タクシーの未来を守れ
地域公共交通充実の政策実現を
10月1日、自民党の石破茂総裁が総理大臣に選出されました。
この間、石破氏は、ライドシェア全面解禁について中立の立場を取ってきました。
新デジタル行財政改革担当大臣となった平将明衆議院議員も、「ライドシェアについては基本的な方針が今固まってると思うので、そのスケジュールに沿って対応していきたい」と述べるに留まっています。
しかし、ライドシェア議論の火付け役である菅義偉元首相が副総裁となった上、自民党内にはライドシェア全面解禁を唱える幹部議員が複数おり、日本維新の会や立憲民主党にもそれを支持する議員がいます。頭がすげ変わっても油断はできません。今後の党内人事のゆくえ、超党派の動向を見極め、法案提出などのライドシェア全面解禁の動きを注視することが肝心です。
危険性伏せてアピール 露骨な利益誘導にNO
ライドシェア全面解禁を推進する政府・財界ぐるみの委員会は左上のとおりのメンバーです(役職名は今年8月時点のもの)。
政府内でとくに急先鋒となっているのは、岸田前政権時代に、デジタル行財政改革担当大臣・規制改革推進大臣を兼任していた河野太郎衆議院議員と、超党派からなるライドシェア勉強会の発起人の小泉進次郎衆議院議員です。
党としてライドシェア全面解禁をマニュフェストに掲げている日本維新の会や、万博中のライドシェア制限緩和を求める吉村大阪府知事などの都道府県知事の動向も注目する必要があります。
財界では、LINEヤフー社の川邊健太郎会長が代表です(規制改革推進会議および非公開の準備会合の委員)。また、シェアリングエコノミー協会の代表理事・石山アンジュ氏は、危険性を伏せてライドシェアはとにかく便利であるから導入すべきと報道番組でアピールしています。
自交総連は、公の立場にありながら露骨な利益誘導を行う政府・財界メンバーに対し、抗議ファックスや街頭での抗議宣伝を行ってきました。
衆議院選挙でも、タクシーの未来を守るためにライドシェア全面解禁にNOの声を突きつけ、地域公共交通充実の政策が実現するようがんばりましょう。
自民党総裁選によせて
自交総連 石垣敦副中央執行委員長
マスコミの過剰な報道の中、自民党新総裁選挙で石破茂氏が選出されました。
自民党の組織的犯罪である裏金事件や旧統一教会との癒着に対する国民の怒りと不信が渦巻く情勢下で、どの候補も「自民党の再生」「国民の信頼を取り戻す」などと主張しましたが、肝心の再調査は拒否しています。
さらに、物価高騰の問題でも、なんら打開策を打ち出せず、自民党政治の行き詰まりが明らかになりました。
新総裁にライドシェア積極派の小泉・河野の各氏が選出されなかったことはまだマシだと言えますが、自民党の新自由主義政策を批判した候補はおらず、たいへん危険です。
前回の総裁選で、「新自由主義からの転換」「新しい資本主義」を主張していた岸田首相が、その後、ライドシェアを進めたことからも明らかです。
私たちの当面の重要課題であるライドシェア全面解禁阻止にむけては、石破氏に一片の期待もできません。
来たる総選挙で自公政権を打倒するため全力で奮闘しましょう。
共済により助け合う
満場一致で第42期活動計画を決定
自交共済第43回総会
総会の冒頭にあいさつを行う庭和田会長(中央)=9月11日、東京・全労連会館 |
自交共済運営委員会は9月11日、全労連会館で第43回総会をリモート併用で開催し、こくみん共済COOPの担当者を含めて15人が集まりました。第41期活動及び決算報告を承認し、第42期(24年度)の活動計画を満場一致で決定しました。
庭和田会長のあいさつでは、「地方別加入状況をみると全体では減少しているが、東京や神奈川では加入増となり、コロナ危機からの復調の兆しがうかがえる」とし、「会社倒産による組合脱会がなければ全体でも増加となっていた」と悔しさをにじませました。
