2009.6.3 |
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誇りと働きがい回復させる施策を
[衆議院国土交通委員会 参考人質疑]
今村書記長が活性化法審議で意見陳述
◎ 審議の様子は衆議院のホームページから動画で見ることができます。
→衆議院TV(配信方法を選択し、6月2日、国土交通委員会を選択)
衆議院国土交通委員会で意見を述べる参考人、右から今村、富田、待鳥、山内の各氏 |
以下は議員の質問と回答要旨です(敬称略)。
●秋葉賢也(自民) 私の地元仙台では供給過剰がひどい。法改正へ評価を聞かせてほしい。
○山内 供給過剰対策と協議会で地域交通全体を考えていくという二つが要点だ。
○待鳥 道運法本体を改正して、全国で抜本対策をとることが必要だ。
○富田 この法律で事業者が集まって減車の話ができるようになる。減車して乗務員の賃金もよくなるように、一日も早く成立させてほしい。
○今村 今回の法律で枠組みはできるが、実際に減車がすすむ実効性をどう担保するかが問題。協議会に権威・機能をもたせて実効性をもたせ、自分勝手で協力しない事業者にはペナルティーも必要だ。
●後藤斎(民主) 規制緩和で経営者も労働者も利用者も誰もよくなっていないように思う。どう考えるか。
○山内 待ち時間が減ったり、サービスの多様化などプラスの面もあるが、供給過剰が問題である。
○待鳥 運賃が下がったのをいいとする意見もあるが、コスト構造から必然的に人件費にしわ寄せされるので、タクシーには運賃競争は持ち込むべきではない。
○富田 需要が減る中で規制緩和したので、本来の目的を果たしていない。
○今村 運転者の賃金は歩合給で、売上は供給に左右されるが、東京でも実車率が50%から40%以下に下がっているのが規制緩和の結果だ。適正な台数・運賃ということを常に考えていかなければならない。
●上田勇(公明) 歩合制の賃金が問題といわれるが、どう考えるか。
○山内 事業者がリスクを負わないのはおかしいので、歩合の比率は小さくすべき。
○富田 事業場外の労働で、売上の個人差も大きいので、すべて固定給にすることはできない。国交省の懇談会の結論を待って適切に対処したい。
●上田 需給調整規制で固定化されると活力がなくなるおそれもあるのではないか。
○山内 今回の法案はかなり強い内容だ。旧道運法でも減車はできなかった。これが固定化すると問題もある。あまり事業者の自由度をそぐのは問題だと思う。
●穀田恵二(共産) 根本問題について聞きたい。2000年の審議で我々は規制緩和に反対したが、当時の運輸大臣は規制緩和でバラ色になるといった。結果は明白だ。政策の誤りについては真摯な反省が必要と思うがどうか。
○今村 我々も諸外国の例をあげて成功例はないといったが、間違った規制緩和がごり押しされた。過ちを改めるにはばかる事なかれという精神が必要と思う。
●穀田 市場原理が機能するようにという意見もあるが、市場のメカニズムで問題が解決すると思うか。
○待鳥 タクシーは選択がきかない、運転者は歩合給である、そういうことを放置して市場原理でうまくいくといって失敗した。需給調整があっても意欲ある事業者はいた。自由化では健全化、効率化ははかれない。
●穀田 同一地域同一運賃はサービス低下を招くという意見があるが、どう思うか。また、MKタクシーのリース制をどう思うか。
○富田 お客さんがどのタクシーを選んでも安心して安全に利用できる同一地域同一運賃がよいと思う。MKは、サービスがいいのはよいが、運賃を安くするので他社の乗客がとられてしまう。全体のことを考えるとあまりよくない。リース制は、稼ぎたい人は労働時間オーバーしてでも稼ごうとする。国交省のほうで、やってはいけないことになっていると思う。
●穀田 政府案と野党案どちらがいいのか率直にうかがいたい。
○山内 政府案の活性化法は、現状に対処するものとして緊急に必要なものだ。野党案の道運法の改正はもうちょっと審議の時間が必要ではないか。
○待鳥 政府案は地域協議会で協議するということはいいが、需給と運賃を全国的に適正にするためには道運法の改正が必要。3法案のいいところを取り入れて審議してほしい。
○富田 野党の道運法改正案で、同一地域同一運賃の法制化や需給調整の復活がされるなら、たいへんありがたいと思う。政府案は交政審の審議を踏まえて提出されたもので、一刻も早い成立を望んでいる。
○今村 政府案プラス4野党共同案となるのが一番いい。すべてがなしということではなく、よりよい方向で審議してほしい。審議のなかで、運転者の資格、タクシー運転免許も検討していただきたい。
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