自交労働者No.856、2014年12月1日

労働条件改善で交通運輸の安全守れ

タク特措法の実効性確保

国交省前に1000人が集結

11・13中央行動

国交省にむけてシュプレヒコールをする自交総連の仲間=11月13日、国交省前
国交省にむけてシュプレヒコールをする自交総連の仲間=11月13日、国交省前
 自交総連は11月13日、交運共闘の仲間とともに交通運輸の規制緩和の弊害や交通運輸機関における安全・安心の確保、運転者の労働条件改善などを求めて、11・13中央行動を実施。全体で約1000人、自交総連からは522人の仲間が参加しました。国土交通省、厚生労働省への個人請願行動、日比谷野外音楽堂での総決起集会、午後からは代表が国交省との交渉、議員への要請を行いました。

合わせて1万3646筆の署名を提出

国交省への個人請願
国交省への個人請願

 朝10時30分から国土交通省前で決起集会を行いました。交運共闘・赤羽議長が主催者あいさつし、交運労働者にも影響を与える消費税再増税中止を訴えるとともに、適切な交通政策基本計画の策定と交通運輸労働者の労働条件改善で安全・安心を確保することを訴えました。つづいて、全労連・井上事務局長が連帯あいさつ、JAL争議団、全厚生争議団の代表が不当解雇撤回の支援を訴えました。自交総連からは、吉田副委員長が代表の決意表明を行いました。
 参加者は「早く特定地域を指定しろ!」「安全・安心の規制強化を行え!」などとシュプレヒコールをあげながら国交省、厚労省に個人請願を行い、事前に集めた分も合わせて1万3646筆の署名を提出しました。

中央総決起集会に2000人が参加

日比谷野外音楽堂での中央総決起集会
日比谷野外音楽堂での中央総決起集会

 昼過ぎから、日比谷野外音楽堂で、全労連・国民春闘共闘主催、国民大運動実行委員会協賛の総決起集会がひらかれ、2000人が結集しました。各単産からの決意表明では建交労・東京トラック部会の世永事務局次長が交運共闘を代表して決意表明を行いました。その後、地方から参加の代表と本部役員が国交省との交渉、議員への要請を行いました。

法の成果上がるまで見届けるのが筋

中央行動後に国会議員要請

要請書を受け取る穀田恵二衆院議員(左)
要請書を受け取る穀田恵二衆院議員(左)

 自交総連は11月13日の中央行動実施後、国会議員要請を行いました。城委員長はじめ43人が参加して、44人の議員事務所を訪問、要請書を渡しました。

議員からの主な反応

〇穀田恵二衆院議員(国土交通委員)
 「(特措法の)本来の主旨は労働条件の改善なのだから、それが達成されていないのであれば法案を出した意味はない。こんなことでは、ただ“やった”というポーズを見せただけとも言われかねない。本当なら、法律をつくった人たちが省令や政令を含めた施行過程、実際の成果が上がるまで見届けるのが筋だと思う。解散総選挙後の国会では、まずは消費税が争点になると思うが、それが落ち着いたら、特措法の問題についても、どうしていくべきか、改めて詰めていく必要がある」

〇辰已孝太郎参院議員(国土交通委員)
 「いまだに特定地域が決まっていないのは、きわめて問題だ。要望を受けとめてがんばりたい」

〇大門実紀史参院議員
 「活性化法の成立の時には、宮城地連と協力した。今後も協力していきたい」

特定地域いまだ「検討中」

法の趣旨ふまえ実効ある施策を

国交省交渉

交渉する自交総連の代表=11月13日、国交省
交渉する自交総連の代表=11月13日、国交省
要請書を手渡す城委員長
要請書を手渡す城委員長

 自交総連は11月13日、中央行動実施後に国交省との交渉を実施、改正タクシー特定地域特措法の趣旨どおりに、運転者の労働条件改善、サービス水準の向上が実現するよう実効ある施策を講じるよう求めました。
 省側は、特定地域の指定基準について、「運転者の賃金を引き上げるという立法の趣旨や国会決議をふまえつつ、規制改革会議の意見も勘案して作業を進めている」とし、組合側が「法施行から10か月も経ち、いまだ検討中というのはありえないのではないか」と指摘すると、「規制改革会議の意見を受け、関係者との調整に時間を費やした」と答えました。
 また、10月に現行155地域の準特定地域のうち泉州交通圏など3地域が指定解除されたことについては、「指標として日車営収の傾向をみて、平成13年を上回っているかどうかで判断している」とし、「日車営収が上回ったことが、労働条件改善と言えるのか」との指摘には「賃金を正確につかむのは難しく、歩合給だから日車営収と連動しているだろうというのをみている」と答えました。

行政の怠慢許しがたい

国賠訴訟の検討も討議

第1回常執

春闘方針などを論議した第1回常執=11月14日、自交共済事務所
春闘方針などを論議した第1回常執=11月14日、自交共済事務所

 自交総連は11月14日、第1回常任中央執行委員会をひらき、春闘方針骨子などを論議しました。
 前日の中央行動・国交省交渉で、いまだに特定地域も基準も決まらず、決まる時期も未定との回答だったことに対して、行政の怠慢は許しがたく、やるべきことをやらない不作為で国家賠償請求訴訟を行うべきではないかとの意見が出され、訴訟も視野に検討していくことにしました。
 減車が進まない中、賃下げや経営危機の進行などが各地から報告され、春闘にむけ、くらしと職場の危機突破が必要と意思統一しました。解散総選挙については、すべての組合員が投票するなどのよびかけを出してとりくむことにしました。

