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最新ニュース
「対岸の火事ではない」
飲酒運転撲滅を話し合う
第1回バス部会
 (『自交労働者』2006.12.1)
 第1回バス部会(松尾会長)が10月12日、自交会館で行われ、飲酒運転による事故が数多く報道されていることを受け、大阪地連の権田委員長は、「準公務員の市バス運転手が出庫点呼時にアルコールが検出されたことに対して、当局が業務に従事させないのは当たり前だが、通常業務に支障をあたえたのだから厳重処罰を科すのが当然で、有給休暇で処理するなど一般常識では考えられない事が起こっている」と情勢報告しました。
 報告を聞いたバス部会の面々は、信じられないといった表情で、飲酒対策として東豊観光では、「常時電源が入ったまま点呼場にアルコール検知器が常設され現在に至るまで、検知された事が一度もない」と報告。参加者は、市バスのモラル低下を対岸の火事と見ないよう、今後とも一層「安心・安全」のために気を引き締めていこうと意思統一しました。
 単組報告で中央交通から新賃金体系の合意が報告され、一時は自交総連を毛嫌いし、別会社のローレル観光を設立。中央交通内にも2組を育成するなど、組合つぶしに奮闘していた会社が自交総連組合との間で、ローレル観光も含む全体の基本賃金体系に合意を見たことは画期的と言えます。
 また、ローレル観光では、過労運転業務で、運輸局から運行停止処分が科せられ、所長の運行管理者資格が剥奪されたことも報告されました。
 バス部会は今後、バス運賃に関わり大手エージェントや行政などへの申し入れ強化やモラルハラスメント問題へのとりくみを確認しました。
 男女雇用均等法が施行されセクシャルハラスメントに関し企業としての取り組みが義務化されましたが、残念ながらバス業界においては、まったく取り組まれていないのが現状です。
 業界でタブー視されているモラルハラスメントにメスを入れるべくバス部会は、研究課題として今後取り組んでいくことも確認しました。(松下事務局長)
安全置き去り明らか
バス部会総括学習会
ツアーバスの実態報告
 (『自交労働者』2006.10.1)
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講師の話に耳を傾ける参加者=9月1日、大阪・自交会館
 【大阪】バス部会は9月1日、自交会館で2006年度総括学習会をひらきました。
 午前の第1部でバス部会の松尾部会長は冒頭あいさつで、「しんぶん赤旗」が追及し、最近メディアで話題の高速路線バスまがいのツアーバス(大阪〜ディズニー間など)に自らが乗務した労働実態を報告。「高速道路を100キロ以上で走行しても到底間に合わないダイヤが初めから組まれていて、誰でもあせりが生じ、結果的に1時間遅れた。「安心・安全」が守られているとはとても思えない。今後とも行政追及を強化し、観光バス業界の将来を見据えた運動をともに進めていきましょう」と訴えました。
 その後、各単組の現状(労働条件向上や権利回復)や少数だが組織拡大が進んでいることが報告されました。
 第2部の学習会では近畿運輸局の木村主席自動車監査官・阪部旅客第一課長補佐を講師に招き、6月30日付で、旅行業者に出された「『ツアーバス』に係る募集型企画旅行の適正化についてと、公示「一般貸切旅客自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について」「一般貸切旅客自動車運送事業者に対する違反条項ごとの行政基準について」講義を受けました。
 現在、運行管理制度による安全確保ですが、この制度では、経営者が運行管理者任せで、安全への意識も薄く見直しの方向。10月に運輸規則が改正され、路線バスも届出制に変わる予定だということでした。
 大本を議論せず業界実態を顧みない、政府・国交省の無策ぶりにはあきれるばかりです。(松下事務局長)
バスの法令違反を教唆するな
国交省
通達で旅行業界に警告
 (『自交労働者』2006.8.1)
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今回の通達でバス業界に蔓延する法令違反がどこまで改善されるか期待される
 【大阪】国土交通省は6月30日、価格競争が激化する国内旅行業界で、商品に組み込まれるバス会社に安全・労働上無理な運行を強いるケースが生じているとして、日本旅行業協会と全国旅行業協会に「ツアーバス」に係る募集型企画旅行の適正化についてとする通達をだしました。
