白タク合法化反対のデモ行進
全国で自交総連の仲間が奮闘
第88回メーデー
中央メーデー |
働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう――5月1日、全国でメーデーの集会・デモが行われ自交総連の仲間も各地で奮闘しました。
埼玉メーデー |
【埼玉】埼玉中央メーデーがさいたま市北浦和公園で開催されました。「働く者の団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立を目指そう」をメインスローガンに掲げ、15単産、地域労連の1500人が参加、埼玉県庁まで行進しました
中央メーデー(東京) |
【東京】中央メーデーが代々木公園で開催され、合計で3万人が集まり、東京地連からは37組合632人が参加しました。集会後、恵比寿東公園まで「ライドシェア、白タク反対」とシュプレヒコールしながら雷雨強風のなかを行進しました。デコレーション審査では、飛鳥労組が最優秀賞を初受賞しました。
神奈川メーデー |
【神奈川】神奈川・横浜メーデーが横浜駅西口、沢渡中央公園で開催され、400人の労働者とその家族が集結しました。神奈川地本からは、横浜ブロックの仲間達が参加し、厳しい現状を訴えました。集会後、横浜駅周辺のデモ行進に出発。午後からは、突然の雷雨に見舞われました。
大阪メーデー |
【大阪】大阪メーデーが扇町公園で開催され、4500人が集結しました。集会の最後には、「大幅賃上げを行え」、「8時間労働を守れ」とシュプレヒコールしました。大阪地連の仲間も「共謀罪反対!」などと声を張り上げました。
福岡メーデー |
【福岡】福岡メーデーが福岡市天神公園で開催されました。天候にも恵まれ、福岡地連の仲間20人余りが参加しました。集会後のデモ行進では自交総連九州ブロックの宣伝カーが先導し、多くの働く仲間が私たちのシュプレヒコールに耳を傾けてくれました。デモ行進後は恒例のビールで乾杯、公園の芝生の上でお弁当を広げ団結を深めました。
鹿児島メーデー |
【鹿児島】鹿児島メーデーが中央駅東口広場で開催されました。350人が集まり、川内原発阻止への活動報告などを話しました。鹿児島地連から14人が参加し、タクシーの現状とライドシェア導入阻止を呼びかけました。デモ隊長に杉原書記長、司会進行役は岩井観光労組の川南恵里香さんが務めました。
憲法改悪阻止しよう
アベ政治NO!
5・3憲法集会
日本国憲法の施行から70年の節目を迎えた5月3日、東京や大阪など全国で憲法集会が開催されました。
5万5000人が結集=5月3日、江東区有明 |
【東京】5・3憲法集会が東京臨海広域防災公園で開催され、東京地連からは17組合57人、全体で昨年の5万人を上回る5万5000人が参加しました。
各界からのリレートークで、中央大学の植野教授は、「憲法の中心は人権保障で、平和は人権保障の前提で、国民主権は人権保障の手段だ。今日これだけの人々が集まっていることは憲法の未来が明るいことを示している。憲法改悪を阻止してその精神を広げていこう」と呼びかけました。集会後はデモ行進に出発。2コースにわかれ、「戦争反対! 憲法守れ」「共謀罪は絶対廃案」などと訴えました。
アベ政治NO!=5月3日、大阪市北区 |
【大阪】「5・3おおさか総がかり集会」が扇町公園で開催され、1万8000人が参加しました。大阪地連の仲間も「アベ政治NO!」と声をひびかせました。
集会では、日本共産党辰巳孝太郎参院議員らが連帯あいさつし、安倍政権や維新による戦争に行く国民づくり≠見過ごすことはできない、野党と市民の共同をさらに進めようと訴えました。集会後は、デモ行進し、参加者は「憲法こわすな!」と声を張り上げました。
「勤務数多くつらい」
特製ラッピングカーで佐賀宣伝
九州ブロック宣伝行動
ラッピング宣伝カー |
乗務員と対話する九州の仲間=5月25日、佐賀駅前 |
