未加入地方への対策強化
自交共済第35回総会
自交共済総会=9月8日、箱根・ホテルおかだ |
自交共済は9月8日、第35回総会を神奈川県箱根町でひらき、第34期活動計画などを決めました。
総会には、全労済の事業推進二課川西課長補佐を含め10地方26人が参加しました。
自交共済は、組合員の助け合いのために、全労済とタイアップして実施しています。
前期の活動では、組合員の死亡給付が35件にのぼり、休業14日以上も300件超と健康問題が深刻ですが、結婚祝い18件、子の中学入学祝い30件なども給付し、財政的には健全に運営されていることが報告されました。
今後の計画では、現在4573人となっている加入人員を、当面5000人をめざしてとりくみ、未加入地方への対策強化をはかることを決めました。
全労済の川西課長補佐は、熊本地震での給付など全労済の活動実績を紹介し、19年2月から傷病タイプの改定が行われることを報告、参加者からの質問に答えました。
新年度役員は、自交総連定期大会後に選任することとしました。
組織拡大、猶予許さぬ
新年度運動方針案を確認
第4回中執
自交総連は9月7〜8日、神奈川県箱根町で第4回中央執行委員会をひらき、大会に提案する運動方針案を確認しました。
運動方針案は、「白タク合法化阻止、安心・安全な公共交通の確立、自交総連の強化・拡大」をスローガンに、(1)賃金・労働条件改善(2)政策闘争(3)組織拡大(4)政治課題について運動を提起したもので、とくに組織拡大は猶予が許されないとして、あらゆる運動と結んでとりくむことを強調しています。
会議では、組織強化のために幹部活動家の育成にも力を入れなければならないなどの意見が出され、議論しました。
秋季年末闘争方針を決定、大会は10月12〜13日に東京・全労連会館でひらくことを確認しました。
ライドシェア許さない
安全の確保は政治の役割
日本共産党・山添議員と懇談
山添参院議員(左)と懇談する自交総連城委員 長(右)ら=9月5日、参議院議員会館 |
自交総連は9月5日、7月の参議院議員選挙で東京選挙区から初当選し、国土交通委員会への所属が決まった日本共産党の山添拓議員と参議院議員会館で懇談しました。城委員長ら9人が参加しました。
城委員長が、ライドシェア阻止など自交労働者の要求を国会で追及してほしいとあいさつしました。
議員からは、タクシーの労働条件や二種免許・運転者登録制度のしくみなどについて質問が出され、「今でも低賃金で長時間労働を強いられているタクシーの職場が脅かされることになる」「貸切ツアーバスの相次ぐ事故でも明らかなように、公共交通の安全を確保することは政治の役割だ」として、規制緩和の名で市場にすべてをゆだねるのは許されないと、ライドシェアの導入を許さない決意が表明されました。
ライドシェア阻止について懇談
全自交と共同で協会に要請
宮城地連
全自交と共同でタクシー協会と懇談する宮城地連=8月19日、タクシー会館 |
【宮城】宮城地連は全自交宮城県地本と共同で8月19日、宮城県タクシー協会仙台地区総支部とライドシェア阻止のとりくみとタクシー協議会開催について懇談を行いました。地連からは、本間委員長、澤口副委員長、石垣書記長らが出席しました。
まず、ライドシェアに関して、最近のマスコミが規制緩和ありきで推進の論調であることが利用者の誤解を招いており、今後理解を広げていく必要があることを確認しました。組合側が協会と組合との連絡会議を設置するよう提案すると、協会側は「検討する」と回答しました。
タクシー協議会に関しては、協会は「10月下旬から11月上旬には開催し、減車を含む地域計画を確立する」と表明、今後も労働条件改善に向けたとりくみを強化していくことを確認しました。
白タク合法化阻止
危険な白タク ライドシェア
ライドシェアには公共性なし
公共交通機関の定義に該当しないと自ら主張
ライドシェアの問題点を追求する連載を通じて浮かび上がったのは、ライドシェアには公共性がないということです。
安全が担保されないうえに、象徴的な事例として災害時の運賃の高騰(6・1付)と障害者への乗車差別があります。
アメリカでは、ウーバーの運転者が介助犬を連れた視覚障害者の乗車を拒否したり、介助犬をトランクに閉じ込めたなどとして訴訟が起きています。
重要なのは、ウーバー側が、同社のサービスは公共向け交通機関の定義に該当せず、バリアフリーを定めた「障害を持つアメリカ人法」は適用されないと主張していることです。
手数料収入を得ることのみを目的としたビジネスに公共交通を奪われるわけにはいきません。
◎
本連載は今回で一旦終了します。白タク合法化阻止に関しては、今後も適宜お伝えしていきます。
視覚障害者の乗車差別で訴訟に
(Computerworld ニュース、日経BP15・4・22より)
