禁止条約参加の実現を
自交総連から24人参加
原水禁2017年世界大会・長崎
原水爆禁止17年世界大会=8月7日、長崎市民会館 |
人類史上初めて核兵器を違法化した国連の「核兵器禁止条約」採択を力に原水爆禁止17年世界大会・長崎が8月7〜9日、ひらかれました。大会には、国内外から約6000人が参加。自交総連からは24人の仲間が参加しました。
初日の開会総会では、世界大会実行委員会議長団の安斎育郎氏が主催者あいさつで核兵器禁止条約について「条約をパーフェクトなものにするために政策を変更させ、核兵器廃絶の道を歩もう」と発言し、盛大な拍手が起こりました。
開会総会終了後には自交総連の産別交流会がひらかれ、仲間同士で交流を深めました。
2日目は、参加者が長崎市内各地で「核兵器禁止条約実現のもとでの運動」など多彩なテーマ別集会、分科会、フォーラム、交流集会に参加し、核兵器廃絶へむけて学習、交流しました。
最終日の閉会総会では、72年前原爆が長崎市上空に投下された午前11時2分に合わせて参加者一同が黙祷を捧げました。その後、「核兵器禁止条約に参加して、『核兵器のない世界』を実現しよう」などとする「長崎からのよびかけ」を採択しました。
7年半のたたかいに決着
中央労働委員会で和解
石川タクシー富士宮労組
中労委で和解の調印をした5人の組合員と弁護団=8月10日、労働委員会会館前 |
会社解散、従業員全員が解雇されて以来、7年半にわたってたたかってきた静岡地連石川タクシー富士宮労組の争議は8月10日、中央労働委員会で和解が成立しました。
10年2月8日、従業員が出勤したところ、車庫にはタクシーが一台もなく、会社はバリケードで封鎖されており、同日の会社説明会で、会社の解散と全員解雇が通告されました。事前に何の予告もなく、補償も、再就職のあっせんもなく、しかも同じ富士急グループで、もともと同一の会社だった石川タクシー富士(隣市)は営業を続けていました。
組合員は、組合つぶしの不当解雇だとしてたたかいましたが、地裁・高裁・最高裁では、会社解散による解雇はやむを得ないとの厳しい判断がなされました。静岡県労働委員会で昨年10月、「労働者の救済、雇用確保など争議の全面解決がされていない。団体交渉を行え」との命令が出され、双方が再審査を申し立てていた中労委のあっせんで和解が成立しました。
和解が成立したことは、会社の解散という形の下での解雇であっても、労働者の生活と権利をないがしろにすることが容認されるものではないことを示しています。
7年半にわたって会社敷地内の組合事務所を維持し、地元をはじめ、富士急山梨本社、東京本社で、自交総連や静岡県評の仲間の支援で宣伝をくりかえし、最後までたたかった5人の組合員は、和解の調印後、「全国の支援があってたたかい続けてこられました。ありがとうございました」と口々に語っていました。
白タク合法化阻止へ
ハイタク労働8団体が共同宣伝
宣伝カーから訴える(右から)交通労連ハイタク部会手水事務局長、私鉄総連ハイタク協議会金子副議長、自交総連城委員長、同菊池書記長=8月5日、東京駅前 |
ハイタク労働8団体(交通労連、KPU、自交総連、私鉄総連、全自交労連、全中労、東京ハイタク中立労組、労供労連)は8月5日、東京都内の12駅で上位団体の枠を超え共同でライドシェア・白タク合法化阻止の宣伝行動を行いました。
午前9時半、東京駅八重洲口に8団体の代表が揃ってリーフレットとティッシュの配布を開始しました。自交総連の宣伝カーから、私鉄総連ハイタク協議会金子副議長、交通労連ハイタク部会手水事務局長、自交総連城委員長が代表でライドシェアの危険性を訴えました。
以降、8団体が分担して各駅で宣伝を行いました。
自交総連は、東京地連の各ブロックから組合員が参加し、KPUや全中労、私鉄総連らの組合員と一緒に、駅前やタクシー乗り場でリーフレットを配りました。
意見書、提出相次ぐ
東京豊島区、北海道4議会で採択
白タク・ライドシェア反対の意見書
東京都豊島区議会は7月12日、ライドシェア・白タク合法化反対についての意見書を全会一致で採択しました。東京の区議会では3月30日の中央区議会に続く採択です。
