014年7月15日

適正な特定地域指定基準を

省・規制改革会議に要請

新年度運動方針案など討議

第6回常執

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新年度運動方針案などを討議した第6回常執=7月9日、東京・自交共済事務所

 自交総連は7月9〜10日、東京で第6回常任中央執行委員会をひらき、規制改革会議などの動向をふまえ、タクシー特定地域特措法の特定地域指定基準が適正なものとなるように緊急に国交省と同会議に要請を行うことを決め、春闘総括・新年度運動方針案などを論議しました。
 討論では、組織拡大について、組合員が増えているところもあるが、それ以上の減少となっているところもあり、労働者の自然減、高齢化の動向も考えると、深刻な実態を直視して4か年計画を実行する必要性があるなどの意見が交わされました。方針案では、「運転者不足」現象で劣悪な労働条件が社会問題となっている状況から、社会的水準の労働条件をめざし、登録制拡大の状況も生かして運転者の資格の強化をはかる闘いの重要性などが論議されました。
 方針案は9月3〜4日の中央執行委員会で議論、確認したうえで、第37回定期大会(10月15〜16日、東京・全労連会館)に提案されます。


事業者に真摯な対応促す

乗務員負担 質問主意書に答弁

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質問主意書と答弁書は参議院のホームページで見ることができます

 日本共産党の小池晃参議院議員が、6月19に参議院に提出した「タクシー業界における累進歩合制賃金と乗務員負担制度に関する質問主意書」に対する答弁が27日に出されました。
 答弁は、累進歩合制賃金の廃止について、「改正タクシー特定地域特措法に関連する通達に基づいて、ひきつづき指導等を行っていきたい」としています。また、乗務員負担制度の問題については、「事業者への監査などの際に、附帯決議を踏まえて対応するよう働きかけを行っている」「労使の代表が話し合う機会を設け、事業者に対し真摯な対応を行うよう促すなど適切に対応したい」としています。
 質問主意書に対する答弁書とは、閣議決定を経て内閣総理大臣名で提出されるため、内閣の統一見解として重みのあるものです。


特定地域指定で行動を

春闘総括と次年度方針を議論

東京地連夏季研究集会

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183人が参加した東京地連夏季研究集会=7月1日、栃木・きぬ川ホテル三日月

 【東京】東京地連は7月1、2日の両日、栃木県で第57回夏季研究集会をひらき183人が参加しました。
 城委員長は、規制改革会議が特定地域の指定基準などで基準を緩めるように意見を出していることを批判、確実な規制と運転者の労働条件の改善の必要性を訴えました。
 東京地連出身の中山益則全労連共闘局長が講演、解釈改憲や大企業本位の成長戦略など安倍内閣の暴走の危険性を解説しました。
 タクシー10、ハイヤー、技職の分散会に分かれて、◇春闘をどうたたったか◇組織強化拡大のとりくみ◇14年度運動の課題、のテーマで討論しました。
 全体会では、道交法闘争の成果、特定地域指定で行動を、などの発言がありました。


成果も反省も教訓に

春闘総括と今後のとりくみを確認

埼玉地連中央委員会

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14春闘の総括を行った埼玉地連中央委員会=6月22日、埼玉・ふじみ野市サービスセンター

 【埼玉】埼玉地連は6月22日、ふじみ野市で第44回中央委員会を開催し、14春闘の総括と今後のとりくみを確認しました。
 開会あいさつで吉田委員長は、「地連としての総括だけでなく、各単組の成果報告や反省点も共通認識として運動の教訓としてもらいたい」と述べました。
 4単組から報告があり、「労使間での法律に対する認識のギャップがあり事前準備の不備を感じた」など反省点を含む報告や、「組織率が20%ほどだった組合が、身売りをきっかけに約95%になり、数の力で会社側に大きな影響を与えた」という報告もありました。
 賃上げについては、主だった成果報告はありませんでしたが、労働組合の存在意義を示すためには、やはり賃上げを勝ちとることが重要であると再確認しました。


売上減で疲労ばかりたまる

ガススタンドでビラまき・対話

長崎地連

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給油中の乗務員にビラを配る長崎の仲間=6月25日、長崎市内