そして、「コロナを死亡理由とする給付も発生し、共済によって助け合う必要性をいっそう感じた。今期の具体的な活動計画では、加入者数の目標は定めていないが、ひとりでも二人でも多くの人に加入してもらいたい」としました。
議案採択後は質疑応答が行われました。
東京、静岡、神奈川で大会開催
原水爆禁止2024世界大会 参加者の感想
悲劇を繰り返してはならぬ
東京・鳴海靖也さん 開会総会が始まり、海外から多数の政府、国際機関代表、平和運動団体代表のすばらしいスピーチがあり、「核兵器禁止条約に参加する日本を」の言葉に共感。実現にむけ草の根連動をしていこうと強く思った。
2日目、全身ヤケド、手足の掲傷、失明等の生々しい映像、数年後に発症した白血病患者の映像、残された遺族達の映像、どれも辛く悲しい気持ちになり同時に「原水爆・戦争に対して怒りが込み上げてきた。
小学校の廊下、階段、教室に残された安否確認の文字、SNSの時代では考えらないが、どんなに不安で心配だったろう。爆心地病院の前の歩道にあった。何事もなかった様にひっそりと。平和記念資料館では町全体の被害のすさまじさ、人体に及ぼす被害の恐ろしさを目の当たりにした。この悲劇を繰り返してはならない。
最終日式典では、広島出身の総理がたいそうなあいさつをしていたが、ヒロシマデー集会に参加している各国も自国の人々の話しを聞けと思った。今の与覚はひどすぎる。一切のメッセージがない。 一人も物申す者がいないのか、根本から変えない限り原水爆の被害者とその家族は報われないだろう。
広島、長崎に行った事がない方、必ず一度は行ってみて下さい。。
核兵器の真実を強く訴える
東京・福永民人さん 昨年の長崎大会に続き今年も広島大会に参加させて頂き東京地連の皆様には御礼申し上げます。今回、参加させて頂いて一番強く感じたのは、今の国際政治に於いて他国への侵略行為を解決する手段として核兵器を使用することも有り得るという風潮を当然の様に演出していることです。 このままだと明日にでも何処で核兵器が使われるのでないかと強い危機感を持っています。核兵器の使用も仕方がないと核抑止論者が言うことに一理あるということは決して無いと思います。
2日目の分科会でアメリカからの活動家が広島、長崎への原爆投下は戦争が早く終わらせるためには仕方無かったという国民教育を今も続けているそうです。当時、軍人の間にも原爆を使用しなくても勝てたという人がかなりいたようです。でも、そういう意見は黙殺されたそうです。だからこそ、核兵器の真実を強く訴え続ける必要あると思います。
二度と戦争あってはならぬ
東京・緑川翔太さん 今回、人生で初めて広島に行き、原水禁に参会しました。参加した経緯は私自身、戦争や原爆について教科書や文献でしか情報を見ることがなかったので一度、被爆者の声や原爆ドームを見聞きしたいと思ったからです。
初日は原爆ドームを見ました。戦争の生々しさや爪痕が未だに残るドームを見て、当時どれだけ威力のある原爆が広島の空に落とされたか分かりました。
2日目はビキニの願いという話しを聞かせて頂き、その後、呉の方にある大和ミュージアムに行きました。大和ミュージアムでは戦艦大和の他に潜水艦や当時の戦闘機の模型などが展示されていました。当時は今の僕と同じくらいの年齢の方々がこれらに乗って戦争に出向いていたと考えるとすごく悲しい気持ちになりました。
3日目は原爆ドーム付近にある、資料館に行きました。正直なところ、この3日間で一番原爆が落ちた時の生々しさを感じた所でした。当時の物や服がそのままで展示してあり現物を見てとても衝撃を受けました。戦争の残酷さを一番に感じた場所でした。
この3日間で感じたことは今の時代に生きる自分はとても幸せなことです。もう二度と原爆被害や戦争があってはならないと思いました。