2011.3.10 自交総連情報タイトル

自交総連siteトップ闘争情報2011 > 情報11.3.10



「減車にむけ事業者団体としてイニシアチブを」
[全タク連に要請・懇談] 
「賃金改善のため適正台数までもっていきたい」

全タク連懇談
全タク連富田会長に要請書を渡す飯沼委員長

 自交総連は3月9日、全タク連に要請、懇談を行いました。減車が十分に進んでいない状況の下で、全タク連が事業者団体としてイニシアチブをとってもらいたいとの要請に、富田会長は「経営者の立場から見ても、(減車は)満足するまで行っていない」「乗務員の賃金を改善するために適正台数までもっていきたいと努力している」と述べました。

【2011.3.9 全タク連要請】
出席者  組合側  飯沼委員長、鈴木・園田副委員長、今村書記長他4人(本部2、埼玉、大阪)
 全タク連  富田会長、三浦副会長、金子労務委員長、各務理事長他5人
要 請 事 項 回 答 要 旨
 1.各地域協議会で示された適正車両数実現にむけ、事業者団体としてイニシアチブをとっていただくとともに、非協力的な事業者に対して、説得と実効性ある対応をとっていただくこと。

 2.運賃値引き競争を引き起こす要因ともなる下限割れ運賃を適用する事業者に対し、同一地域同一運賃を含む適切な運賃制度へ移行するよう努力していただくこと。

 3.最低賃金法違反に関する個別の改善事案では、最低賃金の差額払いを適切に行うよう努力していただくとともに、その改善措置として最低賃金額以上の賃金を確実に保障する賃金制度を事業者団体として検討していただくこと。また、タクシー活性化法の附帯決議でも指摘されている歩合給と固定給のバランスのとれた給与体系のあり方を事業者団体として検討していただくこと。

 4.最低賃金法違反の原因ともなっている累進歩合制度の廃止を事業者団体として徹底していただくこと。

 5.高齢者の継続雇用の際に不当な選別や排除を行う事業者に対し、事業者団体として高年齢者雇用安定法の趣旨を遵守するよう徹底していただくこと。
 【富田会長】労使で力をあわせて特措法(活性化法)をつくり、地域協議会で計画がすすんでいるが、経営者の立場から見ても、満足するまで行っていない。事業者にとって減車は身を切られる思いだが、乗務員の賃金を改善するために適正台数までもっていきたいと努力している。景気が上向かず総需要の減少が止まらないので、努力のしがいがない。景気が上がってくれば、一気に効果が出て、東京ではあと100万円くらいは(賃金を)改善していきたい。労組にも期待しているので知恵をしぼっても らいたい。

 (――法律を守る会社がつぶれて、守らない会社が生き残るという現状をどうにかすべきだ、運転者の資格制度を考えていかざるを得ないのではないか、との指摘に)
 【富田会長】特措法でできることはやりきりたい。減車をやりきった後で、運転者の制度とかは考えていきたい。正直者がバカを見るような現状は確かにおかしい。任意(の減車)では限界があるので、タクシー事業法をつくる必要がある。(規制強化、減車反対の)変な人たちに変な口実を与えないためにも必要と思う。
 【三浦副会長】自分だけ減らさない事業者がいるとそこだけ得をする。減車で不公平感を残さないためにも事業法による担保が必要だ。更新制もいれて世論に理解をしてもらうようにしている。
 【各務理事長】全国的には運賃の問題も重要で、事業法は需給と運賃の2本柱を担保するために必要。民主党だけでなく、全党が賛成してもらえるような法律にしたい。

 (――大阪では法が守れないから法を変えろという事業者もいる。全タク連として指導できないのか、との指摘に)
 【金子労務部長】法律の抜け道を教えるようなことはない。全タク連の会議でも、法の周知徹底をしているし、監査も厳しいので、守らなければ大変なことになりますよ、と言っている。いろんな事業者がいるのは事実だが…。
 【各務理事長】法律を守るように言っているが、権限がないので限界がある。
 【富田会長】最賃違反などを見過ごすことはない。私は労働組合のためにがんばっていると思っている。法違反をしなくてすむようにするために、特措法をつくって、さらに事業法を考えている。続けてやらないと3年で(特定地域指定が)解除されてしまうおそれもある。
 協力して、労働組合にもがんばってほしい。

自交総連siteトップ闘争情報2011 > 情報11.3.10

自 交 総 連