 【長崎】長崎地連は6月25日、市内のオートガススタンドでビラの配布と乗務員との対話を行いました。このガススタンドは、市内の3つの系列のうちの1つで、長崎ラッキーグループのタクシーが主に使用しています。
 乗務員との対話では、4月の消費税増税や年金減額の影響で、売上の減少に嘆く声ばかりが聞かれました。「売上が減少したので残業をしているが、思う様にお客さんがいないので疲労ばかりがたまる」と話す人もいました。


「自交総連がんばってるね」

対話と宣伝、加入呼び掛け

福岡地連

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車を降りて話を聞いてくれる人=6月30日、福岡空港

 【福岡】福岡地連は6月19と30日に未組織宣伝行動を実施。19日は福岡南部、30日は福岡市内の駅や空港、ベイサイド等で待機する乗務員に、組合加入を呼びかける相談ビラと地連発行の機関紙260枚を配布し、対話を行いました。
 対話した乗務員からは「一部の企業では、いまだに駐停車や喫煙の写真を撮って乗務員に罰金を払わせている」などの情報がありました。
 博多駅や空港ではビラや機関紙への反応もよく、腕章をつけた組合員が配り始めると乗務員が車から降りてきてくれました。ビラを受け取った乗務員から「自交総連、がんばってるね」と励ましの声をかけてもらうこともありました。


住民の足守るとりくみを

自主経営の仲間が討論

東北ブロック

 【宮城】東北ブロックは6月24〜25日、宮城県で第3回自主経営交流会を開催し、4つの職場から13人が参加しました。
 本部の今村書記長が「自主経営の役割と当面の課題」と題して講演。つづいて、それぞれの職場から報告があり、「消費税増税後、営業収入が落ち込んでいる」「労働者の高齢化が深刻」などの状況が伝えられました。
 その後、消費税増税後の営収の動向や、住民の足を守るとりくみなどについてフリー討論を行いました。地方はバス路線や鉄道の撤退により交通手段が失われている状況にあり、自主経営ならではのとりくみをしていくことが重要であると再認識しました。


学んだこと忘れないよう継続

教宣・機関紙学校でスキルアップ

大阪地連

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説明を聞きながら課題にとりくむ大阪の仲間=6月29日、和歌山・休暇村紀州加太

 【大阪】大阪地連は6月29〜30日、2014年度教宣・機関紙学校を和歌山市内で開催し、16人が参加しました。
 文字入力などパソコンの基礎から、専門のソフトを使った機関紙の編集作業まで、各人のレベルに応じた課題にとりくみました。参加者は、悪戦苦闘しながらも互いに教え合いながらスキルアップに励みました。
 今回初めて参加した仲間は「2日間パソコンと格闘して、それなりの成果を得られたと思います。来年も参加したい」「せっかく学んだことを忘れてしまわないよう継続してがんばります」などと感想を話しました。


最賃を1000円以上に

中央賃金審議会会長に要請

第2次最賃デー 厚労省前座り込み

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厚労省前の座り込み行動に参加する東京の仲間=6月25日、都内

 【東京】最低賃金1000円以上、全国一律最賃制の実現などを求めて6月25日、厚労省前で最賃中央行動の座り込みが行われ、東京地連から52人が参加しました。
 ときおり激しく雨の降るなか、厚労省前の歩道に座り込み仲間が集まり、スタート集会では東京地連の田村専従執行委員が「最賃が上がって景気が良くなり、お客さんの懐が豊かにならないと、タクシーのお客さんも増えない」と訴えました。
 座り込みの最中に、中央最低賃金審議会の仁田道夫会長(公益委員)への要請が行われ、本部の菊池書記次長が参加しました。要請ではタクシー労働者の賃金が多くの地方で最低賃金以下となっている実態を示し、最賃の引き上げが賃金増につながると説明すると、会長からは最賃の保障はどうなっているのかなどの質問があり、関心が示されました。


新加盟のなかま  (829) 福岡・毎日交通労組

基礎のできた組合を作る

 【福岡】福岡市博多区にある毎日交通に働くなかまは6月24日、自交総連毎日交通労組(塚本徹委員長、3人)を結成し加盟しました。
 同社には数年前に自交総連の組合がありましたが、中心となって活動していた組合員が退職した後に自然消滅してしまいました。
 塚本委員長は、「今度はしっかりと基礎のできた組合を作り、労働条件を改善したい」と意気込みを語っています。