自交労働者No.923、2018年12月15日

白タク合法化は許さないぞ

公共交通を破壊するな

ソフトバンクへ抗議デモ

11・8中央行動

 自交総連は11月8日、交運共闘の仲間とともに11・8中央行動を実施し、全体で約700人、自交総連から408人が参加。この日は大阪や鹿児島でも呼応した宣伝行動がとりくまれました。

集結した自交総連の仲間=11月8日、千代田区・国土交通省前

集結した自交総連の仲間=11月8日、千代田区・国土交通省前

参加者数

  国土交通省前で10時20分から個人請願を行い、交運共闘・城議長が主催者あいさつ。安心・安全な国民本位の交通政策の実現をめざし、白タク合法化などの規制緩和に反対する行動を進めようと訴えました。全労連の小田川議長が連帯あいさつし、菊池書記長が請願書を読み上げ、参加者がひとりずつ請願書を係官に提出しました。その後、厚生労働省、経済産業省でも請願を行いました。
 経産省前では、笠井衆院議員が連帯あいさつを行い、ライドシェア導入に利用されかねない規制のサンドボックス制度について批判しました。舞弓副委員長が決意表明を行い、庭和田副委員長が請願書を読み上げました。

抗議デモを実施

ソフトバンク本社へ抗議デモ

ソフトバンク本社へ抗議デモ

  午後からは、自交総連でライドシェア解禁反対、ソフトバンク抗議デモを実施。日比谷公園を出発し、ソフトバンク本社前まで行進しました。デモ出発と同時に、別部隊がソフトバンク本社前で宣伝行動を実施しました。
 歩道デッキ上で抗議の横断幕を掲げ、歩行者へビラ・ティッシュを配り、ソフトバンクがライドシェア解禁を政府に求め公共交通を壊そうとしている実情を訴えました。
 宣伝中にソフトバンク本社から社員がふたり現われ、「許可をとっているのか」と宣伝部隊に抗議してきましたが、歩道での宣伝行動であると毅然と対応すると黙って社内へ戻っていきました。
 15時からは、代表と共産党議員らも参加して経産省・内閣官房・国交省に要請・交渉を行いました(交渉内容はこちらを参照)。

ソフトBを批判

市民にビラを配る仲間=同日、大阪市・大阪駅前

市民にビラを配る仲間=同日、大阪市・大阪駅前

  【大阪】ソフトバンク大阪事務所が入る大阪富国生命ビル前、大阪駅前、南難波駅前で15人が宣伝を行いました。福井委員長は、ソフトバンクグループについて「巨額投資回収のために公共交通を破壊しようとしている」と批判しました。

絶対反対との声

鹿児島でも宣伝=同日、鹿児島市・中央駅東口前

鹿児島でも宣伝=同日、鹿児島市・中央駅東口前

  【鹿児島】中央駅東口で4人の執行役員が110枚を配布しました。立ち止まってライドシェアの意味を問う人もいて、まだまだ浸透してないことが感じられました。待機中の労働者に孫氏がライドシェアを推進していることを訴えると「そりゃいかん、絶対反対」と声をあげました。

共済を武器に組織拡大

福岡

全労連の最重点計画にエントリー

   自交総連は11月、全労連の推進する新4か年計画の最重点計画に、福岡で働くタクシー・貸切バス労働者の拡大計画でエントリーし、認定されました。
 全労連の新4か年計画は、地域及び産業・業種に重点をおいた組織拡大をめざし、単産と地域が一体となった総がかり作戦を行い、4年間で20万人を超える労働組合の加入・拡大実現を掲げたものです。「最重点計画」を定め、人的な支援と財政投入を実施します。
 今回の組織拡大計画では本部、福岡地連、九州ブロック、福岡県労連も協力して、とりくみを進めていきます。
 具体的なとりくみとして、ドライバー共済(月額300円)をつくります。この共済を組織拡大の武器として、共済リーフレットを組織拡大チラシと一緒に福岡市近郊の駅、空港、港、観光地のバス・タクシー乗り場で配布し、組合・共済への加入を呼びかけます。
 毎月1回以上の宣伝カーを活用した宣伝行動や、地連HPを使っての共済・組織紹介なども計画しています。

賃上げ、職場権利確立を

第2回中央執行委員会

19春闘方針案を討議

  自交総連は12月6日、第2回中央執行委員会をひらきました。
 秋季年末闘争は、年末年始手当や政策合意などで集約しつつあります。中央行動でのソフトバンク抗議デモなどの経過をふまえて、19春闘では「白タク合法化阻止 賃上げ、職場権利確立」と位置付けてたたかう方針案を提起しました。
 DeNAが都内で走らせる宣伝用のタクシー無料サービスなど最新の状況も含めて討議、白タク合法化阻止を前面に、運賃改定や消費税増税などの情勢もふまえて賃金・労働条件の改善をかちとる春闘とすることとし、組織拡大の新2か年計画も実践することにしています。

各地の大会

組織拡大に全力あげる

北海道第59回定期大会

北海道第59回定期大会=10月20日、札幌市・定山渓温泉ホテル山渓苑

北海道第59回定期大会=10月20日、札幌市・定山渓温泉ホテル山渓苑

  【北海道】北海道地連は10月20〜21日、第59回定期大会を開催し、運動方針と役員を決定しました。
 初日には、本部の菊池書記長が白タク=ライドシェアの課題について講演し、阻止闘争に全力をあげる決意を固めました。
 2日目の討論で、危険なライドシェアに未来はないこと、沖縄県知事選のように平和を願う市民・諸団体と共闘しアベ政権を打倒すること、組織拡大に全力をあげることを確認しました。