東京地連では、都内の全区市町村を対象に要請のとりくみをすすめています。
豊島区議会へは北部ブロックが担当して、5月に日本共産党区議全員と協議を行いました。
また、北海道地連でも5月からライドシェア反対の意見書採択を求める議会請願を行っています。
これまでに、新篠津村議会、石狩市議会、北広島市議会、恵庭市議会の4議会で意見書が採択されました。
地連では、このほか当別町、江別市、旭川市議会にも陳情を行い、継続審査になっています。
今後、札幌市、函館市、北海道議会にも要請を行う予定です。
貨客混載を促進
国交省が認可基準を変更
国土交通省は6月30日、「貨客混載」促進の通達改正案を公表、9月1日から施行されます。国交省では、過疎地域において、貸切バス、タクシー、トラック事業者が、旅客と貨物のそれぞれの許可を取得した場合には事業の「かけもち」を可能にし、同一の車両で人と物の輸送サービスを提供できるようになれば生産性の向上、効率的な運送が促進されるとしています。
トラックに旅客を乗せる場合の安全性や、バス・タクシーが貨物も運べば運転者の労働強化になるおそれなどさまざまな問題があります。
現在は過疎地域だけでも今後地域が拡大する可能性や、旅客と貨物運送の垣根をなくす規制緩和が無限定拡大する懸念もあります。
注・過疎地域とは、過疎地域自立促進特別措置法に規定する地域のうち、郡に属する町若しくは村又は人口が3万人に満たない市。
地方間格差広がる
最賃22〜26円引き上げ
17年度地方最低賃金審議会
今年度の地域別最低賃金を決める地方最低賃金審議会の答申が出そろいました。
最低賃金は改定される前に、7月中に中央最低賃金審議会が目安を出し、地方最低賃金審議会がそれを踏まえて金額を答申します。今年度の引き上げ目安額は平均24円でした。
引き上げ後の最高は東京の958円で、最低賃金が最も低いのは福岡を除く九州各県、高知の737円。地方間格差は3円広がり、221円です。
新しい最低賃金は10月中に適用される予定です。
少しでも力になりたい
被災地でボランティア活動
被災地ボランティアで土砂を運ぶ福岡の仲間=8月11日、福岡・朝倉市 |
【福岡】8月11日、福岡地連の組合員9人は福岡県朝倉市で被災地ボランティアに参加しました。
作業した家は氾濫した川の横にあり、軒の柱は激流に流され屋根が崩れ落ちていました。その家のご主人から豪雨災害時の話を聞くと、地滑りが所々で起き、植木が轟音を立て流され、恐ろしい思いをしたそうです。奥さんとお母さんはずっと手を合わせて祈るばかりで、近所のおばあちゃんは、目の前で自宅が流され、雨の中で泣き崩れていたそうです。
私たちが帰るとき、ご主人は泣きながら「ありがたい、ありがたい」と感謝をしていました。
参加した組合員からは、「またボランティアに参加したい。少しでも力になりたい」と復興への熱い思いが語られました。(通信=内田大亮)
仲間に周知したい
32組合205人が参加
全都道交法学習会
全都道交法学習会=7月25日、東京都江東区 |
【東京】東京地連は7月25日、17年全都道交法学習会を深川江戸資料館で開催し、神奈川地本や埼玉地連、建交労の仲間も含めて32組合205人が参加しました。
第1部では、「ここまでやるか? 取り締まりの実態」をテーマに実例をもとに4話を実演しました。
第1話は門前仲町であった、客のふりをして私服警官がキップを切る話、第2話は豊洲裏通りでの白バイ警官による一時停止違反の取り締まり、第3話は明治通りでの仮眠していた乗務員に気づかないように駐停車違反キップを切る話、第4話は銀座マロニエ通りで白バイ警官が歩行者妨害の事実がないのに取り締まった事案です。寸劇を通じて取り締まりの実態を再現しました。
第2部では、東京南部法律事務所の小林大晋弁護士が「道交法違反〜行政処分・刑事処分対策〜」をテーマに講義。
続いて、岸田正勝道対委員長が「活動報告および閉会あいさつ」のなかで、地連が実施した警視庁要請行動における「改善が必要と思われる交差点、及び道路」について文書による後日回答があり、その報告をしました。