各地で運賃競争が激化

運動強め労働条件の悪化ふせぐ

東北ブロック総会

東北ブロック第16回総会=11月11日、秋田県生涯学習センター
東北ブロック第16回総会=11月11日、秋田県生涯学習センター
 【宮城】東北ブロックは11月11日、第16回総会を開催しました。
 総会には東北5県から21人が参加し各地のとりくみを報告。新年度運動方針や役員体制を決めました。
 石垣議長はあいさつで、「安倍内閣の暴走に対し、ストップをかける闘いが重要だ。東北各地で経営者が運賃競争を激化させているが、労働条件の悪化をまねくものである。運動をさらに強めよう」と呼びかけました。

各地の大会

特区提案に業界あげ抗議を

大阪第69回大会

大阪地連第69回定期大会=11月12日、池田・不死王閣
大阪地連第69回定期大会=11月12日、池田・不死王閣
 【大阪】大阪地連は11月12〜13日、第69回定期大会を開催しました。
 大会では、大阪府・市のタクシー国家戦略特区への反対姿勢を鮮明にした15年度運動方針、予算を決めたほか、任期満了に伴う役員改選で三役の留任を決定しました。冒頭あいさつで秋山委員長は「(橋下大阪市長らの)特区提案は大阪を特定地域にしないと言ったことと同等だ。業界をあげて抗議しなければならない」と述べました。

働く者の団結で権利守ろう

長崎第23回大会

長崎地連第23回定期大会=11月16日、長与町ふれあいセンター
長崎地連第23回定期大会=11月16日、長与町ふれあいセンター
 【長崎】長崎地連は11月16日、第23回定期大会を開催しました。
 本部から菊池書記次長が出席し、特定地域の指定が進んでいない現状について学習しました。「労働者の権利を守るために組織拡大を」「働く者が団結しなければ権利は守られない」「バス・自教労働者を含めての組織拡大を」を再確認し、新年度の運動方針は全会一致で可決しました。
 委員長=古澤誠也▽副委員長=中村末夫、開田幸治▽書記長=松永利秋

大義なき解散厳しい審判を

福岡第52回大会

福岡地連第52回定期大会=11月16日、須恵町カルチャーセンター
福岡地連第52回定期大会=11月16日、須恵町カルチャーセンター
 【福岡】福岡地連は11月16日、第52回定期大会を開催しました。
 中村委員長は「アベノミクス、消費税増税は国民の暮らしを圧迫している。安倍政権の大義なき解散に厳しい審判をくだし、自交労働者の要求を実現させよう」と述べました。新年度運動方針は、行政・自治体に対するとりくみの強化などが提案され、全会一致で可決されました。
 委員長=中村朗▽副委員長=宜保幸弘 (新)、古賀勇一▽書記長=内田大亮

まちづくりの観点で共同を

全労連・民間と公務で意見交換

 全労連民間部会と公務部会は11月19日に懇談会をひらき、意見交換しました。
 出席した本部の菊池書記次長は、悪政で疲弊している地方の現状を説明し、住民が住みつづけられてこそ、タクシー・バスをはじめ民間の事業も維持され、労働者のくらしも守れるとして、まちづくりや住民の足を守るとの観点で、民間と公務の労働組合が共同していけないかと提起しました。
 自治労連から、政府の地方創生に対案を示し、公契約運動で民間と共同、どういう地域をつくるのか考えていきたい、国公労連から、規制緩和政策の悪弊がいま現れてきており、官民の組合が協力して地域をどうつくっていくのかを考えていきたい、などの意見が出されました。

消費税10%、規制緩和復活を許すのか

平和憲法を守る選択も

総選挙の焦点

 自公連立の安倍政権が誕生して2年、総選挙では労働者・国民のくらしや権利、平和がどうなったのかが問われています。
 【解説】4月から消費税8%への引き上げを強行したため、タクシーの売上げは急降下、東京でも5月から税抜きの総運収はマイナスが続いています(図1)。それでも安倍首相は17年には経済状況に関わらず10%への引き上げを必ず実施するとしています。
 その一方で法人税減税を計画、国民から取った税金が大企業に回されてしまいます。日本の法人税は高すぎるというのが自民党の主張ですが、大企業は様々な優遇税制で今でも税金を払っていません(図2)。大企業や超富裕層に適切に課税すれば、消費税を上げる必要はありません。
 規制緩和の動きも重大です。図3のとおり、07年以降、規制強化が一定進んだのに、安倍政権で規制改革会議などが再起動し、改正特措法が成立しても機能しない状態になっています。
 7月に閣議決定された集団的自衛権行使容認(図4)も忘れるわけにはいきません。平和主義を失わせるだけでなく、内閣を憲法より上に置き、民主主義も破壊しています。

図1

図2

図3

図4

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