【要求書の例】 ○年○月○日
○○○○株式会社
○○○○労働組合 要 求 書
○○労働組合は○月○日、第○回大会において下記の要求を決定しましたので、労働者の実情を十分理解の上、誠意をもって応えるよう要求します。 記
以 上
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労働組合の活動の基本は、なんといっても組合員の要求をまとめて、経営者との団体交渉によって実現することです。要求を出さないのでは労働組合の価値が半減してしまいます。
大会や職場集会で十分議論をして要求をまとめていくわけですが、その際、重要なポイントがあります。
一つは、みんな(大多数)が望んでいることで、みんなが一致できる要求ということです。組合員はそれぞれ多くの不満を抱えていると思いますが、それらを出し合うなかで、全体がまとまれるものを絞り込んでいきます。
二つめは、正当性がある要求ということです。会社に対してはもちろん、利用者や地域の労働者からみてもわがままでない、切実で当然の要求だと思われるような要求であってこそ、闘いにも力が入ります。
要求は、具体的には、執行部(三役、書記長)が文書にまとめて、大会などで全体の合意がえられれば決定となり、会社に提出します。
要求書の文面は一字一句もおろそかにできません。不注意で誤字や脱字、意味不明の文などがあれば、団体交渉の場で最初から経営側にそれを指摘されて、紛糾したり、回答引き延ばしに利用されたりすることにもなりかねません。
ある組合で要求書の社長の名前の漢字が一字違っていたために、団交でなかなか本題に入れなかったという実例もあります。
春闘や秋闘の時期で、地連(本)、本部の要求提出日が決まっている場合にはその日に合わせ、また統一要求書がある場合はそれも一緒に提出します。
提出日には執行部が集まり、会社の責任者(社長)に提出しますが、不在の場合は、責任ある役員に手渡し、誰に、いつ、どこで渡したか記録しておきます。