【長崎】自交総連九州ブロックは5月22〜26日、組織強化・拡大と共謀罪反対などを目的とした佐賀地連応援宣伝行動を実施しました。九州ブロックは鹿児島を皮切りに、5月15日より九州ブロック宣伝行動にとりくんでいます。特製のラッピングカーで宣伝しながら、ビラを配布し、乗務員と対話しました。
残業代や割増賃金の未払いがあるとの声が随所でありました。また、「有休取得はできるが勤務数が多い。特に当直勤務がつらい」「若い乗務員は売り上げが伸びない現実に当惑し、すぐに辞めてしまう」といった嘆きも聞かれました。
若い乗務員はほとんど見かけず高齢者ばかりのうえ、口をそろえて「年金を貰っての仕事」と語り、厳しい現状がうかがえました。
タクシー乗務員と対話
6県主要駅で宣伝行動
関東ブロック宣伝行動
【東京】自交総連関東ブロックは5月17〜19日、千葉・茨城・栃木・群馬・埼玉で、白タク合法化阻止、空白県の組織化や組織強化・拡大を目的とした関東ブロック宣伝行動を実施しました。
このとりくみは、4月20〜21日に続く第2弾です。
柏駅、つくば駅、水戸駅、宇都宮駅、大宮駅など各県主要駅で機関紙・ビラ配りをおこない、3日間で合計700枚を渡しました。
常陸大田では、NPO法人で元自交総連の組合員と交流し、タクシーやバスがなくなり、500人の登録で3000人の足を確保し、住民から感謝されている話を聞きました。
各地連・地本や単組役員の参加もあり、特に埼玉地連では現場の行動力がみられ、やる気十分で日頃も行動している雰囲気が出ているとの評価が本部役員から出ました。
タクシー乗務員とも対話し、50枚のアンケートを集めました。
ハイタク8団体が意見交換
白タク合法化阻止で共同
昨年3月8日に共同で白タク合法化阻止の総決起集会を開いたハイタク労働8団体の意見交換会が5月10日と17日にひらかれ、利用者・国民にもアピールする何らかの共同行動を計画していくことを確認しました。
参加したのはKPU・交通労連・自交総連・私鉄総連・新運転・全中労・中労協・全自交労連の8団体。自交総連から城委員長と菊池書記長が参加しました。
1年ぶりに8団体が集まり、白タク合法化の動きが続いているなかで、共同で行動することが大事、経営側にも協力を求めるべきなどの意見を交換しました。
具体的な行動については引き続き検討するとともに、共同で全タク連との懇談も予定することになりました。
納得いく解決を
春闘最終決着の対策決定
第2回中央闘争委員会
自交総連は5月10日、第2回中央闘争委員会(第4回常執)を開き、春闘の最終決着にむけた対策を決めました。春闘は、5月に入っても引き続き交渉が続いている組合が多数で、決着したところでは、現行労働条件維持に加えて、一時金や定年延長、運転者負担の廃止、職場要求の前進などを獲得しています。引き続き交渉をすすめ、重点要求の獲得など組合員の納得のいく解決にむけて奮闘することにしました。
組織拡大では、関東ブロックの未組織宣伝で、駅でよく話を聞いてくれた、ライドシェアはまだ知られていない、など対話の様子が報告されました。他のブロックでも今後、未組織宣伝が計画されています。
自交総連も加えよ
バス運転者の実態調査
衆議院国土交通委員会
清水衆院議員 |
日本共産党の清水忠史衆院議員は4月14日、国土交通委員会で、軽井沢スキーバス事故検討委員会が行う実態調査の内容について質問しました。
清水議員は、今度新たにバス運転者の実態調査を始めることになったが、調査対象が交運労協を通した運転者だけだと指摘、自交総連、自治労連公営企業評議会をアンケートの対象に加えるべきではないかと質しました。
国交省藤井自動車局長は、交運労協は交通運輸関係労組の協議体なのでアンケートを依頼する対象として適切な団体であると判断したと繰り返すのみで、なぜ自交総連などを入れないかについては答えませんでした。
清水議員は、今からでも自交総連や自治労連も加えて調査すべきだとし、石井国交大臣に、改善基準告示の見直しについて厚労省とも連携をとることを求めました。
試験も実施を