参加者からは、「事故後の対応を知らないことで損をしている仲間に周知をはかりたい」「普段の行動から注意して交通ルールを守っていきます」などの感想が寄せられました。
今後に活かしたい
夏季研究集会を開催
東京地連
夏季研究集会=7月5日、栃木県日光市 |
【東京】東京地連は7月4〜5日、第60回夏季研究集会をきぬ川ホテル三日月で開催し、39組合172人が参加しました。
1日目は平井哲史弁護士が「『共謀罪』の先にあるもの」をテーマに講演し、技職を含め11の分散会で討論が行われました。
2日目の全体会議では、3つの分散会からの報告のあと、全体討論を行いました。
参加者は「タクシー業界の状況や各組合の春闘など得られた貴重な情報を職場で今後の活動に活かしていきたい」と語りました。日本共産党の島津幸広衆院議員は6月7日、衆議院内閣委員会で、タクシー運転免許返納割引が運転者の負担になっている例をとりあげ、不合理な運転者負担をなくすよう求めました。
春闘対応に繋がる
夏季学習集会を開催
神奈川地本
夏季学習集会=8月7日、神奈川県横浜市 |
【神奈川】神奈川地本は8月7日、17年夏季学習集会をかながわ労働プラザで開催し、9支部29人が参加しました。
本部の菊池書記長が、「タクシーの賃金制度の特徴、改善の方向」をテーマに講演しました。17春闘において、会社側からいくつかの支部に賃金の組み換え提案が出されました。参加者は身近に起きている状況をよく理解して、今後の対応に繋がるものとして熱心に聞き入りました。
その後、地本会計決算報告をし、運動方針案、予算案を提案しました。
賃金の改善が不可欠
全国交流集会を開催
交運共闘
交運共闘全国交流集会=7月8日、愛知県豊橋市 |
交通運輸労働組合共闘会議は7月8〜9日、第2回全国交流集会を愛知県豊橋市でひらきました。
主催者あいさつを行った交運共闘・城議長は、交通運輸の職場で長時間過密労働が蔓延している問題について「人間性回復の見地から労働時間問題に立ち上がることが重要」と強調しました。
2日目のパネルディスカッションでは、5つの産業・業種のパネリストが「交通運輸労働者の過労死・疲労リスク、安全問題」について、現状とその背景、克服すべき課題、今後の展望などを語りました。
タクシー・バス業種の代表として、自交総連本部の菊池書記長が発言し、過労死認定基準を上回る長時間労働を容認している改善基準告示の改正・法制化が必要であり、また低賃金を補うために労働時間を長くせざるを得ない実態もあるため賃金の改善も不可欠であるとしました。
われら自交総連 A労働組合の役割
明るく働きやすい職場をつくるために団結を
労働組合とは、労働者だけでつくる組織であり、思想、信条、宗教、身分、国籍、男女の別なく、誰でも加入できる組織です。
職場をみてみると、不満と要求を持たない労働者など決しておらず、その要求は必ず職場ごとに共通のものを持っています。しかし、みんながバラバラで、自分ひとりだけの努力で要求を通すことは非常に困難です。
人間らしい労働条件と、健康で文化的なよりよい豊かな生活は、私たち労働者がお互いにしっかりと団結し、集団の力でたたかってこそ、かちとることができるものです。それこそが労働組合の役割です。
全員参加の運動
「賃金を勝手に下げられる」「罰科金、ノルマの強要が横行」「身分が不安定で不安」など、まざまな権利侵害が職場で強まっています。それに対し、明るく働きやすい職場をつくるため、多くの仲間が自交総連に加盟しています。
労働組合の主人公は組合員≠フ立場に立って、「みんなで話し合い、みんなで実行する」という全員参加の運動をつくり上げてこそ、要求が前進する展望もひらけてきます。
そのため、自主的・自覚的な日常活動を活発にし、「自分こそ組合の主役だ」という実感と責任がもてる職場討議を保障すること。また、春闘要求アンケートなどを活用して、職場内の少数意見も尊重し、十分納得がいくまで議論することが大切です。