営業の自由より安心・安全
規制改革会議に意見書
タクシー特定地域特措法
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特措法の実効性確保を求め、国交省に対し個人・車両請願を行った3・6中央行動 |
自交総連は、政府の規制改革会議が6月9日に「改正タクシー特措法の特定地域に係る指定基準に関する意見」(以下「意見」という)を出したことを受け、特定地域の指定が適正に行われるよう求める意見書をまとめました。8月1日に同会議と国交省に対し要請を行います。
「意見」では、現在特定地域の指定基準を議論している国交省に対し、規制の対象が全国で営業しているタクシーの半分を下回る割合になるよう求めています。規制により憲法で認められた営業の自由が不当に制限される恐れがあるというのが同会議の主張ですが、憲法では公共の福祉に反する自由は認められていません。タクシー規制は、安心・安全やサービス確保を目的にし、それを担保するに足る運転者の労働条件を確保するために行われるものです。安心・安全より営業の自由を上に置くことは許されません。
核兵器廃絶の願いつなぐ
原水爆禁止国民平和大行進
大阪地連
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シュプレヒコールを上げながら行進する大阪の仲間と地域の人々=7月4日、大阪市内 |
【大阪】8月に広島・長崎で開催される「原水爆禁止世界大会」に向けて、全国11のコースを行進しながら核兵器廃絶・非核平和の願いを世界にアピールする「原水爆禁止国民平和大行進」。大阪地連は7月4日に「網の目コース」(住之江区役所→四天王寺前)に責任団体としてとりくみました。
当日は自交総連の仲間や地域の人たち130人が参加し、額の汗をぬぐいながら、「これ以上放射能の犠牲者をつくるな!」「世界の軍事費を飢えた人々にまわせ!」などとシュプレヒコールを上げながら約7キロのコースを元気よく歩きました。
未来都労組八尾支部の仲間も「幹線コース」(6月30日)で奮闘し、近隣住民からの声援を受けながら歩みを続けました。
不正運賃の実態を訴え
運輸支局と交渉
鹿児島地連
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要請書を手渡す山崎委員長(右)
=7月8日、鹿児島運輸支局 |
【鹿児島】鹿児島地連は7月8日、鹿児島運輸支局との交渉を行いました。
累進歩合制度の問題について、局側は「附帯決議でも指摘されているので、監査時に事例が見つかった際には指導していく」と回答しました。また、不正運賃問題については、約半額の長距離運賃で走行している事例があることや、タクシー協会が大幅な割引運賃で走行しないよう通達を出していることを示したところ、「そういう事が実際に行われているのなら問題だ。実態を把握するのが難しいので、組合側からも情報を頂きたい」と回答しました。
局側は、「2人の人員でトラックやバス等の監査も受け持っているため、問題のある事業者から順次監査・指導を行っている状況」としながらも、要請については十分に調査・検討し、指導していくと応じました。
拡大報告が仲間を勇気づけ
東北ブロック幹部学校
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5地方28人が参加して開催された東北ブロック幹部学校=7月15日、青森・弘前プリンスホテル |
【宮城】東北ブロックは7月15〜16日、青森県弘前市で、第15回幹部学校を開催し、青森、秋田、山形、宮城、福島の各地連から28人が参加しました。
青森県労連の田中事務局長が「重大局面を迎える平和憲法」と題して講演。また、本部の今村書記長が「自交総連の闘いの歴史と幹部の育成」と題して講演を行いました。
その後、各地方の現状報告と課題について報告がありました。各地とも、高齢化や若い労働者が入ってこないことで組織の減少に歯止めをかけるのが難しいという状況にあり、産業再生へのとりくみの重要性が確認されました。そうした中で、青森の弘前タクシーひまわり労組からは、この1年で組織数を10人増やしたという報告もあり、参加者を勇気づけていました。
貧困ビジネスをやめろ
小豆島グループの無法体質改善を訴え
大阪・北東地協
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待機中の乗務員にビラを配布する大阪の仲間=7月8日、大阪駅 |
【大阪】大阪地連北東地区協議会は7月8日、大阪市内各駅で宣伝行動にとりくみ22人が参加、待機中のタクシー乗務員や市民に小豆島グループの無法体質、なみはや交通の不当解雇事件を紹介し、支援を訴えました。
小豆島タクシーグループは、入社時の「支度金」を実際には貸付金として扱うなどの実態が業界紙でも報道されています。また、嘱託労働者に事故損害金全額を負担させるなど不法行為がまん延していたことから、小豆島グループ労組は労基署に再三申告し改善させてきましたが、会社は搾取した賃金を全員に返金していません。
なみはや交通は、賃率引下げなど労働条件を一方的に改悪。問題解決をめざし組合を結成した7人全員に懲戒解雇通告してきました。組合側は大阪地裁に地位保全の仮処分を申し立てています。
地連の秋山委員長は小豆島グループについて、「実態はまさにブラック企業そのもの。私たちは、無法体質が改まるまで今後も運動をつづけていく」と決意を述べ、なみはや交通労組の松岡委員長は「私たちは社長に正常な労使関係を構築するよう求めている」と強調し、争議支援を訴えました。
過労死 運輸業が突出
厚労省が労災認定状況発表
厚生労働省が13年度の過労死等の労災補償状況をまとめました。
過労死等の支給決定件数は306件(前年度比32件減)で、精神障害の支給決定件数は436件(前年度比39件減)でした。
一万人当たりの認定率は、脳・心臓疾患では、道路貨物(トラック)が全労働者平均の8・7倍、道路旅客(バス・タクシー)が3・0倍。精神障害では、貨物が1・6倍、旅客が2・4倍となっています。全体としての件数は減少しているものの、道路運送業で働く労働者の過労死等の多さは依然として際立っています。
過労死は月の残業時間が45時間を超えると増えはじめ、80時間を超えると認定されることが多くなります。こうした長時間労働を容認する結果となっている労働時間等の改善基準の改正の必要性は明らかです。
半期で341件を給付
組合員の安心保障
自交共済給付実績
自交共済の最近半年間の給付実績がまとまりました。昨年12月〜今年5月までの半期で、給付件数は341件、自交総連の産別給付金額は247万9000円でした。
死亡給付について死因を調べたところ、ガン、心臓疾患の2原因で半数以上を占めていました。
自交共済は、組合員の助け合いとして、全労済とタイアップして運営しているもので、万一の時の保障や結婚・出生・入学などの祝金が給付され、組合員の安心に役立っています。組合員には、自交総連給付金と全労済給付金を合わせた額が一括で給付されます。
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