 通達では、観光やスキーなどを伴わない2地点間の移動を主とするツアーバスは昨今、業績が伸びている中で、旅行者の安全を脅かすことがないよう、(1)無許可事業者との貸切契約など道運法違反(2)運転者に長時間労働を強いる「改善基準」違反(3)最高速度違反などを防止し、企画旅行の適正化を促すと同時に、ツアーバスの法令違反は旅行業者の教唆・幇助に当たる可能性があると警告しています。日本バス協会にも通知されました。
 今回の通達は、バス部会が運輸局交渉などで以前から申し入れを行っていたもので、一定の運動の前進といえるものです。
通達で業界全体の指導を
バス部会・近運局交渉
「事後チェック強化などで対応」
 (『自交労働者』2006.7.15)
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行政としても尽力してほしいと訴える組合代表ら=6月28日、近運局内
 【大阪】6月28日、大阪地連バス部会、バス連絡会の代表ら11人は、悪質企業への監査結果や実効性ある指導・是正を近畿運輸局に求めました。
 局は監査結果について、法違反は、「法定運賃外の料金収受、区域外営業、国交省改善『告示』違反が見受けられた」とし、区域外営業については、「発地・着地が事業区域を有していない場合、区域外営業になるが、営業所があれば営業区域が広がるため、違反にならない」としました。
 また今後の方針として、「8月以降は、事業者ぐるみで飲酒、過労などの重大違反があれば事業の営業停止を行う、現在の点数制にもプラスする」と事後チェックの強化を改めて示しました。
 これにたいし権田委員長は、「全国的に法違反が蔓延しているので、個々での対応では間に合わない、業界全体に『通達』なり出して指導してもらいたい」と求めました。
指導したならばなぜ確認しない
大阪・バス部会
ダンピング問題で局を厳しく追及
 (『自交労働者』2006.4.15)
 【大阪】大阪地連バス部会は3月30日、近畿運輸局の第1会議室で交渉を行い、組合側は今回の局交渉で、運賃違反のダンピング問題が長時間労働など「安心・安全」に大きく関わっていることを指摘し、原価を度外視した運賃競争(基準運賃の3分の1・圏外輸送)を繰り返すクリスタル問題の実態を焦点に追及しました。
 局は「昨年の12月12日、クリスタルの住之江営業所を呼び出し、愛知万博期間(6か月)の契約が1台900万円だった。公示外運賃だったが届出はなかった。届出違反なので指導した」と回答。組合は、その後、改善されたのかを確かめたのか質すと、局は「何もしていない」と耳を疑う回答でした。
 この回答に組合は、運賃ダンピング問題は長時間労働など、「安心・安全」に直結している事案を具体的に示し、改善の必要性を強く訴えていたはずだが、局はこの問題を軽微と見たのか、重大だと見たのか、回答を求めました。
 組合の指摘を受け、局は「前回運賃の調査を行って指導したが、是正されていない様子なので、改めてクリスタルを調査する」と表明しました。
 また、最後に、クリスタルに対する調査では、安全を守るという観点で運賃、労働時間、区域外営業問題を注視して欲しい。そして、ローレル観光の残業時間1、600時間、1か月300時間を越える労働時間に関して、労災認定では残業80時間が目安だが、平均130時間の時間外労働は過労死ラインを超えた労働実態なので早急に調査する必要性を訴え、交渉を終えました。
違法運賃の一掃を
大阪・バス部会
安全確保求め局交渉
 (『自交労働者』2006.1.1)
 【大阪】バス部会とバス連絡会は11月10日、近畿運輸局に対し4項目にわたる要求を申し入れ、改善を求めました。
 交渉には大阪地連の権田委員長、バス部会の松下事務局長とバス連絡会の尾崎事務局長など計7人がのぞみ、局側は旅客1課の岡本課長ほか3人が応対しました。
 局に申し入れた4項目(要旨)は、(1)運賃違反の実態把握と厳重な取り締まり、(2)改善基準「告示」など、安全にかかわる法令違反の改善・指導、(3)アルバイトなど、安全輸送阻害の雇用形態の改善・指導、(4)安全・安心なバス輸送のために社会的規制の強化――などです。
 局は、「火災事故を起こしたクリスタル観光(和歌山)に9月8日、監査した。その時、規定運賃外のものがあり、指導した。安全にかかわる改善基準『告示』違反やバイトなどの法違反は、実例を示してくれれば監査に入り、厳しくチェックしていく」などと回答しました。
 組合は、PAなどで幅広くバス労働者に聞き取り調査したことを明らかにし、月間150時間の残業や愛知博5万円運行など業界の実態を伝えました。
 そして、「長時間運行が業界に蔓延しているうえ、運賃違反が業界秩序の破壊に拍車をかけている。このことから労働条件の低下とともに過重労働が拡大している。このまま放置していると重大な事故が引き起こされる」と警告を発し、安全確保への本当の実態把握と指導強化を求めました。




自 交 総 連