米Uberが視覚障害者の乗車を差別しているとして訴えられていた訴訟で、カリフォルニア州北部連邦地方裁判所は15年4月17日、訴訟の棄却を求めていたUber側の要求を退け訴訟手続きを継続する決定を下した。
この訴訟は、介助犬を連れた視覚障害者へのサービス提供をUberのドライバーが拒否したとされる数件の事例に関するもの。原告は、カリフォルニア州の視覚障害者連合であるNFBC。乗車拒否は障害を持つアメリカ人法と州法違反だと主張している。
Uber側は、NFBCや各事例の個人には、原告適格がないと主張していた。また、同社のサービスは公共向け交通機関の定義に該当せず、したがってこれらの法律は適用されないとの判断を裁判所が下すことも求めていた。後者の主張は、同社のサービスの規制方法について、重要な先例となる可能性があった。
安全にはコスト必要
運転者の労働環境改善を
大阪地連バス部会総括学習会
全自交と共同でタクシー協会と懇談する宮城地連=8月19日、タクシー会館 |
【大阪】大阪地連バス部会は8月30日、自交会館で16年度総括学習会をひらき昨年度運動総括と決算を報告、全議案とも提案通り承認されました。
服部一弘会長はあいさつで「85年1月、25人の犠牲者を出した犀川スキーバス転落事故を教訓として、過労による大事故を2度と起こさせない運動を続けているが事故が相次いでいる」「安全にはコストがかかることを引き続き訴えていく」と決意を述べました。
庭和田書記長は、犀川スキーバス事故の遺族の「国のとりくみがいいかげんだから、ずさんな会社がなくならない。今度こそ有効な規制や監査にとりくむべきだ」との軽井沢スキーバス事故への憤りの声を紹介、「運転者の労働環境の改善が利用者の『安心・安全』にもつながる。継続した運動が必要」とし、「スキーバス事故の背景と改善基準の問題点」について講義しました。
参加者らは、現場で起こっている問題と照らし合わせて議論し、次年度運動方針達成のため団結しようと意思統一しました。
法的強制力なし
旅行業者とパートナーシップ宣言
軽井沢スキーバス事故対策
1月に発生した軽井沢スキーバス事故後に国交省が設置した検討委員会は、6月に再発防止の総合的な対策をとりまとめました。
その具体的な措置として、貸切バス事業者に対する行政処分基準等の強化や運転者への適性診断実施などの制度改正が行われました。
さらに、旅行業者とバス協会による「安全運行パートナーシップ宣言」が発出されました。
事故の大きな要因として、旅行業者が貸切バス事業者から手数料を取ることによる実質的な運賃・料金の引き下げの横行がありました。この宣言はそれを防ぐためのものですが、実際は法的な強制力がありません。
規制緩和による過当競争のために蔓延するこれらの行為がなくなるかは疑わしいと思わざるを得ません。
依然として減車必要
どの地域でも過剰車両
タクシー需給状況と適正車両数の公示
【解説】準特定地域のタクシー需給状況と適正車両数が8月、公示されました。
需給状況は前年度の輸送実績から需要をまかなうに足りる車両数を計算したものです。下表の必要車両数(適正車両数の下限)と年度末車両数を比較すると、どの地域でも依然として相当数の過剰車両が出ている状態がわかります。
多すぎるタクシーを減らして、適切な需給バランスにするためには、まだまだ減車が必要です。
10月から最低賃金引上げ 違反のないよう確認を
厚労省のリーフレット
「タクシー運転者の最低賃金について」 が活用できます
10月から新年度の地域別最低賃金が適用され、21〜25円の引上げとなります。今でも最賃違反が多い現状で、引上げとなれば違反がさらに増加する可能性があります。最賃は必ず守らなければならないものです。労働者も使用者もタクシー運転者の最低賃金のしくみをしっかり理解する必要があります。
その為に役に立つのが、厚生労働省が発行している「タクシー運転者の最低賃金について」というリーフレットです。賃金の計算方法を解説しているので、自分の賃金が最賃を下回っていないか確認しましょう。
例えば、宮崎県では残業なしの月176時間労働で、新しい最賃は12万5664円(176時間×714円)、東京では16万4032円(176時間×932円)となり、これ未満の賃金で労働させると法律違反となります。
このリーフは最寄りの労働基準監督署で配布しています。また厚労省HPでもダウンロードできるので、大いに活用し、学習を深めましょう。
厚労省HP――ホーム>政策について>分野別の政策一覧>雇用・労働>労働基準>賃金>最低賃金制度 よりダウンロード可能
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くわしい内容は、都道府県労済に連絡いただければ説明・契約にうかがいます。