続く5月12日、清水議員は旅行業法改正案の審議をする国土交通委員会で、貸切バスに仕事を仲介するランドオペレーター(ランオペ)の規制について質問しました。ランオペは、これまで法律上の規制がなく、改正案で登録制にすることになっています。
清水議員は、改正の契機となった軽井沢スキーバス事故で問題となった手数料名目のキックバックの調査・指導を求めたうえで、旅行業の業務取扱管理者の資格には試験があるのに、ランオペの業務取扱管理者の資格は研修だけなのはなぜかと聞きました。
田村観光庁長官は、資格要件を厳しくしすぎると規制回避で業者が地下に潜ってしまうと答弁し、習熟度を測る修了試験も予定しているとしました。
清水議員は、登録制にするのだから資格試験をすべきと追及、苦労して国家資格を取るからプライドを持って業務に当たることができる、難易度が落ちないよう観光庁で厳しくチェックしてほしいと要望しました。
経済産業省が「のってこ」に合法回答
規制改革推進会議答申でも言及
経済産業省は5月18日、自家用車での相乗りマッチングサービスの「notteco(のってこ)」について、グレーゾーン解消制度に基づき回答を行いました。
回答では、ドライバーが収受する費用がガソリン代と道路通行料以内であるならば、相乗りをさせるドライバーの行為は道路運送法上の許可や登録は要しないとしました。また、当事者が、道路運送法上の対象外であり、安全・利用者保護の措置が担保されていないことや事故の際の責任の所在などについて認識して利用するよう周知されていることが望ましいとしています。
穫ottecoは、15年にシェアリングエコノミー協会の運営会社の傘下となり、会員数を倍増(16年10月現在3万人)させ、事業の拡大をすすめています。現在は同乗者がドライバーに実費範囲内の金額を直接支払う形になっていますが、将来は決済時に手数料約10%を徴収する予定としています。シェアリングエコノミーの事業展開をしている企業の照会に「合法」のお墨付きを与える経産省の手法は、ジャスタビを合法としたやり方と同一のものです。
二種免の資格緩和検討
規制改革推進会議は5月23日、答申をまとめ、安倍首相に提出しました。
答申では、ライドシェアについては直接言及はなく、移動・輸送サービスについてはシェアリングビジネスの流れも念頭に検討を継続するとしています。
自家用車による運送については、道路運送法の登録・許可を要しない運送範囲の明確化とガソリン代等の他に一定の金額を収受することが可能な範囲の明確化を今年度中に検討・結論を出すとしています。
二種免許受験資格については、21歳の年齢要件が適切か、研修などで補完できないかなどについて今年度中に検討を開始するとしています。
共謀罪は憲法違反の悪法
労働組合活動が弾圧の対象とされる危険
共謀罪・労働法制改悪反対集会=5月24日、日比谷野音 |
共謀罪(テロ等準備罪)法案が自公維による強行採決の末、5月23日に衆議院を通過しました。
【解説】共謀罪は、国民すべてを権力の監視下に置き、物言えぬ社会をつくる憲法違反の悪法です。とくに労働組合にとっては、組合活動がいつ弾圧の対象とされるかわからない危険があります。
参議院で必ず廃案にしなければなりません。
政府は、オリンピックのテロ対策のために必要などといっていますが、今ある法律でテロの準備は処罰できます。
それなのに、新たな共謀罪をつくろうとするのは、戦争法(安保法制)や特定秘密保護法とあわせて、戦争反対や政府批判の国民の声を弾圧する狙いがあるとしか言えません。
職場権利と自交労働者 (9)職場点検ポイント
違反項目がないかチェックしよう
法律や通達駆使して対処
職場環境を充実させるためには、法律や通達など活用できるものを駆使して対処することが必要です。
下の表で、職場に違反項目がないか改めてチェックしましょう。
◎
本連載は、今回で終了します。全9回の内容はビラとして、随時HPに掲載するので、組合活動にご活用ください。
(注)基=労働基準法
施行規則=労働基準法施行規則
改善基準告示=平成元年労働省告示第7号
3・1通達=平成元年3月1日基発第93号