訴訟勝利や不正告発を報告

高知第37回定期大会

高知第37回定期大会=10月26日、高知市・高知城ホール

高知第37回定期大会=10月26日、高知市・高知城ホール

  【高知】高知地連は10月26日、第37回定期大会をひらきました。
 大会ではライドシェア阻止、自交労働者の賃金・労働条件改善、組織・組合員拡大を柱とする18年度方針を決定しました。
 討論では土電ハイヤー労組の年休訴訟勝利やヤマト運輸の不正問題告発のたたかいなどを報告し合いました。
 高知県労連・牧書記長と本部・菊池書記長が激励と連帯あいさつ。樫原執行委員長、田書記長を再任しました。


新たな規制緩和阻止する

大阪第73回定期大会

大阪第73回定期大会=11月13日、池田市・不死王閣

大阪第73回定期大会=11月13日、池田市・不死王閣

  【大阪】大阪地連は11月13〜14日、第73回定期大会をひらき、「白タク合法化、新たな規制緩和を阻止する」などとする19年度運動方針案など全ての議案を全会一致の賛成で採択。役員改選では、福井委員長をはじめとする3役を再任する新役員12人を選出しました。本部・城委員長、大阪労連・菅義人議長、顧問弁護団・藤木邦顕弁護士(豊中総合法律事務所)、日本共産党・清水ただし前衆院議員が来賓あいさつしました。


共済を組織拡大の武器に

福岡第56回定期大会

福岡第56回定期大会=11月18日、太宰府市・いきいき情報センター

福岡第56回定期大会=11月18日、太宰府市・いきいき情報センター

  【福岡】福岡地連は11月18日、第56回定期大会を開催しました。来賓として本部の庭和田副委員長が参加しました。
 19年度の新たなとりくみとして、組合員全員加入の「福岡地連ドライバーセット共済」が可決されました。この共済を組織拡大の武器として、宣伝行動に力を入れて行くことを全員で確認しました。
 委員長=中村朗▽副委員長=宜保幸弘、古賀文紀、伊藤良一▽書記長=内田大亮(いずれも再)


講義を聞いて学習の再確認

長崎第27回定期大会

長崎第27回定期大会=11月25日、佐世保市・佐世保技能会館

長崎第27回定期大会=11月25日、佐世保市・佐世保技能会館

  【長崎】長崎地連は11月25日、第27回定期大会を開催しました。
 冒頭に古澤委員長が、現在の状況説明を行いました。特に19年4月より実施される 働き方改革はタクシー業界にそぐわないと訴えました。菊池書記長のライドシェア・最低賃金についての講義を聞き、学習の再確認ができました。
 委員長=古澤誠也(再)▽副委員長=谷川昌己(新)開田幸治(再)▽書記長=松永利秋(再)


この成果を全国に

福岡・太宰府タクシー労組

職場復帰、賃金支払いを命じる

雇止めは不当労働行為と認定

福岡県労委

 【福岡】太宰府タクシー労働組合は中村朗委員長が61歳で雇止めされ、不当労働行為の救済申し立てを行っていた事件で11月2日、福岡県労働委員会より全面勝利命令をかちとりました。
 会社は17年5月、春闘で誠実な団交が行われなかったことを組合に厳しく追及されるなかで、乗客からのクレーム(態度、言葉遣いが悪い等)を理由に中村委員長に対し61歳の契約更新時に雇止めを行いました。委員長は60歳で定年後、1年契約期間で再雇用されていました。
 福岡県労働委員会の命令書では、@すでに相応の処分を受けておりクレームをもって雇止めの正当な理由とすることはできない、A雇止めは「組合活動の中心的な人物である中村を嫌悪しなされた不利益取扱い」であるとし、組合つぶしの不当労働行為としました。労組の主張を全面的に認め、会社に対し中村委員長を今年6月付けで更新したものとして復帰させ、その間の賃金相当額の支払いと労組の団体交渉申し入れに誠実に対応するよう命じました。また、雇止めと団交拒否についての謝罪文を社内に掲示することを命じています。

ライドシェア導入しないで

交運共闘職場見学

シェアリングエコノミー推進する釜石市を視察

交運共闘職場見学=11月12日、岩手県釜石市・釜石市役所

交運共闘職場見学=11月12日、岩手県釜石市・釜石市役所

  交運共闘は11月11〜12日、岩手県釜石市で震災後の復興状況とシェアリングエコノミーを推進している同市の状況を視察しました。城委員長と菊池書記長が参加しました。
 市内を視察し、過去の津波の教訓を学び、児童が自主的に判断して避難する訓練が行われていたので児童の被害が少なかったなどの説明を受け、三陸鉄道南リアス線の震災学習列車に乗車しました。
 市役所では、総務省のシェアリングシティ認定を受けた同市のとりくみについて聞きました。自治体として初めてエアービーアンドビーとパートナーシップ協定を締結して民泊で地域活性化をめざすとのことです。民泊提供者にはお年寄りが多くてパソコンが使えないなど、実際にはまだ多くの宿泊客が訪れるほどではないようです。事件発生の危険性などは軽視している様子で、かなり危ういものを感じました。ライドシェアの検討はしていないようですが、導入しないよう要請しておきました。