労働組合の活動が何の波風もなくすすむことはまずありません。会社ごとに強弱はあっても経営側は組合の弱体化をねらって攻撃を行ってくるのは通例であり、これとの闘いは不可欠です。
経営者の立場からすれば、バラバラで意のままになる労働者と団結して権利を主張する労働者とでは、どちらがいいかは自明のことで、ほとんどの場合、経営側は労働者の団結を嫌い組合弱体化の攻撃をかけてきます。
自交総連の組合が結成された際に、最初に行われるのが、「自交総連(全労連)は共産党の組合だ」「会社がつぶれる」「組合に入ると子どもが就職できなくなる」などという反共攻撃です。
自交総連は政党から独立した組合であり、一致する要求にもとづいて日本共産党と協力・共同することはありますが、組合員に特定政党支持を押しつけたり、特定政党からコントロールされることなどありえません。
にもかかわらず、経営者がこのような攻撃を行うのは、国民の意識のなかにある共産党アレルギー(注)を利用して、労働組合を恐ろしいもののように見せかけようとしているのです。
(注)戦前、日本共産党が天皇支配や戦争に反対したため非国民といわれ犯罪者として扱われことから、日本共産党を恐れる風土がとくに地方ではいまだに存在している。
こうした攻撃には、事実で反撃することが重要です。
「自交総連ができてつぶれた会社があるのか」「子どもが就職できなかった例があるのか」「あるなら具体例を示しなさい」と毅然と反撃します。
もともとウソですから具体例を示せる経営者はまずいません。もし例をあげた場合は、事実関係を正確に調べれば、ウソだということがすぐわかります。
細かいことでも軽視せず、こうした経過を組合員、非組合員全員に対話やビラなどで逐一知らせ、会社の攻撃がいかに事実に反する不当なものであるかを暴露します。
同時にこのような攻撃をしてくる経営側のねらいを見極めることが大切です。
会社は組合員の団結を崩すために反共攻撃をしてくるのです。これに乗せられて組合員が疑心暗鬼になったり、団結が崩れたりすれば、経営側の思う壷です。
組合員同士が常に情報を交換して、ウソにまどわされず、一致して対処することが重要です。